東京外環自動車道
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高速自動車国道 (有料) |
|
---|---|
C3 東京外環自動車道 | |
路線延長 | 33.7 km(供用区間) |
開通年 | 1992年 (平成4年)- |
起点 | 未定 |
主な 経由都市 |
練馬区、和光市、戸田市、さいたま市 川口市、草加市、八潮市、三郷市 |
終点 | 千葉県市川市 |
接続する 主な道路 (記法) |
記事参照 |
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東京外環自動車道(とうきょうがいかんじどうしゃどう、TOKYO-GAIKAN EXPRESSWAY)は、東京都練馬区から、埼玉県三郷市(現在開通している区間)に至る高速道路の道路名である。略称は東京外環道(とうきょうがいかんどう、TOKYO-GAIKAN EXPWY)、外環道、東京外環、外環など。高速道路ナンバリングによる路線番号は東海環状自動車道と同じ「C3」が割り振られている[1]。全線が大都市近郊区間に指定されている。
目次
概要[編集]
都心から約15キロメートル (km) の圏域を環状に連絡する道路である東京外かく環状道路の自動車専用道路として供用されている区間であり、並行する一般部の国道298号と併せて東京外かく環状道路を構成する。
「東京外かく環状道路」は高速道路部と一般道路部の総称であり、「東京外環自動車道」は供用中の高速道路部の路線名である。どちらも「外環」あるいは「外環道」と略称される。建設中区間の名称は、一般道路部および高速道路部の東名ジャンクション (JCT)(仮称) - 中央JCT(仮称)については「東京外かく環状道路」となっており、高速道路部の中央JCT(仮称) - 大泉JCT間および三郷南インターチェンジ (IC) - 高谷JCTについては「東京外環自動車道」となっている(ただしこれらの区間についても「東京外かく環状道路」となっている場合もある)。
都市計画法に基づく都市計画道路名称は、東京都内は東京都市計画道路都市高速道路外郭環状線、埼玉県内は各都市計画区域(和光、戸田、さいたま、川口、草加)とも高速外環状道路である。
現在、国土交通省と東京都と千葉県とNEXCOが共同で建設・整備を行い、開通区間についてはNEXCO東日本が管理を行っている。
政令上の正式な路線名[編集]
東京外環自動車道とは一般向け案内に用いられる道路名であり、高速自動車国道の路線を指定する政令で指定されている路線名ではない。政令上の正式な路線名は、下記のように複数の高速自動車国道の一部ということになっている。
- 中央自動車道富士吉田線:東名JCT(仮称) - 中央JCT(仮称)
- 関越自動車道新潟線 : 中央JCT(仮称) - 大泉JCT
- 東北縦貫自動車道、常磐自動車道、東関東自動車道水戸線重複 : 大泉JCT - 川口JCT
- 常磐自動車道、東関東自動車道水戸線重複 : 川口JCT - 三郷JCT
- 東関東自動車道水戸線 : 三郷JCT - 高谷JCT
インターチェンジなど[編集]
- IC番号欄の背景色が■である部分については道路が供用済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。未開通区間の名称は仮称(なお、千葉区間の北千葉JCT以外は正式決定している。)。
- 建設中区間のIC名等については東京外かく環状道路#インターチェンジなどを参照。
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
東京外かく環状道路(東京区間)(2012年9月5日着工[2]) | ||||||
50 | 大泉IC 大泉JCT |
都道24号練馬所沢線 E17 関越自動車道 新潟方面 |
0.0 | 当該記事参照 当該記事参照 |
東京都 練馬区 |
|
51 | 和光IC | 県道88号和光インター線 | 3.4 | 埼玉県 | 和光市 | |
- | 新倉PA | - | 5.3 | PA内でUターンが可能 | ||
52 | 和光北IC | 国道298号 | 5.5 | |||
53 | 戸田西IC | 7.6 | 関越道方面出入口 | 戸田市 | ||
60 | 美女木JCT | 首都高速(5)池袋線 首都高速(S5)埼玉大宮線 |
8.5 | 信号機あり | ||
61 | 戸田東IC | 国道298号 | 9.9 | 常磐道方面出入口 | ||
62 | 外環浦和IC | 12.3 | 常磐道方面出入口 | 川口市 | ||
63 | 川口西IC | 14.0 | 関越道方面出入口 | |||
64 | 川口中央IC | 16.8 | 常磐道方面出入口 | |||
70 | 川口JCT | 首都高速(S1)川口線 E4 東北自動車道 |
17.6 | |||
71 | 川口東IC | 国道298号 | 19.0 | 常磐道方面出入口 | ||
72 | 草加IC | 22.4 | 草加市 | |||
- | 八潮JCT 八潮PA |
東埼玉道路(未事業化) | 26 | 調査中 八潮PAは予定[3] |
八潮市 | |
74 | 外環三郷西IC | 国道298号 | 28.4 | 関越道方面出入口 | 三郷市 | |
80 | 三郷JCT | 首都高速(6)三郷線 E6 常磐自動車道 |
29.6 | |||
81 | 外環三郷東料金所 | - | 30 | |||
三郷中央IC[4] | 国道298号 | 湾岸道方面出入口 事業中 |
||||
82 | 三郷南IC[5] | 国道298号 | 33.7 | 関越道方面出入口 | ||
<83> | 松戸IC | 国道298号(事業中) | (5.4)[6] | 2018年6月2日開通予定[7] 湾岸道方面出入口 |
千葉県 | 松戸市 |
<84> | 北千葉JCT(仮称) | 11号線(候補路線) 北千葉道路(候補路線) |
- | JCT設置時期は未定 | 市川市 | |
<85> | 市川北IC | 国道298号(事業中) 県道264号高塚新田市川線 |
(7.5)[6] | 2018年6月2日開通予定[7] 常磐道方面出入口 |
||
<86> | 市川中央IC[5] | 国道298号(事業中) | (10.9)[6] | 2018年6月2日開通予定[7] 湾岸道方面出入口 |
||
<90> | 京葉JCT | E14 京葉道路 | (12.1)[6] | 2018年6月2日開通予定[7] | ||
<91> | 市川南IC[5] | 国道298号 | (13.9)[6] | 2018年6月2日開通予定[7] 常磐道方面出入口 |
||
<92> | 高谷JCT | 首都高速(B)湾岸線 E51 東関東自動車道 |
(15.5)[6] | 2018年6月2日開通予定[7] |
歴史[編集]
- 1992年(平成4年)11月27日 : 和光IC - 三郷JCT開通、川口JCTで東北自動車道・首都高速川口線、三郷JCTで常磐自動車道・首都高速6号三郷線と接続。
- 1993年(平成5年)10月26日 : 美女木JCTで首都高速5号池袋線と接続。
- 1994年(平成6年)3月30日 : 大泉IC - 和光IC開通、大泉JCTで関越自動車道と接続。和光北IC開通。
- 1998年(平成10年)5月18日 : 美女木JCTで首都高速埼玉大宮線と接続、美女木JCTの池袋線 → 外環道外回りランプ供用開始。
- 2005年(平成17年)
- 2016年(平成28年)11月30日 : 大泉JCTの外環道内回り→関越自動車道下りへのランプウェイ経路が変更される。本線から直接接続路へと進んでいたものを出口ランプと途中まで共有する線形となる[8]。
開通予定年度[編集]
東京外かく環状道路として事業中。
路線状況[編集]
車線・最高速度[編集]
区間 | 車線 上下線=内回り+外回り |
最高速度 |
---|---|---|
大泉JCT/IC - 和光北IC | 6=3+3 | 80 km/h |
和光北IC - 川口中央IC | 4=2+2 | |
川口中央IC - 川口JCT | 6=3+3 | |
川口JCT - 三郷南IC | 4=2+2 |
近畿自動車道と同じく、道路照明灯は全線にわたりわたって設置されている。
道路施設[編集]
サービスエリア・パーキングエリア[編集]
東京外環自動車道は供用距離が短いこともあり、現時点で休憩施設は新倉パーキングエリア (PA) のみとなっている。現在は、現金は均一料金区間、ETCは利用距離に応じた料金になっている。駐車場は内回り・外回り共用となっている。よって、外環道はここでUターンを可能にしている。
主な橋梁[編集]
- 幸魂大橋(和光北IC - 戸田西IC) : 1,485 m
道路管理者[編集]
ハイウェイラジオ[編集]
- 大泉(和光IC - 大泉JCT 大泉方面)
- 和光北(和光IC - 戸田西IC 三郷方面)
- 戸田東(外環浦和IC - 美女木JCT 大泉方面)
- 川口西(川口西IC - 川口JCT 三郷方面)
- 川口東(草加IC - 川口JCT 大泉方面)
- 三郷(草加IC - 三郷JCT 三郷方面)
全て方向別放送となっており、コールサインは「ハイウェイラジオ外環○○」と放送される(例 :大泉であれば 「ハイウェイラジオ外環大泉」)。
大泉、和光北では電波状態が悪く聞き取りづらい場合がある。これは、直近に送信所があるAFNの電波の第2高調波(810 kHz×2=1620 kHz)が、ハイウェイラジオの周波数 (1620 kHz) と同じであり混信を起こしてしまうためである。
料金[編集]
2017年(平成29年)2月25日までは、当時の開通区間(大泉IC/JCT - 三郷南IC)は、距離に関わらず均一料金だったが、圏央道境古河IC - つくば中央IC間の開通に合わせて、2月26日午前0時からETC利用を基本とする対距離制へ移行し、それに先立ち2017年(平成29年)1月11日より、外環道IC・JCT出口でのETC料金徴収が始まった[10][11]。
これは2016年(平成28年)4月1日、国土交通省による「首都圏の新たな高速道路料金」に基づくもので[12]、高速自動車国道の大都市近郊区間の水準(普通車29.52円/km・税抜き)に統一されることとなった。しかし、この基準をそのまま当てはめると、最長区間が1,230円(普通車の場合)となり、それまでの均一料金510円から大幅値上げとなってしまうため、以下の激変緩和措置が講じられている[13]。
- 当面の間は、ETC利用車に対して「上限料金」および「下限料金」を設定している。
軽・普二輪・大二輪 | 普通車 | 中型車 | 大型車 | 特大車 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下限料金 | 上限料金 | 下限料金 | 上限料金 | 下限料金 | 上限料金 | 下限料金 | 上限料金 | 下限料金 | 上限料金 | ||
ETC車 | 250円 | 630円 | 270円 | 750円 | 290円 | 860円 | 340円 | 1,120円 | 450円 | 1,770円 | |
現金車 | 630円 | 750円 | 860円 | 1,120円 | 1,770円 |
- 外環道と放射高速道路との1JCT間(大泉JCT - 川口JCT間、川口JCT - 三郷JCT間)の利用について、2017年2月25日までの料金に据置。
- 新倉PAでUターンしたETC車については、走行距離に応じて課金するが、最高でも上限料金までの料金徴収で打ち切る。
- 現金車については「若干の例外措置」があり、末端部のみの利用(内回り和光北IC→大泉JCT、外回り草加IC→三郷南ICなど)では、上記現金車の一律金額より安価になる区間が存在する。
- 外環道と他の高速道路とは、ターミナルチャージを別途支払う[要出典]。
この激変緩和措置により、極端な値上げにはならなかったが、国土交通省の意図した「発・着地点が同一ならば利用ルートに関わらず同一料金」が崩れ、複雑な料金体系となったことへの批判がある[14]。
均一料金時代[編集]
2017年(平成29年)2月25日まで、走行距離に関わらず、ETC車も均一料金であった。
種別 | 軽自動車 普二輪 大二輪 |
普通車 | 中型車 | 大型車 | 特大車 |
---|---|---|---|---|---|
現金車 ETC車 |
410円 | 510円 | 620円 | 870円 | 1,290円 |
ETC割引[編集]
- 時間帯割引
- 大都市近郊区間扱いであり、2014年4月1日以降は深夜割引のみとなっている。
- 外環道迂回利用割引
- 2016年(平成28年)4月1日開始。首都高速道路の交通分散を図るため、首都高速都心環状線内の出入口を発着して放射高速道路(東北道、常磐道、首都高速埼玉大宮線)通行する車が、迂回して外環道の1JCT間を通行する場合、外環道の通行料金を全額免除。大泉JCT - 美女木JCT間は割引対象外[15]。
- 下り方向(都心から放射高速へ)の場合、首都高速出口から外環道の入口料金所までを1時間以内、かつ、外環道の入口料金所から放射高速入口(NEXCO路線は本線料金所、埼玉大宮線は入口アンテナ)までを、2時間以内に通過しなければならない。上り方向(放射高速から都心へ)の場合、放射高速出口(NEXCO路線は本線料金所、埼玉大宮線は出口アンテナ)から外環道入口料金所までを、1時間以内、かつ、外環道入口料金所から首都高速入口までを、2時間以内に通過しなければならない[16]。
交通量[編集]
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成17(2005)年度 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 |
---|---|---|---|
大泉IC/JCT - 和光IC | 70,908 | 79,893 | 79,231 |
和光IC - 和光北IC | 82,423 | 89,997 | 88,435 |
和光北IC - 戸田西IC | 86,333 | 94,860 | 93,065 |
戸田西IC - 美女木JCT | 82,090 | 88,522 | 87,952 |
美女木JCT - 戸田東IC | 72,306 | 80,382 | 76,053 |
戸田東IC - 外環浦和IC | 78,018 | 86,611 | 81,918 |
外環浦和IC - 川口西IC | 85,701 | 94,653 | 91,216 |
川口西IC - 川口中央IC | 76,235 | 86,117 | 82,858 |
川口中央IC - 川口JCT | 79,999 | 90,843 | 87,850 |
川口JCT - 川口東IC | 63,422 | 79,743 | 78,267 |
川口東IC - 草加IC | 65,416 | 82,844 | 81,231 |
草加IC - 外環三郷西IC | 50,945 | 67,178 | 67,248 |
外環三郷西IC - 三郷JCT | 32,153 | 60,287 | 59,426 |
三郷JCT - 外環三郷東料金所 | 調査当時未開通 | 18,970 | 19,770 |
外環三郷東料金所-三郷南IC | 21,866 | 22,051 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
地理[編集]
通過する自治体[編集]
ギャラリー[編集]
-
外環道の上を交差する東北新幹線
大泉JCT - 新倉PAにかけては急カーブが連続し、大泉付近では大型車の横転事故が多発、さらに大部分がトンネルで見通しが悪くなっている。美女木JCTの首都高速道路 - 外環連絡道路には、高速道路では全国でも珍しい信号機付きの平面交差点となっている。
脚注[編集]
- ^ “高速道路ナンバリングの導入について (PDF)”. 国土交通省 道路局長 (2017年2月14日). 2017年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月27日閲覧。
- ^ “東京外かく環状道路(関越〜東名)の着工式を開催します” (プレスリリース), 国土交通省関東地方整備局、東京都、東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社, (2012年8月22日) 2012年8月26日閲覧。
- ^ “日経団総合コンサルティング株式会社 トピックス 外環八潮PA” (プレスリリース), 日経団, (2005年), オリジナルの2008年2月12日時点によるアーカイブ。
- ^ 東京外かく環状道路(三郷〜高谷間)のインターチェンジ名称が決定しました(東日本高速道路株式会社ウェブサイト, 2016年11月9日閲覧)
- ^ a b c “東京外かく環状道路(三郷~高谷間)のインターチェンジ名称が決定しました” (プレスリリース), 東日本高速道路株式会社 関東支社、千葉工事事務所、さいたま工事事務所, (2016年11月9日) 2017年3月26日閲覧。
- ^ a b c d e f 料金の額及びその徴収期間 (PDF) (日本高速道路保有・債務返済機構ウェブサイト、2013年5月28日閲覧)
- ^ a b c d e f g “東京外かく環状道路(三郷南IC〜高谷JCT) 今年6月2日(土)に開通 (PDF)”. 国土交通省関東地方整備局 首都国道事務所・東日本高速道路株式会社 (2018年3月23日). 2018年3月23日閲覧。
- ^ 大泉JCT ランプの運用変更について
- ^ “大泉―東名JCT、五輪までに外環道開通計画 国交省など”. 日経新聞. (2014年8月13日) 2017年2月10日閲覧。
- ^ “圏央道の開通に伴い、東京外環自動車道(大泉IC・JCT〜三郷南IC)は対距離制料金へ移行します 〜ETCはご利用距離に応じた料金へ 平成29年2月26日午前0時に導入〜” (PDF) (プレスリリース), 東日本高速道路株式会社・首都高速道路株式会社, (2016年12月20日) 2016年12月20日閲覧。
- ^ 「首都圏の新たな高速道路料金」について, (PDF), 「首都圏の新たな高速道路料金について」 添付資料 (東日本高速道路): p. 24, (2016年3月1日) 2016年5月11日閲覧。
- ^ “首都圏の新たな高速道路料金について” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省道路局, (2016年3月1日) 2016年5月1日閲覧。
- ^ “東京外環道の料金について” (プレスリリース), 東日本高速道路株式会社 2017年2月16日閲覧。
- ^ 森口将之 (2017年1月27日). “複雑すぎる首都圏高速道路の料金設定、結局どこを走れば得なのか!?”. citrus (オールアバウトナビ) 2017年2月16日閲覧。
- ^ “外環道迂回利用割引” (プレスリリース), 東日本高速道路 2016年5月11日閲覧。
- ^ “外環道迂回利用割引の乗継時間(平成29年2月25日まで) (PDF)”. 東日本高速道路株式会社. 2017年2月16日閲覧。
関連項目[編集]
- 高速自動車国道
- 関東地方の道路一覧
- 首都高速中央環状線(3環状の内側)
- 首都圏中央連絡自動車道(3環状の外側)
外部リンク[編集]
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