CDMA 1X

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CDMA 1X(シーディーエムエー ワン(イチ)エックス)は、auブランドを展開するKDDIおよび沖縄セルラー電話日本国内で展開する第三世代携帯電話(3G)のサービス。通称1X

cdmaOneに替わる新サービスとして2002年4月1日に開始され、当時失速していたauが復調する契機となった。なお、2003年からは上位サービスとして3.5GCDMA 1X WINが開始されており、2009年6月の現時点で現在入手可能な機種のおよそ99%がWIN(1X EV-DO)対応となっている。

目次

[編集] 概要

当初は2001年秋に三大都市圏での開始が予定されており、GPSナビゲーション、動画ダウンロードなどの「次世代サービス」に対応した端末が開発されていた。しかしインフラ側の開発遅延を理由に立ち上げが延期されたため、さきの端末はcdmaOneネットワーク用に変更された状態で投入され、1Xサービスと端末供給の開始は半年延期された。

通信にはCDMA2000 1xMCを採用する。この方式は従来からauが展開していたcdmaOneに対する上位互換性を持っており、端末はcdmaOneの基地局との接続ができる。この場合の通信速度はcdmaOne同等の下り64kbpsが上限となるが、CDMA2000に完全対応させる設備改修も非常に容易である。このため、CDMA 1Xのサービスエリアは開始当初から100%近い人口カバー率を持っており、完全な新方式特有の問題に悩まされていたNTTドコモFOMAとは異なり順調な滑り出しを見せた。当時auは加入者数の伸び悩みに苦しんでおり、前月には総契約者数でJ-フォン(現・ソフトバンクモバイル)に追い抜かれていたが、1Xの成功で4月には再び逆転し、以後はNTTドコモに次ぐ2位を堅持している。

一方、CDMA 1X開始と同時期に鳴り物入りで開始されたezmovie(現・EZムービー)、eznavigation(現・EZナビ)、拡張版ezplus(現・EZアプリ (Java))、およびWAP 2.0EZwebの各次世代サービスについては目論見ほどのヒットにつながっておらず、これは写メールという大ヒットサービスでシェアを伸ばしていたJ-フォンと対照的であった。しかし、2002年秋には端末内蔵カメラで撮影した写真・動画のメール添付が行える「フォトメール」・「ムービーメール」、ボーカル入りの着信音をダウンロードできる「着うた」、2003年春には国内初のBREWプラットフォームによるアプリケーション「EZアプリ(BREW)」、2003年秋には強化版ナビゲーションサービス「EZナビウォーク」など訴求力のあるサービスを相次いで開始し、利用者増加の原動力となった。また、外部のプロダクトデザイナーによるデザインを売りにしたau design projectなど新しい試みも行っている。

2003年11月には上位サービスのCDMA 1X WINが開始された。当初は端末・サービスの対応不足などから特殊ニーズ向けに位置付けられていたが、2004年夏ごろからはCDMA 1Xに替わり主力サービス(メインストリーム)として展開されている。2005年以降からはCDMA 1X向けの新サービスや高機能端末の投入が減少し、ニッチ向けの製品が増えた。その例には、「ジュニアケータイ」シリーズに見られる児童向け、「Sweets」シリーズに見られる女子児童向け、「簡単ケータイ」シリーズに見られる携帯初心者向けおよびお年寄り向けなどがある。更に2008年2月以降、KCP+対応機種の順次投入により従来のEV-DO Rel.0に対応したCDMA 1X WIN端末のベーシック化がこれまで以上に進行し、よりベーシックな既存のCDMA 1X端末は児童向け、お年寄り向けがより一層顕著になった。2008年の夏モデルより「簡単ケータイシリーズ」がCDMA 1X WINシリーズに再び編入され(例・W62PT)、更に2009年の春モデルより「ジュニアケータイシリーズ」がCDMA 1X WINシリーズに編入された(例・安心ジュニアケータイ K001)ため、既存のCDMA 1Xシリーズは新規開発が終了した。 既存のCDMA 1X対応の「簡単ケータイ」シリーズは2008年3月31日をもってサービスを終了した旧ツーカーユーザーの受け皿にもなっている。既存のCDMA 1Xシリーズで最後に開発された端末は2007年11月発売のA5529T(2009年5月販売終了)であり、既存のCDMA 1Xシリーズで最後に発売された端末は2008年2月に追加色として発売された端末であるA5525SAの「ソラソーラ」および「ピチピーチ」(2009年4月販売終了)である。

A5515Kを除くCDMA 1XシリーズはcdmaOneシリーズや一部の2006年夏モデル(例:W42KW43TW33SA II等)までのCDMA 1X WINシリーズ同様、在来の800MHz帯専用であり、2GHz帯および新800MHz帯に対応していない(在来の800MHz帯サービスの利用期限については再編完了直後の2012年7月24日までの利用となる(予定))。A5515Kは従来の800MHz帯と、2GHz帯に対応する。

2009年5月20日には、CDMA 1Xの新規契約者が減少していることを理由に、通信モジュールおよび「CDMAぷりペイド」サービスを除くCDMA 1Xの新規受付と、CDMA 1X WINからの機種変更を、同年8月9日をもって終了することが発表された[1]

2009年7月現在、(新品で)入手可能なCDMA 1X対応携帯電話はA1407PTの1機種のみとなっている。

[編集] 呼称

2002年のサービス開始当初は先行するFOMAに見られた買い控えを避けるため「次世代」をあえて積極アピールしていなかったのが特徴的で、カタログ等でも従来の通信方式名である「cdmaOne」をそのままブランド名として使用していた。

一般ユーザー向けに発信された情報で「CDMA2000 1x」の名が大きく扱われたのは2002年9月の総合カタログが初で、サービス開始からは半年近くが経過していた。その後冬頃からは「CDMA20001X」という表記が半ばブランド名として扱われるようになり、後には「CDMA1X」と短縮化された。現在の「CDMA 1X」に落ち着いたのは、上位サービスのCDMA 1X WIN発表直前である。

[編集] 端末

[編集] 概要

CDMA 1X端末は当初、A1000番台・A3000番台の2シリーズ体制で登場した。A1000番台が「次世代サービス」に対応しないシンプルなEZweb@mail端末であるのに対し、A3000番台は「GPSケータイ」と呼称され、EZwebmulti、EZアプリ (Java)(当時はezplus)、EZナビ(当時はeznavigation)に対応する高機能端末だった。また、cdmaOne末期同様にさらに上位のA5000番台も計画されており、これはA3000番台の機能に加えてEZムービー(当時はezmovie)の再生にも対応する「ムービーケータイ」だった。ただしA5000番台は実際の発表・投入には至っていない。

2002年秋に投入された端末からは、内蔵カメラを特徴としている。それまでauはカメラ需要を外付けカメラ「パシャパ」シリーズで対応しており、J-フォン(現・ソフトバンクモバイル)が積極展開する内蔵カメラには否定的な見方を示していた。しかし、春モデルとして実験的に投入された初のカメラ内蔵端末「A3012CA」が大きな人気を集め、一方でEZナビ、EZムービーといった主力新サービスが不調であったことから方針を転換した。原則的に全機種にカメラを内蔵するとともに、動画送受信サービス「ムービーメール」を積極展開するようになった。

ムービーメール、およびは同年冬に開始された「着うた」サービスはいずれもEZムービーの仕組みの応用であったため、その後の端末ではほぼ全機種がEZムービーに対応することになった。このためムービー再生機能の有る端末を最上位に位置付けていた従来のルールでは対応ができなくなり、以後はA5400・A5300番台をハイエンド、A1400・A1300番台をローエンドとする2シリーズ体制に切り替えられた。

2003年にはハイエンド端末向けにEZナビ系の高機能サービス「EZナビウォーク」が開始され、対応端末にはA5500番台が割り振られた。同時期にはau design project第一弾の「INFOBAR」が登場し、以後はカタログに型番が表記されない端末が増加したが、これらは内部的にはA5300・A5500番台の型番を持っており、機能もそれに準じている。2005年には、ツーカーからの番号ポータビリティを想定した通話専用端末「簡単ケータイS A101K」が投入された。

2009年2月現在、CDMA 1Xの機種で2軸ヒンジ式の端末は存在しない。新機能の追加も1X WINシリーズのみ(なお、2008年夏モデル以降は新機能の追加に関しては、ほぼ同1X WINシリーズのKCP+対応機種が中心となっている)で行われているため、型番がA5500番台のまま繰り上がることがなくなっている。

端末と主要機能・サービスの関係(対応:○、非対応:×、機種により違いあり:△)
※A530xシリーズはINFOBARを、A55xxシリーズはtalby、Sweets、G'zOne TYPE-R、Sweets pure、ジュニアケータイを含む。
  通話 メール 内蔵カメラ EZweb EZムービー EZ「着うた」 EZアプリ EZナビウォーク・EZナビ
A101K × × × × × × ×
A101xシリーズ WAP1.0 × × × ×
A1101S × WAP2.0 × × × ×
A130xシリーズ 一部BREW対応 ×
A140xシリーズ 一部BREW対応 ×
A301xシリーズ × × Java対応 EZナビのみ対応
A530xシリーズ BREW/Java混在 EZナビのみ対応
A540xシリーズ BREW/Java混在 EZナビのみ対応
A55xxシリーズ BREW対応
(一部BREW3.1に対応)
EZナビウォーク対応

[編集] 年表

  • 2001年12月、cdmaOneで「次世代サービス」開始。
  • 2002年4月1日、CDMA 1Xサービス開始。
  • 2002年6月23日、契約数100万突破。
  • 2002年12月3日、着うたサービス開始。
  • 2003年1月16日、契約数500万突破。
  • 2003年2月、初のBREW対応端末「A5304T」発売。
  • 2003年7月1日、ezplus、BREWのサービス名を「EZアプリ」に統合。また、eznavigationは「EZナビ」に、ezmovieは「EZムービー」に、着うたは「EZ『着うた』」に変更。
  • 2003年10月、EZナビウォークサービス開始。INFOBAR発売。
  • 2003年9月16日、契約数1000万突破。
  • 2003年11月28日、上位サービスのCDMA 1X WIN開始。
  • 2005年11月13日、CDMA 1X WINとの合計契約数が2000万突破。
  • 2009年8月9日、新規契約者の減少を理由にCDMA 1Xサービスの新規受付を終了(予定)。

[編集] 関連項目

  • CDMA 1X WIN
  • CDMAぷりペイド
  • NEW STANDARD - CDMA 1X WINサービスに対応した同キャリアのベーシックユーザー向けのシリーズ。概念上は既存のCDMA 1Xサービスの内容をほぼ受け継いでいる。

[編集] 注釈

  1. ^ KDDI「CDMA 1X」サービス等の受付終了について(2009年5月20日閲覧)