パイア
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パイア[1](古希: Φαῖα, Phaia)またはクロムミュオーンの牝猪[1](古希: Ὕς Κρομμύων)は、ギリシア神話の怪物、あるいは女性である。
パイアはテューポーンとエキドナの子といわれる牝の猪で[2]、一説にカリュドーンの猪の母であるといわれる[3]。この猪はコリントスのイストモス地峡のクロムミュオーンにおいて老女パイアに育てられたので、猪もまたパイアの名で呼ばれた[2][4]。パイアはクロムミュオーンの人々を殺し[5]、あるいは農民に被害を与えたため[6]、テーセウスがアテーナイに向かう途中にペリペーテース、シニスに続いて3番目に退治した[2][5][7]。
一説には、パイアは「クロムミュオーンの猪」と綽名される残忍な女盗賊だったという[7]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- オウィディウス『変身物語(上)』中村善也訳、岩波文庫(1981年)
- ディオドロス『神代地誌』飯尾都人訳、龍溪書舎(1999年)
- ストラボン『ギリシア・ローマ世界地誌』飯尾都人訳、龍渓書舎(1994年)
- パウサニアス『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年)
- プルタルコス『プルタルコス英雄伝(上)』村川堅太郎編、ちくま文庫(1987年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)