静岡新聞

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静岡新聞
静岡新聞社本社(静岡 新聞放送会館)
種類 日刊紙
サイズ ブランケット判

事業者 静岡新聞社
本社 静岡市駿河区
代表者 大石 剛(代表取締役社長)
創刊 1941年昭和16年)12月1日
前身 静岡民友新聞
静岡新報
浜松新聞
沼津合同新聞
清水新聞
熱海毎日新聞
言語 日本語
価格 1部 朝刊120円、夕刊50円
月極 朝夕刊セット2,900円
ウェブサイト http://www.at-s.com/
株式会社 静岡新聞社
The Shizuoka Shimbun
本社所在地 日本の旗 日本
〒422-8670
静岡市駿河区登呂三丁目1番1号
事業内容 新聞発行、出版、印刷
設立 1942年12月1日
業種 情報・通信業
資本金 1億5,000万円
従業員数 438名(平成24年4月現在)
主要子会社 静岡放送(兄弟会社)
静岡新聞総合印刷
静岡県新聞輸送
SBSマイホームセンター
SBSメディアビジョン
SBSプロモーション
SBS情報システム
伊豆新聞
ハワイ報知 他
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静岡新聞(しずおかしんぶん)は、静岡新聞社(本社:静岡市駿河区)が発行する地方新聞の一つ。略称は「静新(しずしん)」。

概要

発行部数は2014年6月現在、完全朝夕刊セットで約64万3千部。県紙としては発行部数がトップである。静岡県内のシェアは朝刊59%・夕刊80%。

発行エリアは静岡県全域と愛知県豊橋市周辺。専売店を持たずに全国紙の販売店が同時に配達している。

浜松市を中心にした静岡県西部地方では、岐阜県における岐阜新聞中日新聞同様のブロック紙の中日新聞との競合があるが、静岡県中部地方以東では名古屋よりも東京の影響が強い地域なので競合はほとんどない。

全国紙・ブロック紙に比べて、価格が安いのが特徴のひとつである。三大全国紙と中日新聞(いずれも静岡県は朝夕刊セット地域)の月ぎめ朝夕刊セット価格は4,037円となっている。全国紙は朝刊単独購読が可能であるものの、いわゆる「セット割れ」であるため、販売店ごとに価格が異なる。中日新聞の朝刊単独購読は月ぎめ2,983円だが、一方で静岡新聞は月ぎめ朝夕刊セット価格で2,900円である[1]。そのためか、静岡新聞朝刊の単独購読は原則としてできないとされている。

2007年5月1日付から一部売りの価格を値上げした(朝刊80円→100円、夕刊30円→50円)さらに、2013年10月には朝刊のみ一部売りの価格を120円に値上げしている。

静岡放送 (SBS) とともに「静新SBSグループ」を構成している。2006年頃までは、朝・夕刊1面の題字下にその日の発行部数を掲載していた。

の産地である静岡ということから、夕刊に毎日掲載される「茶況」欄を持ち、茶の相場取材を担当する専門記者がいるのも極めて珍しい。また、以前には「平成茶考」というユニークな企画も存在していた。

地方紙としては数少ない、別刷りの土曜版「とっとこ静岡」を発行している。2010年4月に体裁をブランケット版8ページからタブロイド版16ページに変更し、日曜版から土曜版にリニューアルした。

号外を発行することはほとんどなく、重要な出来事があった際は「静岡新聞 速報」として主要駅周辺のデパートや駅ビル、新聞販売店などに貼り出されることが多い。そして、この記事を直接見た読者の声が紙面に掲載されることもある。また、静岡新聞社主催のイベント会場内で、そのイベントに関する情報を「オリジナル号外」として配布することがある。2010年6月2日に、鳩山由紀夫首相(当時)が辞任した際には、駿河湾地震の際以来10か月ぶりに号外を発行し配布した。同年6月25日にも、サッカーW杯日本代表決勝トーナメントに進出した際に発行した。

山梨県の山日(さんにち)YBSグループ山梨日日新聞(やまなしにちにちしんぶん)、山梨放送など)とは友好関係にある。これは、静岡新聞オーナーの大石家は、山日YBSグループオーナーの野口家と姻戚関係にあるためである。

静岡県は東海地震の想定される地域であり、そのため普段から地震を特集した記事がよく掲載される。また震災被害による印刷不可能な状態を想定して、山梨日日新聞や信濃毎日新聞と非常時の提携を取り交わしており、印刷原盤をヘリコプター輸送し印刷してもらえるように体制を整えている。

1964年5月10日から日曜日祝日夕刊を廃止した。2011年2月1日土曜日の夕刊を4月から廃止することを発表した。この背景には、土・日の週休2日制が定着してきたことや、土曜日に家族で外出する機会が増えたことなどによるライフスタイルの変化があげられる。それらに合わせる形として、社内調査などの結果を踏まえ、土曜夕刊はその役割を終えたと判断し、廃止を決定した[2]。土曜夕刊廃止後も月ぎめ購読価格は据置となる。その一方、日曜日付で小・中学生とその親に向けた別刷り紙面(タブロイド版)を発行することも同時に発表した[3]。土曜日夕刊が休刊となるのは、元から朝刊だけしかないものは別として、沖縄タイムス琉球新報(いずれも沖縄県)が一時期毎月第2週土曜に夕刊を休刊した例はある[4]が、毎週の休刊は全国的にも珍しく、2011年6月には東奥日報青森県)、2012年10月には朝日新聞名古屋本社版)も土曜日の夕刊を廃止した。

沿革

  • 1941年12月1日 「静岡民友新聞」を中心に「静岡新報」、「浜松新聞」、「沼津合同新聞」、「清水新聞」、「熱海毎日新聞」の県下6紙が合併して「静岡新聞」創刊。
母体紙のうち「静岡新報」は読売新聞社が経営していた。後年、静岡第一テレビ開局の際は読売と手を携えている。

テレビ・ラジオ欄

静岡新聞の朝刊テレビ欄は、最終面ではなく中面に見開きで掲載。中面見開きで広告が掲載される場合や、特集記事を組む場合は、別刷りとなる日もある。

左側のページ(メインテレビ面)は全県共通でNHKと静岡の民放4局を掲載。右側のページ(第2テレビ面)は全県共通版の衛星放送に加えて、東京・神奈川の民放6局、愛知県の民放5局を掲載。

テレビ欄
メインテレビ面
(見開き左側・フルサイズ)
第2テレビ・ラジオ面
(見開き右側)
在静地上波 衛星放送
ハーフサイズ
周辺県域地上波
小サイズ

在京広域民放
TBSテレビ 6
日本テレビ 4
テレビ朝日 5
フジテレビ 8
テレビ東京 7
tvk 3独立局

在名広域民放
CBCテレビ 5(TBS系)
中京テレビ 4(日本テレビ系)
メ~テレ 6(テレビ朝日系)
東海テレビ 1(フジテレビ系)
テレビ愛知 10テレビ東京系


ラジオ欄
周波数
サイズ別
大サイズ 中サイズ 小サイズ
中波短波 SBSラジオ NHK静岡ラジオ第1
NHK静岡ラジオ第2
TBSラジオ
文化放送
ニッポン放送
ラジオ日本
CBCラジオ
東海ラジオ
ラジオNIKKEI
FM K-MIX
NHK静岡FM
TOKYO FM
J-WAVE
FMヨコハマ
FM-FUJI
@FM
ZIP-FM

静岡新聞朝刊のテレビ面は2009年10月に一部刷新された。

これまで東部・伊豆の一部地域では、静岡放送以外の在静民放は第2テレビ面のハーフサイズで掲載し、その分在京キー局のものをメインテレビ面へフルサイズ(テレビ朝日のみフルサイズだが第2テレビ面)で載せていたが、メインテレビ面を「全県共通版」にするため「東部・中部版」と統合し、在静局はメインテレビ面(同時に西部版との共通編集へ移行)在京局は第2テレビ面と再編された。また、BSデジタルの番組表はラジオ欄の下2段を使っての掲載を改め、第2テレビ面に統合された。

2009年10月から2011年9月まで[5]は、左端にNHKのBS2局をハーフサイズ、その次の2列に民放系列BS各局(2011年3月31日まではNHKハイビジョンも)をクォーターサイズで、4列目からは在京・在名キー局の番組表をハーフサイズで系列局ごとにまとめて掲載していた(TVKはテレビ東京の隣の列、テレビ愛知は広告の関係もありクォーター2列で掲載)。2011年10月から[6]は東京と愛知の放送は、左端2列のクォーター(ページ左側が愛知県、右側が東京都の局。TVKはテレビ東京の隣)に移り、BSは在京キー局系など無料放送の全チャンネルと、WOWOWの3つ、スターチャンネル1、BSスカパー!をハーフサイズで収録するようになった。

2011年7月24日の地上デジタル放送完全移行に伴い、第2テレビ面の東部・中部版と西部版は統合され「全県共通版」に変更された。

静岡新聞の夕刊番組表は2009年11月に改編が行われた。

BSデジタル放送各局を最終面に新規掲載する代わりに、SBSラジオを除くラジオ番組表が中面に移行した。また、これまでは東・中・西の地域別編集だった夕刊番組表は「全県共通版」に変更された。[7]

以前は東部向けのNHK総合テレビ番組表において、NHK東京が視聴できることを意識して【東京別】の表記がなされることがあった。

地域面

静岡新聞では、地域の実情に合わせて3つの地域面を編集し、配布地域ごとに差し替えている。また、紙面の広告はさらに細かく7地域に区分されている(太字は紙面の肩に表記される区分)。

  • 東部版… 地域版の名称「伊豆・東部」
    • 沼津・三島版(伊豆地方含む)…
    • 岳南版…
  • 中部版… 地域版「静岡」「志太・榛原」
    • 静岡版(静岡市葵区・駿河区)…
    • 清水版(静岡市清水区)…
    • 志太・榛原版…
  • 西部版…西 地域版「浜松」「遠州」
    • 磐田・掛川版…
    • 浜松版…

四コママンガ

朝刊

現在

過去

  • チッちゃん
  • アラ・マー子さん
  • コッ平くん
  • おとぼけ坊や
  • タイコさん
  • らくてんさん
  • おぉ!エル子さん
  • キラキラおやじ
  • ユックリくん
  • 雑草社員
  • ドレミファ家族
  • フルーツさん
  • こつぶちゃん(吉本どんど) - 山梨日日新聞にも連載されていた。登場するキャラクターの名前に静岡・山梨の名前を連想するものが多かった。

夕刊

現在

過去

このほか、日曜版に「ヒメコさま」(ビッグ錠)等の長編漫画が連載されていた時期もあった。

本社

本社ビル(新聞放送会館)は、戦後の建築界を代表する丹下健三が設計。東京支社ビルも丹下が設計した。
東京支社のビルはトイレの場所がオフィスから離れており、不便であるという意見も過去にあったようである[8]

本社構内の印刷工場(制作センター)で県内向け紙面すべての印刷を行っている。特に夕刊中部版の締切は遅く、株式市況欄は13時30分時点の情報を掲載していた時期があった(現在では全県で午前終値となっている)また、日本経済新聞の静岡県内向け紙面についても印刷を受託している。

静岡新聞は他紙に比べると紙の質が良く[9]、またカラー印刷の能力は以前から業界内で評価が高い。1959年(昭和34年)、新聞界の先陣を切ってカラー新聞を発行している。1992年(平成4年)、輪転機1台で新聞最大8ページ分のカラー印刷ができる画期的な輪転機を、静岡新聞社の印刷局技術陣と輪転機メーカーの東京機械製作所とで共同開発した。カラー印刷の大きなズレが発生すると印刷済み紙面を廃棄処分にしていたとも言われている。インキ調整の実績を反映したインキ変換カーブの割り出しの開発に対し、2003年(平成15年)度新聞技術委員会賞を受賞。2006年(平成18年)には「国際新聞カラー品質コンテスト」で国内唯一の受賞を果たした。

旧輪転機は日本新聞博物館に寄贈され、同博物館の入っている横浜情報文化センターの吹き抜けロビーに展示されており、訪れれば誰でも見ることができる。

不祥事

本社・支社・総局・支局

静岡新聞・静岡放送東京支社ビル

全ての支社・総局が静岡新聞社と静岡放送の事業を兼務する。

関連放送局

関連新聞社

その他

  • 2011年1月1日付より、朝刊連載小説として『親鸞 激動編』(五木寛之作)が掲載されている。同作品は、静岡県内でも発行されているブロック紙の中日新聞・東京新聞(いずれも中日新聞社発行)でも掲載されている。なお、2008年に執筆された『親鸞』(激動編の前作)は、静岡新聞では掲載されていなかった。

脚注

  1. ^ 2014年4月の消費税率改定時にも税込価格を据え置いている。
  2. ^ “静岡新聞 土曜日の夕刊を廃止”. ShizuuokaOnline (静岡新聞社). (2011年2月1日). http://www.shizuokaonline.com/pressrelease/20110131191607.htm 
  3. ^ “静岡新聞 小・中学生とその親に向けた新聞を発行 大人が読んでも役立つ わかりやすい紙面に”. ShizuuokaOnline (静岡新聞社). (2011年2月1日). http://www.shizuokaonline.com/pressrelease/20110131201117.htm 
  4. ^ 2009年に夕刊廃刊
  5. ^ その写真
  6. ^ その写真
  7. ^ 2014年現在は、NHK静岡放送局ラジオ第1・第2・FMの3波と、K-mix、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、CBCラジオ、東海ラジオ、FM AICHI、ZIP-FMを掲載している。
  8. ^ 三才ブックス「ラジオパラダイス」1988年5月号より引用
  9. ^ 裏移りを嫌ったため厚めの紙を使用している。逆に朝日などは配達員の負担軽減のために紙を薄めにしている
  10. ^ ネット事典の記述を不正引用、静岡新聞がおわび記事 読売新聞
  11. ^ 無断引用:ウィキペディア記述 静岡新聞コラムで 毎日新聞

関連項目

外部リンク

座標: 北緯34度57分36.619秒 東経138度24分17.668秒 / 北緯34.96017194度 東経138.40490778度 / 34.96017194; 138.40490778