デスラー

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デスラー / アベルト・デスラー
宇宙戦艦ヤマトシリーズのキャラクター
登場(最初) 宇宙戦艦ヤマト』第2話「号砲一発!!宇宙戦艦ヤマト始動!!」
作者 松本零士岡迫亘弘
声優 伊武雅刀
山寺宏一宇宙戦艦ヤマト2199
プロフィール
年齢 地球換算で32歳相当(ヤマト2199)
性別
種類 ガミラス人
国籍 ガミラス帝国
大ガミラス帝星(ヤマト2199)
肩書き 総統

デスラー(Desler)は『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の登場人物(伊武雅刀西崎義展[1]石塚運昇[2]若本規夫[3]山寺宏一[4])。

本項では、企画途中で頓挫したデスラーを主人公とするアニメ『デスラーズ・ウォー』についても記述する。

キャラクター[編集]

大マゼラン星雲小マゼラン星雲に跨る星間国家ガミラス帝国総統ガミラス本星消失後、ガルマン・ガミラス帝国を建国し総統に就任した。

傲慢で冷徹な統治者、反対者を躊躇なく粛清する冷酷な独裁者として描かれているが、その行動は私利私欲のためではなく、危機に瀕した自国の繁栄・自民族の存続のためである。そのため、物語の進行と共に地球の存亡に命をかけるヤマトとガミラスのために戦う自分を重ね合わせて共感し始め沖田十三古代進に敬意と友情を感じるようになってゆく。そして次第にヤマトとともに戦う場面が増えていく。

容姿は金髪に青い顔色だが、パート1第10話までは髪は栗毛色で顔は肌色だった。ガミラス人の肌の色の変更に関してはガミラス帝国#ガミラス人を参照。

デスラーのスペルは「さらば」の音楽集では「Desler」、海外版では「Desslar」、宮武一貴デスラー艦の設定書では「Deathlagh」となっていて、統一されていない。

彼のマントは宇宙空間上でも常にはためいており、一部の考察本において本シリーズ揶揄の材料とされることがある。また、『宇宙戦艦ヤマトIII』制作時には、これに関して西崎義展出渕裕の間で討論が繰り広げられたこともあったという[5]

ヤマトシリーズのほぼ全てに登場する主要人物であり、バラエティ番組『笑う犬の冒険』にて、『デスラー』というコント[6]にされたり、『パタリロ!』(花とゆめコミックス第10巻にて)などの他作品でもパロディとなっている。

性格・言動[編集]

性格は冷徹ではあるが紳士的であり、言葉遣いも慇懃無礼ではあるが丁寧である。

演ずる伊武は役作りの際、それまでの悪役といえばマッドサイエンティストが「ヒヒヒヒ…」と笑うようなカン高い声が多かったため、逆に低くつぶやくスタイルにしてみようと思ったという。

初期作品では部下の失敗にはたった1回で戦って死ぬか自決かデスラーによる処刑しか選べなかったが、『宇宙戦艦ヤマトIII』ではヒステンバーガーの失敗を「あと2回で死刑」とするなど、少しは寛容になったところを見せた。ただし配下が自分以外の対象を崇拝することを極端に嫌う傾向があり、シャルバート信仰の信者の幕僚・ハイゲルを「ガルマンに神は二人はいらぬ」と言い、その場で射殺したことがある。

『2199』においては、冥王星基地を喪ったシュルツに対しては、挽回のチャンスを与えた他、部下と共に戦死時に全員を2階級特進させた上、残された遺族を名誉ガミラス臣民に昇格させる命令を出すなど、旧作よりも寛容さを示している。一方で、下品な言動を取った部下に対して問答無用で処刑した件では、旧作同様の冷酷さを示した。帝都バレラスの民を全員葬ろうとした事もある一方、その自らの行動を罪と認識しそれを背負っていく決意も示すなど、二律背反した性格の持ち主として描かれている。

松本零士によるコミカライズの『宇宙戦艦ヤマト 永遠のジュラ編』では結婚していて、サイレン人の妻・メラと娘・ジュラが存在している。妻が相手の心を読みそれを相手に投影する能力を持っていて、娘もその能力を引き継いでいるため、嫌がったデスラーにより幽閉されて、ヤマト乗組員の精神情報を探らされている。この作品におけるデスラーは、愛する妻子の困った能力をヒスに愚痴る、意外に卑小な人間臭さを見せている[7]

モデル[編集]

名前はアドルフ・ヒトラーをもじったものである、とかつては説明されていた[8][9]

しかし後年、1990年代後半に入ると松本零士は、「デスラー」は松本がよく使う「ラー」(ラーメタルラー・アンドロメダ・プロメシュームなど)と「デス」を組合わせたもので、前者はエジプト神話の太陽神ラーに由来し太陽やそれに象徴されるパワーを、後者はを意味する英語であり、すなわち「デスラー」とは「死の太陽」を意味すると説明するようになった。ヒトラーとの類似は第一作段階での絶対悪的位置づけから。後の展開(ヤマトとの共闘)を受け、偶然の一致と説明を変更するようになった[10]

なお、ヤマトブーム期において、デスラーのモデルはヒトラーか、との問いに対し、プロデューサーの西崎義展は「あんな卑小な男ではない。ローマ帝国の皇帝をイメージしたキャラクター」と語っている[11]。そして『宇宙戦艦ヤマト』のアメリカ公開版『Star Blazers』において、デスラーこと Desslok は、退廃的ローマ貴族風にオカマ言葉で喋るような演出が施されていた[12]

性格は西崎義展プロデューサーをモデルとしたといわれている[13]。ゼネラルプロデューサーならぬガミラスプロデューサーを自称していた[14]西崎はデスラーにのめり込むようになり[15]、『宇宙戦艦ヤマト完結編』の後には後述のデスラーを主人公とするアニメ『デスラーズ・ウォー』を企画したが、制作には至らなかった。

劇中での活躍[編集]

宇宙戦艦ヤマト
第2話から登場。ガミラスが惑星としての寿命が尽きようとしていたため、移住先として地球に狙いを定め、遊星爆弾等で地球侵略を開始、地球人類に絶滅か奴隷かの選択を迫った。
ヤマトを当初は過小評価していたが、冥王星前線基地 の壊滅など思いのほかの善戦を見せるヤマトに関心を持つようになる。第11話でのヤマトのデスラー機雷網の突破の際には、ヤマト宛に祝電を送る度量を見せた。第12話では余興代わりに、オリオン座のアルファ星の前に磁力バリアとガス生命体を配備し、ヤマトを殲滅する作戦を立案・自ら指揮する(この時、ヒス副総統から罠を脱出したヤマトへの祝電を提案されたが一蹴している)。
マゼラン星雲を目前にヤマト阻止を託したドメル七色星団の決戦で敗退すると、ガミラス本星での本土決戦を自ら立案、指揮を行う。ガミラス本星にヤマトを引き込み、希硫酸と濃硫酸のでヤマトを苦しめるが、沖田による海底火山脈を海中から波動砲で撃つ作戦で形勢は逆転する。劣勢となり地球との和平を提案するヒス副総統を銃殺。その後崩落する天井により圧死したかに思われた。しかしデスラーは総統府(デスラー艦)で脱出、イスカンダルからの帰路を急ぐヤマトを捕捉し白兵戦を挑むが失敗。退却した後、デスラー砲をヤマトに向け発射するも空間磁力メッキで反射され、四散するデスラー艦と運命を共にした。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち
タランと共にたった2人生き延び、白色彗星帝国へ身を寄せ、敗軍の将として帝国の一将軍たるに甘んじて行動する。
デスラー艦に乗り込み、デスラー戦法でヤマトに戦いを挑み、最後は自らの手でデスラー砲によるヤマト殲滅を謀るも、ヤマトが小ワープでデスラー艦へ突入してきたため、白兵戦となる。その最中、爆発に巻き込まれてタランが戦死し、自身も負傷する。見守る森雪の前で古代との銃による一騎討ちとなるが、負傷のために銃を落として膝を突き、敗北を悟る。その後、古代へ自分の心は地球人の心に近いと述べた後に、白色彗星の攻略方法を示して生身のまま宇宙空間へ身を投じた。
宇宙戦艦ヤマト2
第1話から登場。死亡して宇宙を漂っていたところを、白色彗星帝国によって回収され蘇生医療を施されて復活する。敗軍の客将という惨めな身分の『さらば』とは違って、彗星帝国からある程度の援助こそ受けているが、基本的には対等な同盟関係を結び、賓客として迎えられている。タラン以下の腹心達の尽力で再集結したガミラス残存艦隊を率いて白色彗星帝国軍の同盟軍としてヤマトと対峙する。
大帝ズォーダーからは本物の武人である事を高く評価されていたが、立場を失うという懸念を抱くサーベラーを筆頭とした幹部や、ゴーランドなど外様を嫌う生え抜き軍人とは折り合いが悪い。彼らの妨害や命令無視に遭いつつも、空洞状の小惑星の決戦やデスラー機雷等ではヤマトを窮地に追いやる優れた策略家ぶりを見せた。サーベラーらの陰謀で一度は逮捕・監禁されるも、一瞬の隙を突いて脱出し、再びヤマトとの戦いへ向かう。地球周辺宙域の戦闘は『さらば』同様白兵戦になるが、古代とデスラーの一騎討ちのシーンで、負傷しているのは古代となっている。森雪が古代を庇う姿にその愛を感じ取るとともに、母星である地球のために必死に戦う古代たちの姿を見て、民族の存亡をかけて闘ってきた自分の心が、ガトランチス人よりはるかに地球人に近いことを悟り、自らの積年の怨恨もここに潰えた。そして、去り際にガミラス本星での戦いを引き合いに出し、彗星帝国の弱点を暗示した言葉を森雪に託し、腹心のタランを伴って残存艦隊とともに戦場から撤退した。
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち
本作では事実上の主人公といっていいほど見せ場がある。ガミラス再建を目指し残存艦隊と共に新天地探索の旅へと出発する前に、今一度故郷をとガミラス星に戻った。しかし、辿り着いたガミラス星は暗黒星団帝国に蹂躙されており、激怒したデスラーが攻撃を仕掛けるも、その戦闘の過程でガミラス星は爆発し消滅。二重惑星であるイスカンダル星重力バランスを失い暴走する。デスラーは、イスカンダルとスターシャの危機的状況を地球に通信し、ヤマトに救援を要請する。
その後、暗黒星団帝国艦隊の襲撃を受け絶体絶命のピンチに陥るが、救援に駆けつけたヤマトによって敵艦隊は一掃され救われた。しかし、さらにその後敵司令官メルダーズの駆る自動惑星ゴルバが出現。故郷を破壊した敵に対しデスラーは怒りに燃えデスラー砲を放つも全く効果がなく、ゴルバはイスカンダルへの攻撃を開始する。スターシャの生命の危機を見て取ったデスラーはデスラー戦闘空母をゴルバ砲口に突っ込ませこれを阻止し、古代進に自分ごとゴルバを波動砲で撃つよう迫る。この危機はスターシャの自爆により救われたものの、ガミラス星に続きイスカンダル星はおろか愛した女性をも失った彼は、平時のデスラーらしからぬ狼狽ぶりを表した。戦いが終わるとデスラーは、古代にガミラス再建をどれだけ歳月が掛かろうと成し遂げると言い残し、何処へともなく去った。
ヤマトよ永遠に
未登場だが、暗黒星団本星において古代達が見せられる、偽りの宇宙戦艦ヤマトの戦史映像の中に、ガミラス本星での戦闘シーン(指揮を取る彼の姿)が映っている。回想シーンのため、映像は第1作の流用であり、セリフも一切ない。なお、藤堂司令長官との二役を演ずる伊武は「今回はデスラーが出なくて寂しい」と言った。
宇宙戦艦ヤマトIII
第4話から登場。ゴルバとの戦いの後、ガミラス再建を目指す旅の末、銀河系中心部にガミラス人の遠い先祖であるガルマン民族の住む二重惑星を発見。ガルマン民族を奴隷として酷使していたボラー連邦を放逐し、解放されたガルマン民族から総統に選ばれてガルマン・ガミラス帝国を建国する。その後、建国一周年を迎えるまでの間にガルマン・ガミラス帝国はボラー連邦と銀河系を二分する勢力にまで成長した。
デスラーは再び地球やヤマトと戦う可能性を避けるため、地球のある東部方面軍に「オリオン腕最辺境の恒星系には手を出すな」と厳命していたが、ダゴンの独走により、デスラーの知らないうちに東部方面軍はヤマトおよび地球と交戦することになる。そして、ヤマト捕獲に成功した東部方面軍総司令ガイデルから報告を受けると、そこで初めてヤマトとの交戦を知り、激怒してヤマトを解放させた。デスラーは総統として非礼を詫び、ヤマトクルーをガルマン帝国に招待した。そして、自軍の惑星破壊ミサイルが太陽系に危機を呼んだことを知ると、償いとして自国技術による太陽制御を提案し、工作船団を派遣するが失敗に終わる。その後、地球に似た環境の惑星ファンタムの情報を提供した。しかし、ファンタムが幻影を見せるコスモ生命体であることが判明すると、帝国への冒涜行為に激怒して、ファンタム破壊を命じる。古代は、ファンタム破壊に異議をとなえたが、帝国の名誉に泥を塗ったこと、古代をはじめとするヤマト乗組員をたぶらかしたことが赦せなかったからだ、と抗弁した。
その後、惑星ファンタムから、かつて銀河系を支配していたという伝説のあるシャルバート星の王女ルダが乗り込んだことを知ると、確認させるよう命じた後、自ら艦隊を率いてヤマトを追跡する。そして、ルダの案内を受けたヤマトを追うことによってシャルバート星まで辿り着くが、銀河系を支配した科学力軍事力を期待したデスラーは、遥かに遅れた文明を持つシャルバートの姿に当惑する。古代からシャルバートは戦いを放棄したという事実を聞かされると、「栄光あるガルマン・ガミラスの総統として丸腰(無抵抗)の者を攻めたりはしない、太陽制御の成功を祈る」と言い残してシャルバートを去った。
最終話では、太陽系内でヤマトがボラー首相ベムラーゼ率いる大艦隊と巨大機動要塞の襲撃を受けた際、艦隊を率いて現れ、ボラー艦隊を殲滅する。古代にボラー連邦打倒は自分の宿願であり太陽制御に専念するよう通信を入れた後、ベムラーゼと通信。ヤマトを餌にデスラーを誘い出し葬るためだったとベムラーゼに暴露されるも、一切の動揺を見せず逆に葬式の宗派を問うことで嘲弄し挑発した。敵要塞のブラックホール砲によって艦隊がほぼ全滅するが、ヤマトのコスモタイガー隊員揚羽武の特攻によってブラックホール砲が使用不能になった隙を突き、ハイパーデスラー砲で敵要塞をベムラーゼもろとも撃破する。ヤマトの太陽制御が成功すると、古代に対し、地球が甦ったことに対する祝辞と将来の再会を約束しガルマン・ガミラス本星へ帰還していった。
第1作の頃のように各方面への侵略を行っているが、第1作とは異なり、自民族のみの繁栄ではなく、自身が支配することで全宇宙に永遠の平和をもたらそうという思想がある。
当初の全52話のシリーズ構成では、惑星ラース(ファンタム)の破壊やルダ王女の存在を巡ってヤマトと再び対立することになるが、最終的に和解する展開だった。
宇宙戦艦ヤマト 完結編
銀河系と赤色銀河の交錯によってガルマン・ガミラス本星が壊滅し、調査に訪れたヤマト乗組員らに死亡したと思われ、花を手向けられる。しかし、実際は国境巡視に赴いて難を逃れており、終盤にヤマトがディンギル艦隊に撃沈されそうになった際、間一髪で駆けつけてディンギル艦隊を一掃。大神官大総統ルガール座乗の旗艦をデスラー砲で撃沈した。その後、ヤマトの最期を見届ける。いかなる敵にも屈さず打ち勝ってきたヤマトが、地球を守るため自爆(自沈)する光景を見て、シリーズ全作品中で唯一涙を流した。
なお、当初のシナリオではルガール艦をデスラー砲で撃沈するのは、ヤマトが自沈する直前だった。ひおあきらの漫画版ではそちらに準じている。また、小説版ではルガール艦に特攻し、壮烈な戦死を遂げている。

SPACE BATTLESHIP ヤマト[編集]

本作でのデスラーは、原作の様な人類と似通った社会構成を持つガミラス帝国の中での一ガミラス人ではなく、「母星の寿命に際し、地球を攻撃・改造し移住を目論む」意思の集まりであり、劇中でも「我々は個であり全体である」と語った。「デスラー」という名は、この集合体が自称するものであると設定されている[16]

そして「デスラー」は、自らを超巨大戦艦兼超巨大ミサイルと化して地球到着寸前のヤマトを奇襲して大破させ、「我々は、屈辱を忘れぬ種族だ」「地球は、お前たちにも渡さない」と言い残して、ヤマトの眼前で地球を破壊しようとした。

ヤマトのブリッジに姿を現した際は人型に近い形状になっていた。声は原作アニメと同様に伊武が担当。

宇宙戦艦ヤマト2199[編集]

宇宙戦艦ヤマト』(以下、旧作)のリメイク作品である本作では「アベルト・デスラー」というフルネームが設定されており、肩書も「大ガミラス帝星永世総統」に変更されている。容姿に関しては、やや顎が細くなり、目つきが鋭くなっている。また、年齢は地球年齢に換算して32歳相当と設定され、容姿も旧作よりも若々しいものなっている。これは、旧シリーズでライバルだった古代と対等に近づけるため、デザイン担当の結城が若くしようと提案したためであり[17]、一時は古代と同年代のデザイン案も存在した[18]

本作では大ガミラス帝星の前身「ガミラス大公国」を統べていた叔父・エーリク・ヴァム・デスラーの死後、内乱状態となったガミラスを武力で再統一を果たしたという設定となっており、軍事独裁制を敷いて領土の拡大を行っている。

圧倒的なカリスマで国民から支持されているが、、本人は「人間とは愚かで従順な存在で、この上もなく退屈な生き物」と評し、また帝星についても「この星にしがみついて、何になる」と呟いている。結果、実際の支配体制の維持に関しては投げやりであり、帝都バレラスですら反体制派の活動が行われるような状況であり、全権を任されたハイドム・ギムレーが、時には惑星をまるごと消滅させるほどの弾圧を敷いている。

『新たなる旅立ち』以降の設定が反映され、スターシャのことを愛しているとされており、思想の違いを超えたガミラスとイスカンダルの大統合、ガミラスが星々を支配する事による平和を夢見ている。

劇中での活躍(2199)[編集]

第6話から登場。第8話において、自らが立案したテロン艦(ヤマト)撃滅作戦を閣僚達に披露するが、ヤマトはこれを突破する。これによりヤマトに少なからず興味を抱く。後にヤマトの目的と目的地に感付き、最前線小マゼラン外縁部で防衛任務に当たっていたドメルを呼び戻し、討伐に差し向ける。

第15話においてゼーリックの策謀により乗艦ごと爆破され暗殺されたかに見えたが、暗殺計画はセレステラが事前に察知しており、影武者を身代わりにして暗殺から逃れる。その後しばらくはフラーケンと共に雲隠れをしており、第18話でゼーリックがバラン星での観艦式において大演説を行う中、通信に割り込んでゼーリックが暗殺計画の首謀者であることを暴露する。

イスカンダルとの大統合を成し遂げるために古き都であるバレラスを破壊することを画策。第23話においてヤマトのガミラス星突入の後、デウスーラII世で脱出。「第二バレラス」の制御をデウスーラII世から乗っ取り、第二バレラスの633工区を切り離して帝都へと落とし、ヤマトともどもバレラスを葬り去ろうとする。さらにヤマトが波動砲攻撃にて落下工区を粉砕するとデスラー砲を作動させ、容赦なく帝星ごと破壊しようとした。しかし、雪とノランに「第二バレラス」の波動コアを暴走させられたことで攻撃は失敗。さらに「第二バレラス」が爆発したことで、誰の目にも死んだと思われ、公的には死んだものとして扱われた。

しかし、直前にゲシュタムジャンプして生き延びていたデスラーは、バラン星の亜空間ゲート内にてヤマトを待ち受ける。旧作と異なり復讐ではなく、優れた性能を示したヤマトを奪取して自分のものとしたいという欲求に基づくものであった。多数のガミロイド兵にてヤマトに最後の攻撃をかけるが、それもまたアナライザーの活躍で失敗。そして、亜空間内ではビーム兵器が使えない事からデスラー砲によるヤマト撃沈を試み発射体勢を整える中、ヤマトの三式弾の連射を浴びる。ビーム兵器でなく砲弾を用いるヤマトを野蛮人として罵りつつ、波動エネルギーの誘爆によりデウスーラII世は爆沈する。しかしなおも爆沈する寸前に艦橋部が脱出しており、その後の生死は不明。

小説版では、デスラーが帝都を破壊しようと思い至った経緯が若干異なっている。アニメ版では大統合を最終目的とし、そのためにイスカンダルの使命を引き受けようと拡大政策を行っていたが、小説版では全宇宙の恒久平和のための拡大政策という点では共通しているものの、果てない「勝利」によってのみ人心を束ねる拡大政策に限界を感じ、大統合によってイスカンダルという新たな象徴を建てようとしており、アニメ版とは手段と目的が逆転している。

デスラーズ・ウォー[編集]

『完結編』公開後、デスラーを主役として製作予定であった作品。正式タイトルは『DESLAER'S WAR I 戦艦スターシャ』で、当初は『キング・オブ・デスラー』などとも呼ばれていた。“OVA3本と劇場版”、“各60分OVA6本とテレビスペシャル”など、企画が二転三転した末に頓挫した[19]。『完結編』からヤマトの第2部誕生編(後の『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』)の間を繋ぐ内容だったが、頓挫してから年数が経過したため2009年に実際に公開された『復活篇』とは矛盾する点がある。

ストーリー案も遷移しており、当時の資料で紹介されたものは以下の2つがある[20]

その1(「宇宙戦艦ヤマトファンクラブ本部」機関誌38、39号で紹介[19]
ヤマトの自沈を涙を流し眺めていたデスラーであったが、その最期を惜しみ、アクエリアス水塊からヤマトの第一艦橋部分と沖田の遺骸を回収し、ガルマン・ガミラス残存艦隊をまとめかつての故郷大マゼランへ向かう。しかし、大マゼランには謎の異星人の国家が既に侵略を進めており、その手は小マゼランにも伸びていた。
その戦いに巻き込まれる中、宇宙要塞クラスの新たな御座艦「戦艦スターシャ」を建造、その艦内にヤマト第一艦橋と沖田の遺骸を安置した。ドメル将軍の息子ドメルJrも駆けつけ戦いを進めていったが、敵異星人はデスラーと古代の友情関係に目をつけ、地球にも侵略を開始。デスラーは自軍を守るのに専念するか、地球を守るかに苦悩する。
会報に書かれているストーリーはここまでである。なお、この時期、古代と雪は結婚し、子供も生まれているが『復活篇』の古代美雪に該当するかは不明。古代は真田と共に太陽系パトロールの任に就いていた。また、敵の異星人は会報には「星間国家連合」と記載されているが、こちらも『復活篇』に登場する大ウルップ星間国家連合との関連性は不明である。また、紹介された内容では、古代が死ぬことを示唆する文も存在した[21]
その2(「宇宙戦艦ヤマトファンクラブ本部」機関誌49号で紹介[21]
デスラーは過去からの救援メッセージを受けとる。はるか数十億年の過去の世界では、イスカンダル星とガミラス星に分かれる前の星「ガイア」が存在しており、若き日のデスラーとスターシャの生き写しともいえる王と王妃によって治められていた。しかしガイアは、ウラン性放射物質でできているため他の生命と決して共存できない生命体「ディスラプター」の攻撃によって滅亡の危機に瀕していた。そして、ガイアに伝わる「母星に危機が訪れたとき戦士が現れる」という伝説に従い、未来へとメッセージを送られた。デスラーはガイアのある過去へとタイムワープを行い、ガイアを舞台に物語を紡いでいく。
「ガミラス人とイスカンダル人が同根」「ガミラス人は放射能の中で生きる」という第1作の設定が踏襲され、なぜそうなったのかが明かされる内容だったと推測されている[21]。また、この案は没になって当初のその1案に戻った模様[22]

最終的に日の目を見ずに頓挫した本作だが、本作の戦艦スターシャの流れを受け継いだ艦船は、小林誠によってデザインされたもの[23]や、松本零士・板橋克己によってデザインされた「ガルマンガミラス戦略指揮旗艦<G・スターシア>」[24]などが存在する[22]。また、ほかにも松本・板橋は三段空母の新デザインなども行っており、デストロイヤー艦と合わせて「ネオガミラス艦隊」を結成している[22]

関連商品[編集]

2007年12月20日、バンダイネットワークスは『宇宙戦艦ヤマト』劇場公開30周年記念として限定商品「デスラー総統ワインセット」の受注を開始。2008年3月下旬より出荷された。購入特典として、デスラー勲章及びデスラー総統特製リーフレットが付属する。価格は税込み13,650円で完売した[25]

脚注[編集]

  1. ^ 伊武の代役で一声のみ(「西崎義展Producerがはじめて語るキャラへの熱き想い ヤマトと初恋」『アニメージュ』1982年9月号、p.38)
  2. ^ ANA「旅割」のCM(2006年)および、パチンコ『CR宇宙戦艦ヤマト』(藤商事、2007年)。ANAのCMは放送当時、伊武がJAL提供のラジオ番組JET STREAM」に出演していたため
  3. ^ PCソフト『特打ヒーローズ 宇宙戦艦ヤマト タイピング波動砲』(ソースネクスト、2003年)のみ
  4. ^ 宇宙戦艦ヤマト2199
  5. ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199』第一章パンフレット、p.27。
  6. ^ 内村光良扮するデスラーがヤマトの乗組員にメッセージを送るが、名倉潤扮する「母ちゃん」が横で掃除をしていたりしているというものである。
  7. ^ 椅子に座って頭の後ろで手を組んで愚痴り始め、ヒスが「お察しします」と同情の意を表すと、「当事者にしか分からんことだ口をだすなっ!!」と激怒して杯をヒスの頭に投げ付け追い払っている。
  8. ^ 「松本零士 夢のANIMATION WORLD」『アニメージュ』1980年7月号、徳間書店、p.48。松本のコメント。
  9. ^ ガミラス帝国には他にも、「ヒス」「ドメル」「ゲール」など、ナチス・ドイツにおける実在する人名をもじったとも取れる名が見受けられる。
  10. ^ 『コミック・ゴン』第2号、大洋図書、1998年。松本零士インタビューより。
  11. ^ ニッポン放送オールナイトニッポン宇宙戦艦ヤマト・スペシャル』より。
  12. ^ パトリック・マシアス著、町山智浩訳『オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史』太田出版、2006年、p.93
  13. ^ 阿呆生研粋 『誰も知らない人気アニメ&マンガの謎』 コアマガジン、2009年ISBN 978-4-86252-720-2
  14. ^ 石黒昇小原乃梨子『私説・アニメ17年史』大和書房、1980年、p202
  15. ^ Web現代「ガンダム者」取材班『ガンダム者 ガンダムを創った男たち』講談社、2002年、p.66。スタッフだった安彦良和インタビューより。
  16. ^ ちなみにイスカンダルは、その意思の集まりの中で「母星の寿命に際し、星と運命を共にする事を決めたもう一つの側面」と設定されており、「スターシャ」を自称する。
  17. ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[EARTH]』(マッグガーデン、2013年)P256。
  18. ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[EARTH]』(マッグガーデン、2013年)P261。
  19. ^ a b 『いま語るべき宇宙戦艦ヤマト』、p.137。
  20. ^ 『いま語るべき宇宙戦艦ヤマト』、p.137 - 139。
  21. ^ a b c 『いま語るべき宇宙戦艦ヤマト』、p.138。
  22. ^ a b c 『いま語るべき宇宙戦艦ヤマト』、p.139。
  23. ^ 『ハイパーウエポン二〇〇九・宇宙戦艦と宇宙空母』(モデルアート社、2009年)[要ページ番号]
  24. ^ 『宇宙戦艦ヤマト 大クロニクル』(大洋図書、2010年)[要ページ番号]
  25. ^ 宇宙戦艦ヤマト デスラー総統 ワインセット LaLaBit Market(インターネットアーカイブ2010年6月19日分キャッシュ)

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

  • デスラー - 宇宙戦艦ヤマト発信!(インターネットアーカイブ2005年12月27日分キャッシュ)、画像はPSゲーム版
  • アベルト・デスラー - 宇宙戦艦ヤマト2199