モスラ
| モスラ | |
|---|---|
| MOTHRA | |
| 監督 | 本多猪四郎 (本編) 円谷英二 (特技) |
| 脚本 | 関沢新一 |
| 原作 | 中村真一郎 福永武彦 堀田善衛 |
| 製作 | 田中友幸 |
| 出演者 | フランキー堺 香川京子 小泉博 ザ・ピーナッツ ジェリー伊藤 田山雅充 河津清三郎 志村喬 上原謙 |
| 音楽 | 古関裕而 |
| 撮影 | 小泉一 (本編) 有川貞昌 (特技) |
| 編集 | 平一二 |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 | |
| 上映時間 | 101分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| 次作 | モスラ対ゴジラ |
『モスラ』は、1961年7月30日に公開された、東宝製作の怪獣映画。およびそれに登場した架空の怪獣の名前。日本初の「東宝スコープ」(ワイド・スクリーン)の怪獣映画である。同時上映は『アワモリ君売出す』。
1998年には本作の内容を忠実に再現したサウンドドラマが制作された。
目次 |
概要 [編集]
東宝がゴジラ、ラドンに続く怪獣キャラクターとして注力した、構想3年、製作費2億円(当時)、製作延日数200日をかけた[1]日米合作の大作特撮映画。本作で初めて登場した怪獣モスラは、その後も多くの作品で活躍し、先出の二怪獣と並び「東宝三大怪獣」と称される。
プロデューサーの田中友幸によると、本作の企画原案は、制作の半年ほど前に森岩雄から「怪獣が暴れまわる映画も結構だけど、女性も観られる怪獣映画というのはどうだろう、すごく可愛らしい美人を出すんだよ」と持ちかけられたのがきっかけという。ここから「小美人」の設定が生まれ、田中は文芸員だった椎野英之のつてで中村真一郎を紹介され、中村と福永武彦、堀田善衛の三者に原作を依頼。こうして公開に先駆けて週刊朝日で『発光妖精とモスラ』が掲載された。田中は本作を『ゴジラ』、『空の大怪獣ラドン』と並んで「出来のいい怪獣映画」と自負している[2]。
60年安保闘争の翌年の作品で、当初世界同時公開が予定されていたこともあり[3]、ロリシカ(ロシア+アメリカのアナグラム。原作では「ロシリカ」)として描かれた米国との関係や、サンフランシスコ講和条約で日本が独立を回復したはずであるにもかかわらず、外国人の犯罪捜査や出入国管理が相変わらず在日米軍主導で行なわれていること、モスラがわざわざ横田基地を通ることなど、当時の日本の政治状況を反映した描写が目立つ。また、当時の宣材パンフレットには、フェミニズムや先住民問題がテーマとして掲げられている。
当初、モスラが国会議事堂に繭を作り、その周りをデモ隊(安保闘争のニュース映像を利用)が囲むというバージョンが考えられたが、田中友幸の「独立プロみたいだ」の一言で没になったという[4]。国会議事堂に繭を作るという構想は、1992年に公開された『ゴジラvsモスラ』で映像化されている。
本作はアメリカのコロンビア映画との日米合作企画映画であり、初稿の脚本ではモスラは「ニュー・ワゴン市」を襲う予定で契約書が交わされた。ただし、後述するように東宝サイドでラストを変更したものの、コロムビア映画から契約違反で抗議されたため、急遽本来の結末に差し戻して、撮影し直された。
原作小説にモスラが過去に出現したゴジラよりも巨大であるという台詞が存在し、準備稿においてもシチュエーションは異なるものの同様の台詞が存在し、前史として『ゴジラ』があることを示唆していたが、最終的にはカットされている。
主人公の名前・福田善一郎は、原作者3人の名前を組み合わせたもの。福田のニックネームの「スッポンの善ちゃん」は、アメリカ公開版では「ブルドッグのセンちゃん」になっている。
公開時、東宝撮影所の食堂には、ロールパンをモスラの幼虫、ゆで卵をモスラの卵に見立てた洋食の「モスラ弁当」が登場し、本編監督の本多と特技監督の円谷がこれを試食している写真が残っているなど話題となっている。また、バヤリースが企業タイアップしている。
1974年12月14日公開の『東宝チャンピオンまつり』で『海底大戦争 緯度0大作戦』(再映)と『燃える男 長島茂雄 栄光の背番号3』(新作)とともに上映された。オープニングのBGMがオリジナルと異なり、モスラが孵化する時のインファント島民の歌に変更されているなど短縮編集されている。
『モスラ』と本多演出 [編集]
監督の本多猪四郎は、後年この『モスラ』を、『ゴジラ』、『妖星ゴラス』と並んで「最も気に入っている作品」に挙げている。それまでの本多の特撮映画がシリアス一辺倒だったのに対し、この『モスラ』はコミカルで陽性な作劇が用いられた転機的なファミリー・ムービーとなっている。またインファント島民が武器を持たず、石を叩き合わせて警告のみを行う平和主義者であったり、橋の上に置き去りにされた赤ん坊を福田が命がけで救助するシーンなど、本多のヒューマニズムが存分に発揮された作品となっている。
特撮担当の円谷とのコンビネーションも円熟期の冴えを見せ、モスラに蹂躙された都心の街頭場面で、電線のスパークや、犬の鳴き声などを劇中に挿入し、リアリズムに徹したきめの細かい本多演出の好例となっている。
ネルソンの最期のシーンでは、警官が射殺したネルソンの利き腕を踏み、懐をあらためる非常にリアリティーのある演出が見られるが、本多は「人間は銃弾くらいでは簡単には死なない」という、自身の出征経験を踏まえての演出であることをコメントしている。
円谷英二のミニチュアワーク [編集]
本作品は『ゴジラ』『空の大怪獣ラドン』以上に精巧な、東宝特撮映画史上最大規模のミニチュアセットが組まれた[5]。
モスラが蹂躙する青梅街道、道玄坂、渋谷界隈は、実物と寸分違わない精巧な1/20スケールのミニチュアで再現している[1]。ミニチュアの製作には、スライド写真をキャメラ内に置いて、見比べながら行う徹底ぶりだった。
また、画面に奥行きを持たせるための工夫も随所に見られ、特に幼虫モスラが横田基地近辺に現れ、そのまま青梅街道を突き進んでガソリンスタンドを破壊する場面では、画面手前から奥へまっすぐ延びる道路を奥へ行くほど先細りに作り、それに合わせて沿道の電柱も手前から奥へ順に低くなっていくように作るという、遠近を強調した設計になっていた。
また、当時は東京オリンピックを控えて都内のあちこちで地下鉄の延長・相互乗り入れ工事、主要駅前の再整備工事などが進められており、幼虫モスラが襲撃する渋谷駅前も一部工事中だったのだが、劇中のミニチュアではこの工事区域も再現されており、戦車隊が布陣したすぐそばに黒黄二色の立入禁止柵や警告看板などが置かれていたりする。自衛隊の砲撃場面も戦車砲、ミサイル、無反動砲と、発砲した火器の種類によって火薬の調合を変え、命中時の爆発フォルムの違いを表現するという丁寧さだった。
本作は7月30日を封切り公開日になっても、合成カットに不本意なものがあった特技監督の円谷英二は、特撮シーンの編集を行っており、上映館に随時納入される製造順で、4番目からフィルムの差し替えがあったとのことで、中野昭慶は当時、渋谷東宝(モスラが暴れる舞台である)へ赴いて、2回目の上映前にフィルムを切ってこれを行っている[2]。
ラストシーンの変更 [編集]
本来はコロムビア映画との契約でアメリカの場面を入れる[6]ようになっていた本作であるが、東宝側は予算の都合等を理由に一方的にラストを変更、「小美人を連れて南九州、高千穂峰まで逃げていたネルソン一行がモスラの追撃に遭い、そこでネルソンが死んで大団円となる」というものに変更された。監督の本多もこの変更に疑問を持ったものの、2週間にわたっての鹿児島ロケを敢行、撮影を完了させた。しかし当然ながらコロンビア映画はこれを契約違反として抗議、準備稿にあった羽化した成虫モスラがロリシカ本国を襲撃する現行バージョンに差し戻され、再び撮影が行われた[1]。
ニューカーク市の景観カットは、東宝にあったアメリカ・カリフォルニアのライブラリーフィルムを使用し、本編及び特撮シーンの撮影が急遽行われた。特撮スタッフは急な変更にも関わらず、大規模なニューカーク市の都市ミニチュア群を制作し、モスラの風圧でショーウィンドウを破って店内に車両が突っ込むなど、見応えのある特撮カットでこれに応えている。有川貞昌は、このモスラがニューカークで暴れ狂う描写に、「急に予定を変えられて、あれはオヤジ(円谷)もやけくその気分だったんじゃないかなあ」と述懐していて、本多猪四郎も「あれは円谷監督の怒りだよ、怒り!」とコメントしている。
このような経緯により、公開時のポスターでは、出演部分がカットされた堤康久が「樵」役としてクレジットされたままになっている。
ラストでモスラを誘導するニューカーク市の空港は、本多によると立川基地で撮影されたという。
あらすじ [編集]
台風により日本の貨物船第二玄洋丸が座礁沈没。ロリシカ国の水爆実験場であるインファント島に漂着した乗組員が救助されたが、不思議なことに放射能障害が見られなかった。スクープ取材のため、乗組員たちが収容された病院に潜入した日東新聞記者の福田善一郎は、カメラマンである花村ミチと共に、原田博士に注意されながらも、原水爆実験場であるはずのインファント島に原住民がいることを知る。
当初、ロリシカ国は原住民の存在自体を否定したが、急遽日ロ合同調査隊の派遣を決定。福田は調査団員の言語学者・中條信一(ちゅうじょう しんいち)と知り合う。インファント島調査隊の見送りが盛大に行われる中、福田は調査団の船に密航し、辛うじて臨時の警備員として、記者活動を行わないことを条件に参加を認められるが、ロリシカ国側事務局長クラーク・ネルソンは、参加する科学者たちの収集資料のすべての提出を求めたりと科学調査隊としては極めて不審な行動をとる人物だった。
インファント島に上陸した調査隊の前に現れたのは、放射能汚染された島の中心部に広がる緑の森だった。奇妙な植物群の中に謎の石碑を発見し、記録をとった中條は巨大な吸血植物に絡め捕られるが、その窮地を小美人という双子の妖精に助けられる。ネルソンは小美人を「資料」として捕らえたが、彼らを守りインファント島に暮らす原住民の存在を知った調査隊は小美人を解放、誰が言うとなく緘口令を敷き、帰国した調査隊は誰一人島の秘密を語ることなく解散した。
その後、中條の自宅を訪れた福田はネルソンを話題にする。ロリシカ側代表のラーフ博士の手紙によると、インファント島調査隊はネルソンが運動し、資金を提供したものだった。もしかすると、国際古美術ブローカーではあるまいか、と福田が疑念を口にする。一方、中條は島で発見した石碑の碑文の解読を見せた。「モスラ…」その語が意味するものは、謎のままだ。
その頃、ネルソンは直属の部下を率いて、インファント島を再訪していた。彼の目的は、小美人そのものだった。特徴的なサイレンの音に姿を現した小美人をそのまま誘拐し、小美人を守ろうとした原住民を容赦なく銃火器の犠牲にしていく。石を鳴らして、相手を威嚇するだけの原住民の多くが死傷するが、ネルソンたちが去った後で洞窟に崩れ落ちた老人が祈るように呟く「モスラ…」。その祈りに答えるかのように、洞窟の奥が崩れ落ち、虹色の巨大な卵が出現した。
天野貞勝編集長により、東京で評判になっていた「妖精ショー」の主催者があのネルソンであることを知らされた福田や中條、花村らは、ネルソンによって小美人が囚われの身となったことを知り、抗議に赴く。日東新聞が世論に「妖精ショー」の非人道性を訴えても、ネルソンから小美人を救うことは出来なかったが、なんとか小美人に面会することは出来た。そして、中條と福田は小美人から、彼らを救いに来るモスラのことを聞く。そして、そのために多くの人々が不幸になるとも。
福田や中條らは、観客として「妖精ショー」を見るが、意味は分からないが印象的な小美人たちの歌声の中の「モスラ」という言葉に魅かれる。小美人たちの歌声は単なる歌ではなく、インファント島の守護神モスラの再生=誕生を促す祈りが込められていた。同日同刻、はるか異国の小美人たちの歌声にシンクロして、インファント島でも原住民たちの儀式が最高潮に達しようとしていた。そして、虹色の卵を破り、モスラが復活した。
やがて、インファント島から東京に向かう洋上に姿を現したモスラは超巨大な芋虫状の怪物だった。防衛隊の洋上爆撃のナパーム弾で炎上した海にモスラは姿を消した。勝利を確信して、祝杯すら挙げていたネルソンに、福田は憤り、原田博士は「死骸が確認されたわけじゃない」と皮肉を言うが、その時、東京近郊の第三ダムに異変が発生したとの知らせが入る。
何か巨大な力で今にも破壊されそうに湖面が荒れ狂う第三ダム。駆けつけた福田たちが見たものはまさしく、モスラだった。方法は分からないが、洋上からここまで瞬間移動したに違いない。崩落しそうになっている橋に取り残された赤子を間一髪、福田は救い出すが、ダムを崩壊させた後、再びモスラは姿を消した。
そして、今度はモスラは横田基地から青梅街道を東京に向かって進撃しているという一報が入った。全長100メートルを超える巨大な重戦車そのもののモスラに対し、特車隊と戦闘機が応戦するが、とても制止できるものではない。ここに到って、ロリシカ国大使館はネルソンから小美人を取り上げることに同意する。ネルソンの非道に憤っていた中條の弟・信次がネルソンの楽屋に忍び込むが、間一髪ネルソン一行は、大使館職員に変装し航空機で日本を脱出し、ロリシカ本国へと向かった。
原田博士からネルソンに提供されていた、脳波遮断ガラスのケースで完全に小美人の居場所を見失ったモスラは渋谷を破壊し、防衛隊の攻撃をものともせずに暴走を続け、芝の東京タワーに取り付いてへし折り、そこで糸を吐き出して巨大な繭を作り始めた。もはや、事件は福田や中條の憂慮すら超えてしまっていた。
翌朝、ロリシカ国からの軍事援助で防衛隊に原子熱線砲が供与された。午前10時をもって、モスラの繭に熱線攻撃を仕掛けられた。関係者全員に配られたサングラスなしには、眼を痛めるほどの巨大な炎が上がり、瞬時にモスラの繭は灰となったかのように焼き尽くされてしまった。
同時刻、モスラの繭に対する原子熱線砲攻撃の模様は、ロリシカ国本国にも中継で放送されていた。帰国し、ネルソン一行がアジトである牧場に帰ってきて、ラジオを点けたその瞬間にモスラの死滅が放送されていた。ネルソンたちは狂喜のあまり、小美人の脳波遮断ケースを開けてしまった。
その時、モスラによる甚大な被害に心を痛めながらも、原子熱線砲によるモスラの死を喜ぶネルソンへの憤りを感じずにはいられなかった福田や天野、中條の前に、羽化した成体モスラが黒焦げになった繭を突き破り、姿を現した。遠く離れた小美人の所在を感知し、活動を再開したのだ。原子熱線砲の攻撃は、繭の表面を焼いたが内部のモスラのダメージとならず、むしろ羽化を促進してしまっていた。やがて、モスラは巨大な羽で台風以上の突風を巻き起こすと、ロリシカ国の方角へ飛び去っていった。
数時間後、福田・中條・花村はロリシカ国に向かう航空機の機上にあった。中條が「小美人と話が出来る友人」としての招聘だと説明する。モスラは小美人を捜し求めているだけだ。ネルソンから小美人を取り上げて、モスラに返さない限り、大国ロリシカといえども大被害に見舞われるだろう。はたして、モスラを静めて事態を収めることが出来るだろうか。
ネルソンはニューカーク・シティの人々に「小美人を返せ!」と罵声を浴びせられながら抵抗し、警官の一人を射殺。そして遂に別の警官たちに射殺されるという哀れな最期を迎えた。ロリシカ軍もモスラを止めることはできず、モスラはニューカーク・シティに大きな損害を与えた。一方福田たちは、ロリシカの教会の鐘の音に聞き覚えのあるメロディーが含まれていることに気がついた。
登場キャラクター [編集]
インファント島民 [編集]
太平洋某所に浮かぶ、ジャングルにおおわれた絶海の孤島に住む。無人島であると判断され、ロリシカ国の水爆実験場にされたが、彼らは島に生息する巨大な胞子植物から「赤い汁」を採り、これを飲み、体に塗ることで放射能から免疫を保っていた。中條によってアトランティスとの関連が語られ、島の奥に古代遺跡の神殿祭壇(モアイ像が配置されている)がある。島民は巨大な蛾「モスラ」を守護神としてあがめ、踊りを奉納している。武器を持たない平和主義文化を持ち、侵入者には石を叩き合わせて警告する。
舞踏シーンは日劇ダンシングチームが担当した。本多猪四郎は、島民の男女ペアが互いを引き合い踊るシーンに、子孫繁栄 = 生殖の意味を持たせていると述べている。この踊りが最高潮に盛り上がった最初の群舞シーンの最後のカットで、主役の男性ダンサーのカツラが取れてしまうハプニングがあり、これは本来NGシーンのはずだったが、それを拾う仕草まで本編に収められている。 同様のハプニングは、『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』のインファント島民が逃げるシーンにも見られる。
インファント島のジャングルには、人間に絡みついて吸血する植物が生息していて、このイメージは、造形物は異なるが、のちに円谷特技プロダクションが製作したTV番組、『ウルトラマン』に登場するスフランに生かされた。
小美人 [編集]
詳細は「小美人#初代および「ゴジラ」シリーズ」を参照
モスラ(幼虫) [編集]
詳細は「モスラ (架空の怪獣)#映画『モスラ』(1961年)のモスラ」を参照
モスラ(成虫) [編集]
詳細は「モスラ (架空の怪獣)#映画『モスラ』(1961年)のモスラ」を参照
登場メカニック [編集]
- 原子熱線砲
- ロリシカ国が東京タワーに作られたモスラの繭を焼くために日本に貸与した超兵器。パラボラ型の旋回砲塔を搭載した32輪の装置車と、ボンネットタイプの6輪牽引車で構成される。原子力をエネルギー源として、パラボラ型放射機から熱線を発射する。2基が日本に空輸・緊急供与され、攻撃を行ったが、モスラを倒すことは出来なかった。
- デザインは渡辺明。造形は井上泰幸。ブリキと木を材料に、3尺サイズのミニチュアが二台作られた。自走は出来ず、ピアノ線で引っ張って走行させている。
- 上部のパラボラ構造は、のちに『怪獣大戦争』で、X星人基地の電磁波解除装置に流用された。また、原子熱線砲のパラボラ部分は後に『怪獣大戦争』で登場したAサイクル光線車の車体・砲台と合体させて『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』で初登場するメーサー殺獣光線車となった。牽引車は『世界大戦争』で、連邦国陣営のICBMを運搬するトレーラーの牽引車としても使用されている。
- 『ゴジラ×メカゴジラ』では、自衛隊がこの熱線砲を研究し、初の対怪獣専用装備であるメーサー殺獣光線車を開発、完成させたという設定になっている。また、未制作作品『モスラVSバガン』にも同名の兵器が登場する予定となっていた。
- 装軌式ミサイル車両
- 本作が初登場となった。
- 無反動砲搭載ジープ
- ミニチュアと実車の両方が登場。
- 対空機関砲
- ニューカークシティに配備された対空砲。高層ビルの屋上や岸辺の公園からモスラを迎え撃った。
- 用いられたミニチュアは、戦争映画で使われていた九六式二十五粍高角機銃のミニチュアを流用。発射音も戦争映画で使われていた機銃の発射音の流用である。
スタッフ [編集]
本編 [編集]
- 製作:田中友幸
- 原作:中村真一郎、福永武彦、堀田善衛 『発光妖精とモスラ』ISBN 4480803297 (『週刊朝日』別冊掲載)
- 脚本:関沢新一
- 音楽:古関裕而
- 撮影:小泉一
- 美術:北猛夫、阿倍輝明
- 録音:藤縄正一
- 照明:高島利雄
- 編集:平一二
- 助監督:野長瀬三摩地
- 製作担当者:森田信
- 整音:宮崎正信
- スチール:田中一清
- 振付:県洋二
- 現像:東洋現像所
- 監督:本多猪四郎
特殊技術 [編集]
- 特技監督:円谷英二
- 撮影:有川貞昌
- 合成:向山宏
- 光学撮影:真野田幸雄
- 美術:渡辺明
- 照明:岸田九一郎
- 火薬:山本久蔵
- 造形:利光貞三
- 操演:中代文雄
- 助監督:浅井正勝
- 製作担当者:成田貫
- 撮影助手:山本武
- デザイン:小松崎茂
キャスト [編集]
※映画クレジット順
- 福田善一郎:フランキー堺
- 中條信一:小泉博
- 花村ミチ:香川京子
- 小美人:ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、伊藤ユミ)
- クラーク・ネルソン:ジェリー・伊藤
- 原田博士:上原謙
- 国立核総合センター院長:平田昭彦
- 救難ヘリコプターの隊員:佐原健二
- 防衛長官:河津清三郎
- 天野貞勝デスク:志村喬
- 第二玄洋丸船長:小杉義男
- 防衛軍指揮官:田島義文
- 並木(第二玄洋丸航海士):山本廉
- 村田(第二玄洋丸船員):加藤春哉
- はやかぜ艦長:三島耕[7]
- ネルソンの配下:中村哲
- ダム監視員:広瀬正一
- 救助対策本部員:桜井巨郎[7]
- ネルソンの配下:高木弘
- キコリ[7]・調査隊隊員(2役):堤康久
- 茶店のおかみさん:三田照子
- 第二玄洋丸操舵手:岩本弘司
- 津田(豪華客船オリオン丸船長):津田光男
- 中條信次:田山雅充
- ネルソンの配下:三浦敏男
- 国立核総合センター職員:岡部正
- ネルソンの配下:若松明
- 本間(第二玄洋丸無線士):中山豊
- ダニー(ネルソンの配下):ジョニイ・ユセフ
- ラーフ博士:オーベル・ワイアット
- ロシリカ大使:ハロルド・コンウェイ
- ニューカーク・シティの政府関係者:ロバート・ダンハム
- 爆撃機照準士:山田彰
- ダムの警官:宇野晃司
- 船舶協会職員:大前亘
- 日東新聞記者:古田俊彦
- 豪華客船オリオン丸航海士:松山恵介
- 船舶協会職員:上村幸之
- モスラ幼虫・報道カメラマン(2役):手塚勝己
- 祭壇の前で息絶えるインファント島の島民:長島武夫
- 調査隊隊員:松本光男
- 新聞記者:三井紳平
- ショーの観客・防衛軍総監(2役):日方一夫
- ダム監視員の同僚:加藤茂雄
- モスラ幼虫を発見する航空隊隊員:緒方燐作
- 第一攻撃隊隊長:岡豊
- 調査隊隊員:速水洸、佐竹弘行、今井和雄、勝部義夫
- 防衛隊幹部:安芸津広
- 船舶協会職員・防衛隊幹部(2役):草間璋夫
- モスラ幼虫・江口書店前の避難民(2役):中島春雄
- 調査隊隊員:清水良二
- 国立核総合センター職員:細川隆一
- 茶店の亭主:夏木順平
- 第二玄洋丸船員の家族:須田準之助[7]
- 船舶協会職員:伊原徳
- 関田(豪華客船オリオン丸操舵手):関田裕
- 第二玄洋丸船員の家族:吉頂寺晃[7]
- 日東新聞記者:橘正晃
- 第二玄洋丸船員の家族:中野トシ子[7]
- 中條家婆や:一万慈鶴恵[7]
- インファント島島民:酒井達夫、山田奈々子、日劇ダンシングチーム
※以下ノンクレジット出演者
- ダムの警官:二瓶正典
- 秒読みをする防衛隊員:伊藤実
- 空港の警官:坂本晴哉
- ヘリコプター操縦士:越後憲三
- 自衛隊員:鈴木治夫
- 日東新聞記者:天見竜太郎、砂川繁視、古谷敏、光秋次郎、渡辺白洋児
- 調査隊隊員:鹿島邦義
- 船舶協会職員・ショーの観客・自衛隊員(3役):川村郁夫
- 船舶協会職員・自衛隊員(2役):小松英三郎
- 国立総合核センターの看護婦:毛利幸子
- 国立総合核センター所員:東静子、小野松枝、門脇三郎、榊田敬二、篠原正記
- 国立総合核センター所員・アナウンサー(2役):由起卓也
- 日東新聞者の給仕・ショーの観客(2役):記平佳枝
- 劇場の受付嬢:丘照美
- 防衛隊幹部:佐藤功一
- ガイガー隊員:古河宏平[7]
- インファント島の島民・ショーの観客・防衛隊幹部(3役):成田孝
- インファント島の島民:鈴川二郎、瀬良明
- インファント島の島民・調査隊隊員(2役):大川時生
- ネルソンショー実況アナウンサー・報道アナウンサー(声)・予告編ナレーション(3役):池谷三郎
- ダム職員:黒木順、権藤幸彦、広田新二郎
- 捜索に来る警官:大塚秀男、河辺昌義
- ショーの観客:桂伸夫
- ニューカーク・シティの政府関係者:エド・キーン
- ニューカーク・シティの市民:エド・P・マクダモット、サベル・ジャミール、ハンス・ホルネフ
- ニューカーク・シティの神父:ヘンリコ・ロッシー
挿入歌 [編集]
コミカライズ [編集]
吉田きみまろ画で少年1961年7,8月号に掲載。
ドラマCD [編集]
再現戯曲シリーズ1として、1961年版映画の原作に忠実に、また音楽・効果音はその当時のままで、1998年に制作された。ストーリーは、日東新聞社・社会部デスクの福田善一郎が記者生活最後の日に自分の体験談を若手記者に聞かせる形式で描かれており、1961年版映画には無いシーンも含まれるが、小美人の台詞だけは映画と完全に同じである。
キャスト [編集]
- 福田善一郎(スッポンの善):関智一
- クラーク・ネルソン:山寺宏一
- 中条信一博士:野沢那智
- 小美人:今井由香、長沢美樹
- 花村ミチ(カメラウーマン):柳原みわ
- 天野貞勝(デスク):加藤精三
- 原田博士:岡部政明
- ダニー:遠近孝一
- ラーフ(探検隊々長):河口宏
- 若手記者:小西克幸、諏訪部順一
- 女記者:茂呂田かおる
- 第二玄洋丸船長:花田光
- 第二玄洋丸船員:肥後誠
映像ソフト [編集]
2003年11月21日に、本作の43年後を描いた『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』の公開に合わせてDVDがリリースされた。前述の1974年のリバイバル版も特典映像として収録されている。
2009年9月18日にはBlu-ray Discが発売。
脚注 [編集]
参考文献 [編集]
- 『東宝特撮映画全史』(東宝出版)
- 『東宝SF特撮映画シリーズVOL2・モスラ/モスラ対ゴジラ』(東宝出版)
- 『大ゴジラ図鑑2』(ホビージャパン)
- 『東宝特撮メカニック大全』(新紀元社)
- 東宝特撮映画DVDシリーズ(東宝ビデオ)同作ほかの関係者コメンタリー
関連項目 [編集]
- 『モスラ対ゴジラ』 - 本作の直接の続編。
- 『ゴジラvsモスラ』 - 原作小説にある、モスラが繭を作る描写がこの作品で使われている。
- 『ゴジラ×メカゴジラ』 - 本作と直接つながっており、劇中で本作の映像が使われている。また、本作の原子熱線砲がメーサー兵器の原型になったことが語られている。
- 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』 - 上記の作品の続編で、中條信一が再登場している。
- 『アワモリ君乾杯!』 - 同年製作の坂本九主演映画。劇中で大型のモスラ幼虫の造形物が東宝撮影所が写るシーンに登場する。劇中では「モスラ始動スイッチ」を入れると動き出した。またこの作品には、本作で主演したフランキー堺も出演している。
- 『ウルトラマン』 - 第6話に登場したゲスラは、当初は「ゲラン蜂の幼虫が巨大化する」という設定であり、特撮用にはモスラ(幼虫)を改造して使用する予定で、それを前提としたデザイン画が存在している。
外部リンク [編集]
- インドネシア語のトリビア
- モスラ - 日本映画データベース
- モスラ - allcinema
- モスラ - KINENOTE
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