ロマン・ポランスキー

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ロマン・ポランスキー
Roman Polanski
Roman Polanski
2012年
本名 Rajmund Roman Liebling
生年月日 1933年8月18日(80歳)
出生地 フランスの旗 フランス パリ
国籍 ポーランドの旗 ポーランド
フランスの旗 フランス二重国籍
配偶者 Barbara Lass (1959-1962)
シャロン・テート (1968-1969)
エマニュエル・セニエ (1989-)

ロマン・ポランスキーRoman Polanski, 1933年8月18日 - )は、ポーランド映画監督

プロフィール[編集]

生い立ち[編集]

ユダヤ教徒ポーランド人の父親とカトリック教徒でロシア生まれのポーランド人の母親の間にフランス首都パリで生まれる[1][2][3][4]。出生時の名前はライムント・ロマン・リープリンク(Rajmund Roman Liebling)。3歳のとき一家はポーランドクラクフに引越し、そこで幼少期を過ごした。

第二次世界大戦時はドイツがクラクフに作ったユダヤ人ゲットーに押し込められた。ゲットーのユダヤ人が一斉に逮捕される直前、父親はゲットーの有刺鉄線を切って穴を作り、そこから息子を逃がした。父母はドイツ人に別々に連行された。母親はアウシュビッツでドイツ人に虐殺された。父親はドイツ人により採石場で強制労働をさせられ、終戦まで生き残った。

また自身も、ドイツに占領されたフランスのヴィシー政権下における「ユダヤ人狩り」から逃れるため転々と逃亡した。この体験がポランスキーの作品に深く影響を与えることとなった。

俳優[編集]

第二次世界大戦終結後にポーランドへ戻り、生き延びた父親と再会した。その後は映画に興味を持ち、ウッチ映画大学で学んだ後、冷戦下の1950年代にポーランドで俳優として活動を始める。いくつかのポーランド映画に出演後、自由な表現活動を求めてフランスに移った。

映画監督[編集]

1962年に『水の中のナイフ』で監督デビュー。共産党一党独裁体制のポーランドでは黙殺されたが西側諸国で絶賛された。その評判に惹かれるように1963年イギリスに渡り映画『吸血鬼』などを製作する一方で、アメリカヒューストンに居を構える。

シャロン・テートとの結婚と悲劇[編集]

『吸血鬼』に出演した女優シャロン・テートと1968年に結婚(2度目の結婚)。しかし翌年の1969年8月9日、テートはポランスキーの自宅でチャールズ・マンソン率いるカルト教団に惨殺された。当時、テートはポランスキーの子を身ごもっており、妊娠8ヶ月だった。

少女への淫行容疑[編集]

ポランスキーはアメリカに絶望するが立ち直り、作品を撮り続けた。しかし1977年ジャック・ニコルソン邸で、当時13歳の子役モデルに性的行為(強姦アナルセックス)をした嫌疑をかけられ逮捕、裁判では司法取引により法定強姦の有罪の判決(実刑 懲役50年以上という換算)を受ける。ポランスキーは法廷の外では無実を主張、これは冤罪であり、本人は少女とその母親による恐喝の対象になっていたと述べている[5]。その後、保釈中に「映画撮影」と偽ってアメリカを出国し、ヨーロッパへ逃亡した。以後アメリカへ1度も入国していない。1978年フランスに移り市民権を取得した。1979年の作品『テス』で主演をつとめることになるナスターシャ・キンスキーとは、彼女が15歳の頃から性的関係を結んでいた[6][7]1989年に女優のエマニュエル・セニエと3度目の結婚をしている。

現在[編集]

主に1960年代から1970年代にかけて活躍したものの、それ以降は凡作が続き全盛期は過ぎたと見られていたが、2002年公開の『戦場のピアニスト』で第55回カンヌ国際映画祭パルムドール及びアカデミー監督賞を受賞(上記の問題により逮捕・収監の可能性があるため授賞式には参加せず)、この受賞当時ポランスキーは69歳と7ヶ月で同賞の最年長受賞者となった。この記録はクリント・イーストウッドが74歳で受賞した2005年に破られた。

2009年9月、チューリッヒ映画祭の「生涯功労賞」授与式に出席するためスイスに滞在中、前述の少女への淫行容疑に関連してスイス司法当局に身柄を拘束された[8]。アメリカは身柄引き渡しを要求したがスイスはこれを拒否、2010年7月12日に釈放を決定した[9]

2010年には『ゴーストライター』で第60回ベルリン国際映画祭監督賞を受賞した。

その他[編集]

  • 日本では慣用的にポランスキーと呼ばれているがポーランド語ではPolańskiと綴り[pɔˈlaɲskʲi]とよむ。

主な作品[編集]

監督[編集]

出演[編集]

主な受賞[編集]

脚注[編集]

  1. ^ The Guardian profile: Roman Polanski | The Guardian | Guardian Unlimited
  2. ^ The religion of director Roman Polanski
  3. ^ Roman Polanski | UXL Newsmakers | Find Articles at BNET.com
  4. ^ Crisis Magazine
  5. ^ Polanski, Roman (1984). Roman by Polanski. William Morrow & Co.. ISBN 978-0688026219. 
  6. ^ Leaming, Barbera Polanski, A Biography: The Filmmaker as Voyeur, New York: Simon and Schuster (1981), p. 155.
  7. ^ Roman Polanski: Wanted and Desired (directed by Marina Zenovich), HBO in 2008.
  8. ^ Polanski arrested in connection with sex charge”. 2009年9月27日閲覧。
  9. ^ “ポランスキー監督釈放、米への移送はスイス拒否” ((日本語)). 読売新聞. (2010年7月13日). http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100713-OYT1T00011.htm 2010年7月13日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]