メガゾーン23

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メガゾーン23
ジャンル ロボットアニメ
OVA:メガゾーン23
監督 石黒昇
キャラクターデザイン 平野俊弘
美樹本晴彦
メカニックデザイン 柿沼秀樹
荒牧伸志
宮尾岳
アニメーション制作 あいどる
ビクター音楽産業
製作 アートランド
アートミック
発売日 1985年3月9日
話数 全1話
OVA:メガゾーン23 PART II
秘密く・だ・さ・い
監督 板野一郎
キャラクターデザイン 梅津泰臣
美樹本晴彦
メカニックデザイン 荒牧伸志
アニメーション制作 あいどる
ビクター音楽産業
製作 アートランド
アートミック
AIC
発売日 1986年5月30日
話数 全1話
OVA:MEGAZONE23 III
監督 荒牧伸志
八谷賢一
キャラクターデザイン 北爪宏幸
美樹本晴彦
メカニックデザイン 荒牧伸志
夢野れい
アニメーション制作 アートミック
AIC
製作 ビクター音楽産業
発売日 1989年9月28日(イヴの目覚め)
1989年12月22日(解放の日)
話数 全2話
ゲーム:メガゾーン23 青いガーランド
ゲームジャンル SFコマンドバトルアドベンチャー
対応機種 PlayStation 3
発売元 コンパイルハート
メディア Blu-ray Disc
プレイ人数 1人
発売日 2007年9月13日
レイティング CEROB(12才以上対象)
その他 限定版には設定資料集と
『MEGAZONE 23 PART II
 INTERNATIONAL』を同梱
テンプレート - ノート 

メガゾーン23』(MEGAZONE 23、メガゾーンツースリー)は、1985年3月9日に発売された、アートランドアートミックAIC製作の日本OVA。販売はビクター音楽産業(現:ビクターエンタテインメント。以降「ビクター音産」と表記)。略称「MZ23」。

本項では本作の続編作品(『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』、『MEGAZONE23 III』)についても併せて解説する。

以降、特筆しない場合は第1作目に関する記述のみとする。また、本項では便宜上第1作目を『PART I』、第3作目を『PART III』と表記する(本来は「III」のみでPARTは付かない)。

概要[編集]

アートミックが企画した1983年テレビアニメ機甲創世記モスピーダ』の後番組の企画が原型。ビックウエストのテレビアニメ『超時空要塞マクロス』のスタッフだった石黒昇美樹本晴彦平野俊弘(現:平野俊貴)、板野一郎などが再び結集して制作に当たることがセールスポイントにされた。このこともあり、メカ美少女アイドル歌手(声優も現実の新人アイドル歌手)・巨大宇宙船内の都市と、『マクロス』と共通するモチーフが意識して本編に用いられた。ただし、ストーリー的にはコアなアニメファンを対象としたOVAということもあり、歌が世界を平和にした『マクロス』とは対照的に、歌が軍事的プロパガンダに使用される。

『PART I』は公称約2万6千本のセールスというヒットを記録し、大都市限定ながら単館の劇場公開もなされた。また、オリコンの調査によると本作のビデオの初週売上はアニメで過去最高となる7,590本で、第1位を獲得。累計でも26,518本になり、OVAでも過去最高の売上になる(いずれも当時)[1]。本作や『幻夢戦記レダ』の商業的成功により、メカと美少女という一大潮流が当時のOVA業界内外を席捲することになった[2](当時の販売形態やOVAを取り巻く状況などの情報については、#トピックスを参照)。

この人気を受け、翌年の1986年にはAICが制作に加わり、続編『PART II』がリリース。1989年には『PART I』『PART II』の数百年後を舞台にした『PART III』が制作された(『PART III』ではアートランドは制作に関与していない)。『PART III』は、『PART I』や『PART II』と時代設定や登場人物が異なるため、タイトル表記も異なる。同様の理由から、メインタイトルの後には「PART III」ではなく「III」と表記されている。

本作では各作品ごとにキャラクターデザイナーが替わっており、その都度全体の画風が大きく異なるのも特徴的である。なお、本作のシンボルとなるキャラクター・時祭イヴは一貫して美樹本晴彦が担当している(ただし、美樹本が作画に関わっているのは『PART I』のみ。『PART II』では門上洋子がイヴ作画監督を担当。『PART III』の設定画は北爪宏幸によってクリンナップされている)。

  • 『PART I』を担当した平野俊弘は、当時のアニメでは主流だった少しデフォルメされたタッチで各キャラをデザイン。
  • 『PART II』は梅津泰臣が担当、独特の劇画タッチでデザインされたキャラクターは『PART I』から大きくイメージを変え、好難合わせた反応を得たが、結果的に梅津の知名度は一気に上がった。
  • 『PART III』ではさらに北爪宏幸へと変更。シャープな画風は『PART II』のイメージを継承している。

シリーズ作品[編集]

  • メガゾーン23(1985年)
  • メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い(1986年)
  • MEGAZONE23 III イヴの目覚め(前編)/ 解放の日(後編)(1989年)

世界観[編集]

遥かな未来、地球環境は大規模な戦争により破壊された。当時の人類は複数の巨大都市型宇宙船を建造し、地球を脱出してその中で暮らすようになった。この内の一つであるメガゾーン、通称・MZ23(エムゼットツースリー)は、巨大コンピューター・バハムートによって制御され、内部には過去でもっとも良い時代であったと思われる現代(制作・発売当時の1980年代)の東京が再現されていた。そこで暮らす人々はバハムートに精神操作され、1980年代の東京に暮らしているという幻影を見せられている。

当時の地球連邦国際連合から改称)は地球保護法をベースにA.D.A.M.管理を制定し「地球管理システム」を稼動させた。地球を脱出した巨大都市型宇宙船は500年の間、地球を離れることとなった。

そして地球帰還を目前に控えた時代。MZ23と同様の目的で建造された巨大都市型宇宙船・デザルグがMZ23に対し攻撃を仕掛け始めた。MZ23の自治軍はバハムートの監視の目が届かない地下に基地を建設し、住民には知られないように戦闘を続けていた。そんな中、MZ23の若き軍人・B.D.(ビー・ディー)は、密かに対デザルグ戦用の戦闘ロボットに変形可能な軍用バイク・ガーランドを開発していた。

しかし、このガーランドには、B.D.すら知らない秘密が隠されていた。それは「TV画面上に生み出されたAIでありながら表向きは実在するアイドルとして振る舞う存在・時祭イヴがバハムートの代弁者となり、ランダムに選択された人物(7Gのオペレーター)と問答し、その回答次第で人類の地球帰還の正否を決定する」ということだったのだ。

イヴは7Gのオペレーターを探し出し、そして彼に「質問」を行う日を待ち続けていた。

ストーリー[編集]

PART I[編集]

1980年代の東京。人々はその「一番良い時代」を謳歌していた。主人公の矢作省吾もその1人である。街中をバイクで駆け抜け、ふと出会った美少女・高中由唯の存在に一喜一憂し、若さゆえの有り余る力で拳を天に向かって突き上げる……。そんな日常を過ごしていたある日、友人の中川真二にとある地下駐車場へ呼び出された省吾は、真二が盗み出してきた巨大な試作用軍用バイクを見せられる。今までに見たこともないそのバイクの名は、ガーランド。しかしそこに軍関係者が現れ、真二を射殺してしまう。ガーランドを彼らの手に渡すまいとした省吾は必死に逃走する。やがて、時代の大きなうねりに翻弄されることになるとも知らず。

ガーランド(7G)のオペレーターとなった省吾は、マスメディアを使ってガーランドを世間に公表しようと、人気絶頂のアイドル時祭イヴの番組にTV電話で出演するが、軍の情報操作によって公表できなかった。焦る省吾に、由唯の友人であり映画監督志望の村下智美は、ガーランドを使って自主制作映画を撮ると言い出す。ロケ地を探しているうちに白バイに追跡された2人は、やがて全く知らない場所へと迷い込んでしまう。そこは街の地下にある広大な廃墟の街であり、その中心にそびえ立つ巨大な円錐状の建物・バハムートが、遥か上空にある廃墟の街とつながっている摩訶不思議な空間であった。このまま2人で行くのは危険と感じた省吾は、智美を帰らせて自分1人でさらに調査を進めるが、予感は的中。軍のパトロール隊と交戦になったガーランドは、遂には隔壁をブチ破り、宇宙空間にまで飛び出してしまう。その際、省吾は交戦相手の1人が乗り込んでいたロボット・ハーガンを、襲ってきた相手とはいえ見殺しには出来ず、とっさに助けていた。

廃墟の街へ戻れた省吾の前でハーガンから降り立ったのは、軍の若き将校・B.D.。彼はバハムートを自分の管制下に置き、なおかつ宇宙から来る敵・デザルグも制圧しようと目論んでいた。さらにB.D.は、省吾達が1980年代と思っている時代より実際には5世紀以上(後の年表では約9世紀)経過していること、そしてデザルグの脅威が迫っていることを語る。信じられない現実と、ファシズム国家の建設を目論むB.D.に反感を覚えた省吾は、苛立ちながらその場を後にするのだった。

やがて、バハムート端末であるガーランドにSOSを求めてきたイヴによって更なる真実と、彼女の正体も知ってしまった省吾は悩み続ける。そして由唯と一夜を共にし、この世界がおかれた現実を彼女に語るのだった。一方、軍はバハムートの制御を自らの手中に治めた上で、デザルグとの戦争準備を始めていた。それに伴い、街は戦争色に染まっていく。あのイヴさえ、軍の広告塔と化すほどに。

省吾が由唯とのささやかな幸せに救いを見出そうとしていた矢先、軍は更なる機密漏洩を阻止するため、バハムートの存在を知るもう1人の一般人である智美を暗殺。とうとう決意した省吾はガーランドを駆って、単身バハムートへの突撃を仕掛けるが、B.D.はハーガンで立ち塞がると、今度はガーランドを冷酷に叩きのめす。辛うじて生きながらえた省吾は、朝焼けの街を満身創痍で1人、どこかへと去って行くのだった。

PART II[編集]

省吾がB.D.に敗れ去り、どこへともなく去って半年後。軍に智美の殺害容疑を掛けられたという理由もあり、新たな友人のライトニング率いる暴走族TRASH(トラッシュ)」の元に身を隠していた省吾は、半年ぶりに由唯に再会する。その頃、街では軍に支配されたバハムートにより軍の広告塔と成り果てていたイヴを通して、人々を戦争に駆り立てるメッセージが連日流されていた。しかし、実はバハムートは完全には軍の管理下に落ちてはおらず、本来のイヴとも呼ぶべきもう1人のイヴ(軍によって作り出されたものではない、以前同様のイヴ)が現れ、7Gのオペレーターである省吾に対し、自分にコンタクトして欲しいとの呼び掛けを続けていた。省吾は半年間自分を待ち続けた由唯のわだかまりを身と心で解いて想いを伝えると、本来のイヴに会うため、そして彼女が何を自分に伝えようとしているのかを知るため、TRASHの助けを借りる。

その頃、デザルグは本格的なMZへの侵攻を開始していた。MZ側の一部が極秘裏に試みていた平和的接触も空振りに終わり、迎撃に出た最新鋭艦FX-101とその護衛部隊も、デザルグの圧倒的な戦力の前には為す術もなく壊滅してしまう。一方、軍の手でプロトガーランドとして蘇っていたガーランドを入手した省吾は、軍の追跡をかわしながらバハムートに向かう。軍の攻撃に1人、また1人と仲間が犠牲になっていき、遂にはガーランドも大破してしまうが、省吾は軍の追撃で負傷した由唯と共に、やっとのことでイヴの元にたどり着いた。

イヴの言葉に省吾が、省吾の言葉にイヴが揺り動かされる。イヴの質問に対して自分が今したいこと、そして大人というのは汚い人々だ、という気持ちを話した省吾は、「自分がなりたかった大人になればいい」という返答をイヴから受け取った。傷の具合が思わしくない由唯をイヴに預けた省吾の眼前には、あのB.D.が再び現れる。半年前の出来事が蘇り、怒りに任せて飛びかかる省吾。B.D.が現れたその意図は!? 一方、遂にデザルグの自動攻撃弾の侵入を許してしまった市街地では、軍が一般人を避難させようと試みていたが、作業は遅々として進んでいなかった。

やがてイヴは、「ファイナル・プロテクション・モード」を発動させる。イヴの最後の歌声が響き渡る中、人々、建物、自動攻撃弾……全てを巻き込みながら、1980年代の東京は崩壊する。そんなMZとデザルグに月の防衛システム「A.D.A.M.」は、地球帰還の条件を満たしていないという結論を出し、一斉攻撃を始めた。しかしイヴは、その影響が及ぶ寸前にバハムートをMZから切り離し、省吾達を脱出させることに成功していた。

崩壊していくMZとデザルグを背に、バハムートは地球へと降り立つ。中から出てきた省吾達の目前には、再生した地球の大地が広がっていた。

PART III[編集]

省吾達の帰還から数百年が経った時代。人々はコンピューターシステムに支配された街「エデンシティ」で暮らしていた。それは、かつての人類の過ちを繰り返さないために取られた手段だった。しかし、その支配を嫌ったレジスタンスによる反攻作戦が開始される。

そして明らかになった支配者ウォン・ダイの正体は、あの矢作省吾だった。地球に帰還した際、彼を7Gのオペレーターと認めなかったクリエイター達は、バーチャルではなく人間であるオリジナル・イヴと彼との接触を恐れ、システムの操り人形ウォン・ダイと化してしまったのだった。

省吾はその支配から開放された直後、後を本作の主人公であるエイジ・タカナカに託して死んでしまう。それを知ったイヴは単身、A.D.A.M.へ向かう。人々を救うために。

登場人物[編集]

PART I[編集]

矢作 省吾(やはぎ しょうご)
- 久保田雅人
バイク好きな18歳の青年で、『PART I』『PART II』の主人公。友人の中川真二から持ち込まれたガーランドを手にしたことで、人生が一変する。軍の重要機密であるガーランドに導かれるようにMZの虚構を知ってしまった彼はB.D.に敢然と立ち向かうが……。
高中 由唯(たかなか ゆい)
声 - 川村万梨阿
ブロードウェイの舞台に立つことを夢見るダンサーの卵の17歳で、『PART I』『PART II』のヒロイン。渋谷で省吾と知り合い、粗野だが熱く優しい彼に魅かれてゆく。だが、B.D.の巨大な陰謀のため、省吾や友人たちとも散り散りになってしまう。
B.D.(ビー・ディー)
声 - 塩沢兼人
本名不明。軍事独裁によるMZの支配を画策する30歳の男。持ち出されたガーランドを奪還するために自らハーガンを操り、省吾と対決する。「MZを守る」という大義名分のためなら、無辜の市民を虐殺することもいとわない卑劣漢。
時祭 イヴ(ときまつり イヴ)
声 - 宮里久美
人気絶頂の女性アイドル。15歳。誰もが憧れ、テレビに映る彼女の姿を追い求めた。しかし、彼女の正体はバハムートが作り出した虚像であることを市民は知らない。また、イヴには市民の命運を左右する、ある重要な役割があった。
  • イヴはシリーズ全作を通じて登場し、また『超時空要塞マクロス』のリン・ミンメイと並ぶ、美樹本晴彦が生み出した代表的キャラクターとして名高い。
村下 智美(むらした ともみ)
声 - 冨永みーな
由唯や舞と同居する映画監督志望の17歳の少女。自主映画のロケハンで、偶然地下の廃墟を発見。それが原因で軍に命を奪われる。
夢叶 舞(ゆめかのう まい)
声 - 荘真由美
由唯と同居する歌手志望の17歳の少女。将来はイヴのようになるのが夢。しかしクーデターが起こると同時に彼女の住む世界は一変、皮肉にも名前の読みが、そのまま彼女の悲劇的な結末を暗示する形になってしまった。
ココ
声 - 高木均
本名不明。省吾行き付けのバイクショップオーナーを務めている薄毛の中年男性。省吾の良き理解者。
モーリー
声 - 三ツ矢雄二
本名不明。省吾のバイク仲間。
チョンボ
声 - 鳥海勝美
本名不明。モーリーと同じく、省吾のバイク仲間。軽薄な男で、「格好いいから」という理由で軍へ志願してしまう。
中川 真二(なかがわ しんじ)
声 - 山寺宏一
省吾の友人で、夢叶重工のテストライダー。軍の機密であるガーランドを持ち出すが、省吾に渡した直後、軍のエージェントにより銃殺されてしまう。
  • 山寺宏一はこの役がアニメ声優デビュー作である。
夢叶 影弦(ゆめかのう えいげん)
声 - 小林清志
夢叶舞の父親。軍需産業として知られる夢叶重工の社長で、財界のトップに君臨しており、B.D.のスポンサーでもある。智美を失って悲しみに暮れる舞を自宅へ呼び戻した。
  • ムックでは「えいげん」や「げんぞう」となっているが、原作・監督の石黒昇による小説版に「かげひろ」のルビがある。
プロデューサー
声 - 曽我部和行
仕事の機会をちらつかせ、ホテルで由唯の体を求めたものの、ガーランドを操る省吾により阻止された。
B.D.の愛人
声 - 岡本麻弥
B.D.と省吾との決戦直前、B.D.の自室ベッドで彼に抱かれていた金髪女性。
  • 山寺宏一同様、岡本麻弥もこの役がアニメ声優デビュー作。
ナカオ
声 - 沢木郁也
B.D.の参謀を務める軍人。階級は中尉
B.D.の上司
声 - 郷里大輔
通信兵
声 - 飛田展男
参謀A
声 - 山口健
参謀B
声 - 橋本晃一

PART II[編集]

矢作 省吾
声 - 矢尾一樹
レジスタンスに加わったが、バハムートにとって7Gのオペレーターであることは変わらないため、軍によって身に覚えの無い村下智美の殺人容疑で指名手配されている。しかしなおもレジスタンスを続け、不屈の闘志でB.D.と再び対決する。
#概要でも述べられているように『PART I』から引き続き出てくるキャラクター達は、梅津泰臣の手でリアル指向のデザインに一新された。由唯とのベッドシーンは、劇場公開された際、刺激的すぎるとクレームが付いたことから、ビデオ版ではそのほとんどがカットされた(DVD版にはノーカットで収録されている)。
高中 由唯
声 - 川村万梨阿
レジスタンスに身を置くようになり、省吾と半年ぶりに再会。半年間何も連絡してこなかった省吾に対し複雑な感情を抱くが、改めて正面から向き合うことで和解。長かった髪もTRASHの女性陣に切ってもらい、ショートカットに整えた上で彼の元を訪れ、改めて身も心も結ばれる。
デザイン的にも大人っぽく一新された。なお梅津曰く、デザインモチーフは当時のアイドル・河合その子
B.D.
声 - 塩沢兼人
階級は少佐だが軍を掌握し、実質的にMZの支配者と化している。日毎激しさを増すデザルグの攻撃に対抗すべく軍を率いる一方、陥落させたはずのバハムートとイヴを完全には手中に収めていなかったと知り、その鍵を握るのが7Gのオペレーター=省吾と考えて部下の白鳥に捕らえさせようとする。
常に沈着冷静でポーカーフェイスであり、戦闘により凄惨な最期を遂げた部下を目の当たりにしても顔色一つ変えない。
決して私欲に走らず、劇中言葉にすることは一度も無かったが、行ってきた行為は全て、より多くの人々を地球へ帰還させんがためであった。
MZの崩壊が決定的になった際にはデザルグの迎撃や省吾らレジスタンスの追跡に当たらせていた部下に民間人の避難誘導を優先するよう発令した後、自分は自身の生き方の落とし前をつけるべく省吾の元へ向かう。再び相対した省吾に、「私が正しいと信じて生きてきた時代は終わったようだ」と言い残し、ザーメ・ザウに乗り込むと数名の部下と共に崩壊寸前のMZからいずこかへと飛び去っていった。
前作から登場した人物中では最もデザインが変更されており、服装もファッショナブルに、顔はより美形になった。
デザインモチーフは吉川晃司
ライトニング
声 - 千葉繁
省吾の友人で、TRASHのリーダー。ゲリラ的戦術で、軍部や警察に闘争を仕掛ける。イヴの大ファンでもあり、軍に利用されている彼女が以前のように普通の人気アイドルへと戻ることを誰よりも望んでいる。豪胆で、なおかつ気さくな性格であり、メンバーからの信頼は厚い。
デザインモチーフは『ロッキー4/炎の友情』出演時のドルフ・ラングレン
シンディ
声 - 小粥よう子
TRASHのメンバー。小柄で陽気な少女。ライトニングに想いを寄せている。
名前の由来及び容姿のイメージベースはシンディ・ローパー
ダンプ
声 - 坂本千夏
TRASHのメンバー。容姿は女子プロレスラーダンプ松本そのもの。頼りになる姉御肌。口は悪いが面倒見の良い性格で、仲間内でも煙たがられがちなガラムのビリヤードに付き合ったり、シンディやレイナと共に由唯にバイクの乗り方を教えたりする。
製作当初の名前は「ダンプ」だったが、ダンプ松本側から苦情が来たため「ダンピ」に変更された。最終的にはダンプのままで構わないと許諾を得られたが、エンドロールでは修正が間に合わずにダンピと表記されている。本編音声では「ダンプ」と呼ばれており、小学館より刊行されたフィルムコミックでも「ダンプ」表記となっている。
ガラム
声 - 井上和彦
TRASHのメンバー。皮肉屋で、斜に構えた性格ゆえに仲間内でも孤立しがちのためライトニングからは苦言を呈されている。ダンピとは悪口を言い合うも良いコンビ。ビールの中でもハイネケンが大好物。ニックネームは愛用の煙草ガラム」から付けられた。
レイナ
声 - 榊原良子
TRASHのメンバー。恋多き女で、省吾にも好意を寄せている。兵士とのやり取りでは、気骨のあるところを見せつけた。
デザインモチーフはマドンナ
ラッコ
声 - 西村智博
TRASHのメンバーでお調子者。ライトニング同様イヴの大ファンであり、彼女に会うためなら軍部も恐れない。
ガッツ
声 - 塩屋浩三
TRASHの「特攻隊長」。メンバー中最大の巨漢で力持ち。
ジェイス
声 - 二又一成
TRASHのメンバー。無線傍受や情報収集を担当。ガーランド奪回に尽力した。
白鳥 優一郎(しらとり ゆういちろう)
声 - 速水奨
B.D.に心酔し、忠誠を誓う青年。省吾やTRASHのメンバーに対し狂気的に追撃命令を下すも、しびれを切らして自らヴィルデ・ザウに搭乗して出撃。直接指揮を執るものの、デザルグが襲撃し必死に応戦する。その後、機体が半壊し満身創痍の状態になりながらも省吾とシンディの2人を追い詰めるも、その直後に事切れてしまい、コクピットで無惨な屍と化す。後には両親に宛てた「遺書」だけが残った。
企画初期はデイビスという名の外国人青年だったが、『PART II』制作時に起こされたMZとデザルグに関する設定が後のものとは違っていた(両者とも地球の末裔でMZは日本の、デザルグはそれ以外の国の国民を収容した都市宇宙船とされていた)関係で、日本人へと変更されている。
デザインモチーフは渡哲也
ナカオ
声 - 橋本晃一
B.D.の参謀を務める軍人。『PART II』での階級は不明。やはり前作とは別人のような容姿。元はSEなのか、その方面にはかなり精通している。
提督
声 - 岡和男
本名不明の老軍人。センチュリアンの最新鋭艦であるFX-101を率いて、デザルグと交戦。しかしその圧倒的な戦力の前には為す術もなく、観念して自爆スイッチを押そうとした寸前、スイッチからも飛び出してきた自動攻撃弾の無数の触手で全身を貫かれ、他の乗員共々死亡。FX-101は初陣であったが、主砲を一度も使用することなく沈黙した。
夢叶 影弦(ゆめかのう えいげん)
声 - 銀河万丈
軍にも顔が利く政財界の実力者という点は健在だが、今や自らの手を離れたB.D.が軍を自在に操っていることに対し不信感を募らせており、秘密裏にデザルグとの和平交渉を進める。
一部のムック等に「夢叶 玄蔵」との表記があるが、これは間違い。
時祭 イヴ
声 - 宮里久美
表向きは軍の手に落ち、軍の広告塔と成り果てている。しかしその裏では、省吾に対しメッセージを送り続けていた。最後はA.D.A.M.に逆らい、持てる力の全てを使って省吾達を地球へと送り届ける。
デザインは美樹本晴彦が続投しているが、『PART II』の作風を考慮し、よりハードなイメージが強められた。物語の終盤に『PART I』では判然としなかったイヴ存在の目的が明らかになる。

PART III[編集]

エイジ・タカナカ
声 - 草尾毅
主人公。アーケードゲーム「ハードオン」の天才で、一方でネットに違法にアクセスするなどの行為も行っていた。その力量から、「サイクル」を卒業してすぐ「SYSTEM」を管理するエリート機関“E=X”に選抜された有望な少年。対ネットジャッカー部隊であるガーランド隊に編入され、シオンのハーガンを撃退するが、その後ポイント・ゼロへ向かったことから彼の運命は一変する。
その名字から、矢作省吾と高中由唯の血を引く子孫と推測される。事実、省吾に代わる形で、現代の7Gのオペレーターとしてイヴに選ばれた。
リョオ・ナラハラ
声 - 笠原弘子
アルバイト先の「サイコランド」でエイジと知り合う。イヴに憧れ、芸能活動することを望んでいる。しかしその一方では、ハッカー集団とも密会している謎の少女。
バド
声 - 佐々木望
エイジの友人で、ゲームではライバル。E=Xに敵対する民間ゲーム会社「オレンジ社」から引き抜かれ、ハーガンのパイロットとして実戦投入される。オレンジの捨て駒のような形でE=Xを襲撃するが、ヤコブの駆るオリジナル・ガーランドに敗北し死亡。前編と後編では外見が異なる。
レスター
声 - 矢尾一樹
エイジの友人。後編には登場しない。
ヤコブ
声 - 安宅誠
情報監督局“E=X”の局長。E=Xのあらゆるオペレーションを超人的な技量でこなす。謎の支配者ウォン・ダイの忠実な右腕。首筋にサイバープラグを装備する。オレンジ社のハーガン部隊に対し自らオリジナルガーランドに乗り迎撃しこれを一掃、ついにはエイジと対決することとなる。
ミューラー
声 - 土井美加
エイジの上司を務める女性。エデンシティにガーランドを投入しオレンジ社との戦闘を拡大しようとするヤコブに抗議するが、逆に射殺されてしまう。
デレクマン
声 - 阪脩
オレンジ社の会長。E=Xのシティ支配を転覆させようと目論む。
シオン
声 - 山寺宏一
オレンジ社のメンバーで、マシンソルジャーを駆ってエイジと対決し敗れる。その後はオレンジ社とは別行動をとり、エデンシティに広がる混乱を収拾すべく活動する。オリジナル・イヴの存在をエイジに知らせ、会わせる。
クラック
声 - 久保田雅人
ウォン・ダイ
声 - 中田浩二、矢尾一樹
常に「SYSTEM」と無数のコードで接続された姿のまま、エデンシティを支配している謎の男。
時祭イヴ
声 - 高岡早紀
エデンシティ人気No.1のアイドル。ヘアスタイルやファッションのデザインは前2作と変わったとはいえ、今も存在し続ける理由が、ここにもある。TVに映る姿とは別に、人間としての肉体を持っていたが……。
『PART II』までイヴの声を担当した宮里久美の芸能界引退により、本作では声優が変更されている。

メカニック・その他用語[編集]

『PART I』および『PART II』公開時、巨大都市型宇宙船などに関する設定は完全なものではなかった。『PART III』制作にあたり設定が追加され、設定資料本『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』で発表されている。

MZ23関係[編集]

メガゾーン(MZ)
巨大都市型宇宙船の総称。地球管理システムによる地球再生に伴い、人類が新たな惑星に移民する目的で建造された。総数29隻が建造されたが、建造中に4隻がデザルグ側に奪われ、最後の1隻は途中で建造を中断したため、最終的に24隻が外宇宙へ向けて旅立った。移民可能な惑星が発見出来なかった場合は、出発時から500年後に地球へ帰還するようにプログラムされている。
メガゾーン1(MZ01)
最初に建造されたメガゾーン。全長140km、1300万人が居住可能。内部には1950年代のニューヨークが再現されていた(通称「BIG APPLE」)。
MZ23
『PART I』『PART II』の舞台である「MZ23」はメガゾーンの23番艦を意味しており、その内部には1980年代の東京が再現されている。
東京ベースと呼ばれる第1層とバハムートが存在する第2層、その他複数の階層で構成され、最下層宇宙港には脱出用宇宙船が存在した。
バハムート
巨大都市型宇宙船「MZ23」を統括している巨大コンピュータで、正式名称は「バハムート1021」(『PART III』による)。
余談だが、軍がバハムートのプログラムを解析していた際に表示されていた文字列は、Z80アセンブラである。その後、バハムート掌握時にプログラムを「マシン・ランゲージ(機械言語)」に変換していたが、こちらはBASICで記述されている。
ガーランド
シリーズ全作を通しての主役ロボット。通常バイクでの製造メーカー名が刻印される箇所には、「Bahamūt」と刻印されている。『PART I』では、バハムート内のデータを基に軍が製造した機体。『PART II』では、前作のラストで破壊されたものを軍が量産型のパーツを用いて修復した機体(名称:プロトガーランド)。『PART III』では、ハーガン共々マシンソルジャーと呼称されたE=Xの主力機体(名称:E=Xガーランド)として登場。なお、同作にはプロトガーランドも登場する上、全てのガーランドの基礎となった機体(名称:オリジナルガーランド)も登場する。
バイク型のマニューバクラフト(MC)形態から人型のマニューバスレイヴ(MS)形態に変形する。手動操縦に加え、搭乗者のヘッドコネクター(いわゆるサイバープラグに近い)が思考伝達装置を兼ねているため、考えるだけで複雑な動きが可能。外装のベースカラーは真二が持ち出すまではロールアウト状態のオリーブグリーンだったが、省吾の手に渡った後はココにより、真っ赤に再塗装されている。
全長3.85m。動力源は反発動力システム。機体各所に設置されたバーニアにより空中戦も可能の他、各種センサーおよびその妨害装置(センサーリダクション)も装備。武装はレーザーオーブガン。最高出力:525馬力、最大トルク:60.6kg、最高時速:320kmのモンスターマシンである。
  • 名称は日本語の「がらんどう」のもじり。「人間が乗り込むためには内部構造はがらんどうにせざるを得ない」という、自虐的な名称。ちなみに、講談社X文庫版の小説『メガゾーン23』では、英語表記が「Garland」であるべきところが間違って「Garand」と記載されていた。執筆した石黒昇自身も、ファンからの電話による問い合わせまで気が付かなかったという。また、2008年アオシマより発売されたプラモデルでは、MC形態時でのレーザーオーブガンは腕の間に挟まった形で収納されている。
GR-IIガーランド
『PART II』に登場。ガーランドのデータを軍が解析して一般兵士用に量産した機体であり、ハーガンに代わる普及機として配備されている。主武装はレーザーオーブライフルで、GR-IIのパーツを使って修復されたプロトガーランドもこの武器を使用している(ただし最初から装備されてはおらず、戦闘中にGR-IIから奪い取っている)。劇中の台詞ではプラズマサーベルも搭載しているようである。反重力システムが採用されており、地上スレスレを浮上走行する。そのため、ガーランドのようなタイヤは装備されていない。スペックはガーランドに劣らないものの、デザルグの自動攻撃弾には敵わず、次々と倒されていく。
なお、「ガーランドは反重力クラフトを搭載した形態こそが真の姿」、「『PART I』のガーランドは、バハムートからデータを得た時点でまだ反重力クラフトに関する情報は取り出せていなかったために車輪駆動を採用」、「プロトガーランドも再生に当たった段階ではMS形態で手足となるGR-IIのパーツこそ用意はできたものの、反重力クラフトの解析が進んでいなかったために再び車輪駆動を採用した」「GR-IIの反重力クラフトはあくまでメガゾーンの人工重力に対して機能する物で地球上では全く浮き上がらない」などと表記した文献も存在するが、その設定がアートミックによる公式なものかは不明。
ハーガン
シリーズ全作を通じてガーランドと対を成すロボット。『PART I』では軍の主力としてガーランド追撃に投入された他、クライマックスでバハムートへ特攻してきた省吾とガーランドの迎撃にも当たった。B.D.も使用したが、特に一般機との違いは見受けられない。武装としては、格闘戦用のビームサーベル(劇中では「ライトサーベル」とも称されている)やシールドがある。『PART III』では、オレンジ社の主力マシンソルジャー(名称:オレンジハーガン)として登場。
なお、『PART I』ではガーランドと違って単独での可変機構は搭載しておらず、MC形態からMS形態への変形の際は専用トラックへ入り、車体の変形と共に手足のパーツを接続させる必要がある。
スペースハーガン
ハーガンからMC形態への変形機能を排除する代わりに、装甲を強化して機体の各所にバーニアを設け、無重力戦闘に特化させたタイプ。巨大なプロペラントタンクにより、最大出力や稼働時間はガーランドやハーガンを遥かに上回る。『PART I』ではMZ外壁部分にて対デザルグ戦に投入、『PART II』ではその改良型(名称:ゼロゼロハーガン)が投入された。名称のゼロゼロは「0気圧0重力」対応型の意。
フラッガ
軍の一般兵士用飛行メカで、ファイティング・クラフトと称される兵器カテゴリーに属する。2枚並んだ回転翼の真ん中に申し分程度にある胴体に、兵士が中腰で乗りながら装備されている機銃を撃つ、といった機体。ハーガンの空中運用の他、併用する形でガーランドの追撃に投入された。『PART II』にはその改良型(名称:フラッガII)が、『PART III』にはE=X用ホバーバイク(名称:E=Xフラッガ)として登場。
ヴィルデ・ザウ
『PART II』に登場する発展型MSで、最高の戦闘力を有する宇宙と地上の汎用機体。変形機構は無く、MS形態に特化している。その大きさはガーランドの約2倍にも及び、登場機体の中では極めて大型。ガーランドにも搭載されていた思考伝達システムを用いており、反応速度も向上している。その反面、制御出来るパイロットが限られてしまい、配備数はセンチュリアンの中でもエースパイロットに向けに少数が生産されたのみとなった。本編では、FX艦隊がデザルグと交戦した際にセンチュリアン第一師団長ウッズマン大尉が搭乗し、デザルグの戦闘機を数機撃墜するなど健闘した。プロトガーランド追撃時にも白鳥の乗る指揮官機として投入されており、最終的には本機がプロトガーランドを撃破した。ラストではB.D.の直属と思われる数名が、彼の駆るザーメ・ザウと共にMZから脱出する際に使用している。
武装は両腕部に内蔵のビームガン(肩部ユニットとの接続により、プラズマキャノンとして用いることも可能)の他、携行武装としてプラズマライフルやプラズマサーベルを装備している。
名称はドイツ語で「野生の豚」の意。なお「ザウ」には「猪」の意もある(発表当初の書籍類には野生の猪と記述されている)が、バンダイより発行されたムック『アートミック・デザインワークス(アートミック:編)』では「豚」と記述されている。
ザーメ・ザウ
ヴィルデ・ザウをB.D.専用にカスタム化した機体。共通なのは基本設計部分のみで、各パーツの形状は大幅に変化している。
名称はドイツ語で「飼い慣らされた豚」の意。B.D.が専用機として、文字通り意のままに操れることを表している。『アートミック・デザインワークス』では「アブない名前」との旨が記述されている。なお、ヴィルデ・ザウとザーメ・ザウの名称はどちらも第二次世界大戦時のドイツ空軍の夜間迎撃戦術の名称に由来する。

デザルグ[編集]

まだ人類が地球に住んでいた24世紀、火星は惑星改造により辛うじて人が居住出来る環境を保っていたが、 あまりにも劣悪な世界のため、人々も遺伝子レベルでの改造を行っていた。そうして誕生した新しい人類、火星に生きる人々を地球側は「デザルグ」と呼称した。当時の火星居住者の総人口は19億人(火星とその衛星圏内を含む)とされる。

後に彼らは「火星解放政府」を樹立し地球に対して宣戦布告したが(『PART III』で最終戦争と呼ばれる戦い)、地球側が報復措置で惑星を内側から破壊する兵器を開発して火星に使用した結果、2年の歳月をかけて火星は崩壊し、そこに居住する多数の住民ごと太陽系から消滅した。

『PART I』『PART II』で対戦したデザルグは、MZ23と比較して50年技術で先行しているが、MZ23がバハムートの支配下でかつての技術情報に断片的にしかアクセス出来なかったのと、デザルグが外宇宙で異文明に接触したためとされる。

デザルグ
MZと同じ目的で作られた巨大都市型宇宙船の一つであるが、その大きさはMZより遥かに巨大である。どこか有機的で異形なフォルムはまるで一つの生命体のよう。船体外部はあちこちに破損が見られ、修復されないままになっていた。彼らが地球防衛システムを無事通過出来るわけもなく、MZ23より先に攻撃(審判)を受けて消滅した。
プロープ
『PART I』に登場するデザルグの強行偵察機。MZ側識別コード:TYPE-F402。
機体の大半が厚い装甲に包まれたセンサーとなっており、武装として3連エネルギーキャノンを2門装備する。偵察機ではあるがMZの迎撃部隊を全滅させてしまうほどの高い戦闘能力を持つ。
全ての偵察情報は頭部にあたるポッドに収集され、本体が破壊されてもポッドのみで戦線を離脱することが可能であり、デザルグ本体に情報を持ち帰ることを絶対任務としている。
シュツルムゲルツ
メガゾーンの防衛網を破って攻撃する突撃装甲機。
全長8.5m、主砲にターレット型2連エネルギーキャノンを1機、副砲に3連収束ビーム砲を2門、後部ラックに自動攻撃弾2機を装備する。その高速機動によりFX艦隊の護衛隊を翻弄し壊滅状態に追い込むなど高性能。だがMZ側も高級機体なら対抗することは可能な様で、ゼロゼロハーガンやヴィルデ・ザウが数機撃墜するのに成功している。
自動攻撃弾
シュツルムゲルツに搭載された対人兵器。完全に無機質というよりはどこか有機的である。宇宙空間、地上問わずに使用可能で、地上では宙を舞いながら行動する。生命体のみに反応し、球体部から触手を伸ばして襲いかかり、対象の外殻を貫通して搭乗員を殺傷する。かなりの反応速度で敵弾をかわし、実体弾すら弾き返してしまう為、倒すにはかなり手こずる。
FX101部隊もこの触手による攻撃で全滅するという凄まじい威力を誇る。

地球管理システム[編集]

かつて地球を死滅させてしまった人類が、地球保護法をベースにA.D.A.M.管理を制定した。地球再生システム、地球防衛システム、EVEプログラムの3つから構成されている。

MZをはじめとする巨大都市型宇宙船が地球に戻ってきた時、彼らが地球帰還の条件(同じ過ちを二度と繰り返さないか)を満たしているかを見極めるために造られたが、本来の目的は“クリエイター”の1人であるハインケル博士の提唱した「地球再生計画」、即ち地球の自浄作用による生態系の復活及び維持を行う物であり、人類を排除するものではない。

地球防衛システム(A.D.A.M.)
月の地球防衛システム。メガゾーン建造時、月は地球の鉱石採掘基地となっていたが、その体積の40%を人工物で置き換え、月全体を一つの武器としている。
地球及び地球の半径40万km圏内に進入する物体を完全に防御・破壊する兵器であり、38万km彼方の地球再生システムを監視している。地球帰還システムから送られたデータが地球帰還への条件を満たさなかった宇宙船は、無条件に破壊するようプログラムされている。
時祭イヴは、『PART II』では「エー・ディー・エー・エム」、『PART III』では「アダム」と呼称している。
EVEプログラム
MZ23を統括するバハムートの7番目のプログラム。EVEインタープリタとして存在した。『PART I』ではバハムート制圧と同時にEVEも制圧されたと思われたが、EVE本体は自らをバハムートから切り離すことで存在し続けた。これが『PART II』で登場した「イヴの亡霊(通称:裸のイヴ)」であり、バハムートフロア7・エリア49BA(バハムート未知セクション「開かずの間」)にその本体が存在する。
このプログラムは「7Gのオペレーター」として選出された人物のライフデータを収集し地球管理システムへ送ることを目的としている。バハムートの作り出した人気アイドル・時祭イヴとしてMZ23の住民には知られるが、その人格データはハインケル博士の助手であり「クリエイター」の1人であるオリジナルの時祭イヴを基にしている。
地球再生システム(SYSTEM)
『PART III』でその存在が明らかにされた地球管理システムの中核であり、その本体はエデンシティ中枢部のE=Xタワー地下に存在する。エデンシティはMZの最後の1隻だったが、建造が途中で中断され、地球へ帰還した人類の居住都市として封印された。そこへ地球再生システムの中枢が設置されたのである。
SYSTEMはEVEから送られたライフデータを基に、地球帰還の条件を満たすか否かを判定していたが、MZ23の地球への帰還はひどく不完全な状態だったため、SYSTEMの人類に対する疑念が生じた。
そこでMZ23の「7Gのオペレーター」矢作省吾を自らに取り込み、SYSTEMの傀儡ウォン・ダイ司教としてエデンシティを支配させ、シティ内部に張り巡らしたネットワークを通じて人々のライフデータを収集し、自らを拡大させ続けた。
最終的にSYSTEMは、地球環境の維持には人類の排除が最良と判断し、E=X局長のヤコブを通じて「プロジェクト・ヘブン(PROJECT HEAVEN)」を発動する。これはエデンシティ外周部に設置されていた反発重力推進システムを稼動し、エデンシティをかつてのMZ同様、宇宙へ飛ばしてしまう物だった。
イヴユニット
エデンシティの地下、ポイント・ゼロに存在するSYSTEMと直結した唯一のユニット。その中枢はMZと同様プログラムと思われていたが、実際には「クリエイター」最後の生き残りである本物の時祭イヴが眠るコールドスリープカプセルと接続されていた。

メガゾーン23世界の年表[編集]

以下の記述は『PART I』『PART II』の前史に当たる。設定資料本『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』から引用。

西暦 出来事
24世紀初頭 地球は環境破壊、大気汚染、生態系の崩壊、自然出産による奇形児の確率が70%に達し、人々は外出時のマスク着用を余儀なくされる。
2331年 地球連邦政府は「地球の再生のため、地球から人類を一時排除すべきである」と提唱するフェルディナント・F・ハインケル博士の提案「地球再生計画」の実行を決議。
2335年 - 2353年 地球防衛システム(A.D.A.M.)が建造される。
2337年 デザルグが火星解放政府の樹立を宣言。
2345年 MZ01が完成。人類の居住可能な惑星を求めて出発する。
2347年 デザルグが地球連邦政府に対し宣戦布告する。
2348年 地球はデザルグからミサイル攻撃を受け、34億人の人類が死亡する。
2349年 デザルグによりMZ建造プラントから4隻のMZ(No.13,14,15,16)が強奪される。(クラウディア海戦)
2353年 惑星破壊兵器が地球側で開発され、地球攻撃の報復措置として火星に対し使用される。
2355年 惑星破壊兵器により火星崩壊。A.D.A.M.の作動開始と共に地球側24隻、デザルグ4隻のMZは外宇宙へ向けて旅立つ。
2356年 海王星軌道付近で、地球側船団とデザルグ船団との間に戦闘。双方5隻が大破し、デザルグ船団は大きくコースを外れる(MZ23側記録では「勝負は互角」とされている)。
2363年 MZ22が先の戦闘により航行不能となる。
2489年 デザルグ船団が外宇宙で異文明と接触する。
2855年 MZ23(バハムート)が地球へ帰還。デザルグはA.D.A.M.の攻撃により消滅。

なお、『PART III』の時代はバハムートの地球帰還から数百年後(ヤコブに対するオリジナルガーランドの説明によれば最終戦争から1000年以上経過)となっているが、年代は確定されていない。

スタッフ[編集]

PART I[編集]

PART II[編集]

  • 製作 - (株)あいどる、ビクター音楽産業(株)
  • 制作 - (株)AIC、須田英昭(ビクター音楽産業)、小野寺脩一(あいどる)
  • 企画 - 鈴木敏充
  • 原作、総監修 - 石黒昇
  • 監督 - 板野一郎
  • 構成 - 山田勝久
  • 脚本 - 星山博之
  • 演出 - 長谷川康雄、山田勝久
  • プロデューサー - 三浦亨
  • オリジナルキャラクターデザイン - 梅津泰臣
  • スペシャルゲストデザイン - 美樹本晴彦(時祭イヴ)
  • メカニックデザイン - 荒牧伸志
  • 絵コンテ - 板野一郎、長谷川康雄、山田勝久、清積紀文
  • 総作画監督 - 梅津泰臣
  • イヴ作画監督 - 門上洋子
  • 原画 - 太田博光、結城信輝、森本晃司うつのみやさとるうるし原智志石田敦子恩田尚之
  • 美術監督 - 荒井和浩
  • 音楽 - 鷺巣詩郎
  • 音響監督 - 本田保則
  • アニメーション制作 - AIC、アートミック
  • 製作、著作 - ビクター音楽産業(株)

PART III[編集]

  • 製作 - 高山登
  • エグゼクティブプロデューサー - 須田英昭(ビクター音楽産業)
  • プロデューサー - 三浦亨、仙田勇
  • 企画 - 鈴木敏充、生明俊雄
  • 原案 - 石黒昇、鈴木敏充
  • 原作 - 荒牧伸志
  • 監督 - 荒牧伸志、八谷賢一
  • 脚本 - 有井絵武
  • 演出助手 - 青木武(後編)
  • キャラクターデザイン - 北爪宏幸
  • イヴデザイン - 美樹本晴彦
  • ガーランドデザイン - 荒牧伸志
  • プロダクションデザイン - 夢野れい
  • ストーリーボード - 有迫俊彦、有井絵武、夢野れい、荒牧伸志、八谷賢一
  • キャラクター作画監督 - 北爪宏幸、北島信幸(後編)
  • キャラクター作画監督補 - 北島信幸(前編)、恩田尚之(後編)
  • メカニック作画監督 - 仲盛文(前編)、大張正己(後編)
  • メカニック作画監督補 - 仲盛文(後編)
  • アニメーションプロデューサー - 内山秀二
  • 美術監督 - 東潤一
  • 音楽 - 浦田恵司
  • 音響監督 - 本田保則
  • アニメーション制作 - AIC、アートミック
  • 製作、著作 - ビクター音楽産業(株)

主題歌[編集]

PART I[編集]

主題歌 - 「背中ごしにセンチメンタル」
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
エンディング - 「淋しくて眠れない」
作詞 - 境ジョージ / 作曲・編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - タケウチユカ
挿入歌
「風のララバイ」
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
「TOMORROW BLUES」
作詞 - 境ジョージ / 作曲・編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美

PART II[編集]

主題歌 - 「秘密く・だ・さ・い」(挿入歌)
作詞 - 松井五郎 / 作曲 - 鈴木キサブロー / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
挿入歌 - 「ロンリー・サンセット」
作詞 - 松井五郎 / 作曲 - 鈴木キサブロー / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
※ エンディングロールでも使用。

PART III[編集]

主題歌 - 「パンドラの舟」
作詞 - 森雪之丞 / 作曲・編曲 - 清水信之 / 歌 - 高岡早紀
挿入歌
「悲劇のアイドル」
作詞 - 森雪之丞 / 作曲・編曲 - 清水信之 / 歌 - 高岡早紀
「眠れぬ森の美女」
作詞 - 真名杏樹 / 作曲・編曲 - 加藤和彦 / 歌 - 高岡早紀

関連作品[編集]

OVA[編集]

  • 『メガゾーン23』 1985年3月9日発売
  • 『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年5月30日発売
  • 『MEGAZONE23 III イヴの目覚め』 1989年9月28日発売
  • 『MEGAZONE23 III 解放の日』 1989年12月22日発売

劇場映画[編集]

  • 『メガゾーン23』 1985年3月23日公開
  • 『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年4月26日公開
  • 『MEGAZONE23 III』 1989年11月25日公開

小説[編集]

フィルムコミック[編集]

  • 『メガゾーン23』
  • 『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』

その他書籍[編集]

  • 『メガゾーン23 graffiti』 秋田書店〈BEST HIT SERIES〉 1985年4月25日発行 ASIN B000J6UTAG 雑誌コード61041-16
  • 『メガゾーン23 post card book』秋田書店〈BEST HIT SERIES〉 1985年 雑誌コード61041-17
  • 『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』 株式会社バンダイ 1990年2月25日初刷 ISBN 4-89189-476-8
  • 『OFFICIAL ART OF MEGAZONE23 PART II』
  • 日経エンタテインメント!編『メガゾーン23 マニューバ・ブック』 日経BP社 2007年 ISBN 978-4-8222-6305-8
  • ジ・アニメ特別編集『メガゾーン23』(ジ・アニメ臨時増刊) 近代映画社 1985年4月25日発行 雑誌コード66587-36
  • ジ・アニメ特別編集『メガゾーン23 PART II』(ジ・アニメ臨時増刊) 近代映画社 1986年7月25日発行 雑誌コード05318-7
  • 『メガゾーン23』 発行:株式会社あいどる
  • 『メガゾーン23 PART II』 発行:株式会社あいどる
    • 上記2冊の株式会社あいどる発行『メガゾーン23』『メガゾーン23 PART II』は副題なし。設定やキャスト、製作記録などの載ったファンブック風になっている。
  • 『メガゾーン23 原画集』MEGAZONE SPECIAL PRESENTS 『SETTEI』別冊 発行:株式会社あいどる
  • 『メガゾーン23 PART II』MEGAZONE SPECIAL PRESENTS 『SETTEI』 発行:IDOL・ARTMIC

その他アプリ[編集]

『メガゾーン23』のミニゲーム(Flashゲーム)が携帯電話向けに3種提供されていた。(モバイルサイト「アニメTV」⇒ゲーム)

ボードゲーム[編集]

『メガゾーン23』、1980年代中頃にツクダホビーよりボードウォー・シミュレーションゲームの戦闘級で発売。

トピックス[編集]

  • 本作は『BIRTH』に続くビクター音産のOVA第2弾[3]。売上目標は5万本と高い目標が設定された[4]。ビクター音産の吉野和郎は「『BIRTH』が時代を先取りし過ぎていたのを反省材料とした」とし、本作を「流行にうまくマッチした」作品としている[1]。また吉野は予約特典の時祭イヴ等身大ポスター(美樹本晴彦画)が予約者を動かしたと分析している。
  • 『PART III』の広告によると『PART I』は5万本、『PART II』は4.5万本の売上で「未だにOVA史上No.1」と宣伝されている[5]
  • 本作の題名は製作発表当初『オメガゾーン23』となっていた。「オメガ」はギリシア文字で「最後」を意味し、本作の世界観を表現していたが、登録商標の都合で現在のタイトル「メガゾーン」に変更された(当時は変更することで「無限の」といったニュアンスを作品に持たせるためと説明された)。ちなみに「23」は「23番目の人工都市」という意味で、物語の舞台・東京23区に由来する。ただ、『PART II』では冒頭で東京23区外の武蔵野市にある吉祥寺(あいどる、及びアートミックの所在地だった)も登場している。
  • オリジナルとなる第1作にはその当時の日本が置かれた政治的状況が反映されている。制作された当時、1980年代に中曽根康弘首相による「日本不沈空母論」「自衛隊の海外派遣論」などが出て日本がソ連侵略戦争に対抗するため、再軍国化に向かいつつあるという、危機感・認識が社会一般に広がっていた。
  • SF的ガジェットを多数内包しているが故に表に出てこない設定や、企画やシナリオが何度も練り直される中で消えていった設定が多数存在している。『PART II』では当初デザルグから送り込まれた男性型と女性型、2体のアンドロイドが破壊活動を行ってMZを混乱させると同時に男性型はイヴのデータを、女性型はB.D.を篭絡して彼の遺伝子を回収し、デザルグへ持ち帰ろうとする展開が提案されていた。また発売元のビクター音楽産業サイドからは同社が当時売り出していたとんねるずをモデルとした「タカ&ノリ」というキャラクターを登場させ、声も本人に演じさせるという企画も提案されていた。
  • 『PART II』と『PART III』の製作間隔は少し離れているが、これは『PART I』『PART II』で本来のストーリーは完結しており、更なる続編を作る意思が当初制作サイドに無かったためと見られている。
  • 『PART II』ではビデオテープによるソフト製造工程を見直した日本ビクターのAQ方式 (Advanced Quality) が採用され、宣伝でビデオディスク並の高画質ビデオソフトとうたったことでも話題になった。
  • OVA自体は本作が発売される2年前の1983年から登場しており、前年の1984年に6本のOVAが発売されている。そうした状況で、本作はビクター音産からVHSベータマックスVHDで発売された。ビデオ版の価格は13,800円。ほぼ同時期に発売された『幻夢戦記レダ』とは人気を二分する形で大ヒット。1985年には計28本のOVAが発売され、OVA時代の本格的な幕開けの象徴となったのが本作である。また、OVAが続々と発売される状況に併せて、本作発売の3カ月後には学研より『アニメディア』別冊として、OVA専門アニメ情報誌アニメV』が隔月刊として創刊されている。
  • 製作に名を連ねている株式会社あいどるは、当時吉祥寺でアニメショップあいどるを経営していた会社。本作の他、『BIRTH』や『ウインダリア』にも出資していた。なお、同社の社長・小野寺脩一は版権を手放していなかったらしく、2012年現在は小野寺が社長を務める株式会社えんがAICと共に本作の権利を有している。
  • 『PART II』のビデオ版等にある解説書によると、『PART I』はその年のビデオ部門(実写やアニメ関係なく)の総合売上1位で、当時『24時間テレビ』で人気を博した音楽ソフト『ウィ・アー・ザ・ワールド』のビデオ版に次ぐ売り上げ2位を記録した(アニメジャンルだけに特定すれば1位になる)。当時としては記録的な大ヒットであった(ただし前年の『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』は売り上げ1位を記録し、本作はそれよりは売り上げが落ちる)。
  • 『PART I』企画時の仮称タイトルは『オメガシティ23』、その後『バニティ・シティ』という題名の二・四半期(2クール)のテレビシリーズとして企画されていた。同作品(PART I)の総監督・石黒昇はこの作品を当初、第4作目の「超時空シリーズ」として提案したという。その後スポンサー難からこの企画はテレビシリーズとしては立ち消えになり、改めてOVAとして企画、発売媒体の変更が為された際に『オメガゾーン23』のタイトルに変更されたが、商標権の関係で「オメガ」(Ω)がスイスの高級腕時計メーカーオメガ(現在はスウォッチ・グループに属している)の名称と衝突することで再度改称し、最終的に『メガゾーン23』として発売された[6]

その後のメディア展開[編集]

VHDビデオディスク・レーザーディスク[編集]

当時、ビクター音産の親会社である日本ビクターがVHDの盟主であったため、本作のビデオディスクは当初VHDのみの供給であった。レーザーディスク (LD) での供給についてはビデオ・VHDより遅れ、ポリドールより『PART I』『PART II』『PART II 海外版』が発売された。このポリドール版はA面終了時に黒画面にフェードアウト、B面開始時に黒画面からのフェードイン処理が施されてしまっている。

後にマイカルハミングバードから発売された『プレミアムBOX』は『PART I』『PART II』『PART II 海外版』が収録された3枚組だが、ポリドール版の再発売ではなく、フェードイン/アウト処理のないオリジナルのままで収録されている。また、『PART I』の劇場版予告が2種類、『PART II』の劇場版予告編が1種類映像特典として収録されている。『PART III』のレーザーディスクはビクターエンタテインメントの子会社であるメイジャーズより発売された。

なお、日本ビクターから発売されていたVHDビデオマガジンの『アニメビジョン』創刊号には、荘真由美がアニメスタジオを訪れて、梅津や板野にインタビューをする映像も収録されていた。また、非売品VHDソフト『MEGAZONE23 SPECIAL MEMORY』、『MEGAZONE23 PARTII SPECIAL MEMORY』が製作され、イベントなどで配布された。当時のビクター音産は親会社である日本ビクターのAV機器と密接にタイアップした宣伝をしており、本作もその一翼を担っていた。

DVD[編集]

DVDは2000年12月16日にビクターエンタテインメントより『PART I』から『PART III』までを収録したBOXが2001年7月31日までの期間限定生産で発売された。スタッフ・キャストのインタビューや設定が掲載された80ページに及ぶブックレットは資料価値が高い。

本編がオリジナルビデオ版ではなく劇場公開版が収録されているのも話題となった。『PART I』は劇場公開時に映像のリテイクが施されており、『PART II』の劇場公開版はベッドシーンの過激さが話題となったが、ビデオ発売時に一部カットされた。VHDやLDはオリジナルビデオ版が収録されたためにこの2作の劇場公開版は長く幻の存在だったが、DVDで復活となった。ただし、『PART I』で劇場公開時に追加録音された音声がモノラルだったためかDVDでは音声のみオリジナルビデオ版のステレオ音声を使用している。

このBOXの初回限定版には『PART I』の主題歌CDが付属していた。

2005年4月15日にはアトラスより『PART I』から『PART III』までが単品として発売された。こちらも劇場公開版が収録されている。ビクター版BOXの様なブックレットは付属していないが、『PART I』『PART II』にはプレミアムBOXに収録されていた劇場版予告編が追加されており、『PART II』の予告は最後にビデオ発売の告知テロップがあるバージョンも収録されている。

ビクター版BOXではBOX、ブックレット表紙を美樹本、インナージャケットを平野・梅津・北爪らオリジナルキャラクターデザイナーが手がけた描き下ろしイラストだったのに対し、アトラス版は既存の版権イラストを流用している。特に『PART I』のジャケットは当時のキャンペーンで募集されて入賞したファンのイラストが使用されており、版元の混乱がうかがえる。また、全作を一括購入予約すると先着順に『MEGAZONE 23 PART II INTERNATIONAL & PART I SPECIAL FILM』のDVDが特典として付属した。これはポリドール版LDやプレミアムBOXに収録されているものと同じ内容であり、PS3『青いガーランド』限定版にも同梱されている。

その他、やまとより発売された『メガゾーン23 コンプリートBOX』に『PART I』のDVDが付属しているが、こちらもこれまでと同じく劇場公開版が収録されている。ただし収録されているのは本編のみで、劇場版予告編は収録されていない。アトラスのサイトに内容を紹介したページがあったが、現在は権利切れのためか削除されている。

PS3版ゲーム[編集]

メガゾーン23 青いガーランド』は、コンパイルハートより2007年9月13日に発売されたプレイステーション3用ゲーム。

限定版と通常版の2種類があり、限定版には設定資料集と『MEGAZONE 23 PART II INTERNATIONAL』が同梱された。『PART II』以降が存在しない世界観で『メガゾーン23』の続編にあたるラジオドラマ『メガゾーン23 ザ・エクステンド・ストーリー』の直後から物語は始まる。

ストーリー[編集]

『メガゾーン23』から20年後の世界。高中ヒロトは母・由唯から青いガーランドのキーを託される。ヒロトは軍からイヴを解放することを誓い行動するが、その前にレジスタンスを率いる赤いガーランドが現れる。はたして赤いガーランドのライダーはヒロトの味方なのか……。

登場キャラクター[編集]

高中 ヒロト(たかなか ヒロト)
声 - 成家義哉
ゲームの主人公。19歳。由唯から託された青いガーランドを駆り、イヴの解放を目指す。『メガゾーン23』の主人公・省吾とヒロイン・由唯との間の子供だが、彼自身は父親の存在を知らない。
謎の男
声 - 久保田雅人
赤いガーランドを駆り、レジスタンスを率いて軍と戦うサングラスのライダー。その正体は、矢作省吾である。
高中 由唯(たかなか ゆい)
声 - 大塚恵子
ヒロトの母。現在は反戦歌を歌うシンガーとして活躍中であるが、重傷を負ってしまい、ヒロトに青いガーランドのキーを託す。
B.D.
声 - 柴田光太郎
独裁者として君臨しており、レジスタンスとは現在も内戦状況にある。
時祭 イヴ
声 - iv
荒井 みら
声 - 田中まりか
立花 イチコ
声 - 五十嵐浩子
千歳 綾香
声 - 中川里江
中川 真美
声 - 日笠陽子
サリア
声 - 花井なお
ココ
声 - 柴田秀勝

メカニック[編集]

青いガーランド
ハーガン・改
七式ハーガン
七式改
ザヴラウ・タウ

ロボテック版[編集]

ハーモニーゴールド USA社(Harmony Gold USA)が『超時空要塞マクロス』『超時空騎団サザンクロス』『機甲創世記モスピーダ』の商標を始めとするライセンスを取得、同一世界の「3つの異なる時代と各世代」を連続する1つのストーリーとして翻案、再編集した作品である『ロボテック』シリーズとして、アメリカ合衆国で『PART I』を劇場版映画『ロボテック: ザ・ムービー』(原タイトル:Robotech: The Movie)、別名『ロボテック: 語られざる物語』(原タイトル:Robotech: The Untold Story)として公開した。

この劇場版では、日本のOVA『メガゾーン23』(PART I)をベースに『超時空騎団サザンクロス』のカットを継ぎ合わせたもので、TVシリーズとのつながりは薄い。

『メガゾーン』の敵であるデザルグはロボテック・マスターズ率いるTirolian(ゾル人)に組み込まれ、サザンクロス軍及びメガゾーン防衛軍(この作品では同一の軍である)の戦いの映像がそれぞれ平行して描かれる。[7]

主人公が敗北したオリジナル版ラストの、さらにその先に主人公が逆襲して勝利する新作部分が追加され、原作の『PART I』とは正反対の結末となっている。この新作部分は『PART I』の劇場公開時にボーナス・フィルムとして上映され、1987年4月4日にビクター音産より発売された『PART II』の海外版ビデオに特典として収録された。この『PART II』の海外版はビデオ版を英語吹替で収録したものであり、劇場公開版のベッドシーンを差し戻したものではない。

英語コミックス版であるAcademy comics社『Robotech The Movie』(映画の漫画化)では、結末が上記映画フィルムとさらに異なった展開となっており、"Garland"が、『PART I』に登場の自治軍戦闘機が可変戦闘機ベリテック/"VERITECH" 戦闘機)として人型のマニューバスレイヴ(MS)形態("Battroid"形態と説明される)に変形するものとして再設計された強化型になって"B.D Andrews"大佐を倒したり、その後宇宙に上がりゾル人こと"Tirolian"軍に最後の打撃を与えたりする。

『PART II』『PART III』に関しては、ハーモニーゴールド USA社が商標を始めとするライセンスを取得しなかったため、上記ロボテック世界の作品には組込まれていない。このため、日本国外では『メガゾーン23』としての英語字幕または吹き替え版の『PART I』『PART II』『PART III』の系列と、『PART I』をベースにロボテックの世界観及び設定に合わせて『超時空騎団サザンクロス』の映像フィルムを流用して、新作フィルムで結末を改変・再編集した翻案物であるロボテックシリーズの劇場版映画『ロボテック: ザ・ムービー』が並存するという複雑な状態となっている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 『ORIGINAL CONFIDENCE』1985年11月11日号
  2. ^ アニメージュ編集部編 『劇場アニメ70年史』 徳間書店1989年、108頁。
  3. ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1984年9月3日号によると本作の製作発表会で、田口ビクター音産社長は「『BIRTH』が幸い好評であり、第2弾を発売することになった」としている
  4. ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1984年9月3日号
  5. ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1989年9月25日号
  6. ^ 同人誌『フェスティバル・タイムズ 23周年特別強行創刊号』「石黒昇23周年スペシャルインタビュー!!」(発行:時祭組。メガゾーン世界の架空の出版書籍の奥付として「夢叶メディア・プロジェクト」と記載)
  7. ^ 例えば宇宙での戦闘は、最初メガゾーンのフィルムから始まり、後半サザンクロス宇宙軍のものに移行する。好敵手である"B.D Andrews"大佐(これも偽名で、後のT.R. Edwards准将と同一人物とされ、小説版では日本人風に変装し、偽名で「安藤 誠一郎」を名乗る)が序盤の戦闘後、ゾル人こと"Masters"によって洗脳を受けるシーン(『サザンクロス』の映像フィルム流用)が加わり、また内部に街を持つ巨大宇宙船メガゾーンは存在せず、惑星上の話になっている(途中、"Garland"と"Hagan"が戦闘中に宇宙に飛び出してしまう部分は、宇宙戦闘訓練用シミュレータールームとされている)

参考文献[編集]

  • 『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』 バンダイ、1990年
  • 『OFFICIAL ART OF MEGAZONE23 PART II』
  • 『メガゾーン23 マニューバ・ブック』 日経BP社、2007年

外部リンク[編集]

  • MEGAZONE23
    • ビクターエンタテインメントによるサイト。全3作についての詳細な解説ほか、ビジュアル資料・ストーリー、設定、スタッフインタビューなどを見ることができる。
  • メガゾーン23 青いガーランド 公式サイト
    • 『青いガーランド』公式サイト。ゲームのストーリーやシステム、キャラクターなどの解説やプロモーションムービーを見ることができる。