ホンダ・トゥデイ (自動車)
トゥデイ(Today)は、本田技研工業がかつて生産、販売していた軽自動車である。
商用モデルと乗用モデルがあり、商用モデルは軽ボンネットバン、乗用モデルには2ドア/4ドアセミノッチバックと3ドア/5ドアハッチバックがある。
目次 |
初代 JW1/2/3/4/JA1/2/3型(商用モデル:1985-1998年、乗用モデル:1988-1993年) [編集]
| ホンダ・トゥデイ(初代) JW1/2/3/JA1/2型 |
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トゥデイ ハミング(1994年9月 - 1998年9月)
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| 製造国 | |
| 販売期間 | 1985年-1998年 |
| 乗車定員 | 4人 |
| ボディタイプ | 3ドア ハッチバック |
| エンジン | EH型:直列2気筒 SOHC 545cc(31PS) E05A型:直列3気筒 SOHC 547cc(36/40/42/44PS) E07A型:直列3気筒 SOHC 656cc(42/52PS) |
| 変速機 | 4速MT/5速MT/3速AT |
| 駆動方式 | FF/4WD |
| サスペンション | 前:マクファーソンストラット 後(FF):車軸式 後(4WD):マクファーソンストラット |
| 全長 | 550cc:3,195mm 660cc:3,295mm |
| 全幅 | 1,395mm |
| 全高 | 550cc:1,315-1,320mm 660cc:1,330-1,350mm |
| ホイールベース | 2,330mm |
| 車両重量 | 550cc:550-640kg 660cc:620-760kg |
| 備考 | 1986年度 グッドデザイン賞受賞 |
| -自動車のスペック表- | |
1985年9月10日に軽ボンネットバン(商用車)として発表された(発売は翌9月11日)。
丸型ヘッドライトはフロントバンパーにまで食い込み、リアコンビネーションランプはリアバンパーの部分に設置、またフロントワイパーはシングル式とユニークな仕様で、全体がスラント&ショートノーズデザインのスタイルが印象的な車である[1][2]。 エンジンは水平近くまで前傾され、デファレンシャルギアをその下に配置することによってエンジンルームの全長を抑え、広い室内空間を実現していた。同社の2代目「CR-X」よりも長い2,330mmのホイールベースと広いトレッド(前:1,225mm・後:1,230mm)により、最小回転半径が大きかったものの、当時の軽自動車を凌駕する車両安定性を確保していた。 『M・M思想』(Man-Maximum・Mecha-Minimum)に基づき開発された[3]このレイアウトの発案者は川本信彦(後の本田技研4代目社長)であった。
エンジンは、2気筒 550cc SOHCのEH型エンジンを搭載した。当初は、新開発の3気筒もしくは4気筒エンジンを企画していたが、ユーザーユニオン事件のため1974年に撤退せざるを得なかった軽自動車市場に再参入するにあたり、これを危機と感じた他社による圧力が強く、結果的に高性能なエンジンを搭載することができなかった。また、予算も限られていたことから、アクティ用エンジンをチューンして[4]搭載するに至った経緯がある[5]。
トランスミッションは、4速MTとホンダマチックとよばれたセミオートマチックが設定された。グレードは「G」/「M」/「F」。1987年9月には、「G」をベースにした特別仕様車には5速MTも用意された。
1987年2月20日に、「G」に女性向け装備の追加や専用色を設定した限定車「ポシェット」を発売した。当初は限定車であったが、1990年のマイナーチェンジの際に通常グレードの一つとなった。
1988年2月8日に、マイナーチェンジが行なわれた。エンジンは、3気筒 550cc SOHC 12バルブのE05A型が搭載され、電子燃料噴射式(PGM-FI)エンジン搭載車も設定され、NAスポーツ路線を進むことになった。ライトの形は丸目から角目になり、2代目シティの縮小版的なエクステリアデザインになった。ホンダマチックがようやく3速フルATに進化した。グレードは「G」/「M」/「F」、スポーツモデルの「Ri」と「Ri-Z」(PGM-FIエンジン、MT車は5速、タコメーター装備)。オプションで電動サンルーフ(アウタースライド)も選択できた。なお、一部グレードにおいて、リモコンドアミラーも設定された。また、点火方式がフルトランジスタとなった。テールランプは後にアクティのバン(2代目中・後期および3代目)に流用された。
1988年3月10日に、「ライフ」以来の乗用モデル(3ドアハッチバック)が追加された。グレードは「XG」およびPGM-FIエンジン搭載の「XTi」。
1990年2月23日に、軽自動車の規格変更に合わせマイナーチェンジが行なわれた。全長が100mm延ばされ、合わせてデザインも変更される。エンジンは660ccのE07A型が搭載される。さらに、リアサスペンションを新開発の独立懸架としたリアルタイム4WD車を追加。乗用のグレードは「シーズン」とPGM-FIエンジン搭載の「QXi」、商用は「QF」と「シーズンl」。
1993年1月に、乗用モデルがフルモデルチェンジして2代目となるのに合わせて、企業向けの商用バン(4ナンバー)のみ「トゥデイ PRO」として初代のプラットフォームで継続販売された。
その後、商用ユーザーやボンバンユーザーの確保および2代目前期型の後述する原因による販売不振により、1994年9月に初代をベースにして、パワーウィンドウ・パワーステアリング・マニュアルエアコン・ボディー同色カラードバンパー・ボディー同色ドアミラー・ボディー同色ドアハンドル・AM/FMラジオチューナー付きカセットオーディオ・ホイールキャップなどの快適設備を装備し、ボディカラーを5色に増やしてPROよりもグレードを上げる事で主にセカンドカーとして使う主婦層をターゲットにしたモデル「トゥデイ ハミング」(4ナンバー商用バン)を発売。これが2代目を上回る人気を獲得し、軽自動車の規格が変更される直前の1998年9月までの4年間、継続生産・販売された。
2代目 JA4/5型(1993-1998年) [編集]
| ホンダ・トゥデイ(2代目) JA4/5型 |
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前期型
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| 製造国 | |
| 販売期間 | 1993年-1998年 |
| 乗車定員 | 4人 |
| ボディタイプ | 2/4ドア セミ・ノッチバック (前期型) 3/5ドア ハッチバック (後期型) |
| エンジン | E07A型:直列3気筒 SOHC 656cc(58/48PS) |
| 変速機 | 5速MT/3速AT |
| 駆動方式 | FF/4WD |
| サスペンション | 前:マクファーソンストラット 後(FF):車軸式 後(4WD):マクファーソンストラット |
| 全長 | 3,295mm |
| 全幅 | 1,395mm |
| 全高 | 1,350-1,370mm |
| ホイールベース | 2,330mm |
| 車両重量 | 680-760kg |
| -自動車のスペック表- | |
先代の乗用モデルは軽ボンネットバンの派生モデルだったが、セカンドカー(特に女性の運転する車)として企画され、乗用専用設計としてフルモデルチェンジされる。初代よりロゴは英小文字を使用したデザインだったが、2代目ではさらに変更されより女性向けのおしゃれな感覚を表現したものとなる。
1993年1月26日に2ドアモデルが発表され、次いで同年5月7日に「トゥデイ アソシエ」(Associe)と名づけられた4ドアモデルが発表された。先代のハッチバックとは異なり、独立した荷室となるトランクを採用したセミノッチバック形状となった。これは初代Miniで使われていた手法で、「ほとんどの積み荷が日常の手荷物程度である」ことを理由として、バンとは一線を画す乗用車を主張していた。しかし、このトランクは絶対的なスペースが小さく使い勝手も悪かったことから市場には不評であった。なお、パワーウィンドウは、前席のみであり、4/5ドアモデルの後席は手動式ウィンドウである。
エンジンは、先代から継承するE07A型 3気筒12バルブエンジンで、全グレードPGM-FI仕様となった。さらに、「ビート」に搭載されたMTRECと呼ぶツインマップ燃料噴射制御&各気筒独立スロットル機構をもつエンジンをデチューンし(58PS)搭載したモデル(前期「Xi」、後期「Rs」)もあった。このMTRECは、同機構のスロットル開度とエンジン回転数とで燃料噴射量を制御方法(θTH-Ne)は、F1エンジンなどでも使用されているものである。またMTREC車のみ3本スポークステアリング、タコメーターが装備される。
1996年2月16日にマイナーチェンジが行われ、オーソドックスな3/5ドアハッチバック車となる。不評だったトランクがハッチバックに変更されたことで、前期型の2ドアモデルは3ドアに、4ドアモデルは5ドアとなった。
1974年に以来の名前を復活し、1997年4月18日に発表された2代目「ライフ」には2代目「トゥデイ」の主要コンポーネントが流用され、型式も同じJA4であった。軽自動車規格が変更される直前の1998年9月に「トゥデイ」は3代目「ライフ」に事実上統合される形で製造を終了した。これと同時に、ホンダの軽セダンおよび軽ボンネットバンの車両がラインナップから消滅したことで、ホンダから機械式立体駐車場に入庫可能な軽乗用車も消滅した。
搭載エンジン [編集]
初代
- EH型
- エンジン種類:水冷直列2気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気1 排気1
- 排気量:545cc
- 内径×行程:72.0mm×62.0mm
- 圧縮比:9.5
- 最高出力:31PS/5,500rpm
- 最大トルク:4.4kgf·m/4,000rpm
- 燃料供給装置形式:キャブレター(CVキャブレター)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:30L
- エンジン種類:水冷直列3気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2
- 排気量:547cc
- 内径×行程:62.5mm×59.5mm
- 圧縮比:9.8
- 最高出力:36PS/6,500rpm(キャブレター)、40PS/8,000rpm(燃料噴射 乗用AT)、42PS/8,000rpm(燃料噴射 乗用MT/商用AT)、44PS/8,000rpm(燃料噴射 商用MT)
- 最大トルク:4.5kgf·m/5,200rpm(キャブレター)、4.6kgf·m/4,500rpm(燃料噴射 MT)、4.7kgf·m/4,500rpm(燃料噴射 AT)
- 燃料供給装置形式:キャブレター(CVキャブレター) 、電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:初代EH型を参照
- E07A型
- エンジン種類:水冷直列3気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2
- 排気量:656cc
- 内径×行程:66.0mm×64.0mm
- 圧縮比:9.8
- 最高出力:42PS/6,000rpm(キャブレター)、52PS/7,500rpm(燃料噴射)
- 最大トルク:5.4kgf·m/5,000rpm(キャブレター)、5.6kgf·m/4,500rpm(燃料噴射)
- 燃料供給装置形式:キャブレター(CVキャブレター) 、電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:初代EH型を参照
2代目
- E07A型
- エンジン種類:水冷直列3気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2
- 排気量:656cc
- 内径×行程:66.0mm×64.0mm
- 圧縮比:9.8
- 最高出力:48PS/6,300rpm(シングル スロットル)、58PS/7,300rpm(MTREC)
- 最大トルク:5.8kgf·m/5,500rpm(シングル スロットル)、6.1kgf·m/6,200rpm(MTREC)
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量:30L(FF)、28L(4WD)
モータースポーツ [編集]
初代モデルは、軽さ、重心高の低さやデザインゆえに軽のレースでは人気があり、またチューニング用パーツにビートや2代目のものが数多く流用できるので、パーツにも困らない。
2代目の前期モデルは、開口面積が小さいためボディ剛性は後期型(他メーカーのハッチバックモデルに比べても)より高く、スポーツ走行に向いていると言われ、現在行われている軽カーのレースでは前期型をベースにした車両が多い。
脚注 [編集]
- ^ 「ルノー・トゥインゴ」に影響を与えたといわれているこのデザインは社内デザインによるもので、一部で言われたピニンファリーナによるデザインという説は誤りである。
- ^ カーデザイナーであるエンリコ・フミアは、ピニンファリーナ在籍時にホンダとの仕事で訪日した際に初代トゥディを大変気に入り、イタリアへ送ってトリノ市街を走り回ったと言う。さらにはフィアット社にトゥディを披露し「トゥディをコピーすれば新世代のチンクェチェントが誕生する」と提案したが、実現はしなかった。(ネコ・パブリッシング刊 Car MAGAZINE No.392より)
- ^ 軽商用車「ホンダ・トゥデイ」を発売
- ^ 点火方式は、アクティと違いポイント式であったため、点火時期の調整や始動性の悪さが目立った。
- ^ これは、いくらもたたず既存メーカーの側から反故にされた。原因を作ったのは、因縁ある富士重工(スバル)である。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
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