小田急シティバス

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小田急シティバスの高速バス車両(日野・セレガ
小田急シティバス株式会社
Odakyu City Bus Co.Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
154-0023[1]
東京都世田谷区若林二丁目39番4号[1][2]
設立 2000年2月1日[1][3][4]
法人番号 8010901027827 ウィキデータを編集
事業内容 一般乗合旅客運送事業[1]
一般貸切旅客運送事業[1]
自動車運行及び車両管理請負業[1]
旅行業[1]
代表者 取締役社長 須藤 孝[1]
資本金 5、000万円(2019年3月31日現在)[1]
営業利益 14億7400万円(2019年3月31日現在)[1]
純利益 ▲738万5000円(2020年03月31日時点)[5]
総資産 8億9781万9000円(2020年03月31日時点)[5]
従業員数 130人(2019年3月31日現在)[1]
主要株主 小田急バス 100%[4]
外部リンク https://www.odakyu-citybus.jp/
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小田急シティバス株式会社(おだきゅうシティバス、Odakyu City Bus Co.Ltd.)は、小田急グループのバス事業者である小田急バスの全額出資により、2000年平成12年)2月1日に設立された同社の子会社である[1][3][4]。小田急バスが行っていた高速バス事業を移管し、また若林営業所管内の一般路線委託するために設立された。

概要

2000年8月1日から、小田急バスより高速バス路線の移管を受け営業開始[3][4]。翌2001年(平成13年)1月16日より小田急バス若林営業所管内の一般路線を受託開始開始[3]2002年(平成14年)4月1日より貸切バス事業も開始している[3]

本社は、小田急バス若林営業所(営業所略号「B」)と同じ東京都世田谷区若林2-39-4[1][2]にあり、小田急シティバスとしては同位置に世田谷営業所のみを有する[6]淡島通り環七通りが交差する「若林陸橋」東側に位置し、車庫は陸橋の東西に分かれて設置されている。

当営業所(バス停留所名は「若林営業所」)を経由する自社路線は一部出庫便を除いて存在せず[注釈 1]、最寄り停留所は東急バス「若林」(渋52系統)である。

一般路線の運行エリアは、本社・営業所のある世田谷区内を中心に渋谷駅へ至る路線などがある。世田谷区コミュニティバスの受託運行も行う。

沿革

小田急シティバス若葉台営業所
夜行高速バス「ルミナス号」の女性専用車

営業所

本社・世田谷営業所
設立から2018年6月11日に新社屋に移転するまでは、東京都世田谷区若林2-37-3に所在した。
若葉台営業所(閉鎖)
京王相模原線若葉台駅付近、「下黒川」停留所前[10]
  • ナンバープレート - 川崎ナンバー
  • 2006年8月30日、貸切バス専用の営業所として設立。発足時には大型貸切バス5台が所属した[3]
  • 2011年9月30日、貸切バスの運行エリア縮小に伴い閉鎖された[3]
若葉台営業所閉鎖後、所属車両は世田谷営業所へ転属している。

現行路線

自社運行路線は高速路線と祖師谷・成城地域循環で、他の一般路線は小田急バスからの運行受託路線である。

一般路線

梅ヶ丘線

歴史
  • 1954年(昭和29年)10月1日 - 渋谷駅 - 梅ヶ丘駅 - 経堂駅間として開通。
  • 1970年代 - 渋谷駅 - 梅ヶ丘駅間に短縮。
  • 2001年(平成13年)5月16日 - 小田急シティバスが運行受託を開始。
  • 2003年(平成15年)10月16日 - 一部便を希望ヶ丘団地まで延長。
  • 2009年(平成21年)8月31日 - 希望ヶ丘団地便を廃止し、夜間の一部の便を除き梅ヶ丘駅北口行きを経堂駅まで延長

渋谷駅から主に淡島通りや梅丘通りを経由して小田急小田原線梅ヶ丘駅・経堂駅まで結ぶ路線である。この路線は当初経堂駅 - 渋谷駅間で運行されていたが、1970年代に梅ヶ丘駅 - 渋谷駅間に短縮されたものである。開通間もない頃には、美空ひばりが車掌に扮した映画が撮影されている。

渋谷駅から淡島までは東急バス[注釈 2]若林線(渋51・52系統)と並行している。以前は大型車運用の路線だったが、小田急シティバス委託開始の少し前から中型車運用の路線に変わった。現在、梅ヶ丘駅折返便では駅北口のロータリーで折り返しているが、かつては駅の南側で折り返し、小田急小田原線の複々線化工事の際には駅に程近い折り返し所で引き返していた時期もあった。

小田急小田原線の高架化による踏切解消後の2003年10月16日より、一部の便が梅ヶ丘駅北口から先、梅01の路線に入り、経堂・希望ヶ丘団地まで向かう様になった。さらに翌年の2004年12月1日からは、渋谷駅から道玄坂上までは(梅ヶ丘方向)道玄坂を上がらず、玉川通り(国道246号)経由に改められた。渋24系統(渋谷駅 - 成城学園前駅)と渋26系統(渋谷駅 - 調布駅南口)は変化がなく、道玄坂経由のままであるが、道玄坂で歩行者天国が行われる時と21時以降はこれらの2系統も玉川通り(国道246号)を経由する。

その後経堂駅の駅前広場の完成に伴い、2009年8月31日のダイヤ改正により希望ヶ丘団地行きが廃止され、夜間の一部便を除きほぼすべての便が梅ヶ丘駅北口から経堂駅まで延伸された。これにより概ね運行開始当初の路線に戻った形となった。

経堂線

  • (系統番号なし)若林営業所→宮前橋→梅ヶ丘駅北口(早朝1本のみ)
  • 経01:経堂駅→経堂赤堤通り団地→希望ヶ丘団地→船橋小学校→千歳船橋駅
  • 経01:千歳船橋駅→千歳台三丁目→希望ヶ丘記念公園→希望ヶ丘団地→経堂赤堤通り団地→経堂駅
  • 経02:経堂駅 - 経堂赤堤通り団地 - 希望ヶ丘団地 - 上北沢二丁目 - 八幡山駅(世田谷区コミュニティバス「経堂・八幡山路線」、京王バス永福町営業所と共同運行)
  • 梅01:梅ヶ丘駅北口→経堂駅→経堂赤堤通り団地→希望ヶ丘団地→船橋小学校→千歳船橋駅(早朝・夜間に1往復のみ「希望ヶ丘団地」折り返し便の設定あり)
  • 梅01:千歳船橋駅→千歳台三丁目→希望ヶ丘記念公園→希望ヶ丘団地→経堂赤堤通り団地→経堂駅→六所神社前→梅ヶ丘駅北口(深夜バスも運行。土休日23時台の1本は「経堂駅」を通過。)
  • 梅02:経堂駅 - 六所神社前 - 梅ヶ丘駅北口(経堂駅方面は平日の朝に2本、土休日の朝に3本、梅ヶ丘駅方面は土休日の夜間に一本のみ。)
  • 歳22:千歳船橋駅→千歳台三丁目→希望ヶ丘記念公園→希望ヶ丘団地→粕谷一丁目→千歳台三丁目→千歳船橋駅(休日午後一本のみ)
  • 歳24:千歳船橋駅→千歳台三丁目→希望ヶ丘記念公園→希望ヶ丘団地(深夜バスのみだったが、現在は廃止されている。)
歴史
  • 2001年(平成13年)11月16日 - 小田急シティバスが運行受託を開始。
  • 2002年(平成14年)3月1日 - 千歳船橋駅発の便を希望ヶ丘記念公園経由に変更。
  • 2003年(平成15年)10月16日 - 深夜バス系統・歳24の運行を開始。
  • 2009年(平成21年)8月31日 - 経01、梅02の運行を開始。
  • 2014年(平成26年)1月16日 - 経02(世田谷区コミュニティバス「経堂・八幡山路線」)の運行を開始[11]

経堂線には環八通りを通る区間があり、その渋滞の影響を受けて遅延する事が多かった。遅延の影響を抑えることと、駅から遠い千歳台地域の交通の便を確保するために複雑なルート設定になっている。

この為、経01系統は成城警察署前を除き、千歳台三丁目→廻沢→希望ヶ丘記念公園→千歳台四丁目は経堂駅方面のみ、船橋小学校→水道局前は千歳船橋駅方面のみが停車する形となっており、千歳船橋駅では折返場は使用せず、京王バス同様に高架下を通過して、桜丘5丁目付近を通って環八通りへとループする形で走行するが、桜丘5丁目や水道局前は通過し、成城警察署前まで無停車となっている。

歳22は、休日の午後14時台に一便のみ設定されており、希望ヶ丘団地まで経01と同ルートを走行した後、調布経堂停車場線を左折し、千歳温水プールや千歳清掃工場付近を通り、環八を渡って、天然ガススタンド前の交差点を左折し、廻沢通りを南下し、再び、千歳台三丁目へ合流し、成城警察署前や水道局前を経由し、千歳船橋駅ヘと戻る循環路線となっている。

梅01系統は「水道辻」停留所より梅ヶ丘駅まではほぼ赤堤通りの上がルートになっているが、一旦赤堤通りから外れ、経堂駅を通り、また赤堤通りに戻る。この部分に「赤堤小学校前」「大和橋」「経堂駅」「経堂駅入口」「ユリの木公園」「赤堤」の6ヶ所の停留所が設定されている。土休日の上り最終便だけは「経堂通過」と時刻表に掲載されているが、実際にはショートカットの形で赤堤通りを直進し、6停留所を経由せずに運行している。

経堂駅駅前広場の完成に伴う2009年8月31日のダイヤ改正により、経01(梅01の経堂駅以東をカット)、梅02(梅01の経堂駅以西をカット・出入庫系統)が新設され、ほとんどの便は経01による運行にシフトし、梅01は梅02同様主に出入庫便による運行になった。

また早朝夜間に1本だけ設定されている希望ヶ丘団地発着の梅01は、歳25の出入庫便である。歳22系統は、2009年夏までは日中のみ6便、約30分 - 2時間半おきに設定されていたが、2009年8月31日のダイヤ改正により休日の夕方1本のみに減便された。

梅01・経01の路線上、希望ヶ丘団地停留所から経堂駅方面に2つめに「八幡山」という停留所があり、京王線八幡山駅からは1km以上離れていたが、2016年4月11日に「希望ヶ丘東公園」に改称された。[12]

2014年1月16日から、経02系統が新設された。世田谷区の公式サイトではコミュニティバス「経堂・八幡山路線<経02>」として扱われている[13][14]。京王バス永福町営業所との共同運行で、料金も京王バスに合わせている。平日は7時台~20時台、土休日は7時台〜18時台の運行で30分ヘッド。経堂駅から経01,梅01系統と同じルートを進み、「桜上水二丁目」を過ぎて「水道辻」(千歳船橋方面)の直前の交差点で左折し、希望ヶ丘通りへ入る。上北沢二丁目~八幡山駅~上北沢二丁目間は、都立松沢病院を周回する片循環である。この路線の開業で、経堂駅周辺の商圏・赤堤地区と、上北沢・八幡山地区が乗り換えなしに移動できることになった。途中八幡山駅方面にある「すきっぷ前」停留所は、同系統開通と同時に新設された。経堂駅方面は、経01系統などの本線系統にある「水道辻」停留所と位置が近いため、設置されなかった。2016年10月17日のダイヤ改正より、経由地が船橋交番北経由から希望ヶ丘団地経由に変更となった。

船橋希望ヶ丘線

  • 歳25:千歳船橋駅 - 船橋地区会館 - 希望ヶ丘団地(世田谷区コミュニティバス「希望が丘路線 千歳船橋ルート」)

歴史

  • 2003年3月30日:運行開始

世田谷区の公式サイトではコミュニティバス「希望が丘路線(千歳船橋ルート)」として扱われている[13][15]荒玉水道道路をルートにしている。水道道路は埋設されている上水道管を保護する必要上、道路を走る自動車の重量に制限が設けられている。その重量制限の関係と、世田谷特有の狭隘な道路ということもあり、小型バスによる運行(祖師谷・成城循環や調布市コミュニティバスと同型車)となっている。希望ヶ丘団地では折り返しをせず、周囲を循環するルートになっている。

最終便のみ希望ヶ丘団地止まりとなっており、到着後は梅01として梅ヶ丘駅北口まで運行し、入庫する。(早朝の始発便は、この逆となる。)

もともとは土休日を含む全ての日、時間帯にて30分ヘッドでの運行であったが、2020年4月1日に行われたダイヤ改正で、始発が6時台に出た後、30分ヘッドが一部のみの運行となり、9,13,17時台の運行は無くなってしまった。

三軒茶屋線

北沢タウンホール
歴史
  • 1950年11月10日 - 新宿三光町 - 幡ヶ谷 - 下北沢駅 - 三軒茶屋間として開通。京王帝都バスと共同運行。
  • 昭和40年代 - 下北沢引返所 - 野沢間に変更、小田急バス単独となる。
  • 1990年 - 起点バス停名を「下北沢引返所」から「北沢タウンホール」に改称、それまで行先表示は「下北沢駅」だったが、この時から「北沢タウンホール」に書き換えている。
  • 1993年(平成5年)3月31日 - 野沢交番 - 駒沢陸橋間を延伸。
  • 2001年(平成13年)1月16日 - 小田急シティバスが運行受託を開始。

下北沢駅近くの北沢タウンホールから茶沢通り、玉川通り(国道246号)、環七通りを経由して、世田谷区目黒区の境界付近にある駒沢陸橋まで結ぶ路線である。世田谷区内の集客力の高い商業地区である下北沢と三軒茶屋を一直線に結んでいる。現在は中型車と大型車で運行されている。

下北沢は駅前が狭く、バスのロータリーがないため、北沢タウンホールの敷地内に専用の発着所が設けられている。一方、反対側の駒沢陸橋には折り返し設備がなく、環七通りの陸橋下の側道に併設されているUターン路を利用して向きを変える。一部に三軒茶屋止まりも設定されているが、この便は世田谷通りや玉川通りなどを回送で走って折り返すようになっている。

また、三軒茶屋で歩行者天国の実施される日曜・祝日・振替休日は北沢タウンホール - 代沢十字路間の折り返し運行となるが、この場合は代沢十字路 - 若林営業所間を回送して若林営業所(小田急シティバス世田谷営業所)の敷地内で折り返しを行う。歩行者天国実施時間帯は代沢十字路 - 三軒茶屋間はバスの運行がなくなり、歩行者天国実施区間より南側の三軒茶屋 - 駒沢陸橋間も運行されなくなるので、通常時は本数が多いものの歩行者天国実施日の利用には注意が必要である。

本路線は若林営業所の路線の中では最も古いもので、当初は三軒茶屋 - 新宿間を結び、京王と共同運行を行っていた。その後、昭和40年代初頭に下北沢 - 野沢間に短縮され、さらに野沢交番、駒沢陸橋へと延長されている。

駒沢陸橋への延伸は、1993年3月に都営バスの宿91系統(都営バス杉並支所参照)が野沢折返所(現・サミットストア野沢龍雲寺店駐車場敷地)の廃止により発着点を変更したことに歩調を合わせて行われたものであるが、本路線は野沢交番発着時より駒沢陸橋下で折り返しを行っており、営業運行区間が若干延びたに過ぎない。

なお、駒沢陸橋は小田急・都営の折り返しの都合で新設された停留所であることから、並行する東急バス(東急トランセ委託路線)の環七線(森91系統大森操車所 - 新代田駅前)は停車しない。2013年3月31日をもって都営バス宿91系統の駒沢陸橋発着便は廃止され、4月1日以降に駒沢陸橋で折り返す路線は下61系統のみとなった。

コミュニティバス

ここに挙げたもの以外にも、世田谷区コミュニティバスとして扱われている路線が複数存在する。一覧は世田谷区公式サイト「世田谷区のコミュニティバス」を参照。小田急シティバス管内では、経堂・八幡山路線〈経02〉希望ヶ丘路線(千歳船橋ルート)〈歳25〉がある。

祖師谷・成城地域循環路線(せたがやくるりん)

路線および運行内容の詳細は、世田谷区公式サイト「祖師谷・成城地域循環路線(せたがやくるりん)」を参照。

世田谷区のコミュニティバスで、「せたがやくるりん」という愛称が付けられている。2005年12月19日運行開始[16]。開業当初は小田急バスの路線(狛江営業所が担当)であったが、2006年11月より小田急シティバスに移管され[3]一般路線では唯一の自社運行路線となった。

「せたがやくるりん」の乗り場は、東急バスのロータリーとは反対側の祖師ヶ谷大蔵駅北口。「ウルトラマン商店街」に進入し狭隘区間を通行するため、開業当初より小田急バスカラーの小型車が用いられ、初代車両は三菱ふそう・エアロミディMEであった[16]。専用車両として1台(B555号車。KK-ME17DF、2003年式)がラッピングバスとなり、小田急バスカラーの車両に虹色のパートラッピングが施された[17]。路線移管に伴い、専用車両も狛江営業所からシティバスに転属している。その後は代替により2代目車両として、小田急バスカラーの日野・ポンチョが使用されている。

40年前に走っていたのは、二子玉川園駅(現・二子玉川駅) - 東宝前 - 祖師ヶ谷大蔵駅 - 芦花公園駅前 - 千歳烏山駅 - 岩崎学生寮という路線であった。この路線を継承しているものが、玉07成02吉02などである。

新宿 - よみうりランド線

新宿駅西口 - よみうりランド 96-B607号車(除籍済)
歴史
  • 2000年(平成12年)9月17日 - 路線復活。担当は吉祥寺営業所
  • 2002年(平成14年)3月 - 担当営業所が若林営業所(小田急シティバス世田谷営業所)へ変更。
  • 2019年(平成31年)3月1日 - この日発表された小田急バスからのお知らせで、6月の日曜・祝日ダイヤの日に1往復のみの運行に変更となることが発表された[18]。同時に入庫便となる若林営業所行きを新設。

毎年6月1日 - 6月30日の季節運行で、日曜・祝日ダイヤの日に1往復だけ運行される。笹塚二丁目 - 調布(調布駅北口)間は甲州街道国道20号)・旧甲州街道を走り途中無停車であるが、それ以外の区間は重複する系統の停留所に停車する。

2018年(平成30年)までは毎年3月16日 - 6月15日9月16日 - 11月15日の季節運行で、日曜・祝日・振替休日に2往復だけ運行されていたが、2019年度より現在の運行形態となった。

本路線は小田急バスの一般路線の中で一番の長距離路線である(21.42km)。なお、毎日運行で最も長い小田急バス一般路線は 宿44 武蔵境駅⇔新宿駅である(18.56km)。

よみうりランド行きは調布駅北口のロータリーに乗り入れず、旧甲州街道沿いのセブン-イレブン調布小島1丁目店前にある調布停留所に停車するが、調布駅北口からは若干の距離がある[注釈 3]。一方で新宿駅西口行きは旧甲州街道沿いの西友調布店前にある調布駅北口停留所に停車する[注釈 4]。 若林営業所行きは笹塚二丁目を出ると環七を経由して宮前橋まで直行し、代田橋、大原町、代田六丁目、新代田駅前、代田四丁目の各停留所には停車しない。

高速路線

東京駅発着(新宿南口経由)のニューブリーズ号を除き、夜行路線の定期便はハイアットリージェンシー東京・新宿南口(バスタ新宿)を起・終点としている。バスタ新宿には、2016年4月4日の開業に伴い一部の便を除いて停車するようになった。

〈〉内は共同運行会社。

夜行高速路線

以上の路線については、詳細は各路線の記事を参照。

車両は、3列独立シートのエアロクィーンIまたはセレガSHDを使用する。
運行担当は原則として、東京側の小田急シティバスが隔日、高知側のとさでん交通が4日ごとに1号車を担当する。週末など多客期には2号車を運行する場合があり、2号車は予備車の運用状況によって運行会社が変動する。お盆、年末年始等の最ピーク期には更なる増便が実施され、専用車両ではない貸切車(4列シート、おおむね3号車以降)によって運行される場合がある。
  • 1991年平成3年)5月1日 - 運行開始。当初は吉祥寺営業所まで運行されていた。
  • 2000年(平成12年)8月1日 - 小田急バスから小田急シティバスに移管[4]。吉祥寺乗り入れを廃止。
  • 2008年(平成20年)12月1日 - 中央道経由から東名高速経由に変更し、学生割引を設定(渋滞状況により中央道経由で運行されることもある)。
  • 2012年(平成24年)7月21日 - 御殿場JCT・三ケ日JCT間を新東名高速経由に変更。
  • 2014年(平成26年)10月1日 - 土佐電気鉄道高知県交通の事業統合により、両社の担当便がとさでん交通に移管。
  • 2016年(平成28年)
    • 4月4日 - バスタ新宿が開業し乗り入れ開始[注釈 5]
    • 10月1日 - とさでん交通一宮高知営業所廃止に伴い一宮バスターミナルに改称。高知側起終点を桟橋高知営業所に変更し、知寄町停留所を廃止。
  • 2019年(平成31年)2月1日 - 運賃制度改定。カレンダー運賃と早トク割引の導入、往復割引の廃止。
  • 2020年令和2年)4月8日 - 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、この日の出発便から当面の間運休[19]

昼行高速路線

昼行高速路線の車両(三菱ふそう・エアロエース

原則として専用車(小田急グループ共通色のエアロエース)での運行だが、整備や増発の場合は貸切車が運用される。

期間限定高速路線

東京都新宿区渋谷区高知県宿毛市との間を結ぶ、繁忙期期間限定運行の夜行高速バス路線。ゴールデンウィークお盆年末年始期間のみ運行。
運行区間: 新宿 - 須崎・中村・宿毛

車両

所属車両のナンバープレートは、小田急バスでは唯一の品川ナンバー(ご当地ナンバー導入後は世田谷ナンバー)となっている。なお他の営業所では、多摩ナンバーまたは川崎ナンバーとなる。

かつては路線車・高速車ともに三菱ふそう製の車両が多かったが、現在はUDトラックスを除く国産3メーカーの車両が在籍する。一般路線車は、世田谷区内の狭隘な路線環境から中型車の比率が非常に高い。

一般路線車は、小田急バス若林営業所時代は、大型路線車の三菱ふそう・エアロスター、中型車のいすゞ・ジャーニーKも多数配置されていた。また小田急シティバスになってからも、中型車のエアロミディMKや、コミュニティバス用小型車のエアロミディMEが在籍したが、経年による除籍や他営業所への転属により配置がなくなり、小田急バスの他の営業所と同様、中型車はいすゞ自動車製のいすゞ・エルガミオ、小型車は日野自動車製の日野・ポンチョ(2代目・2ドアロングボディ)で統一されている[7][8]。大型車は、いすゞエルガが1台在籍するのみとなっている。

高速路線車は、青・赤・緑の3色の夜行高速バス塗装と、小田急グループ塗装がある(写真参照)。グループ塗装は昼行路線(木更津線・五井線)専用車で、青・赤・緑の3色は各色の車両が夜行高速バス各路線に運用されており、色によって運用路線が分かれているというわけではない。三菱ふそう製で統一されてきたが、2013年日野・セレガ(2代目、スーパーハイデッカー)を導入したのを皮切りにジェイ・バス製車両の配置が開始され、2018年には夜行高速バス用のセレガが新色の紫塗装(ハイデッカー)で導入されている。

貸切車は三菱ふそう製で、2002年4月1日に貸切バス事業を開始した際には、大型貸切バス10台が所属した[3]。当初は小田急バスから引き継いだ車両を使用していたが、順次新車を導入し代替していった。2006年8月30日に若葉台営業所が設立された際には大型貸切バス5台が所属した[3]。若葉台営業所の車両は川崎ナンバーだったが、2011年9月30日の閉鎖に伴い世田谷営業所へ転属しナンバーも変更された。

脚注

注釈

  1. ^ 小田急バスとしての路線は当営業所(「若林営業所」停留所)発の宮前橋経由梅ヶ丘駅北口行が早朝1便のみ。
  2. ^ 東急トランセ委託路線。
  3. ^ この調布停留所はほかにも調布駅北口始発の吉06系統吉祥寺駅行きと鷹56系統三鷹駅行きが停車する。同ルートを走行する他の系統や京王バスの路線は通過する。
  4. ^ この調布駅北口停留所は通常は境91系統狛江駅北口行きが停車する。そのほかの路線はすべて駅前のロータリーに乗り入れる。
  5. ^ 通常便 (1号車)のみ。続行便に関しては従来通り。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 会社情報 - 会社概要 小田急シティバス公式サイト
  2. ^ a b 会社概要 小田急バス企業案内”. 小田急シティバス. 2018年6月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 会社情報 - 沿革 小田急シティバス公式サイト
  4. ^ a b c d e f g “新宿―倉敷間夜行高速バス 小田急シティバスに移管”. 交通新聞 (東京都: 交通新聞社): p. 1. (2000年7月26日) 
  5. ^ a b 小田急シティバス株式会社 第21期決算公告
  6. ^ a b 営業所・案内所一覧 - 世田谷営業所 小田急バス公式サイト
  7. ^ a b BJエディターズ『バスジャパンハンドブックシリーズ R65 小田急バス・立川バス』2008年9月1日。ISBN 978-4-434-11565-3 
  8. ^ a b BJエディターズ『バスジャパンハンドブックシリーズ S98 小田急バス・立川バス』2018年5月1日。ISBN 978-4-434-24614-2 
  9. ^ 6月11日(月)小田急シティバス世田谷営業所が移転いたします”. 小田急バス (2018年5月23日). 2018年6月11日閲覧。
  10. ^ 下黒川 のりば地図 小田急バス公式サイト
  11. ^ http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/102/122/365/d00130435.html
  12. ^ http://www.odakyubus.co.jp/news/detail/160331_183604.html
  13. ^ a b 世田谷区のコミュニティバス 世田谷区公式サイト、2018年3月15日、2018年7月21日閲覧。
  14. ^ 経堂・八幡山路線<経02> 世田谷区公式サイト、2016年10月17日、2018年7月21日閲覧。
  15. ^ 希望ヶ丘路線(千歳船橋ルート)〈歳25〉 世田谷区公式サイト、2016年10月17日、2018年7月21日閲覧。
  16. ^ a b 祖師谷(祖師ヶ谷大蔵)・成城地域循環路線(せたがやくるりん)路線図 時刻表 祖師谷商店街「そしがやどっとこむ」、2019年6月6日閲覧。
  17. ^ 祖師谷・成城地域循環路線(せたがやくるりん) 世田谷区公式サイト
  18. ^ 新宿駅西口~よみうりランド系統について 小田急バス
  19. ^ 【運休】小田急ハイウェイバス (夜行便)”. 小田急バス・小田急シティバス (2020年4月6日). 2020年4月14日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク