鳥取自動車道

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高速自動車国道
一般国道自動車専用道路(A')
(無料)
鳥取自動車道
E29 鳥取自動車道
国道373号標識 志戸坂峠道路
地図
路線延長 62.3 km
開通年 1981年昭和56年)
- 2013年平成25年)
起点 兵庫県佐用郡佐用町佐用JCT
主な
経由都市
岡山県美作市西粟倉村
鳥取県八頭郡智頭町
終点 鳥取県鳥取市鳥取IC
接続する
主な道路
記法
E2A 中国自動車道
E9 山陰自動車道
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
鳥取自動車道(2010年9月26日)
志戸坂峠の位置
志戸坂峠の位置
志戸坂峠の位置
志戸坂峠の位置

鳥取自動車道(とっとりじどうしゃどう、TOTTORI EXPRESSWAY)は、兵庫県佐用郡佐用町佐用ジャンクション (JCT) から岡山県を経由し鳥取県鳥取市鳥取インターチェンジ (IC) へ至る、高速道路高規格幹線道路)である。略称は鳥取道(とっとりどう、TOTTORI EXPWY)。高速道路ナンバリング(高速道路等路線番号)では播磨自動車道中国自動車道[注釈 1]とともに「E29」が割り振られている。

途中、西粟倉ICの南0.5 km(佐用JCT起点19.2 km)[1][2]から智頭ICまでは、鳥取自動車道に並行する一般国道自動車専用道路(以下、A'路線と記す)による代替区間の志戸坂峠道路である。本稿では志戸坂峠道路についても述べる。

概要[編集]

用瀬IC入口の案内板
鳥取道(無料区間)と書かれている。

中国山地を貫き鳥取県東部と中国自動車道を結ぶ高速道路であり、兵庫県佐用郡佐用町鳥取県県庁所在地である鳥取市を結んでいる。全線が国道373号の路線にほぼ沿っており、山間部を通過するためトンネルが多い。

1981年(昭和56年)に志戸坂峠道路の部分が最初の供用を開始し、2009年(平成21年)3月14日には鳥取自動車道の部分で最初の区間が供用を開始した。2013年(平成25年)3月23日に全線開通した。

鳥取自動車道は無料の高速道路である。当初は有料道路で計画されていたが、2005年(平成17年)、中国自動車道との接続部(佐用TB)より北が新直轄方式へ変更された。

政令上の正式な路線名は、中国横断自動車道姫路鳥取線姫路市 - 鳥取市)であり、鳥取自動車道はこの一部である。

志戸坂峠道路[編集]

国道373号志戸坂トンネル入口(坂根)
「原付・自転車 通行あり」「歩行者あり」と書かれた走行注意標識がある。

西粟倉ICの南0.5 km地点から智頭IC間は、A'路線の志戸坂峠道路(国道373号のバイパス)である。鳥取道ではないが、一体的に運用されている。

途中の志戸坂トンネルを挟む2.5 kmの区間は、鳥取道の計画以前に一般道路として整備されたものであり、全線開通を最優先したために暫定活用区間とされた。この区間は歩行者や125 cc以下の車両も通行できる区間となっており、東側(上り線側)に歩道がある。この区間の近辺では冬季の降雪によるスタックやトンネル内の幅員の狭さによる事故が多発した。

2019年3月、防災対策検討委員会で延長5 kmの別線バイパスが妥当と判断され[3][4]、2019年度より志戸坂峠防災として事業化された[5]

  • 起点 : 岡山県英田郡西粟倉村影石(西粟倉ICの南0.5 km〈佐用JCT起点19.2 km〉地点)[注釈 2]
  • 終点 : 鳥取県八頭郡智頭町市瀬(智頭IC)
  • 全長 : 18.4 km
  • 規格 : 第1種第3級、第3種第2級
  • 設計速度 : 80 km/h、60 km/h
  • 道路幅員
    • 一般部 : 10.5 m、11.0 m
    • 橋梁部(長) : 9.5 m
    • 橋梁部(短) : 10.5 m
    • トンネル部 : 9.5 m
  • 車線幅員 : 3.5 m、3.25 m
  • 車線数 : 1期区間2車線、2期区間4車線(暫定2車線

路線名[編集]

道路名 道路の種類 区間 備考
鳥取自動車道 高速自動車国道 佐用JCT - 佐用TB
佐用TB - 西粟倉ICの南0.5km
志戸坂峠道路(1期) 自動車専用道路 西粟倉ICの南0.5km - 坂根 別線バイパス(延長5.0 km)を事業中

(志戸坂峠防災)

一般道路 坂根 - 駒帰
(志戸坂トンネル)
自動車専用道路 駒帰 - 智頭南IC
志戸坂峠道路(2期) 智頭南IC - 智頭IC
鳥取自動車道 高速自動車国道 智頭IC - 鳥取IC

付加車線設置、4車線化の動き[編集]

鳥取自動車道は暫定2車線での供用となっている。全線開通後、付加車線の設置が進められている。2015年(平成27年)10月、福原PA付近の佐用方向の約0.5 kmが付加車線として供用開始された。2019年(平成31年)3月には西粟倉IC付近の上下線の約1.2 kmが供用開始された。

インターチェンジなど[編集]

IC番号 施設名 接続路線名 起点から
(km)
BS 備考 所在地
10-1 佐用JCT E2A 中国自動車道 0.0 - 兵庫県 佐用町
- 佐用TB - 1.0 -
- 佐用平福BS - 3.6
1 佐用平福IC 国道373号 3.7 - 鳥取方面出入口
2 大原IC 国道429号 10.9 岡山県 美作市
- 西粟倉BS - 18.3 西粟倉村
- (志戸坂峠道路起点)[1][2] 19.2 鳥取自動車道と志戸坂峠道路との境界
3 西粟倉IC 国道373号 19.7 近隣に 道の駅あわくらんど
- 坂根交差点 国道373号 22.9 一般道路。
別線バイパス(延長5.0 km)を事業中
(志戸坂峠防災)
- 志戸坂TN
鳥取県 智頭町
- 駒帰交差点 国道373号 25.4
- 福原PA - 27.8 [6] 佐用方面のみ
4 智頭南IC 国道373号 29.3 佐用方面出入口
5 智頭IC 国道53号・国道373号 37.6
6 用瀬IC/PA 県道49号鳥取河原用瀬線 48.1 鳥取市
7 河原IC/PA 国道53号・国道373号
県道324号河原インター線
52.6 PAは鳥取方面のみ
近隣に 道の駅清流茶屋 かわはら
8 鳥取南IC 国道53号・国道373号 55.7 - 佐用方面出入口
57.2 鳥取方面出入口
9 鳥取IC 国道29号津ノ井バイパス支線)
E9 山陰近畿自動車道(調査中)
62.3 -
E9 山陰自動車道鳥取西道路

歴史[編集]

  • 1981年昭和56年) : 志戸坂トンネル(のちの坂根 - 駒帰間)開通。この区間が志戸坂峠道路初の供用部となった。
  • 1987年(昭和62年)
  • 1994年平成6年)12月19日 : 志戸坂峠道路の岡山県側(のちの西粟倉IC - 坂根間)開通。
  • 1995年(平成7年)11月30日 : 志戸坂峠道路について、A'路線による代替が示される。
  • 1997年(平成9年)4月16日 : 志戸坂峠道路の駒帰 - 尾見ランプ(現・智頭南IC)間開通。
  • 2004年(平成16年)12月25日 : 国幹会議で新直轄区間を選定される。
  • 2005年(平成17年) : 鳥取自動車道が有料道路から新直轄方式(無料)に変更される。
  • 2008年(平成20年)3月30日 : 志戸坂峠道路の尾見ランプ - 智頭IC間が開通し、福原PAが開業、福原BS(上り線は福原PAに併設、下り線は単独で設置)が開設。同時に尾見ランプが智頭南ICに改称[7]
  • 2009年(平成21年)3月14日 : 智頭IC - 河原IC間が開通[8]。この区間が鳥取自動車道初の開通となった。
  • 2010年(平成22年)3月28日 : 佐用JCT - 大原IC間、河原IC - 鳥取IC間が開通し、中国自動車道と接続。
  • 2013年(平成25年)

路線状況[編集]

車線・最高速度[編集]

区間 車線
上下線=上り線+下り線
最高速度
佐用JCT - 佐用TB 4=2+2 40 km/h
佐用TB - 西粟倉IC 2=1+1
(暫定2車線)
70 km/h
西粟倉IC - 坂根 60 km/h
坂根 - 駒帰
(志戸坂トンネル)
2=1+1 50 km/h
駒帰 - 智頭南IC 2=1+1
(暫定2車線)
60 km/h
智頭南IC - 智頭IC 70 km/h
智頭IC - 鳥取IC

西粟倉ICから智頭南ICは、志戸坂峠道路としてA'路線に指定されるよりも前に設計された(第3種第2級)区間であるため60 km/h、また、坂根から駒帰は一般道路であるため50 km/h[注釈 3]である。

料金[編集]

通行料金は無料である。ただし、佐用平福IC以南は中国自動車道に繋がるため、無料で走れない。

休憩施設[編集]

休憩施設として本道沿い、又はICの近隣に道の駅が設置されている。道の駅あわくらんど(西粟倉ICに隣接)、福原PA、用瀬PA、道の駅清流茶屋 かわはら(河原IC/PAに隣接)がある。福原PAは佐用方面のみとなる。また、道の駅清流茶屋 かわはらは鳥取方面は本道沿いの河原PAから直接利用できるが、佐用方面は本道沿いから直接利用できないため近隣の一般道路から利用する。

鳥取自動車道の休憩施設は、いずれもガソリンスタンドが併設されていない。国土交通省中国地方整備局倉吉河川国道事務所では、鳥取道 & 山陰道 休憩施設ガイドマップを用意しており、インターチェンジ周辺の道の駅やガソリンスタンドを案内している[11]

トンネル[編集]

区間 トンネル名 長さ 備考
佐用JCT - 佐用平福IC 3 塩谷トンネル 305 m
利神山トンネル 959 m
平福トンネル 558 m
佐用平福IC - 大原IC 4 末宗第一トンネル 229 m
末宗第二トンネル 1,176 m
釜坂第一トンネル 551 m
釜坂第二トンネル 926 m
大原IC - 西粟倉IC 8 今岡トンネル 622 m
中町トンネル 384 m
大原トンネル 417 m
江ノ原第一トンネル 183 m
江ノ原第二トンネル 474 m
筏津トンネル 775 m
西粟倉トンネル 1,000 m
佐渕トンネル 178 m
西粟倉IC - 坂根 1 あわくらトンネル 525 m
坂根 - 駒帰 1 志戸坂トンネル 1,630 m 一般道路
駒帰 - 智頭南IC 4 駒帰トンネル 183 m
樽見トンネル 835 m
若杉トンネル 295 m
美杉郷トンネル 325 m
智頭南IC - 智頭IC 6 尾見トンネル 1,035 m
大内トンネル 692 m
毛谷トンネル 1,107 m
篠坂トンネル 1,362 m
上市場トンネル 256 m 入口の看板には両方の名称と

合計の長さが書かれている

智頭宿トンネル 1,975 m
智頭IC - 用瀬IC/PA 4 智頭用瀬トンネル 2,472 m
用瀬第一トンネル 1,464 m
用瀬第二トンネル 2,827 m 鳥取自動車道で最長のトンネル
用瀬第三トンネル 1,402 m
用瀬IC/PA - 河原IC 1 高津原トンネル 756 m
河原IC - 鳥取南IC 1 片山トンネル 506 m
鳥取南IC - 鳥取IC 1 下味野トンネル 814 m
合計 34 - -

道路管理者[編集]

所管警察[編集]

ハイウェイラジオ[編集]

鳥取自動車道・志戸坂峠道路にハイウェイラジオはない。

交通量[編集]

24時間交通量(台) 道路交通センサス

区間 平成17(2005)年度 平成22(2010)年度 平成27(2015)年度
佐用JCT - 佐用平福IC 調査当時未開通 02,338 03,489
佐用平福IC - 大原IC 04,236 05,251
大原IC - 西粟倉IC 調査当時未開通 04,472
西粟倉IC - 坂根 データなし 04,912
坂根 - 駒帰(一般道路) 02,477 03,992
駒帰 - 智頭南IC データなし 03,937
智頭南IC - 智頭IC 調査当時未開通 03,594 04,448
智頭IC - 用瀬IC 09,499 10,254
用瀬IC - 河原IC 11,424 11,883
河原IC - 鳥取南IC 12,794 14,360
鳥取南IC - 鳥取IC 11,256 13,698

(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)

地理[編集]

通過する自治体[編集]

接続する高速道路[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 山崎JCT(建設中) - 佐用JCT間、「E2A」(中国自動車道)と重複ナンバリング。
  2. ^ 鳥取自動車道と志戸坂峠道路との実際の境界は西粟倉ICよりも0.5 km南である。これは計画当初、西粟倉ICが現在地より0.5 km南に建設される予定となっていた名残である。後の計画変更で、志戸坂峠道路がA'路線指定前に整備された現道との交差点の位置に西粟倉ICが整備された。
  3. ^ 全線開通時に40 km/hから引き上げられた

出典[編集]

  1. ^ a b 志戸坂峠道路”. 国土交通省中国地方整備局 鳥取河川国道事務所. 2018年7月24日閲覧。
  2. ^ a b c “鳥取自動車道(とっとりじどうしゃどう)が平成25年3月23日(土)に全線開通します 〜今回開通区間 大原(おおはら)IC〜西粟倉(にしあわくら)IC間 (8.8 km)〜” (プレスリリース), 国土交通省中国地方整備局 岡山国道事務所, (2013年2月4日), オリジナルの2013年2月5日時点によるアーカイブ。, http://web.archive.org/web/20130205040901/http://www.cgr.mlit.go.jp/okakoku/news/2012/contents/oshirase_46.htm 2013年3月23日閲覧。 
  3. ^ 一般国道373号 志戸坂峠道路有識者による検討会の結果(概要)について”. 2019年3月19日閲覧。
  4. ^ “【鳥取】国交省鳥取河川国道事務所/国道373号志戸坂峠道路を再整備へ”. 日刊建設工業新聞. 地方建設専門紙の会. (2019年3月20日). オリジナルの2019年3月20日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190320123211/https://www.senmonshi.com/archive/02/02E7KNfX2H2U2A.asp 2019年3月20日閲覧。 
  5. ^ “平成31年度 中国地方整備局関係予算概要(鳥取県内)” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省中国地方整備局, (2019年3月29日), http://www.cgr.mlit.go.jp/tottori/info/press/2015/190329press2.pdf 2019年3月29日閲覧, "〈資料編〉主要事業箇所の概要「一般国道373号 志戸坂峠防災」16頁" 
  6. ^ 智頭バス停の場所移動・名称変更(大阪・神戸・京都線)”. 日本交通株式会社 (2009-02-29). 2018年7月24日閲覧。
  7. ^ 「志戸坂峠道路」が3月30日に開通しました - ウェイバックマシン(2016年3月5日アーカイブ分) - 鳥取県
  8. ^ “鳥取県東部に無料の高速道路が開通! 鳥取自動車道 智頭IC〜河原ICが3月14日開通します” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省中国地方整備局 鳥取河川国道事務所, (2009年2月18日), http://www.cgr.mlit.go.jp/tottori/info/press/2010-2103/pdf/pr090201.pdf 
  9. ^ “道路に関する件(平成25年3月22日中国地方整備局告示第43号)”, 官報 号外第57号: 24, (2013年3月22日) 
  10. ^ “【山陰道】鳥取西道路(鳥取IC〜鳥取西IC間)が、平成25年12月14日(土)に開通します。” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省中国地方整備局 鳥取河川国道事務所, (2013年10月18日), http://www.cgr.mlit.go.jp/tottori/news/2013/131018press1.pdf 2013年10月18日閲覧。 
  11. ^ 鳥取道 & 山陰道 休憩施設ガイドマップ (PDF)”. 国土交通省中国地方整備局 倉吉河川国道事務所 (2016年7月29日). 2017年3月3日閲覧。
  12. ^ 管理区間案内/鳥取自動車道出張所”. 国土交通省中国地方整備局 鳥取河川国道事務所. 2016年2月14日閲覧。
  13. ^ 平成27年度 道路維持管理計画(鳥取河川国道事務所) (PDF)”. 国土交通省中国地方整備局 鳥取河川国道事務所 (2015年6月). 2016年2月14日閲覧。
  14. ^ 高速道路交通警察隊”. 兵庫県警察. 2018年7月24日閲覧。
  15. ^ 岡山県警察本部交通部高速道路交通警察隊の組織及び運用規程”. 岡山県警察. 2018年7月24日閲覧。 - 第3条「管轄区域」、第4条「組織」、別表第1(第4条関係)
  16. ^ 鳥取県道路交通法施行細則”. 鳥取県例規集. 鳥取県. 2018年7月24日閲覧。 - 第24条「高速自動車国道等における権限」

関連項目[編集]

外部リンク[編集]