au ICカード

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au ICカード(エーユー アイシーカード)は、auブランドを展開するKDDIおよび沖縄セルラー電話の、第3.5世代移動通信システム(3.5G)サービスのCDMA 1X WINの多くの端末や第3.9世代移動通信システム(LTE)サービスのau 4G LTEで採用されているR-UIMカードである。KDDIテクノロジーおよび大日本印刷、シュルンベルジェセマが共同開発した。

概要[編集]

NTTドコモFOMAカード→ドコモUIMカードFOMAXi)、ソフトバンクモバイルSoftBank 3G USIMカードSoftBank 3G)、イー・モバイルEM chipといった、他社で用いられているUIMカードと同じく電話番号などの情報が書き込まれている。R-UIMカードを挿しかえることで海外で使用するGSM携帯端末(グローバルパスポートGSM)などで自分の電話番号を使用できる。

現在製造は大日本印刷ジェムアルトが担当している。なお、端子仕様についてはver.001とMicro02が旧アクサルト日本法人、ver.002が旧日本ジェムプラスがそれぞれ策定したものである。

機能制限[編集]

UIMカードを用いる他社のシステムと異なる点として、SIMフリーの端末など一部を除いて一つの端末につき一つのUIMカードしか利用できない点があげられる。auの端末は、最初に挿入・起動されたau ICカードでのみ使用でき、このカードが挿入されていない場合、あるいはすでに端末に登録されているものとは異なるau ICカードが挿入されている場合、機能制限がかかる。制限される機能には、電話の発着信・EZwebEメール(キャリアメール)およびCメールの送受信、GPS機能といった通信機能すべてと、EZアプリや一部のEZ Felicaおサイフケータイ)、LISMO Player(またはau Music Player)による音楽(着うたフル着うたフルプラス)やLISMO Videoを含むビデオクリップ等の再生・データフォルダ内の著作権保護データの再生などがある。

一度 au ICカードを装着して起動された端末に別のau ICカードを挿して使用する場合は、使用前にauショップなどでの変更手続き(『ロッククリア』と呼ばれる;有料・消費税込2160円/回)が必要である[1]。この制限があるため、端末を一時的に借りて使うことはできない[2]。この仕様についてKDDIは「たとえば携帯を盗まれた場合、どのSIMカードを差してもそのまま端末が使えることを防ぐための措置」としている[3]。この制限は端末についてのものであり、1つのカードを複数の端末で使うことは可能である。例えば、au ICカード対応機種同士で機種変更をした場合、変更前の端末はそのままau ICカードを差し替えて利用できる。ただし、いったんau ICカードに対応しないスマートフォンを経由した機種変更の場合、以前のau ICカード対応機種は古いSIMカードに対してひも付いているため、auショップ等の店頭においてロッククリアの手続きが必要となる。

au ICカード自体はSIMロックフリーの端末に挿せば、そのまま普通のR-UIMカードとして振る舞い、端末を使用することができる。またソフトバンクモバイルが採用しているカード未挿入状態での端末ロックはなく、au ICカード未挿入の状態で電源を入れても一部機能は使用可能である。通話(電話)機能およびパケット通信機能、キャリアメール、Eメール、Cメール、EZアプリ、一部のEZ Felica、ワンセグ、LISMO Player(旧・au Music Player)を除くほとんどの機能が使用可能である。スマートフォンではパケット通信を利用するアプリケーションやキャリアメール、Cメール、通話機能以外は全て利用が出来る。無線LANを利用する通信はau ICカードを入れていない状態でも制限されない。au IDと紐付けした機種1台まで利用できるau Wi-Fi SPOTや、公衆無線LANサービスを契約することで、またWiMAXなど他の通信契約による利用で、無線LANを利用できる。

他社と異なり電話番号・メールアドレス変更時は引き続き使用できるがEZwebの再加入時はauショップにてau ICカードの再発行が必要である。発行手数料は無料。その際、SIMカードと端末が紐付けされるが、同時になら無料で3台までロッククリア可能。

機能制限を受けない機種[編集]

以下に示す機種はロックが掛からないため、auショップでのロッククリアの手続きは不要。これらは全てスマートフォンである。いずれも未挿入の状態ではパケット通信を利用するアプリなどは利用できない。ただしLTE契約のSIMを3G機種での使用と、3G契約のSIMをLTE機種での利用はできず、仮に挿入した場合でも未挿入と同じ状態となる。またau 4G LTEの全機種ではネットワーク利用制限携帯電話機照会により「×」と判定された機種はLTEでは通信不可だが、3Gでの通信は可能である。

2014年(平成26年)6月現在[4]

N800MHz帯サービス開始以降に開発・発売されたau ICカードに対応しない機種[編集]

これらの機種はW2x以前の全てとW3x、W4xの一部機種と同じくカード入れ替えは不可能。通信を利用するにはauショップでの手続きが必要である。なおこれらの機種はいずれもL800MHz(旧800MHz・CDMA Bandclass 3/JTACS)帯に非対応であるため2012年(平成24年)7月22日に利用が終了した機種の対象には入っていない。

2014年6月現在

micro SIMカードを用いる機種[編集]

au ICカード ver.001 MicroSIMサイズにカットしたau ICカード ver.001と残った外枠
au ICカード ver.001
MicroSIMサイズにカットしたau ICカード ver.001と残った外枠

microSIMのau Micro ICカードは基本的にmicroSIM対応機種しか使用できないが、アダプターを使用することにより通常のau ICカード機種でも使用は可能。端末を中古などで購入したときのロッククリアは、microSIM対応機種では受け付けてもらえるが、通常サイズの機種へは受け付けてもらえない場合がある[7]。カードの仕様はVer.002を元にしているためL800MHz(旧800MHz・Band-Class 3)のみ対応の機種では使用できない。なお、通常のau ICカードをmicroSIMサイズにカットして挿入した場合、この一覧と前述の機能制限を受けない機種の一覧にあるiPhone 4SとIS12Mは認識する。

なお、micro au ICカード(3G)とau Micro ICカード(LTE)は契約上全く別のカードである。

2014年6月現在

au Nano ICカード (LTE)を用いる機種[編集]

2014年9月現在

au ICカードの種類[編集]

通常カード[編集]

新規契約時にauから貸与されるカード。なお「通常カード」の名称は正式名称ではない。

カードはジェムアルト製、大日本印刷製、東芝製があり、紙製の台紙に製造元の記載がある。

  • mini SIMカード
    • ver.001 - IC面はオレンジの地に白で「au by KDDI」のロゴが描かれている。ICの反対の面は 白地で黒色でICCIDが刻まれている。NFCサービスの認証に対応していないことからNFC対応機種ではNFC機能が利用できないが、3G・WiMAX通信やその他の機能は利用可能である。このためNFCを利用するには後述のver.002への交換が必要である。ジェムアルト製の端子仕様は旧アクサルトのもの。
    • ver.002 - IC面の色が茶色と白のストライプの地にオレンジで「au by KDDI」のロゴが描かれている。N800MHz帯(新800MHz・Band Class 0 Band Subclass 2)の周波数帯に対応していないW32HW32SW41HW41SW41CAW42CAW42HW43CAW43HW43Kでは使用できない(挿入起動後に端末自体が使用不能になるトラブルがW42H、W43Hで確認されている)。これらの機種は2012年7月22日以後通信が利用できなくなった。
    • au ICカード 02 (3G) - auが現行ロゴになったのにも併せて、ICCIDが刻まれている箇所除きカード表裏とも色はオレンジで、その裏面にauの現行ロゴと3Gと①が書かれている物に変更された。仕様はver.002と変わらない。
  • micro SIM カード
    • micro au ICカード (Micro 02) - ver.002を元にしているカードで、上記のmicro au ICカードを用いる機種専用である。非公式のSIMアダプタを利用することで、ver.002と同等に通常サイズの機種でも利用ができる。
    • Micro au ICカード 02 (3G) - auが現行ロゴになったのにも併せて、ICCIDが刻まれている箇所除きカード表裏とも色はオレンジで、その裏面にauの現行ロゴと3Gと②が書かれている物に変更された。仕様はmicro au ICカード (Micro 02)と変わらない。
    • au Micro ICカード (LTE) - 既存のものと名称がわずかに違う。IC面の色は黒で、その裏面にauの現行ロゴとLTEと⑤が書かれている。上記のmicro SIM とは違い、こちらはLTE 対応機種専用となっており、LTE対応機種に機種変更する際は交換が必要である。またこの際には契約変更手数料3150円がかかる。既存のmicro SIM 対応の3G/WiMAX機種での使用と、その逆のMicro 02をLTE機種で使用することはできない。
      • 大日本印刷製:カード番号の先頭が8981300012~。端子がカード全面に展開されているが、他キャリアのデザインと異なっている。MADE IN JAPAN。
      • ジェムアルト製:カード番号の先頭が8981300022~。端子がMicro 02に比べて横方向が小さく、縦方向はやや大きくなっている。MADE IN CHINAがほとんど。
  • nano SIM カード
    • au Nano ICカード (LTE) - 2014年9月現在、対応機種は、iPhone 5以降のiPhone、およびiPad mini以降のiPad、URBANO L01(KYY21)、isai LGL22URBANO L02(KYY22)、AQUOS PAD SHT22AQUOS PHONE SERIE mini SHL24AQUOS SERIE SHL25Xperia™ Z3 SOL26である。au Nano ICカードは、これまでのau ICカードと違い、端子のサイズが小さくなっている。端子面の裏はauの現行ロゴと、⑥が書かれている。契約上はau micro ICカード (LTE) と同様にLTE契約と扱われるため、SIMアダプタを利用することでau micro ICカード (LTE)の対応機種でも使用できる。

保守用カード[編集]

auショップやPiPitトヨタレンタリース、トヨタ純正部品共販店を含むトヨタの各ディーラーなどの販売店に常備されている。このカードはSIMロックレベル2の影響を受けず、どのau携帯電話でも利用できる。なお、このカードにも電話番号は記録されている。IC面はオレンジの地で上記と同様のロゴが描かれており、一部、灰色地で「保守用」と書かれている。ICの反対の面はICCIDが刻まれている他、小さい四角い枠の中に「保守用」と刻まれている。micro SIMタイプやNano SIMタイプが存在するかは不明。

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

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  1. ^ auICカード対応のauケータイを譲り受… │ au Q&Aプラス”. 2012年9月8日閲覧。
  2. ^ 例外として、SIRIUS α IS06(PTI06)などのスマートフォンに限りSIMの制限はない。CDMA2000 1x系の通信方式であるためW-CDMA系の通信方式を採用したキャリア(ドコモソフトバンクモバイルイー・モバイル等)の端末は利用できない。
  3. ^ 後藤祥子 (2005年8月11日). “「au ICカード」、他人の携帯では動かない?”. ITmedia. 2008年11月5日閲覧。
  4. ^ iPhone 4Sも――auの一部スマートフォンはSIMの“キャリア内ロック”なし ITmedia
  5. ^ ISW11MにはSIMスロットを搭載しているが、これはW-CDMAエリア専用で通常は利用できない。
  6. ^ 本機はCDMA 1XCDMA2000 1xMC)専用のGPS搭載携帯型位置情報ツールなので、当然ながらau ICカードに非対応となっている。
  7. ^ 「auのiPhoneにしたら選べなくなってしまった!」 ケータイWatch
  8. ^ 2014年夏モデルの機種でもmicro SIMタイプは存在する。
  9. ^ ただし利用はBand1(2.1GHz)のLTEのみ。ただし、全ての機能が利用できる訳ではない。

外部リンク[編集]