大怪獣バラン

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大怪獣バラン
Varan the Unbelievable
監督 本多猪四郎(本編)
円谷英二(特撮)
脚本 関沢新一
原作 黒沼健
製作 田中友幸
出演者 野村浩三
園田あゆみ
千田是也
平田昭彦
村上冬樹
松尾文人
音楽 伊福部昭
撮影 小泉一(本編)
荒木秀三郎(特撮)
有川貞昌(特撮)
編集 平一二
配給 東宝
公開 日本の旗1958年10月14日
上映時間 82分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
allcinema
キネマ旬報
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大怪獣バラン』(だいかいじゅうバラン)は、1958年公開の東宝が制作した怪獣映画モノクロ、東宝パンスコープ作品。原作は怪奇小説家として知られる黒沼健。後にゴジラシリーズの脚本に多く携わる関沢新一が最初に手がけた怪獣映画である。

当初、アメリカからの注文で全4部のテレビドラマとして制作が始まり、フィルムもスタンダードサイズだったが、途中から劇場公開が決まり、東宝特撮初のシネマスコープ版映画(東宝パンスコープ)となった。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


目次

[編集] あらすじ

東北地方、北上川上流の秘境でシベリア地方にしかいないはずのアカボシウスバシロチョウ[1]が発見された。ただちに杉本生物研究所の所員2人が調査に向かったが、原因不明の怪死を遂げる。

杉本博士の助手の魚崎、犠牲になった所員の妹で記者の由利子、カメラマンの堀口の3人は真相を解明すべく現地へ向かい、外部から隔絶された排他的で独自の神をあがめている岩屋村の人々と出会う。突如、彼等の前に湖から眠りを覚まされたバランが出現し、集落を破壊する。直ちに自衛隊が出動して攻撃を加えたが、バランは攻撃をものともせず、それどころか手足から皮膜を広げて飛び去ってしまう。

その後、銚子沖に現れたバランは東京湾から羽田空港に上陸。都心への侵攻を阻止すべく、自衛隊が羽田空港に布陣した。果たして人類はバランを倒せるのだろうか?

[編集] むささび怪獣 バラン

中生代恐竜(劇中では単に怪獣としか呼ばれない)バラノポーダの生き残りで、北上川上流の湖に棲み、外部から隔絶された集落で婆羅陀魏山神(バラダギサンジン、「バラダギサマ」とも)として崇拝されていた。顔の周りの角と背筋に並ぶ透明な長いトゲが特徴で、通常は四足歩行だが二本足で立ち上がることや、ムササビのように飛膜を広げて滑空することもできる。研究員たちが襲われたことがきっかけで、その正体が判明した。眠りを覚まされて集落を破壊して空に飛び去った後、銚子沖から羽田空港に上陸して暴れるが、光る物を飲み込む習性を利用され、強力な爆薬が仕込まれた照明弾で倒された。

公開当時の資料や玩具によれば、分類は、爬虫類ゴジラ属ラドン科バラノポーダでポスターではゴジラ・ラドンをしのぐとされている。体長は十数メートル〜100メートルと資料によってまちまちであるが、羽田空港出現時は、ゴジラのように巨大な生物として描かれている。スーツアクターは手塚勝巳中島春雄

[編集] 造形

頭部は利光貞三、胴体は八木寛寿八木康栄、表皮、背中のトゲは村瀬継蔵による。背中のトゲは、生物の一部らしい透明感を表現するため、村瀬のアイディアで切ったゴムホースの切り口にビニールテープを貼って作られた。目には電飾がなされている。体色は、数少ないカラースチールから茶系であることが確認できるが人工着色スチル写真では緑色となっている。

鳴き声は『空の大怪獣ラドン』のラドンの低い声と、一部初代ゴジラの声を使っている。その後、バラゴンの声に流用された。

飛行シーン用の3分の1サイズの小型のバランは、1966年〜1967年に東宝倉庫に現存しているのが確認されていて、『週刊少年マガジン』などに写真が使われている。書籍『ゴジラ大全集』(講談社、1994年)によれば、『怪獣総進撃』にはこの3分の1サイズのミニチュアも使用されており、富士のふもとのシーンで確認できる。並行して『総進撃』には新造形の90センチモデルが使用されている。なお、『総進撃』の90センチモデルは1980年代に同サイズのゴロザウルスやモスラ成虫、『ノストラダムスの大予言』の大コウモリなどとともに東宝特美倉庫に保存されていたのが確認されており、現在も首のみ現存し、関連イベントで展示されることがある。

[編集] その他の作品に登場したバラン

怪獣総進撃』に怪獣ランドの怪獣として登場している。しかし、着ぐるみの状態が大変悪く、新造された90センチサイズの人形がエピローグのカットなどに登場したのみであった。キングギドラとの戦いにも、マンダバラゴンと同様に参加していない。また、鳴き声はなく、名前すら呼ばれていない。製作発表会のスチールでも他の怪獣と並んで飛び人形が吊られているだけであった。このような扱いから、怪獣ランドのバランは10メートルの幼体であると記述する書籍もある。

ゴジラ FINAL WARS』(2004年)ではライブフィルムとして登場した。

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』の2作にも出る予定があったが、どちらも途中で変更になっている。ただし『大怪獣総攻撃』劇中の本「護国聖獣伝記」には婆羅陀魏山神のことが描かれているほか、バラゴンの名前(婆羅護吽)に流用されている。なお同作のキングギドラには顔の横にバランのようなヒレがついている。

ファミリーコンピュータ版ゲーム『ゴジラ』では、バラゴンやモゲラと共に、仲間のはずのゴジラやモスラの敵として登場。

このように本作以降バランの扱いは非常に悪い。

英語版の記事も参照されたい。

なお怪獣映画ではないが、坂本九主演映画『アワモリ君乾杯!』(監督:古澤憲吾)の後半の、東宝砧撮影所での追っかけシーンでは、バランの着ぐるみが登場する。

[編集] スタッフ

※映画本編クレジット順

[編集] 本編

ノンクレジット
  • 監督助手:西村潔
  • 撮影助手:逢沢譲
  • 照明助手:森本正邦
  • 美術助手:立川英明、宮国登
  • 小道具組付:石川亀三郎、山本初美
  • 電飾:秋葉信夫
  • 記録:黒岩美穂子
  • 演技事務:中島清
  • 音楽事務:原田英雄
  • 経理担当:車田守
  • 宣伝係:島健三郎
  • スチール:田中一清
  • 現像:東洋現像所

[編集] 特殊技術

ノンクレジット


[編集] キャスト

※映画本編クレジット順

ノンクレジット

[編集] 同時上映

俺は三人前

[編集] 海外版

前述の通り、本来はアメリカからの依頼で製作された本作であったが、アメリカでも『Varan the Unbelievable』の題でシネスコ版の映画として公開された。監督はジェリー・バーウィッツ、脚本はシド・ハリス。音楽は儀式の曲以外は全て変更されている。

主人公は日本在住のアメリカ軍将校ブラットレー司令(演:マイロン・ハーレー)、ヒロインは彼の秘書シズ子(文献によってはシズカになっている、演:小林ツル子)に変更され、ストーリーもバラン撃破に出動したブラットレー司令がバランの逆襲に遭い、シズ子と共に洞窟に追い詰められる、最終的にバランは死なないなど、かなりオリジナル要素が含まれている。

[編集] 備考

雑誌『ハイパーホビー』のソフビ化して欲しい怪獣のアンケートにウルトラ怪獣に混ざって、バランがランクインしたことがある。

DVD化以前に東宝から発売されていたVHSビデオでは、部落に関してや「日本のチベットと呼ばれる場所」といった、差別的表現にあたる台詞のあるシーンがカットされていた。

洋上でのバランとの戦闘には、ミニチュアワークと海上自衛隊の記録フィルムが効果的に使用され、迫力のある場面となっている。なお、登場する護衛艦は劇中で「哨戒艇〜」と呼ばれていた。

本篇のDVDは2005年1月21日発売。

[編集] 脚注

  1. ^ このチョウ自体は実在のチョウ(Parnassius bremeri)である。ただし、実際の生息地は沿海州から朝鮮半島華南にいたる。

[編集] 参考資料

『東宝特撮映画選集3 大怪獣バラン』解説書 東芝EMI 1996年

[編集] 関連項目


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