DECT

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Siemens Gigaset A165

DECTDigital Enhanced Cordless Telecommunications)は、欧州電気通信標準化機構(ETSI:European Telecommunications Standards Institute)が1988年に策定したデジタルコードレス電話規格である。

概要[編集]

規格はデジタルコードレス電話向けに開発されたが、IMT-2000の要求事項をも満たすため、国際的には携帯電話の技術的条件の一種である (IMT-FT)。

欧州オーストラリア南米アジア諸国で使用されている。

日本では、2010年(平成22年)10月26日に総務省規定のデジタルコードレス電話の無線局の技術基準が改正[1][2]され、技術的条件[3] が追加された。

また、2011年(平成23年)3月に電波産業会 (ARIB) も標準規格[4]を策定した。

日本国内での発音は「デクト」。

技術的条件[編集]

用途[編集]

次世代DECT[編集]

次世代DECTとも呼ばれるCAT-iq(Cordless Advanced Technology - internet and quality)は、自営通信(家庭、事業所など)向けに高品質音声 (VoIP)やインターネットとの接続性を提供する。ブロードバンド回線に接続されたホームゲートウェイ等を親機とする。これまでコードレス電話市場にて培われた低コスト性、低消費電力性からセンサーネットワークに向けた仕様の制定も進行している。

アプリケーションは音声ストリーミングや内線通話、ビデオ会議など、無線LANが苦手としていた分野を想定しており、既に普及しているPCやゲーム機等の無線LANによる通信の置き換えを狙ったものではない[5]。IPベースのホームゲートウェイをベースとしてFixed Mobile Convergenceの一種とも捉えられている。また、日本国内においてはNext Generation Networkとの絡みもある。

日本国内仕様[編集]

総務省規定にDECT方式の技術的条件があることは、外国仕様のDECT方式のコードレス電話が日本国内で使用できることを意味するものではない。日本国内では、技術基準適合証明技術基準適合認定の両者が認証された技適マークを表示した製品を使用しなければならない。なお、日本で許可された周波数帯は1893.5MHz - 1906.1MHz間の5波である[6]

これに関連して、2012年(平成24年)2月14日、日本でのDECT普及促進のため、DECTフォーラム内に、その会員となっている日本企業7社(サジェムコム、ダイアログ・セミコンダクター、日本DSPグループ、日本電気パナソニック システムネットワークスユニデン、ランティック ジャパン)からなるジャパンワーキンググループが設立された。その活動としては、例えば、一般消費者が小売店でDECT方式の製品を見たときに、容易にそれが判別できるような統一ロゴマークの制定と普及を進めていくことになっている[7][8]

脚注[編集]

  1. ^ 平成22年総務省令第93号による電波法施行規則改正
  2. ^ 平成22年総務省令第94号による無線設備規則改正
  3. ^ 総務省告示 時分割多元接続方式狭帯域デジタルコードレス電話の無線局等に使用する無線設備の技術的条件等
  4. ^ ARIB STD-T101 時分割多元接続方式広帯域デジタルコードレス電話の無線局の無線設備
  5. ^ 情報通信審議会 情報通信技術分科会 小電力無線システム委員会 第29回資料 (PDF) 総務省 - 情報通信審議会 - 会議資料
  6. ^ 平成14年総務省告示第129号 電波法施行規則第6条第4項第5号及び第6号の規定に基づくデジタルコードレス電話の無線局及びPHSの陸上移動局が使用する電波の型式及び用途等(総務省電波利用ホームページ 総務省電波関係法令集)の第1項第2号
  7. ^ 1.9GHz帯コードレス電話のDECT Forum、新たな用途も視野に日本部会を設立 EE Times Japan 2012年2月17日
  8. ^ DECT Forum Announces Newly Formed Japan Working Group (PDF)

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]