ホンダ・インテグラ

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インテグラ(Integra)は、本田技研工業がかつて生産、販売していたクーペまたはハードトップ型の乗用車である。

通称は「インテ」。ベルノ店の専売車種だった。

初代 AV/DA1/2型(1985-1989年)[編集]

ホンダ・クイントインテグラ
AV/DA1/2型
3ドア 米国仕様
1989 Acura Integra.JPG
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1985年1989年
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア ハッチバック
5ドア ハッチバック
4ドア セダン
エンジン ZC型:1.6L 直4 DOHC PGM-FI
ZC型:1.6L 直4 DOHC キャブ
EW型:1.5L 直4 CVCC SOHC キャブ
変速機 5速MT / 4速AT
駆動方式 FF
サスペンション 前:トーションバーストラット
後:トーションビーム
全長 3ドア:4,280mm
5ドア:4,350mm
4ドア:4,380mm
全幅 1,665mm
全高 1,345mm
ホイールベース 3ドア:2,450mm
4/5ドア:2,520mm
車両重量 3ドア:890 - 990kg
5ドア:920 - 1,010kg
4ドア:880 - 1,000kg
別名 北米名:アキュラ・インテグラ
オーストラリア名:ローバー・416i
先代 5ドア:ホンダ・クイント
4ドア:ホンダ・バラード
-自動車のスペック表-

1985年クイントフルモデルチェンジされ、クイントインテグラQuint integra )としてデビューした。当時としては珍しい全車DOHC搭載という、スポーティなイメージを売りにして発売され、3ドア/5ドアハッチバックと4ドアセダンのラインナップ[1]を持ち、先代クイントが商業的に失敗したため、そのイメージを払拭するべく3ドアモデルのみを先行発売し、3ドアは2月20日に、5ドアは11月1日に、そして4ドアは1986年10月25日に発売された。

さらに、アメリカではホンダの高級車チャンネル「アキュラ」において「アキュラ・インテグラ」として、レジェンドに次ぐアキュラブランド第2弾として発売された。

デザインは日米共同で進められ、全体のスタイルの特徴として、1985年6月に登場する3代目アコードを小型化したようなスタイルで、当時のホンダ車に多かったリトラクタブル・ヘッドライトを採用している。

当初は、クイントインテグラ用に開発されたZC型 1.6L 直4 DOHCエンジンのみを搭載し、PGM-FI仕様は、基本的にシビックおよびCR-Xの「Si」と同じものであるが、クイントインテグラ専用にシングルキャブレター仕様も開発された。ヘッドカバーは当時のF1と同じブラウンに塗られている。シングルキャブレター仕様の5速MT車では、15km/L(10モード燃費)という低燃費を実現している。

4ドアセダンがラインナップに加わった際に、シビックの普及モデルと共通のEW型 1.5L 直4 CVCC SOHC 12バルブ シングルキャブレター仕様のエンジンが搭載され、発表以来の売りの一つであった全車DOHC搭載ではなくなっている。

1987年10月マイナーチェンジによって、ZC型のPGM-FI仕様のヘッドカバーは、黒色塗装となり、エンジン出力も120PS(NET値)から130PSへとパワーアップされた。外観上の変更はフロントバンパーのデザイン変更程度であったが、内装は細部に使い勝手の向上が図られた。足回りは基本的にシビックおよびCR-Xと共通であったが、この車のキャラクターに合わせ若干マイルドな味付けが施されていた。この足回りは当時、米カー・アンド・ドライバー誌で高評価を得ている。

当時ホンダがイギリスローバー社と提携していた関係で、オーストラリアではこのモデル(5ドアハッチバックのみ)のバッジエンジニアリング車がローバー・416iとして1986年から1990年にかけて販売されていた。


2代目 DA5/6/7/8/DB1/2型(1989-1993年)[編集]

ホンダ・インテグラ
DA5/6/7/8/DB1/2型
3ドア 米国仕様
2nd-Acura-Integra-2door.jpg
4ドア 米国仕様
2nd-Acura-Integra-Sedan.jpg
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1989年1993年
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア クーペ
4ドア ハードトップ
エンジン B18B型:1.8L 直4 DOHC
B16A型:1.6L 直4 DOHC VTEC
ZC型:1.6L 直4 SOHC PGM-FI
ZC型:1.6L 直4 SOHC キャブ
B17A型:1.7L 直4 DOHC VTEC(北米仕様)
変速機 4速AT / 5速MT
駆動方式 FF
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーン
後:ダブルウイッシュボーン
全長 3ドア:4,390mm
4ドア:4,480mm
全幅 1,695mm
全高 3ドア:1,325mm
4ドア:1,340mm
ホイールベース 3ドア:2,550mm
4ドア:2,600mm
車両重量 3ドア:990 - 1,170kg
4ドア:1,010 - 1,190kg
別名 北米名:アキュラ・インテグラ
-自動車のスペック表-

1989年に2代目にフルモデルチェンジした。通称・「カッコインテグラ」。ボディは3ドアクーペ(4月20日発売)と4ドアハードトップ(5月12日発売)との2種類が用意されていた。このモデルから単独名のインテグラとなる。4代目シビック(EF型、通称グランドシビック)とサスペンション部品を共有し、初のVTEC搭載車となった。北米ではクイントインテグラに引き続いて「アキュラ」にて「アキュラ・インテグラ」として販売され、人気を博した。なおこのモデル(1991年式・1.6L・5速MT)は、今上天皇皇居内を移動する際に使うプライベートの愛車(4ドアハードトップタイプ)として、2013年現在も使用されている[2][3]

1992年8月に、特別仕様車であるZX スペシャル・セレクトが発売され1993年5月まで販売された。

エンジンは発売当初B16A型 1.6L 直4 DOHC VTEC(160PS:MT/150PS:AT)とZC型 1.6L 直4 SOHC(120PS:PGM-FI/105PS:CVデュアルキャブ)の2種類であったが、後にB18B型 1.8L 直4 DOHC(140PS)が4ドアに追加された。マイナーチェンジ後、B16A型は5代目シビック(EG型)およびCR-X デルソルと同じ170PS(MT)へとパワーアップされた。 北米では当初B18B型とZC型の2種類であったが、後にB16A型のストロークを変更し排気量を拡大したB17A型 1.7L 直4 DOHC VTECが追加された。

3代目 DC1/2/DB6/7/8/9型(1993-2001年)[編集]

ホンダ・インテグラ
DC1/2/DB6/7/8/9型
3ドア 米国仕様
3RD-Acura-Integra.jpg
4ドア 後期型(1995年-2001年)
Honda Integra 1996 4door.jpg
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1993年2001年
乗車定員 5人
ボディタイプ 3ドア クーペ
4ドア ハードトップ
エンジン B18C型:1.8L 直4 DOHC VTEC
B18B型:1.8L 直4 DOHC
ZC型:1.6L 直4 SOHC PGM-FI
ZC型:1.6L 直4 SOHC キャブ
変速機 4速AT / 5速MT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーン
後:ダブルウイッシュボーン
全長 3ドア:4,380mm
4ドア:4,525mm
全幅 1,695mm
全高 3ドア:1,335mm
4ドア FF:1,370mm
4ドア 4WD:1,390mm
ホイールベース 3ドア:2,570mm
4ドア:2,620mm
車両重量 3ドア:1,020 - 1,160kg
4ドア:1,080 - 1,200kg
別名 北米名:アキュラ・インテグラ
-自動車のスペック表-

1993年に3代目へフルモデルチェンジ(5月21日:3ドアクーペ、7月23日:4ドアハードトップ)した。5代目シビック(EG型、通称スポーツシビック)とプラットフォームを共有していた。初期型のヘッドランプはプロジェクター4灯であったが、日本国内では販売が振るわず、2年後の1995年8月に行われた最初のマイナーチェンジでは先代モデルのような横長のヘッドランプに変更された。これ以降がいわゆる後期型となる。なお、輸出仕様は4代目にバトンタッチするまで、プロジェクター4灯のまま変わらなかった。写真を見比べるとわかるが、プロジェクター4灯の前期と後期ではフロントバンパーの丸目のくりぬき形状が異なる。また、日本国内でも3ドア「SiR-II」はプロジェクター4灯仕様のまま、1998年1月に廃止されるまで残された。

エンジンはB18C型 1.8L 直4 DOHC VTEC(180PS)の他、B18B型 1.8L 直4 DOHC(145PS、4ドア専用)、ZC型 1.6L 直4 SOHC(120PS:PGM-FI および 105PS:CVデュアルキャブ)の3種類が当初用意された。駆動形式は基本的にFFであるが、ZC型(PGM-FI仕様)搭載の4ドアハードトップには、インテグラの歴史の中で唯一のリアルタイム4WDデュアルポンプ・システム)も設定された。

1995年8月24日に、インテグラとしては初めて「タイプR」が3ドアクーペと4ドアハードトップにそれぞれ設定された。同時に行われたマイナーチェンジでは、前述の通りヘッドライトが変更された他、B18BとZCキャブレター仕様が廃止された。

1998年1月29日のマイナーチェンジでは、ABS、両席用SRSエアバッグシステムが全車標準装備となり、ヘッドライト、テールランプ、リアバンパーなどが変更された。また、プロジェクター4灯ヘッドライトの3ドア「SiR-II」が廃止された。

この頃の一般的な乗用車のモデルチェンジ周期の4年と異なり、この3代目は8年の間製造販売が続けられた。


4代目 DC5型(2001-2006年)[編集]

ホンダ・インテグラ
DC5型
アキュラ・RSX 前期型(2001年-2004年)
Wiki cars 187.jpg
製造国 日本の旗 日本
販売期間 2001年2006年
乗車定員 4人
ボディタイプ 3ドア クーペ
エンジン K20A型:2.0L DOHC i-VTEC
変速機 5速AT / 6速MT / 5速MT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ダブルウィッシュボーン
全長 4,385mm
全幅 1,725mm
全高 is:1,400mm
タイプR:1,385mm
ホイールベース 2,570mm
車両重量 is:1,170 - 1,200kg
タイプR:1,170 - 1,180kg
別名 北米名:アキュラ・RSX
-自動車のスペック表-

2001年7月2日に4代目へフルモデルチェンジした。7代目シビック(EU/EP型)とプラットフォームを共有し、このモデルと同時期に絶版となったプレリュードと統合された形となり、全幅が1,725mmまで拡大されて3ナンバー登録となった。インテグラとして最初で最後の3ナンバー車でもある。また、統合の関係からボディタイプも4ドアハードトップが廃止され、3ドアクーペのみになった。

エンジンはK20A型 2.0L 直4 DOHC i-VTECのみで、グレードは標準グレードである「is」とハイパフォーマンスモデルである「タイプR」が設定された。エンジン出力は「is」は160PS、「タイプR」は220PSである。また、トランスミッションは「is」が5速MTまたは5速AT、「タイプR」が6速MTを採用する。

フロントサスペンションが、先代モデルのダブルウィッシュボーンから、生産性、プラットホーム他車種流用のコスト削減の理由からマクファーソンストラットながら、ダブルウィッシュボーンの性能を求めた、「トーコントロールリンクストラット」なるフロントサスペンションに変更した。

北米ではアキュラブランドでアキュラ・RSXの名で販売された。

2004年9月16日のマイナーチェンジ時には、「is」に変わり「タイプS」が設定されたほか、通称涙目のライトの廃止や、ボディーカラーの追加変更、盗難対策としてイモビライザーが標準装備された。後期型のバンパーを前期型に流用して、フェイスリフトをすることも可能である。

2006年4月に、クーペ型乗用車市場低迷の影響を受け、日本での生産終了が発表された[4]


搭載エンジン[編集]

車名の由来[編集]

  • Integra - 「統合する、完全なものにする」を表す「Integrate(インテグレート)」から作られた造語である[5]。この車名は1982年7月発売の二輪車・CBX400Fインテグラで初めて採用され、その後、CB750FCBX550FVT250FMBX80VF400Fとフルフェアリング標準装備各車に採用されていた。四輪のインテグラ販売終了後は再び二輪車での車名に採用されている詳しくはホンダ・インテグラ (オートバイ)を参照。
  • Quint - 五人組五重奏を意味する「Quintet(クインテット)」を短縮した造語である。なお、欧州ではクインテットの名称で販売されていた。

脚注[編集]

  1. ^ 5ドアハッチバックは先代のクイント、3ドアの発売から1年半遅れて登場した4ドアセダンは、同時に廃止となったバラードセダン購買層の受け皿として設定された。4ドアセダンは5ドアハッチバックの後部をトランクとして独立した。
  2. ^ 天皇陛下80歳 祭祀、ドライブ ご近況写真公開 - Yahoo!JAPANニュース 12月23日(月)7時55分配信
  3. ^ 天皇陛下のインテグラ - YouTube
  4. ^ 当初は最後の300台を生産し、同年6月に正式な終了を予定していたが、それを惜しむ声が寄せられたため、150台増産で1か月延長の同年7月までとなった。
  5. ^ 全車DOHCエンジン搭載 流麗なスタイリングの「クイントインテグラ」を発売

関連項目[編集]

外部リンク[編集]