ボラー連邦の戦闘艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

ボラー連邦の戦闘艦(ボラーれんぽうのせんとうかん)は、アニメ『宇宙戦艦ヤマトIII』に登場するボラー連邦の戦闘艦。

概要[編集]

格納式の武装と青紫色の艦体色が特徴。第23話におけるスカラゲック海峡星団でのヤマトとの交戦時の戦闘描写において、艦表面には無数の細かい凹凸があり、溝に隠れるように多数の対空火器が備えられているのがわかる。

デザインは当初、商品企画会社のサブマリンが担当しており、直線的な板橋克己のガルマン・ガミラスメカとは対照的な曲線主体のデザインとなっていた[1]。しかし、ガルマン・ガミラスメカのデザインが一段落した2クール目頃から板橋がボラー連邦のメカデザインも担当するようになった[1]

戦艦(Aタイプ)[編集]

艦体諸元
全長 不明(約176.4 m[2]
武装
  • 伸縮式主砲(艦首部)×1門
  • 格納式砲塔(上甲板)×3基
  • 格納式対空砲塔(舷側部)×6基

デザイン担当はサブマリン

ボラー連邦が保有する中でも主力・中核となる戦艦。同連邦艦の中では最もポピュラーな量産型宇宙戦闘艦であり、本国の主力艦隊から属国の艦隊に至るまで、同連邦に属する宇宙艦隊にはかならずと言っていいほど配備されている。

公式にもA・Bタイプと呼称され、「何々級」といった正式な艦型名称は存在しない。また、全長なども正確には設定されず、ヤマトなどとの寸法対比[要出典]があるのみ。

Bタイプとは異なり、先端部が尖っている。艦首部の伸縮式主砲や上甲板の格納式砲塔が主武装である[3]。また、格納式砲塔の両側には、格納式の対空砲が計6基装備されている[3]。太く短めな艦体の後端に小型で簡単な構造の艦橋構造物を配置し、その前に格納式砲塔を数基並べるという、ボラー戦艦の基本型ともいえる艦型である。

戦艦(Bタイプ)[編集]

艦体諸元
全長 不明(約285.6 m[4]
武装
  • 格納式砲塔(上甲板)×2基
  • 格納式砲塔(舷側部)×6基
  • 下部大型ミサイル×1基

デザイン担当はサブマリン

ボラー戦艦の別バリエーション。詳細な大きさの設定は存在しないが、大まかな艦型対比図[要出典]を見ると、Aタイプよりもやや大型に見える。第3話での画面からガルマン帝国の駆逐艦と、ほぼ同一のサイズに見える。

Aタイプとは異なり、先端部が平らである。Aタイプと比べ、角が丸みをおびたデザインをしている。舷側方向に向かって発砲出来る砲をもつ。さらに下部に大型ミサイルも搭載している[3]

ラジェンドラ号[編集]

艦体諸元
全長 不明
武装
  • 格納式砲塔×3基
  • 格納式対空砲塔×8基
  • 固定式副砲×1門

デザイン担当はサブマリン

ボラー連邦の属国であり、流刑地でもあるバジウド星系第4惑星バース星の艦隊旗艦を務める大型戦艦。艦長はラム。滑らかな曲線を多用した艦体ラインを持ち、比較的小型で後端に設置された艦橋、その前の格納式砲塔など、その外観はボラー連邦の戦闘艦の基本型とも言える。同型艦は見当たらない。

艦名の由来は第1作『宇宙戦艦ヤマト』の企画書段階での侵略者ラジェンドラ星人からの流用[5]

劇中では第2話から第6話まで登場。物語冒頭において、友軍艦隊を引き連れダゴン率いるガルマン・ガミラス帝国東部方面軍第18機甲艦隊と交戦。壊滅した艦隊の中から単身、満身創痍のままワープで地球連邦勢力圏内に逃れてくる。ここで第二の地球探しに発進したヤマトと遭遇する。藤堂平九郎の許しを得て、海王星の宇宙船ドックで武器弾薬補給以外の艦体修理と食料の補給を受ける。これは全作品(リメイク版は除く)中において、他勢力の戦闘艦艇が、公に地球の領域内で補給・修理を受けた唯一の例である。ダゴン艦隊がラジェンドラ号を追うように続けて出現したため、ヤマトとコスモタイガーIIは応急修理を終えたラジェンドラ号を公海まで護衛するが、ダゴン艦隊はラジェンドラ号がワープ準備に入ったのを見て、地球連邦の勢力圏内で攻撃を開始する。またヤマトに対しても攻撃が始まり交戦状態に入る。この戦いにおいてラジェンドラ号はすぐにワープをすれば戦線から逃れる事も可能であったが、自分たちのために戦っているヤマトを残して立ち去ることを潔しとはせず、その場に踏みとどまり続け撃沈される。なお、この時点では地球とガルマン帝国は本格的な交戦状態には突入していなかったが、この一件が地球が星間戦争に巻き込まれてしまう直接的な要因となってしまった。

なお、むらかわみちおによる『宇宙戦艦ヤマト2199』のコミカライズ第5巻pp. 37-38において、本艦に酷似した艦艇が次元断層内の漂流艦として登場している。

ハーキンス艦[編集]

艦体諸元
全長 不明
武装
  • 大口径砲(ボラー砲)×2門[6]
  • 格納式砲塔×6基(主艦体上面×3、円盤部×3)[6]
  • 艦首方向ミサイル発射管(艦首部)×8門[6]
  • 艦首方向ミサイル発射管(円盤部)×6門[6]
  • 垂直方向ミサイル発射管(上甲板)×3門[6]
  • 舷側方向ミサイル発射管(側面)×8門[6]
  • 艦尾方向ミサイル発射管(円盤部)×4門

デザイン担当は板橋克己

ボラー連邦の第8親衛打撃艦隊司令ハーキンスが座乗する大型戦艦。直方体に近い主艦体と、その下にある円盤型の艦体から構成される。艦首と甲板上に各1門ずつ計2門の大口径砲[7]をはじめ、6基の主砲と30門近いミサイル発射管という強力な武装を備え、単純に搭載武装の数でいうならば、ゴルサコフ艦ラジェンドラ号などを上回る。

劇中では、第23話において主力艦隊の先陣である前衛艦隊の旗艦として登場。ルダの引き渡しを要求するべく艦隊を引き連れてヤマトに接触するが、要求が拒否されるとそのまま交戦に突入。しかし、そこにデスラーの死守命令を受けたグスタフ率いるガルマン・ガミラス帝国艦隊が乱入し、ハーキンス艦はグスタフ艦の特攻を受けて爆沈する。

なお、艦名は資料によっては「バイオン号」と表記されている[8]

バルコム艦[編集]

艦体諸元
全長 不明
武装
  • 伸縮式砲×2基[9]
  • 大型ミサイル発射口(両舷)×2門[9]

デザイン担当はサブマリン

ボラー連邦第1主力艦隊指令バルコムが座乗する大型戦艦。艦橋前部に2門の伸縮式の砲を装備し、左右両舷には大型ミサイル発射口2門を備える[9]。艦首部分の横長の開口部は艦載機発進口であり[9]、戦艦としてだけではなく、空母としての運用も可能。やや平面的で平べったい深海魚のような艦体をしているのが特徴であり、この艦型は同国の艦としては戦艦よりも空母に近い。艦の大きさについては、非常に大まかな対比表[要出典]があるだけで具体的な数値までは存在しない。しかし、その対比表ではラジェンドラ号に匹敵する大型戦艦である(同国のABタイプ戦艦より一回りは大きい)。

他のボラー連邦の艦隊旗艦とは異なり、色が赤くない。

第23話で第1・第2主力艦隊の旗艦として、スカラゲック海峡星団においてヤマトと対峙する。しかし、目立った活躍を見せぬまま、ヤマトの反撃によって轟沈した。

なお、バルコムの座乗艦以外にも同型艦が多数建造されており、本国艦隊のみならず、第3話ではバース星のような属国の艦隊でもその姿を見ることができる。

ゴルサコフ艦[編集]

艦体諸元
全長 不明
武装
  • 大口径砲(ボラー砲)×1門[6]
  • 格納式砲塔×3基[6]
  • 艦首方向ミサイル発射管(艦首部)×6門[6]
  • 艦首方向ミサイル発射管(舷側部)×6門
  • 垂直方向大型ミサイル発射管(上甲板)×1門[6]
  • 舷側方向ミサイル発射管(側面)×6門[6]

デザイン担当は板橋克己

ボラー連邦総参謀長ゴルサコフが座乗する大型戦艦。艦橋前部に1門の横長の大口径砲[7]を装備、3基の主砲と多数のミサイル発射管を備える。艦橋構造物に特徴があり、横に広がったその外観を持つ。また、主推進ノズルの周囲に太いパイプ類がむき出しとなっている。

ゴルサコフ自身が前線に出て戦うことが第24話まで無かったため、本艦の劇中での出番も第24話のみである。ヤマトおよび、デスラー率いるガルマン・ガミラス艦隊を追尾し、僚艦を引き連れて異次元空間に侵入。シャルバート星空域にてヤマト、デスラー艦隊と戦うが、戦法は航空機による空襲に終始したため、本艦自体の戦闘シーンは皆無である。最後はハイパーデスラー砲によって、率いる艦隊もろとも消滅する。

ベムラーゼ艦[編集]

艦体諸元
全長 不明
武装
  • 格納式砲塔×4基
  • ミサイル発射管×6門

首相ベムラーゼの座乗艦。デザイン担当は板橋克己

第13話でベムラーゼがバース星を訪問する際に使用されている。板状の格納式砲塔を4基備えた紡錘形の大型艦だが、攻撃より防御力優先の指揮用戦艦だと思われ、規模に対して武装は少ない。エンジンは単発。艦橋は小型の物が艦尾にあって塗装は赤系。

艦内には大型の会議室があり、バース星への航行中、ベムラーゼ首相は閣僚を揃えて対ガルマンの作戦会議を行っていた。麾下の艦隊に命令を下しただけで、直接戦闘には参加しなかった。

デストロイヤー艦[編集]

艦体諸元
全長 不明(約168 m[10]
武装
  • 6連装スペースロック発射管×2基
  • 連装格納式砲塔×4基
  • 連装大型格納式砲塔×1基
  • 爆雷発射口×8門
  • 格納式対空砲座多数

デザイン担当は板橋克己

ボラー連邦が保有する宇宙戦闘艦。丸みを帯びた深海魚的な同国の艦艇とは異なり、細長く鋭角的でスマートな艦体を持つ。艦体色はブルー。

艦橋構造物はハーキンス艦に酷似する。第23話劇中ではガルマン・ガミラス帝国大型戦闘艦(全長500メートルクラス)とほぼ同じ大きさに描かれており、『宇宙戦艦ヤマト OFFICIAL FACTFILE』第47号p. 7の対比図でも300メートル以上の大きさに表記されている。装甲の耐久性も高く、第19話では弱点である甲板上のスペースロックVLSを攻撃されるまで、コスモタイガーのミサイル攻撃があまり通用せず、第23話ではヤマトの主砲を最初の1発は弾いている描写もある。なお、バンダイifシリーズのSLG『宇宙戦艦ヤマト』では、本艦の艦種は「C」(巡洋艦=クルーザー)に分類されていた。

前部甲板上に、ソビエト型VLSに似た形状の発射装置[11]を持つ大型自己誘導魚雷スペースロックを装備している[3]。ビーム兵器は艦首部分に備え、他のボラー連邦の艦艇と同様、前方固定集中形式を踏襲している。また、艦首とスペースロック発射管の間のくぼんだ部分には、爆雷発射口を計8門備えている[3]

初登場はストーリー末期の第19話で、第8親衛打撃艦隊司令ハーキンスが乗り込み、惑星ファンタムへ向かう途中のヤマトを同型艦13隻からなる艦隊で襲撃する。第23話のスカラゲック海峡星団の戦いでは、再びハーキンス率いる前衛艦隊やバルコムの主力艦隊に多数登場。第25話における太陽系内の最終決戦時にも登場し、他のボラー艦艇と共に大艦隊を組んでヤマトに集中砲火を浴びせている。

大型空母[編集]

デザイン担当はサブマリン

ボラー連邦の主力空母。左右にヒレを広げたような艦容を持ち、艦首に艦載機の発進口を有する。艦橋が艦最後尾に位置し、前方の甲板に砲塔を配置したボラー艦に多く見られる特徴を持つ。艦隊旗艦として運用されることもあり、その際は艦体が赤く塗装されている[12]

なお、劇中では砲雷撃戦の描写しかなく、艦載機を発艦させているシーンはない。

戦闘空母[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 『宇宙戦艦ヤマトIII DVDメモリアルボックス 保完ファイル』(バンダイビジュアル、2001年)p. 28。
  2. ^ B-CLUBレジンキャストキット「1/2100scaleボラー連邦戦艦Aタイプ」(2007年)。全長84ミリメートルからの換算。
  3. ^ a b c d e 『ロマンアルバムデラックス43 宇宙戦艦ヤマトIII』p. 73掲載の各設定画の記述より。
  4. ^ B-CLUBレジンキャストキット「1/2100scaleボラー連邦戦艦Bタイプ」(2007年)。全長136ミリメートルからの換算。
  5. ^ 『宇宙戦艦ヤマトIII DVDメモリアルボックス 保完ファイル』(バンダイビジュアル、2001年)p. 11。
  6. ^ a b c d e f g h i j k 『ロマンアルバムデラックス43 宇宙戦艦ヤマトIII』p. 74掲載の設定画の記述より。
  7. ^ a b 『ロマンアルバムデラックス43 宇宙戦艦ヤマトIII』p. 74掲載の各設定画にはボラー砲と表記。
  8. ^ 『別冊アニメディア 宇宙戦艦ヤマト総集編』[要ページ番号]
  9. ^ a b c d 『ロマンアルバムデラックス43 宇宙戦艦ヤマトIII』p. 75掲載の設定画の記述より。
  10. ^ B-CLUBレジンキャストキット「1/2100scaleボラー連邦デストロイヤー艦」(2007年)。全長80ミリメートルからの換算。
  11. ^ この発射装置が同時に弱点であり、ここを集中攻撃されると容易く撃沈してしまう。
  12. ^ 『宇宙戦艦ヤマトIII』第1話の初登場カット。

参考文献[編集]

  • 『ロマンアルバムデラックス43 宇宙戦艦ヤマトIII』徳間書店、1981年。
  • 『別冊アニメディア 宇宙戦艦ヤマト総集編』学習研究社、1983年。ISBN 978-0799110005
  • 『週刊宇宙戦艦ヤマト OFFICIAL FACTFILE』デアゴスティーニ・ジャパン、2010 - 2011年。