コンテンツにスキップ

道東自動車道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高速自動車国道
(有料/無料)
道東自動車道
E38 / E61 道東自動車道
地図
地図
路線延長 258.0 km
開通年 1995年平成7年) -
起点 千歳恵庭JCT
主な
経由都市
夕張市帯広市本別町占冠村
終点 阿寒IC足寄IC
接続する
主な道路
記法
記事参照
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

道東自動車道(どうとうじどうしゃどう、英語: DOTO EXPWY[1])は、北海道千歳市千歳恵庭ジャンクション (JCT) から、北海道釧路市阿寒インターチェンジ (IC) 及び足寄郡足寄町足寄ICに至る北海道の東西をつなぐ高速道路である。

略称道東道(どうとうどう)、十勝地方の通行区間の愛称は「十勝スカイロード」[2]国土開発幹線自動車道及び高速自動車国道である北海道横断自動車道の一部である。

高速道路ナンバリングによる路線番号は、千歳恵庭JCT - 本別JCT - 阿寒IC間が「E38」が、本別JCT - 足寄IC間は「E61」が割り振られている[3]

概要

[編集]

道央道と接続する千歳市の千歳恵庭JCTを起点とし[4]中川郡本別町本別JCTで分岐して、釧路市の阿寒ICと足寄郡足寄町の足寄ICをそれぞれ結ぶ。このうち、北海道横断自動車道黒松内北見線の一部に相当する本別JCT - 足寄IC間は、ドラぷらE-NEXCOドライブプラザのルート検索では「道東自動車道(端野支線)」と称されている[5]

夕張IC - 十勝清水IC間は急峻な日高山系に阻まれて建設工事が難航した。そのため先行開通した十勝区間は道内の他の高速道路と接続がない「飛び地状態」が長らく続き、交通量は低迷していた。しかし2011年平成23年)10月29日夕張IC - 占冠IC間の開通で既存の高速道路である道央道と直結されることとなり、飛び地状態が解消、交通量も大幅改善された[6]

その後も延伸を続け、2016年(平成28年)3月12日には阿寒ICまで開通して北海道の日本海側の大都市札幌市と太平洋岸の都市釧路市とが高速道路で一本に繋がった。更に釧路市の釧路西ICやその先の東端の町・根室方面へ延伸する計画となっている[7][注釈 1]。後者は根室道路温根沼IC - 根室IC(約7.1 km)が開通したが、残りは2019年度(平成31年度・令和元年度)に釧路外環状道路と根室道路の中間にあたる区間の一部が尾幌糸魚沢道路として事業化された[11]のみである。

インターチェンジなど

[編集]

千歳恵庭JCT - 釧路西IC間 (本線)

[編集]
IC番号 施設名 接続路線名 起点から
(km)
備考 所在地
25 千歳恵庭JCT E5 道央自動車道 0.0   石狩振興局 千歳市
1 千歳東IC 国道337号本線
国道337号道央圏連絡道路
12.6  
- キウスPA - 14.5  
2 追分町IC 国道234号 21.9   胆振総合振興局 勇払郡安平町
- 由仁PA - 29.3   空知総合振興局 夕張郡由仁町
3 夕張IC 国道274号 42.1   夕張市
4 むかわ穂別IC 道道1165号むかわ穂別インター線 56.5 胆振総合振興局 勇払郡 むかわ町
- 穂別TN -  
5 占冠IC 道道1172号占冠インター線 76.6   上川総合振興局 占冠村
- 占冠PA -  80.0  
6 トマムIC 道道1170号トマムインター線 102.8  
- 狩勝第一TN   道内高速道路最高地点 標高 626 m 空知郡南富良野町
- 新得PA/SIC(仮称) 115.8 事業中[12] 十勝総合振興局 上川郡 新得町
7 十勝清水IC 国道274号 123.7   清水町
- 十勝平原SA - 138.6   河西郡芽室町
8 芽室IC 道道54号東瓜幕芽室線 140.9  
9 帯広JCT E60 帯広広尾自動車道 145.3  
10 音更帯広IC 国道241号帯広北バイパス 152.4   河東郡音更町
- 長流枝SIC(仮称) 道道498号長流枝内木野停車場線 161.7 事業中[13]
- 長流枝PA - 165.5
11 池田IC/TB 国道242号 174.0 本線料金所を併設 中川郡 池田町
12 本別JCT E61 足寄方面(端野支線) 191.2 本別IC方面から足寄ICへは通行不可 本別町
13 本別IC 道道1154号本別インター線 193.0 ここを境に釧路方面は国土交通省管轄、
千歳方面はNEXCO東日本管轄となる。
- 上浦幌PA - 198.5   十勝郡浦幌町
14 浦幌IC 国道274号・国道392号 201.0  
15 白糠IC 国道392号 227.0 除雪ステーション・休憩施設を併設 釧路総合振興局 白糠郡白糠町
16 庶路IC 道道242号上庶路庶路停車場線 235.0
17 阿寒IC 国道240号 241.0 釧路市
- 釧路空港IC 道道952号山花鶴丘線 250.2 2024年令和6年)12月22日開通予定[14]
18 釧路西IC 国道38号釧路新道 259.1
E38 / E44 釧路外環状道路
  • 本別IC - 阿寒ICは新直轄方式によって整備、開通した北海道開発局管理区間。阿寒IC - 釧路西ICについても新直轄方式で事業中。

本別JCT - 足寄IC間 (端野支線)

[編集]
IC番号 施設名 接続路線名 起点から
(km)
備考 所在地
12 本別JCT 帯広方面 0.0 足寄ICから本別IC方面へは通行不可 十勝総合振興局 中川郡本別町
1 足寄IC 国道242号国道274号 13.1   足寄郡足寄町
E61 十勝オホーツク自動車道(事業中)北見東IC方面
  • 足寄IC - 北見西IC間は新直轄方式により事業中であり、このうち訓子府IC - 北見西IC間は十勝オホーツク自動車道として2015年(平成27年)11月8日に開通した。また、足寄IC - 陸別小利別IC間は抜本的見直し区間のうち当面着工しない区間とされ、当面は国道242号を活用するとされていたが、2014年(平成26年)5月28日の北海道開発局事業審議委員会にて陸別IC - 陸別小利別IC間の凍結を解除する方針が示され、2014年(平成26年)8月に事業再開が正式に決定、現在事業中である。残る足寄IC - 陸別IC間についても、2021年(令和3年)7月に事業再開が正式に決定した[15]

歴史

[編集]

1957年(昭和32年)に国土開発幹線自動車道の主要幹線道路とされたが、建設が遅れていた。

1995年(平成7年)10月30日十勝清水IC - 池田IC間が先行開通[2]。 あまり利用の見込めない十勝地方内だけの開通となり、本来の利用目的である札幌・道東圏の移動時間短縮などのメリットは全くといって良いほど得られなかった。事実、開通1カ月の1日の利用台数は1,080台程度と低迷し[16]、当時の全国の高速道路ではワーストの営業係数を記録していた。マスコミ国会でも「不要な高速道路」の代表例として挙げられる始末で、一刻も早い札幌圏直結が望まれることとなった。

1999年(平成11年)10月7日千歳恵庭ジャンクション - 夕張IC間が開通し[17]、同区間の開通1カ月の1日の利用台数は2,500台程度と予想を上回った[18]

2007年(平成19年)10月21日トマムIC - 十勝清水IC間が開通し[19]、道内の高速自動車国道では初めて日高山系を横断した(これより5年前の2002年には、これより北に位置する大雪山系を横断する高規格幹線道路旭川紋別自動車道の北大雪トンネルが開通している)。

2009年(平成21年)10月24日占冠IC - トマムIC間が開通し、道東道へのアクセスが劇的に改善した[20]。これにより、並行する国道38号国道274号の難所として悪名高い狩勝峠日勝峠を迂回できるようになったため、同区間の開通後は並行国道からの物流交通の大幅なシフトが見られた。実際、2010年(平成22年)12月23日 - 2011年(平成23年)1月4日までの間の1日当たりの利用台数が14,716台と前年の2倍に伸びている。

2011年(平成23年)10月29日に夕張IC - 占冠IC間が開通し、高速自動車国道のみで札幌都市圏と帯広都市圏の往来が初めて可能になった[21]

2011年11月7日、NEXCO東日本は夕張IC - 占冠IC間開通後1週間の1日平均通行台数が6,500台で当初予想していた約2倍の数値であった事が発表される。また同区間開通により並行する日勝峠の通行台数が約5 %減少したとした。12月2日には、NEXCO東日本と北海道開発局が開通から1ヶ月後(11月30日まで)の1日平均 5,200台と、予想の約1.6倍であると発表した。また、勾配の大きいトマムIC - 十勝清水IC間では、大型連休を中心に10 km以上の渋滞が札幌方面に発生し、2016年(平成28年)には28.5 kmに達したことから、道内屈指の渋滞箇所となっている[22]。なお、千歳東IC - 追分町IC間も約1.6倍、トマムIC - 十勝清水IC間は約1.7倍となっている。一方、夕張市むかわ町穂別の並行する国道274号は交通量が約60 %以上減少し、開通前の半分以下になった[23]

2016年(平成28年)、台風10号の襲来により、狩勝峠・日勝峠を含む国道38号・国道274号、さらには鉄道のJR北海道石勝線根室本線に大きな被害を受け、復旧の見込みが立たない中、道東道はいち早く復旧し、道央と道東を直結する唯一の交通路として、占冠IC - 十勝清水IC間内相互発着に限り、無料開放が行われた[24]

2022年(令和4年)、8月15日からの豪雨により、日勝峠で土砂崩れが発生し、災害通行止めとなったため、占冠IC - 十勝清水IC間の相互を流出入する場合に限り、迂回路として無料措置が取られた[25]

無料化社会実験

[編集]

平成22年度において千歳恵庭JCT - 千歳東ICを除く区間では、高速道路無料化社会実験が行われていた。

2010年(平成22年)6月28日より無料化社会実験が実施され、2012年(平成24年)3月まで実施される予定となっていたが、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災の復興費用確保のため、同年6月19日をもって凍結された[26]

対象区間は、千歳恵庭JCT - 夕張IC間、占冠IC -(本別JCT) - 本別IC間、本別JCT - 足寄IC間の3区間である。終日、全車種(ETC搭載車、非搭載車ともに対象)を対象とした。2011年(平成23年)10月に夕張IC - 占冠IC間が開通した後に、上記の社会実験区間に追加される予定であったが、東日本大震災の復興費用確保のため、一度も実施される事なく凍結されている[26]

年表

[編集]
  • 1995年平成7年)10月30日:十勝清水IC - 池田IC間開通[16]
  • 1999年(平成11年)10月7日:千歳恵庭JCT - 夕張IC間開通[17]
  • 2003年(平成15年)
    • 3月15日:帯広JCT開通により帯広広尾道と接続。
    • 6月8日:池田IC - 本別IC間・本別JCT - 足寄IC間開通[27]
  • 2005年(平成17年)10月1日日本道路公団民営化により、NEXCO東日本の管理路線となる。
  • 2007年(平成19年)10月21日:トマムIC - 十勝清水IC間開通[19]
  • 2009年(平成21年)
    • 10月19日:トマムIC料金所・音更帯広IC・TB開設、同時に十勝清水TB廃止。
    • 10月24日:占冠IC - トマムIC間開通[20]
    • 11月21日:本別IC - 浦幌IC間開通[28]
  • 2010年(平成22年)
  • 2011年(平成23年)
    • 6月19日:政府が東日本大震災の復興費用確保のため、全線で行っていた無料化社会実験を一旦終了させ、以降の社会実験を一時凍結[26]。これに伴い当道路の通行料金が再び有料となる。
    • 9月7日:占冠PA供用開始。
    • 10月29日:夕張IC - 占冠IC間が開通し[21]、有料区間の全線が開通。同時に由仁PA供用開始。
  • 2013年(平成25年)7月13日:由仁PAに道東道初となるガソリンスタンドを上下線に設置。
  • 2015年(平成27年)3月29日:浦幌IC - 白糠IC間開通。上浦幌PA供用開始[31][32][33]
  • 2016年(平成28年)3月12日:白糠IC - 阿寒IC間開通[34]
  • 2019年(平成31年/令和元年)
    • 3月29日:トマムIC - 十勝清水IC間の一部(9.5 km)において、国土交通省より防災を目的とした4車線化工事の事業許可を受ける[35]
    • 9月4日:国土交通省が暫定2車線区間のうち、千歳恵庭JCT - 十勝清水IC間を10 - 15年後を目処に4車線化する優先整備区間に選定する方針を発表[36][37][38]
  • 2020年(令和2年)
    • 3月10日: 国土交通省が4車線化優先整備区間のうち、2020年度に新たに4車線化事業に着手する候補箇所として占冠IC - トマムIC間の一部(19.9 km)を選定[39][40][41]
    • 3月31日:占冠IC - トマムIC間の一部(19.9 km)において、国土交通省より4車線化工事の事業許可を受ける[42]
    • 10月16日:国土交通省より長流枝SIC連結の許可を受ける[43]
  • 2021年(令和3年)
    • 3月5日:国土交通省が4車線化優先整備区間のうち、2021年度に新たに4車線化事業に着手する候補箇所としてトマムIC - 十勝清水IC間の一部(3.2 km)を選定[44][45][46]
    • 3月30日:トマムIC - 十勝清水IC間の一部(3.2 km)において、国土交通省より4車線化工事の事業許可を受ける[47]
  • 2022年(令和4年)
    • 1月:NEXCO東日本が本別JCTのフルジャンクション化(足寄・本別間の通行路整備)に着手する方針を発表[48]
    • 3月4日:国土交通省が4車線化優先整備区間のうち、2022年度に新たに4車線化事業に着手する候補箇所としてトマムIC - 十勝清水IC間の一部(5.9 km)を選定[49][50][51]。これによりトマムIC - 十勝清水IC間(20.9 km)の全区間で事業着手される見込み[51]
    • 3月30日:トマムIC - 十勝清水IC間の一部(5.9 km)において、国土交通省より4車線化工事の事業許可を受ける[52]
    • 9月30日:国土交通省より新得SICの事業許可を受ける[53]
  • 2024年(令和6年)
    • 3月1日:国土交通省が4車線化優先整備区間のうち、2024年度に新たに4車線化事業に着手する候補箇所として追分町IC - 夕張IC間の一部(4.1 km)を選定[54]
    • 3月27日:追分町IC - 夕張IC間の一部(4.1 km)において、国土交通省より4車線化工事の事業許可を受ける[55]
    • 9月12日:阿寒IC - 釧路西IC間の開通に合わせて、釧路西IC - 釧路別保IC間の道路名称を「一般国道38号・44号 釧路外環状道路」から「道東自動車道」に変更すると発表。案内標識の更新等は同月中旬以降に実施[56]
    • 12月22日:阿寒IC - 釧路西IC間が開通予定[14]

路線状況

[編集]

道路施設

[編集]

サービスエリア・パーキングエリア

[編集]

6か所のSA・PAが設置されているが、いずれも常設売店はなく、トイレ以外の充実した休憩施設は存在しない。ガソリンスタンドも長らくの間設置されていなかったが、2013年(平成25年)7月13日、由仁PAにガソリンスタンドがオープンした[57]。また、由仁PA、占冠PA十勝平原SAでは期間限定で仮設売店が設置されることがある[58]

新直轄区間の白糠ICには白糠IC除雪ステーションがあるが、駐車場とトイレが一般に開放されているため、上下線併用のPAとしての機能を果たしている[59]。ただし、自動販売機は設置されていない。

主なトンネルと橋

[編集]
  • 千歳恵庭JCT - 釧路西IC(本線)
トンネル・橋梁名称 延長 区間 備考
栗山トンネル 1,645 m 由仁PA - 夕張IC
夕張トンネル 294 m
久留喜トンネル 481 m 夕張IC - むかわ穂別IC
楓トンネル 1,955 m
大夕張トンネル 4,172 m
長和トンネル 1,541 m むかわ穂別IC - 占冠IC
穂別トンネル 4,318 m
占冠トンネル 3,824 m 別資料3,825 m
タンネナイトンネル 816 m
占冠中央トンネル 507 m
東占冠トンネル 2,493 m 占冠PA - トマムIC
滝の沢トンネル 999 m
ホロカトマムトンネル 1,989 m
下トマムトンネル 754 m
狩勝第一トンネル 2,351 m トマムIC - 十勝清水IC 高速道路の標高が道内一(標高626m)
狩勝第二トンネル 2,576 m
広内トンネル 944 m
十勝川橋 368 m 十勝清水IC - 十勝平原SA
然別川橋 232 m 帯広JCT - 音更帯広IC
音更川橋 457 m 音更帯広IC - 長流枝PA
利別川橋 917 m 池田IC/TB - 本別JCT
貴老路大橋 730 m 本別IC - 浦幌IC キロロ川上に架かる橋
炭山第一トンネル 1,510 m 浦幌IC - 白糠IC
炭山第二トンネル 260 m
新釧勝トンネル 4,460 m 4,459.7 m、 自動車専用トンネルでは道内一の長さ
小音別トンネル 190 m
衆音別トンネル 344 m
軽満トンネル 1,964 m
白涼トンネル 516 m
カラ里トンネル 3,016 m
カラマントンネル 145 m
カラマン別トンネル 520 m
白音トンネル 714 m
大曲トンネル 896 m
縫別トンネル 499 m 白糠IC - 庶路IC
鍛高トンネル 2,383 m
上庶路トンネル 758 m
庶路トンネル 2,265 m 庶路IC - 阿寒IC
阿寒トンネル 1,173 m

※ 全区間、対面通行(暫定2車線)

  • 本別JCT - 足寄IC(端野支線)
トンネル・橋梁名称 延長 区間 備考
利別川橋 518 m 本別JCT - 足寄IC
美里別川橋 209 m

※ 全区間、対面通行(暫定2車線)

トンネルの数
[編集]
区間
千歳恵庭JCT - 由仁PA 0
由仁PA - 夕張IC 2
夕張IC - むかわ穂別IC 3
むかわ穂別IC - 占冠IC 5
占冠IC - 占冠PA 0
占冠PA - トマムIC 4
トマムIC - 十勝清水IC 3
十勝清水IC - 浦幌IC 0
浦幌IC - 白糠IC 12
白糠IC - 庶路IC 3
庶路IC - 阿寒IC 2
本別JCT - 足寄IC 0
合計 34

※道東自動車道のトンネルはすべて対面通行のため、上下線で共通。

道路管理者

[編集]

車線・最高速度・料金

[編集]
区間 車線 最高速度 料金 備考
上下線 上り線 下り線
千歳恵庭JCT - 千歳東IC 2
(暫定2車線)
1 1 70km/h 有料 ※1 ※2
千歳東IC - キウスPA 4 2 2 80km/h
キウスPA - 十勝平原SA 2
(暫定2車線)
1 1 70km/h ※1 ※2
十勝平原SA - 芽室IC 80km/h
芽室IC - 本別IC 70km/h
本別JCT - 足寄IC
本別IC - 阿寒IC 無料
  • ※1 : 一部区間では4車線(100 km/hまたは80 km/h)
  • ※2 : 千歳恵庭JCT - 十勝清水IC間は4車線化優先整備区間[36][37][38]うち、追分町IC - 夕張IC間の一部と占冠IC - 十勝清水IC間が事業化されている。

料金

[編集]

千歳恵庭JCT - 十勝清水ICは対距離制。十勝清水IC - 本別IC・足寄ICは別料金。本別IC - 阿寒ICは新直轄方式のため無料。

途中通行止めとなり、一旦高速道路を降り再度乗り継いだ場合、通常は利用距離に応じ料金調整が行われるが、NEXCO東日本によると他の高速とは異なる料金体系のため、距離制であるにもかかわらず、調整前後で料金が変わらないという区間が存在する。

交通量

[編集]

本線

[編集]

24時間交通量(台) 道路交通センサス

区間 平成17年(2005年)度 平成22年(2010年)度 平成27年(2015年)度 令和3(2021)年度
千歳恵庭JCT - 千歳東IC 2,515 4,094 4,775 4,150
千歳東IC - 追分町IC 2,513 5,363 5,554 4,743
追分町IC - 夕張IC 2,277 5,225 5,708 5,000
夕張IC - むかわ穂別IC 調査当時未開通 6,302 5,810
むかわ穂別IC - 占冠IC 6,297 5,836
占冠IC - トマムIC 調査当時未開通 6,940 6,033 5,677
トマムIC - 十勝清水IC 7,596 6,305 5,927
十勝清水IC - 芽室IC 1,687 8,193 5,309 4,833
芽室IC - 帯広JCT 1,645 8,210 5,179 4,691
帯広JCT - 音更帯広IC 1,454 6,094 3,239 3,269
音更帯広IC - 池田IC 1,706 6,194 3,279 3,608
池田IC - 本別JCT 1,435 5,670 3,284 3,382
本別JCT - 本別IC 0 591 2,333 2,097 2,411
本別IC - 浦幌IC 調査当時未開通 0 994 2,036 4,140
浦幌IC - 白糠IC 調査当時未開通 2,159 4,395
白糠IC - 庶路IC 調査当時未開通※ 4,633
庶路IC - 阿寒IC 4,534
阿寒IC - 釧路西IC間 未開通

(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)

端野支線

[編集]

24時間交通量(台) 道路交通センサス

区間 平成17年(2005年)度 平成22年(2010年)度 平成27年(2015年)度 令和3(2021)年度
本別JCT - 足寄IC 0 940 3,337 1,297 1,241

(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)

地理

[編集]

通過する自治体

[編集]

千歳恵庭 - 阿寒間

[編集]

本別 - 足寄間

[編集]

接続する高速道路

[編集]

参考

[編集]

2012年(平成24年)11月10日に道央自動車道森IC - 大沼公園IC間開通時、同区間の暫定2車線区間として初めて中央線にワイヤロープ式の防護柵が導入された後、道東自動車道の夕張IC - 占冠IC (5.0 km) にも試験的設置が行われた。これはかねてより国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所において、スウェーデンで採用されている同様の防護柵を参考に研究が積み重ねられ、全国の高速道路で試験的に導入された物の一つであるが[60][61][62]、その後全国的に中央線ワイヤロープ防護柵の車両逸脱事故防止効果の高さが実証された事から、2018年(平成30年)6月15日に国土交通省が、全国の暫定対面2車線区間の高速道路全路線部分について中央線ワイヤロープ防護柵の設置を発表し、そのうち道東自動車道部分については、技術的に設置困難な橋梁トンネル部分を除いて千歳恵庭JCT( - 本別JCT) - 本別IC・本別JCT - 足寄ICでの設置が予定されている[63]

また「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」としてトマムIC - 十勝清水ICの一部(広内トンネル他)が、4車線化工事を行う候補区間としてあげられた[64]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 道路の整備に必要な事業用地約89万m2は過去に原野商法によって土地が過度に細分化された区間が含まれており、北海道開発局による用地取得が難航したものの[8]、最終的には話し合いによって当該部分を全て買収する事ができたという[9]。また、その他の事由により用地の取得が困難となった52万9,300m2については2018年2月に北海道開発局長が土地収用法に基づく事業認定の申請を行い、翌3月には申請通りの事業認定を得て土地の強制収容が可能となった[10]。一部報道に拠れば、2020年1月14日迄に全ての事業用地の移転登記を完了しており[9]、これにより阿寒IC釧路西IC間の開通、即ち釧路市中心部と帯広都市圏札幌都市圏との高速道路ネットワーク接続に向けて大きく前進する事となる。

出典

[編集]
  1. ^ Japan's Expressway Numbering System” (PDF). Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism. 2022年4月4日閲覧。
  2. ^ a b “<特報 土曜フラッシュ>「十勝スカイロード」30日開通 道東に夢もたらす初の高速50.3キロ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1995年10月21日)
  3. ^ 高速道路ナンバリング路線図(国土交通省)
  4. ^ “道東自動車道 千歳-夕張、あす開通”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年10月6日) 
  5. ^ ドラぷら 高速料金・ルート検索 - 道路名から検索
  6. ^ 道東自動車道(夕張IC~占冠IC間)開通1年後の利用状況について 平成24年10月26日プレスリリース”. 北海道開発局、東日本高速道路株式会社北海道支社. 2016年3月14日閲覧。
  7. ^ “道東道阿寒ICきょう午後開通 釧路市内初のIC”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2016年3月12日) 
  8. ^ “未開通の道東道 阿寒-釧路西間 買収難航 続く分断 原野商法で土地細分化”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2016年) 
  9. ^ a b “道東道、用地買収完了 阿寒-釧路”. 釧路新聞 (釧路新聞社). (2020年4月16日) 
  10. ^ 国土交通省告示第四百八十三号(国土交通大臣石井啓一)2018年3月23日 (PDF, 129 KB)
  11. ^ 平成31年度予算に向けた新規事業採択時評価(事業概要資料)【道路・街路事業】』(pdf)(プレスリリース)国土交通省、2019年3月28日https://www.mlit.go.jp/common/001282075.pdf2019年4月13日閲覧 
  12. ^ スマートインターチェンジの高速道路会社への事業許可および準備段階調査着手について” (PDF). 国土交通省道路局 (2022年9月30日). 2022年9月30日閲覧。
  13. ^ 高速道路会社への事業許可およびスマートインターチェンジの準備段階調査への採択等を行いました” (PDF). 国土交通省道路局 (2020年10月23日). 2020年10月23日閲覧。
  14. ^ a b E38道東自動車道(阿寒IC〜釧路西IC)令和6年12月22日(日)15時に開通します! 〜 釧路と札幌が高速道路で直結します! 〜』(PDF)(プレスリリース)国土交通省北海道開発局 釧路開発建設部、2024年11月18日https://www.hkd.mlit.go.jp/ks/release/c86hsb000000gh4n-att/c86hsb000000hpq0.pdf2024年11月18日閲覧 
  15. ^ 北海道横断自動車道(足寄町〜陸別町陸別)の事業再開について 〜高規格道路のミッシングリンク解消に向けて事業を推進〜” (PDF). 国土交通省北海道開発局 (2021年7月30日). 2021年7月31日閲覧。
  16. ^ a b “出足そろり道東道 開通1カ月 利用、見込み下回る1日1080台 「季節的要因も」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1995年12月4日)
  17. ^ a b “道東道 千歳恵庭 - 夕張間が開通 物流、観光に期待膨らむ 「企業誘致にも有効」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年10月8日)
  18. ^ “1日平均2500台 道東道新区間開通1カ月 予想上回る利用”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年11月13日)
  19. ^ a b “道東道・十勝清水 - トマム開通 地域振興 期待膨らむ 観光客素通り 懸念も 清水で式典”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2007年10月22日)
  20. ^ a b “道東自動車道・トマム - 占冠間あす開通 救急搬送の時間短縮 観光客 素通り回避の工夫必要”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年10月23日)
  21. ^ a b “道東道夕張 - 占冠 あす開通 十勝 熱い観光商戦 バスツアー1割安 旅行会社/日帰り往復券8800円”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年10月28日)
  22. ^ “道東道占冠-十勝清水間が4車線化へ-近く概略設計に着手”. 北海道建設新聞社. (2017年6月14日). http://e-kensin.net/news/article/9594.html 2017年7月9日閲覧。 
  23. ^ “<そらねっと24 けいざいトレンド>道東道開通後の夕張紅葉山 国道閑散 やはり「素通り」 交通量6割減 土産店、コンビニ打撃 広域観光に期待も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年12月20日)
  24. ^ 道東自動車道をご通行されるお客さまへ 安全運転をお願いします (PDF) 東日本高速道路北海道支社、平成28年9月8日(2016年9月9日閲覧)。
  25. ^ 国道274号(日勝峠)災害通行止に伴い道東自動車道(占 冠IC⇔十勝清水IC間)を代替路(通行無料)として活用 (PDF) 東日本高速道路北海道支社、令和4年8月17日(2022年8月18日閲覧)
  26. ^ a b c 国土交通省 1次補正を踏まえた高速道路の料金について (PDF)
  27. ^ “道東道池田 - 本別・足寄間 あす開通 観光振興に期待 物流関係者「効果限定的」の声も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2003年6月7日)
  28. ^ “道東道・本別 - 浦幌間が開通式 住民「早く全線開通を」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年11月22日)
  29. ^ “高速道路 管内は28日から全線無料 ドライブは十勝へ 観光連盟など 札幌で来月PR”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2010年6月25日)
  30. ^ 国土交通省-平成22年度高速道路無料化社会実験について
  31. ^ “道東道、浦幌 - 白糠ICが開通”. 読売新聞(読売新聞社). (2015年3月30日)
  32. ^ 近藤卓資(2015年3月31日). “道東道:開通祝いパレード 浦幌−白糠間、ロードレースも”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  33. ^ “釧路管内初 時短効果に期待 道東道白糠IC開通 50台が通り初め”. 北海道新聞. (2015年3月30日). http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doto/1-0117388.html 2015年3月31日閲覧。 
  34. ^ 道東自動車道 本別〜釧路間 「白糠IC〜阿寒IC」<通行無料>が開通します 一般国道38号・44号 釧路外環状道路 「釧路西IC〜釧路東IC」<通行無料>が開通します 〜道東産さんまのブランド力向上、広域周遊観光の活性化に貢献します〜” (PDF). 国土交通省北海道開発局 釧路開発建設部 (2015年12月25日). 2015年12月26日閲覧。
  35. ^ 高速道路会社への事業許可について” (PDF). 国土交通省道路局 (2019年3月29日). 2019年3月29日閲覧。
  36. ^ a b 暫定2車線区間における優先整備区間選定について” (PDF). 国土交通省 (2019年9月4日). 2020年12月15日閲覧。
  37. ^ a b 各IC間の課題の評価一覧” (PDF). 国土交通省. 2020年12月15日閲覧。
  38. ^ a b 国交省、「暫定2車線」を「4車線化」する優先整備区間。道東道、秋田道、常磐道、東海北陸道、東九州道など約880km”. トラベル Watch (2019年9月6日). 2021年3月18日閲覧。
  39. ^ 高速道路の暫定2車線区間の4車線化について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2020年3月10日). 2020年12月15日閲覧。
  40. ^ 国交省、2020年度に4車線化に着手する高速道路の候補選定。15か所、約110km”. トラベル Watch (2020年3月10日). 2021年3月18日閲覧。
  41. ^ 暫定2車線高速の4車線化が加速 財政投融資活用15区間 2020年度から事業着手”. 乗りものニュース編集部 (2020年3月10日). 2021年3月18日閲覧。
  42. ^ 高速道路会社への事業許可について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2020年3月31日). 2020年12月26日閲覧。
  43. ^ 「(仮称)長流枝スマートインターチェンジ」連結許可書の伝達式を開催します” (PDF). 国土交通省北海道開発局帯広開発建設部 (2020年10月28日). 2020年11月13日閲覧。
  44. ^ 高速道路の暫定2車線区間の4車線化について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2021年3月5日). 2021年3月5日閲覧。
  45. ^ 国交省、2021年度に4車線化に着手する高速道路の候補14か所、86kmを選定”. トラベル Watch (2021年3月5日). 2021年3月18日閲覧。
  46. ^ 暫定2車線高速の4車線化が加速 2021年度から新たに14区間 財政投融資活用”. 乗りものニュース編集部 (2020年3月8日). 2021年3月18日閲覧。
  47. ^ 高速道路会社への事業許可について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2021年3月30日). 2021年3月30日閲覧。
  48. ^ “本別JCTに通行路 釧路・北見結ぶ 足寄-陸別間開通までに”. 十勝毎日新聞. 十勝毎日新聞電子版 (十勝毎日新聞社). (2022年1月18日). オリジナルの2022年2月2日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/ucSB1 2022年2月2日閲覧。 
  49. ^ 高速道路の暫定2車線区間の4車線化について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2022年3月4日). 2022年3月4日閲覧。
  50. ^ 国交省、2022年度に4車線化に着手する高速道路の候補7か所を選定”. トラベル Watch (2022年3月4日). 2022年3月4日閲覧。
  51. ^ a b “道東道トマム-十勝清水5.9km4車線化候補に決定”. 北海道建設新聞. e-kensinプラス (北海道建設新聞社). (2022年3月4日). オリジナルの2022年3月4日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/4DKn4 2022年3月4日閲覧。 
  52. ^ 高速道路会社への事業許可について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2022年3月30日). 2022年3月30日閲覧。
  53. ^ スマートインターチェンジの高速道路会社への事業許可および準備段階調査着手について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2022年9月30日). 2022年10月1日閲覧。
  54. ^ 国土交通省|報道資料|高速道路の暫定2車線区間の4車線化について”. 国土交通省. 2024年4月12日閲覧。
  55. ^ 高速道路会社への事業許可について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省 道路局、2024年3月27日https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001733287.pdf2024年10月5日閲覧 
  56. ^ 「釧路外環状道路」を「道東自動車道」に名称変更します! 〜道東自動車道(阿寒IC〜釧路西IC)開通までに順次、標識を変更します〜 - 国土交通省 北海道開発局 釧路開発建設部 2024年9月12日
  57. ^ 由仁PA(上下線)に道東自動車道“初”となるガスステーションが新規オープン!”. NEXCO東日本 (2013年6月13日). 2013年6月13日閲覧。
  58. ^ 道東自動車道のSA・PAで特設ブースを開設します”. NEXCO東日本 (2017年4月6日). 2017年4月11日閲覧。
  59. ^ 平成25年度第2回阿寒地域協議会”. 釧路市. 2015年8月8日閲覧。
  60. ^ 2車線道路におけるワイヤーロープ式防護柵の開発と実用化 平澤 匡介・高田 哲哉・石田 樹 (独)土木研究所 寒地土木研究所 寒地交通チーム (PDF) 2018年6月20日閲覧
  61. ^ 2車線高速の中央分離帯にワイヤーロープ 試行設置23区間が決定 2017.03.01 乗りものニュース編集部2018年6月20日閲覧
  62. ^ NEXCO 3社と寒地土木研究所、ワイヤロープ式防護柵に大型車を衝突させる実験を公開 事故車が車線を塞いでいる想定の対応訓練も実施 トラベルWatch 政木 桂 2017年3月10日 18:092018年6月20日閲覧
  63. ^ “高速道の暫定2車線区間 防護ワイヤ 全国で設置 22年度までに”. 北海道新聞 (北海道新聞社)(2018年(平成30年)6月15日)2018年6月20日閲覧
  64. ^ 4車線化等の個別箇所概要(国土交通省)2019年(平成31年)3月12日閲覧

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]