トリノ

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トリノ
Torino
トリノの風景
トリノの旗 トリノの紋章
紋章
行政
イタリア国旗 イタリア
Flag of Piedmont.svg ピエモンテ
Provincia di Torino-Stemma.svg トリノ
CAP(郵便番号) 10100
市外局番 011
ISTATコード 001272
識別コード L219
分離集落
隣接コムーネ #隣接コムーネ参照
公式サイト リンク
人口
人口 869,312 [1](2012-01-01)
人口密度 6678.3 人/km2
文化
住民の呼称 torinesi
守護聖人 聖ジョヴァンニ・バッティスタ (San Giovanni Battista)
祝祭日 6月24日
地理
座標 北緯45度4分0秒 東経7度42分0秒 / 北緯45.06667度 東経7.70000度 / 45.06667; 7.70000座標: 北緯45度4分0秒 東経7度42分0秒 / 北緯45.06667度 東経7.70000度 / 45.06667; 7.70000
標高 239 (204 - 715) [2] m
面積 130.17 [3] km2
トリノの位置
トリノの位置
トリノ県におけるコムーネの領域
トリノ県におけるコムーネの領域
Flag of Italy.svg ポータル イタリア
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トリノ: Torino ( 聞く))は、イタリア共和国ピエモンテ州にある都市で、その周辺地域を含む人口約87万人の基礎自治体コムーネ)。ピエモンテ州の州都であり、トリノ県の県都。イタリア第4の人口規模を持つ。都市圏の人口は約170万人。

ミラノに次ぐイタリア第2の工業都市であり、自動車工業の拠点である。近代にはサルデーニャ王国の首都が置かれた。サヴォイア王家の王宮群世界遺産に登録されている。

名称[編集]

日本では「ト」に強勢を置いて「リノ」と発音されることが多いが、標準イタリア語では [toˈrino] [4]、「リ」(ri)に強勢を置いて「トリーノ」という発音になる。そのため、原音に沿って「トリーノ」と表記されることも少なくない。

標準イタリア語以外の言語では以下の名称を持つ。

日本語文献では、古い文献などで時に、英語名に基づいた「チューリン」の名称を用いているものもある。

公用語は標準イタリア語だが、フランスに近接しているためフランス語も使用されることがある。

地理[編集]

位置・広がり[編集]

トリノ県南東部に位置するコムーネである。トリノはジェノヴァの西北約124km、ミラノの西南西約126km、ニースの北北東約156km、ジュネーヴの南東約174km、首都ローマの西北約522kmに位置する。

トリノ県概略図

隣接コムーネ[編集]

隣接するコムーネは以下の通り。

地勢[編集]

すぐ西方にはアルプス山脈を控えていて、その東斜面に市街地が位置し、西方への道路はモンチェニージオ峠によってフランスと連絡している。また水利面ではポー河上流河畔に位置し、ミラノ付近ともカヴール運河で結ばれ、の集散地として知られる。

歴史[編集]

古代ローマ時代以前にはタウリニー人(Taurini)が居住した。後にローマ共和国領となり、紀元前1世紀にローマ人によってカストラ・タウリノールム(Castra Taurinorum)と命名された。後にアウグストゥスにちなんでアウグスタ・タウリノールム(Augusta Taurinorum)と改名された。トリノの名はタウリノールムに由来する。

1536年から1562年にかけてフランスに占領された後はサヴォイア家に帰属し、スペイン継承戦争では1706年にフランスに包囲されたがサヴォイアが勝利(トリノの戦い)、戦後の1720年より1861年までサルデーニャ王国の首都、リソルジメント(イタリア統一)後は1861年より1865年までイタリア王国と改称したサルデーニャ王国の首都となった。

産業[編集]

自動車を中核とする国内最大の民間企業グループ、フィアット企業城下町として発展した。そのフィアット・オート社の本社及び主要工場がある。そのうちのひとつに著名な世界最大の工場といわれたリンゴット工場があり、近年ショッピングモール、コンベンションセンター、コンサートホール、ホテル、オフィスなどを含む都市型コンプレックスに生まれ変わった。なおフィアットは近年経営不振に陥り、従業員が最盛期の8分の1程度に減っている。

イタリアにおける航空産業の中心地。「アリアン」ロケットもトリノにて「フィンメカニカ」社の子会社「アレニア」社にて一部生産された。

また、自転車メーカージオス(GIOS)の本拠地としても知られている。

上記のように工業が盛んで、ミラノに次ぐイタリア第2の工業都市である。

イタリアにおけるメディア産業の始まった都市でもある。イタリア放送協会(RAI)はトリノで設立された。またマカロニ・ウェスタンで知られるイタリアの映画産業もトリノが中心であった。国立映画博物館がある。

世界遺産の王宮(サヴォイア王家の王宮群)もあり、2006年トリノオリンピックを機会に、観光産業にも力を入れつつある。

サヴォイア家王宮

交通[編集]

トリノ北西15kmの郊外にトリノ空港 (Aeroporto di Torino) があり、パリフランクフルト・アム・マインなどヨーロッパ主要都市と直接結んでいる。

トレニタリア(旧イタリア国鉄)の主要な駅として、ポルタ・ヌオーヴァ (Porta nuova) 駅とポルタ・スーザ (Porta Susa) 駅がある。ミラノからの列車はポルタ・ヌオーヴァ駅に終着するが、多くの国際列車はトリノ・ポルタ・スーザ駅にしか止まらない。市内交通はトラム路面電車)が発達している。また地下鉄1号線(リネア1)がオリンピックを契機とした都市開発で建設され、2006年2月4日に開通、ポルタ・スーザとコレーニョ間(7.5km, 10区間11駅)を結ぶ。

高速道路ではミラノジェノヴァアオスタ渓谷州バルドネッキア方面など各方面から郊外の環状高速へつながっている。

マスコミ[編集]

イタリアで3番目に発行部数の多い日刊紙 la stampa (「新聞」)の拠点。2005年時点の発行部数は50万部。ピエモンテ州とリグリア州で読まれている。la stampa は1867年にトリノでGazzetta Piemontese(「ピエモンテ新聞」)として創刊された。2005年現在、紙面の政治的な傾向は自由主義的である。

スポーツチーム[編集]

イタリアサッカーリーグのセリエAユヴェントス (Juventus)、トリノ・フットボール・クラブ (Torino Football Club) の2チームが本拠を置いている。ユヴェントスのスクデット獲得(優勝)回数はリーグ最多の28回を数える。

イベント[編集]

1959年に記念すべき第1回夏季ユニバーシアードが開催された。

2006年には第20回冬季オリンピックであるトリノオリンピックが開催された。なお、日本人として、フィギュアスケート荒川静香選手が金メダルを獲得した。

観光[編集]

従来から工業都市とのイメージの強いトリノだが、2006年の冬季オリンピック招致を契機に観光都市としてのプロモーションを強化している。主な観光地は下記の通り。

王宮 (Palazzo Reale)
イタリア統一時のサヴォイア家の王宮。世界遺産サヴォイア王家の王宮群参照。
マダマ宮殿 (Palazzo Madama)
ローマ遺跡の上に立つ王妃用の宮殿。
王宮図書館 (Biblioteca Reale)
1837年に建てられた。レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像や自筆の原稿などがある他、様々な美術品も所蔵し、公開している。
カリニャーノ宮殿 (Palazzo Carignano)
イタリア最初の国会議事堂として使用された。国立博物館がある。
聖骸布教会 (Cattedrale di San Giovanni Battista)
かつて聖骸布を収めていたルネサンス様式の教会。
リヴォリ城 (Castello di Rivoli)
トリノ西郊外の丘の上にあるサヴォイア家の城。現在美術館がある。
スペルガ聖堂 (Basilica di Superga)
スペルガ聖堂
1731年に完成された郊外の大聖堂。
モーレ・アントネリアーナ (Mole Antonelliana)
国立映画博物館 (Museo Nazionale del Cinema) の入ったトリノのシンボル。1889年に建造されたタワーが街の象徴となっている。
レージョ劇場
トリノ市街中心部にある歌劇場。
自動車博物館 (Museo dell'automobile)
様々な新旧の自動車が展示された博物館。フィアット社のお膝元だけあって、そのコレクションは世界でも有数である。
エジプト博物館 (Museo Egizio)
スフィンクス像(エジプト博物館蔵)
1824年に設立され、収蔵品は3万点を超えるエジプト国外有数の古代エジプト博物館。
サバウダ美術館 (Galleria Sabauda)
サヴォイア家のコレクションを展示。
リンゴット (Lingotto)
1923年に完成した元フィアット工場。その前衛的な建築を生かし、現在はショッピングモールやホテル、コンベンションセンターなどのコンプレックスとなっている。
アトリウム・トリノ (Atrium Torino)
トリノ市とトリノオリンピックに関する博物館。
カフェ・トリノ (Caffe' Torino)
イタリア・カフェ文化の発祥の地。

姉妹都市・提携都市[編集]

トリノ出身の人物[編集]

脚注[編集]

イタリア語版からの翻訳記事を含みます(履歴参照)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

公式
観光