ピサディエー

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ピサディエー古希: Φισάδιη, Pisadiē[1])あるいはティサディエーThisadiē[2])は、ギリシア神話の女性である。長音を省略してピサディエティサディエとも表記される。ヒュギーヌスによるとテッサリアー地方のラピテース族の王ペイリトオスの妹[1]。したがってイクシーオーンの娘。母親の名前は伝わっていない[1][2]

概説[編集]

幼いヘレネーアテーナイテーセウスとペイリトオスによって誘拐されたとき、ディオスクーロイはテーセウスとペイリトオスが冥府に赴いている間にアテーナイに侵攻してヘレネーを奪還した。その際にピサディエーも連れ去られ、召使いとしてヘレネーに仕えさせられた[1]。さらにヘレネーがパリスに誘拐されたとき、ピサディエーもアイトラーとともにトロイアーに連れ去られた[2]。この女性はヒュギーヌス以外では知られていない[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d ヒュギーヌス、79話。
  2. ^ a b c ヒュギーヌス、92話。
  3. ^ 松田治訳注、p.125。

参考文献[編集]