JR四国2000系気動車

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2000系気動車
(共通事項)
2000系気動車による特急「しまんと」4号・「南風」4号
2000系気動車による
特急「しまんと」4号・「南風」4号
基本情報
運用者 JR logo (shikoku).svg 四国旅客鉄道(JR四国)
土佐くろしお鉄道
製造所 富士重工業
主要諸元
軌間 1,067 mm狭軌
車体長 21,300 mm(2000形)
20,800 mm
車体幅 2,839 mm
車体高 3,385 mm
床面高さ 1,105 mm
車体材質 ステンレス鋼
台車 ロールゴム式制御振子空気バネ式ボルスタレス台車
車輪径 810 mm
動力伝達方式 ディーゼル液体式
機関 水冷 直列6気筒 直噴式ディーゼル
インタークーラー付ターボチャージャー
変速機 液体
(電磁油圧式 液体式自動変速式)
制動装置 電気指令式空気ブレーキ
(機関・排気ブレーキ併用)
保安装置 ATS-SS
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2000系気動車(2000けいきどうしゃ)は、四国旅客鉄道(JR四国)と土佐くろしお鉄道特急形気動車

概要[編集]

四国島内の高速道路網整備に伴い、特に四国山地を横断し急勾配・急カーブが続く土讃線における特急列車の速度向上を目的としてJR四国と鉄道総合技術研究所(鉄道総研)が共同で開発した形式である。

西暦2000年を目前に開発されたことから、『2000系』という、日本国有鉄道(国鉄)式の「キハ」等の文字を使用せず四桁数字だけで表記する私鉄車両のような形式称号が付与され[1][注 1]、以後、JR四国の新型車両はすべて四桁数字だけの形式称号を名乗ることとなった[注 2]

エンジンから台車への動力伝達の反作用から困難とされてきた振り子式気動車を、搭載された2つのエンジンの回転方向をお互いに逆回転させることで、それによって生じる車体への回転力を相殺させることにより実現する[注 3]とともに、遠心力による車体傾斜に先行して機械的に車体傾斜を生じさせ乗り心地の改善を図る制御付自然振り子が採用された。振り子式気動車としては世界初、制御付振り子式車両としては日本初の車両である。

制御つき自然振り子はあらかじめ走行線区の線形データを記憶させ、これに応じて車体傾斜させるため、線形データが入っていない線区では振り子が使用できない。また、宇野線本四備讃線では振り子を使用しない。振り子機構はコロ式。振り子作用時の車体最大傾斜角は5°で、曲線半径600mで本則+30km/hの120km/hの運転を可能とした。

ブレーキシステムは電気指令式空気ブレーキで、制動距離の短縮のために機関ブレーキ排気ブレーキを併用している。重心を下げるため車輪径を810mmに小径化し、客用扉部分のステップをなくす[注 4]とともに、ステンレス製の車体外板に1.2mm厚[注 5]の薄いものを使用して車体の軽量化を図っている。連結器は密着連結器が採用された。

エンジンはコマツ製の直噴式SA6D125H形[注 6]で出力は330ps。新潟コンバータの直結2段式液体変速機TACN22-1601との組み合わせで、25パーミル上り勾配での均衡速度は95km/hを達成している。

客用扉にはプラグドアを採用。キハ185系に合わせて片側2箇所となっており、これは8000系電車も同じである。また、客用扉が開いたまま動き出しても、5km/hを超えると自動的に閉まるようになっている。

製作年度により以下の3種類があり、相互に連結することで柔軟に運用することができる。

試作車両「TSE」[編集]

2000系気動車
(試作車 TSE)
2000系試作車「TSE」による特急「しまんと51号」
2000系試作車「TSE」による特急「しまんと51号」
基本情報
運用者 JR logo (shikoku).svg 四国旅客鉄道(JR四国)
主要諸元
最高運転速度 120 km/h
車両定員 46名→48名(2000形)
43名[注 7]→48名(2100形)
54名→56名(2200形)
車両重量 38.9 t(2000形)
39.6 t(2100形)
37.0 t(2200形)
台車 S-DT56形(台車枠は溶接構造)
動力伝達方式 ディーゼル液体式
機関 SA6D-125H形
機関出力 330 PS/2,000 rpm×2基 / 両
変速機 TACN22-1601形
変速段 変速1段・直結2段
制動装置 踏面両抱式(特殊鋳鉄制輪子)
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第30回(1990年
ローレル賞受賞車両
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2008年7月30日 / 丸亀駅 - 多度津駅間

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1989年平成元年)に富士重工業で製作された試作編成3両で[4]、「TSE[注 8]愛称を持つ。最高運転速度は120km/h。テープ式(1993年に音声合成式へ交換)の自動放送装置やLED車内案内表示装置行先表示器(2201を除く)を備えている。

座席冷房吹き出し口はキハ185系の流れを汲んでおり、冷風吹き出し口は観光バスのように荷物棚の下に各自で風量・風向の調節が可能なタイプが設けられている。

登場当初は、万が一量産化に失敗した時に備え、AV装置を搭載して前面展望の映像を流したりしたほか、連結面の内側に化粧板パネルを設置したり、座席は少し窓側を向くように固定できるようにしたなど、団体専用列車としても使用可能な設備を設けていた[5]。その後、量産化改造時に座席を窓側へ向けて固定出来ないようにしたほか、AV装置は撤去し、2001、2201ではAV装置前に二人用座席を1つ増設、2101ではソファーを撤去し二人用座席を8つ取り付けた。

座席の前後間隔はキハ185系より40mm拡大した980mmとしている。2001、2201の座席は増設部も含めて全面モケット張りの同じ座席だが、2101の座席は元ソファースペースを含む4列が量産車と同じバックシェルタイプ(後述)の座席とされた。

鉄道友の会ローレル賞」「日本機械学会賞」を受賞。これを受けて一時期、2001の前面中央部に大型の、2101運転席上部に小型横長の「'90 LAUREL PRIZE」と表記されたステッカーが貼付されていた。

1989年に高松運転所に配置され、特急「南風」、「しまんと」の臨時列車として運用開始。1990年(平成2年)には編成ごと方向転換し、量産化改造のうえで松山運転所に転出、主に岡山駅 - 松山駅間で「しおかぜ」増結車として使用された。

1993年(平成5年)には予讃線特急に8000系電車が投入されたことにより、方向転換されて再度高松運転所に配置された。土讃線特急の「あしずり」「しまんと」の特定運用や、中間車2201を外した2001と2101の2両での運用、2101の外側貫通扉の代替とされる板を外し2001+2101+2100形の編成を組んだ「しまんと」での運用などに用いられた。2001、2101の連結側と2201の連結器が量産車と同じ密着連結器+電気連結器に交換された後は、2001 + 2201 + 2100形または2400形の3両、2150形または2450形 + 2101の2両で伊予西条駅 - 高松駅 - 徳島駅間の「うずしお」に運用されるなど、様々な使い方がされていた。

2003年(平成15年)10月に松山運転所に再転属され、2200形1両を組み込んだ4両編成で特急「宇和海」のほか2005年(平成17年)3月までは朝の高松発宇和島行き1本と夜の松山発高松行き1本の特急「いしづち」でも運用されていた。2006年(平成18年)3月18日改正からはTSEとして落成した車両のみの3両編成に減車し、一部の「宇和海」で運用されている。

2000形 (2001)
編成の下り方先頭に組成される、運転台付きの普通車。定員48名(登場時は46名)。振子制御装置を搭載し、行先表示器とトイレ・洗面所が設置されている。登場時は密着自動連結器で、運転台がある側に大きなカバーを備えていたが、後にカバーを撤去したうえで密着連結器+電気連結器に変更された。さらにその後運転台がない側も密着連結器+電気連結器に変更された。
2100形 (2101)
編成の上り方先頭に組成される、運転台付きの普通車。定員48名。2001とは異なり平面的な前面である。行先表示器とトイレ・洗面所が設置されている。
登場時は2分割式プラグドアの外側貫通扉が設置されていた。後に板式のヘッドマークが取り付けられた時期もあったが、量産化改造の際にプラグドアレールを外して外側貫通扉を撤去し、幌が取り付けられた。高松運転所に転属した際に幌は撤去されて外側貫通扉の代替となる板が付いた。この板にはヘッドマーク掛けがないため、現在までヘッドマークが掲出されていない。
かつては運転台がない車端寄りに、線路方向に座席を配したソファースペースが設けられていた(この当時の定員は座席36名、ソファー7名)。登場時は密着自動連結器で、キハ185系と併結できるような仕様になっていたが、実際に連結されて営業運転されたことはなかった。後に量産化改造で運転台がある側が密着連結器+電気連結器に変更された。さらにその後運転台がない側も密着連結器+電気連結器に変更された。
2200形 (2201)
編成の中間に組成される、運転台なしの普通車。定員56名(登場時は54名)。業務用室、車販準備室、車掌室、テレホンカード公衆電話をそなえた電話室を設置(公衆電話は2000年に撤去)。登場時は密着自動連結器だったが、後に密着連結器+電気連結器に変更された。



量産車[編集]

2000系気動車
(量産車)
2000系量産車による特急「南風」(児島駅)
2000系量産車による特急「南風」(児島駅
基本情報
運用者 JR logo (shikoku).svg 四国旅客鉄道(JR四国)
土佐くろしお鉄道
主要諸元
最高運転速度 120 km/h
車両定員 34名[注 9](2000形)
52名(2100形・2150形)
68名(2200形)
車両重量 39.7 t(2000形)
39.5 t(2100形)
39.6 t(2150形)
37.0 t(2200形)
台車 S-DT56形(台車枠はプレス構造)
動力伝達方式 ディーゼル液体式
機関 SA6D-125H形
機関出力 330 PS/2,000 rpm×2基 / 両
変速機 TACN22-1601形
変速段 変速1段・直結2段
制動装置 踏面両抱式(増粘着式合成制輪子)
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2003年11月22日 / 松山駅 - 内子駅間

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試作車両「TSE」での性能試験を経て1990年から富士重工業で量産された車両である[4]。この形式のみJR四国と土佐くろしお鉄道の共同製作である。最高運転速度は「TSE」と同じ120km/h。

TSEからの変更点として、先頭車には字幕式の列車愛称表示器が設けられたほか[4]、前面ブラックフェイス化による昼間時の遠方視認性低下を考慮して、前照灯尾灯ユニット付近に警戒色(黄橙色)が入れられた。座席の背面をFRP製化粧板で覆ったバックシェルタイプに変更。座席の前後間隔は新設のグリーン席がキハ185系より10mm拡大した1,170mm、普通車はTSEと同じ980mm。各席の荷物棚下の冷風吹き出し口を廃止し、車体側面の乗降ドア脇にはLED式の号車番号表示器が設置され、車内の仕切扉の機構は空気式から電気式に、連結器は密着自動連結器から密着連結器+電気連結器に変更されている[4]。なお、自動放送装置は最初音声合成型のテープ音源が導入されていたが、2004年にTSEを含む全車両がICメモリ音源に変更された。

土佐くろしお鉄道所有の4両 (2030, 2130, 2230, 2231) は車体中央に土佐くろしお鉄道のロゴマーク (TKT) が、2030と2130は車端に高知県のロゴマーク(国民休暇県高知)がそれぞれあること以外は同一仕様で製造され、高知運転所に配置された。車両番号は十位を3として区別している。1990年11月の運用開始時は4両が同じ運用に入っており、後に1両単位で運用されるようになったが、「アンパンマン列車」となった現在は4両固定編成で運用されている(後述)。

1990年7月からダイヤはキハ185系のまま「南風」「しまんと」運用に入り、同年11月21日のダイヤ改正後は当初のねらい通り、従来キハ181系やキハ185系により運行されていた岡山発着の「しおかぜ」「南風」の大部分を置き換え[注 10]、2000系のダイヤとしての運転開始当初は宇多津駅 - 高松駅間には入線しなかった。なお、1991年には西日本旅客鉄道(JR西日本)広島支社に貸し出され、芸備線で試験走行を行った[6]

当初は瀬戸大橋上での騒音対策のため、キハ181系、キハ185系と同様に神道山トンネル - 北備讃瀬戸大橋中央付近で65km/h運転を行う措置が取られていたが、曲線通過速度や最高運転速度の引き上げにより、所要時間が最大で約40分短縮された。なお、1993年(「うずしお」のみ1998年)からは8000系電車と同じ95km/hで減速区間を通過している。

また、前述の措置によって一部列車が児島駅を通過し、JR西日本とJR四国の乗務員交代は多度津駅で行うか、乗務員交代を行わずにJR四国の乗務員が岡山駅まで乗務していた。2014年現在はすべての特急列車が児島駅に停車し、JR西日本とJR四国の乗務員交代を行っている。

2007年ごろには、大半の車両の客用扉が窓ガラス面積の小さいものに交換され、2008年からは同年3月15日の完全禁煙化に先行して、すでに喫煙車として運用されない車両では肘掛けの灰皿の撤去も行われている。

2000形 (2002 - 2011, 2030)
編成の下り方に組成される、運転台付きの非貫通型先頭車。「TSE」の全席普通車からグリーン普通合造車に変更されている。定員はグリーン席18名(3列×6)・普通席16名(4列×4)。振子制御装置を搭載しており、行先表示器とトイレ・洗面所が設置されている。グリーン室の荷物棚には当初蓋が設置されていたが、蓋の落下事故を受けて全車通常の荷物棚に改修された。車販準備室とカード式公衆電話が普通席寄りデッキに設置されていたが、後にいずれも撤去され車販準備室跡には清涼飲料水自動販売機が設置された。
2100形 (2102 - 2123, 2130)
編成の上り方に組成される、運転台付きの貫通型先頭車。全席普通車で、定員52名。行先表示器とトイレ・洗面所が設置されている。2101から前面デザインが変更され、貫通扉も一般的な片開き式になった。機器配置の見直しで、2101より定員が増えた。一部の車両では洗面所を撤去して喫煙ルームを設置する改造がされている。
2150形 (2151 - 2157)
編成の下り方に組成される、運転台付きの貫通型先頭車。全席普通車で、定員52名。内装・外装ともに2100形とほぼ同一だが、グリーン車非連結の運用に対応するため、振子制御装置を搭載している。行先表示器とトイレ・洗面所を設置。
2200形 (2202 - 2219, 2230, 2231)
編成の中間に組成される、運転台なしの普通車。定員68名。2201にあった業務用室、車販準備室、車掌室、電話室が廃止され、若干定員が増えた。

ギャラリー[編集]

N2000系[編集]

2000系気動車
(改良型 N2000系)
N2000系による特急「うずしお」(2003年8月13日 / 徳島駅)
N2000系による特急「うずしお」
(2003年8月13日 / 徳島駅)
基本情報
運用者 JR logo (shikoku).svg 四国旅客鉄道(JR四国)
製造所 富士重工業
主要諸元
最高運転速度 130 km/h
車両定員 47名(2400形)
52名(2450形)
68名(2500形)
車両重量 39.5 t(2400形 2424)
39.8 t(2400形 2425 - 2429)
39.6 t(2450形 2458)
39.9 t(2450形 2459 - 2463)
37.0 t(2500形)
台車 S-DT61形
動力伝達方式 ディーゼル液体式
機関 SA6D-125H-1形
機関出力 350 PS/2,000 rpm×2基 / 両
変速機 TACN22-1601形
変速段 変速1段・直結2段
制動装置 ディスクキャリパ式(車輪ディスクブレーキ)
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2003年11月30日 / 高松駅 - 志度駅間

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N2000系の通称を持つこのグループは、最高速度130km/h運転を目的として高徳線向けに製造した改良型である。在籍する16両のうち、12両が編成を固定のうえで運用され、残りの4両は予讃線・土讃線でも運用される。全車が富士重工業で製造された。

改良には智頭急行HOT7000系の技術をフィードバックしており、搭載エンジンの出力は330馬力から350馬力(コマツ製SA6D125H-1A)に増強された。基礎ブレーキ装置も量産車の踏面ブレーキからディスクブレーキに改められ、滑走防止装置が搭載された。また、環境問題を考慮して、冷房装置の冷媒には代替フロンが使用されている。

1995年(平成7年)に先行車2両 (2424, 2458) が、1997年(平成9年)に2500形が量産車として落成し、同年の年末年始繁忙期輸送で営業運転を開始した。1998年から量産車の先頭車が登場し、最終的に量産車は3形式合わせ14両が製造された。

先行車は従来の2100形と外観や座席がほぼ同じだが、貫通扉、客用扉の色が赤色とされ、黄色の前面警戒色の帯が太いことで区別されていた。2424は車椅子対応の座席と洋式トイレが設置された。量産車は前面もリニューアルされ、貫通型高運転台構造のスタイリッシュなデザインとされ、車体外装も紺色と赤のツートンカラーとされた。これを受けて、先行車2両の外装も量産車に準じたものに変更された。

量産車の座席は8000系電車と同様全面モケット張りになっている。客用扉のロック方式が2000系量産車、N2000系先行車と異なり、5km/hを超えるとロックされる。座席の前後間隔はTSE、量産車、N2000先行車と同じ980mmとしている。グリーン・普通合造車はなく、2400形・2450形・2500形の各形式があり、車両番号は従来車の続番+300とされた。2425 - 2429では小便所も設置されている。

2400形 (2424, 2425 - 2429)
上り方先頭車で、全席普通車。定員47名。行先表示器を装備し、洋式トイレ小便所(2424は設置なし)、洗面所、車椅子対応座席が設置されている。前面助士席寄り窓下には「SHIKOKU」の文字が、乗務員室下側面に「N2000」の文字が表記されている。洗面所を撤去して喫煙ルームを設置する改造がなされている。
2450形 (2458, 2459 - 2463)
下り方先頭車で、全席普通車。定員52名。行先表示器と振子制御装置を搭載し、トイレと洗面所を設置。量産車のみ、トイレ寄りデッキにカード式公衆電話が設置されていたが、後に撤去された。
2500形 (2520 - 2523)
編成の中間に組成される、運転台なしの普通車。定員68名。

現況[編集]

運用[編集]

2017年3月4日以後、以下の列車で使用されている。N2000系の一部は量産車との共通運用で、量産車の運用に入ることもある。

  • TSE
    • 特急「宇和海
      2,7,12,13,18,31号で使用
  • 量産車
    • 特急「宇和海
      TSE充当列車以外に使用、TSEの代走もすることがある。
    • 特急「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」
    • 特急「南風
    • 特急「しまんと
    • 特急「あしずり
      上記4列車のすべてで使用
  • N2000系
    • 特急「うずしお
      2往復(下り:7・29号/上り:8・32号)を除く全列車で使用。
    • 特急「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」
      「ミッドナイトEXP高松」の休前日と「モーニングEXP高松」の休日は使用されない。

配置・所属[編集]

量産車は松山運転所・高知運転所・高松運転所に59両が在籍するが、グリーン・普通合造車の2000形および中間車の2200形は高松運転所には配置されていない。なお、2005年3月2日に土佐くろしお鉄道宿毛駅構内で発生した列車衝突事故で、事故編成3両の前2両(2008・2218)が大破した。宿毛駅復旧作業の開始により、当初は現地にて解体搬出の予定だったが、大型クレーンでつり上げて撤去された(2両とも同年3月31日付で廃車)。比較的損傷の少なかった2116は多度津工場へ回送・修理された後に営業運転に復帰した。

宿毛駅の営業が再開した2005年11月1日以降、廃車となった2両の代替新造はされていないが、その代替分として松山運転所の2006が高知運転所配置とされ、続いて2006年3月18日付で2206も同所に転入した。予備のすべての車両が高松・松山・高知の共通運用となっている。

高松運転所に所属していた2218と2219は、それぞれ松山運転所と高知運転所へ転属している。また、松山運転所に所属していた2211(2011年3月12日付)と2209(2012年3月17日付)が高知運転所へ転属している。

N2000系は当初、2424のみ高知運転所に配置されていたが、2014年現在は全車両が高松運転所に配置されている。

2016年3月には、同月26日のダイヤ改正から「宇和海」の指定席車両が2100形(3号車または6号車)に変更されることに対応して、すでに車内天井に指定席区画表示板を取り付け済みだった高知運転所所属車 (2105, 2106, 2108, 2115 - 2117) と、取り付けていない松山運転所所属車 (2109-2114, 2118) との相互転配属が実施された。

  • 高松運転所:23両
    • 2100形:4両 (2120 - 2123)
    • 2150形:3両 (2153 - 2155)
    • 2400形:6両 (2424 - 2429)
    • 2450形:6両 (2458 - 2463)
    • 2500形:4両 (2520 - 2523)
  • 松山運転所:22両(太字はTSE)
    • 2000形:2両 (2001, 2005)
    • 2100形:8両 (2101, 2105 - 2108, 2115 - 2117)
    • 2150形:4両 (2151, 2152, 2156, 2157)
    • 2200形:8両 (2201, 2204, 2207, 2208, 2214 - 2217)
※2150形と2001は5両配置で5両使用のため、検査期間中は特定の「宇和海」に限り2005が1号車に連結される。
  • 高知運転所:33両
    • 2000形:9両 (2002, 2003, 2004,2006, 2007, 2009 - 2011, 2030)
    • 2100形:12両 (2102 - 2104, 2109 - 2114, 2118, 2119, 2130)
    • 2200形:12両 (2202, 2203, 2205, 2206, 2209, 2210 - 2213, 2219, 2230, 2231)

アンパンマン列車[編集]

量産車の一部は「アンパンマン列車」として運転されている。数回のリニューアル後、車内を「アンパンマン」の内装にし、車内チャイムオルゴールの「アンパンマンのマーチ」に変更する改造が実施された。特に2000形の普通車指定席部分は「アンパンマンシート」となっており、座席や内壁にアンパンマンのキャラクターが描かれている。

2016年3月26日現在、「アンパンマン列車」として運転されている車両は以下の通り。なお、高知運転所所属の2006は外装こそ量産車と同一であるが、内装にアンパンマンシートが配置されている。このため、「アンパンマン列車」の2000形が検査などで運用を外れている場合は、2006が代走運用に入る(内外装とも一般車である2000形の予備車は定期運用を持たない松山運転所の2005であり、松山 - 多度津 - 高知で送り込みおよび返却の回送がなされる)。

土讃線[編集]

高知運転所所属車による土讃線の「アンパンマン列車」は2種類が存在し、いずれも基本的に固定編成で運用される。なお、ヘッドマークは使用しない。

1号(グリーン)
2007 + 2212 + 2104の3両編成。特急「南風」2往復(下り:3・25号/上り:2・24号)で使用。当初は4両編成で運行されていたが、運用の変更で2203が外されて3両になった。土曜日は一般車1両を増結した4両編成で運転される。
2号(オレンジ)
2030 + 2230 + 2231 + 2130の4両編成。特急「南風」(下り:7・19号/上り:6・18号)と「あしずり」(下り:9号)で使用。全車両を土佐くろしお鉄道が所有している。なお、中間の2230と2231は順番が入れ替わる場合がある。

予讃線[編集]

予讃線の「アンパンマン列車」は、2016年3月25日まで以下の松山運転所所属の11両が特急「しおかぜ」・「いしづち」(いずれも下り:9・21号/上り:10・22号)、「宇和海」(下り:5・11・23・29・31号/上り:2・8・14・26号)で使用された。なお、すべて1両単位で運用されていたが、基本的に「しおかぜ」・「いしづち」運用と「宇和海」運用とを交互に繰り返すローテーションとなっており、「アンパンマンシート」は「ばいきんまん号」と「ドキンちゃん号」が隔日で連結されていた。

2000形
  • 「ばいきんまん号」:2004
  • 「ドキンちゃん号」:2005
2100形
  • 「カレーパンマン号」:2107
  • 「しょくぱんまん号」:2109
  • 「クリームパンダ号」:2110
  • 「メロンパンナちゃん号」:2113
2150形
  • 「ロールパンナ号」:2152
2200形
  • 「おむすびまん号」:2204
  • 「どんぶりまんトリオ号」:2208
  • 「あかちゃんまん号」:2210
  • 「パンこうじょうのなかま号」:2217

なお、2016年3月26日のダイヤ改正で8000系電車による「アンパンマン列車」が登場したことで、2000系「アンパンマン列車」は「しおかぜ」・「いしづち」の運用から撤退。引き続き「宇和海」で運用される2107、2152、2204を除く8両が一般塗装に戻され、2004, 2109,2110, 2113, 2210は高知運転所へ転属した。

沿革[編集]

  • 2000年(平成12年)10月14日:土讃線に「アンパンマン列車」1号(ブルー)が登場。当初は2007 + 2203 + 2212 + 2104の4両編成。
  • 2001年(平成13年)
    • 3月3日:土讃線に「アンパンマン列車」2号(ピンク)が登場。2030 + 2230 + 2231 + 2130の4両編成。
    • 10月1日:予讃線に「アンパンマン列車」11両(2000形2両、2100形4両、2150形1両、2200形4両)が登場。同時に土讃線の2編成をリニューアル(2代目)。
  • 2002年(平成14年)10月:全車両をリニューアル。土讃線が3代目、予讃線が2代目。
  • 2003年(平成15年)12月:土讃線の2編成をリニューアル(4代目)。同時に1号(ブルー)の2203が「アンパンマン列車」の運用から外れる。
  • 2005年(平成17年)10月:予讃線の「ばいきんまん号」・「ドキンちゃん号」に「アンパンマンシート」を導入[7]
  • 2008年(平成20年)
  • 2009年(平成21年)10月1日:土讃線の2編成をリニューアル(5代目)。1号はグリーン、2号はオレンジに塗装を変更し、ヘッドマークの使用を停止。
  • 2010年(平成22年)10月:予讃線の全車両をリニューアル(3代目)。
  • 2012年(平成24年)10月:予讃線の全車両をリニューアル(4代目)。
  • 2013年(平成25年)12月20日:予讃線の「アンパンマンシート」をリニューアル。「ばいきんまん号」は「ばいきん城」、「ドキンちゃん号」は「ドキンちゃんの部屋」をイメージした内装となる[7][8]
  • 2016年(平成28年)3月26日:4両を「いしづち」で先行的に運用していた8600系電車[9]を「しおかぜ」にも10両追加投入し、「アンパンマン列車」については8600系の投入によって捻出された8000系電車に置き換えられ、予讃線伊予西条駅 - 松山駅間での定期運用はなくなった。また、「宇和海」の全列車普通車化により捻出した2000形により、「南風」は全列車グリーン車付き編成に変更された[10]

リニューアル[編集]

本系列は登場から20年が経過し、行先表示器や室内設備の老朽化が目立ち始めたため、一部の車両において2010年から室内設備のリニューアルを図ることとなった。対象は2000系38両(うちグリーン席付き車9両)、N2000系12両の先頭車両・計50両[注 11]で、中間車の2200形、2500形は対象外となる。

コンセプトは8000系のリニューアル時に掲げていた「癒しの国四国」を踏襲し、床や壁、デッキを木目調とし、2000系普通車は全面モケット張り座席に交換し、腰掛けモケットを変更した。また、2000形の一部のトイレを洋式化し、ベビーシート・ベビーキープを設置。一部の2000形・2100形・2150形・2450形の各形式は和式トイレのままだが、壁面と便器をリニューアルする。なお、アンパンマン列車におけるリニューアルとは別であるため、アンパンマンシートは変更されていない。

2010年9月24日、完成した普通車先頭車 (2121) が報道陣に公開された。同年以降年間で7、8両の改造を予定している[11][12]

2012年12月現在、以下の車両がリニューアル施工済である。2004と2007はトイレを洋式としている。

  • 2000形:4両 (2003, 2004, 2007, 2010)
  • 2100形:14両 (2103 - 2105, 2107, 2109, 2110, 2113 - 2115, 2117 - 2119, 2121, 2123)
  • 2150形:5両 (2151 - 2153, 2155, 2156)

トイレについて[編集]

本系列に設置されているトイレは、2400形が洋式であるほかはすべて和式である。従来、JR四国は地域性を理由に車内トイレの洋式化を見送っており、6000系電車では和式トイレが設置された。しかし、交通バリアフリー法制定後、1000形気動車に追加設置されたトイレや1500形気動車では車椅子対応の洋式とされた。8000系電車のリニューアルでも5箇所中3箇所は洋式[注 12]とされている。

なお、2010年度のJR四国の事業計画に盛り込まれたリニューアルによって一部の2000形にも洋式のトイレが設置されている。

今後[編集]

2014年から2016年にかけ、電化区間における本系列の老朽取り換え名目で8600系電車が新製されたが[9]、予備車の捻出に留まっており、これに伴う廃車は発生しなかった。

その後、JR四国の「平成28年度事業計画」において、本系列の老朽取り換え用としての特急気動車の開発・投入が示され[13]、2017年1月30日に系列名が2600系、最高運転速度は2000系と同じ120km/hとなることが発表された[14]
2017年初頭には量産先行車4両が落成したものの、具体的な置き換えスケジュールについては公表されず、一部報道では、同年秋まで各路線で試運転を行い、その結果次第で最終的に投入路線を決めることとされていたが[15]、9月の追加報道により、同年内に「うずしお」で定期列車として運転を開始する見込みであることがわかった[16]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 四桁数字だけで形式を表記する私鉄としては、阪急阪神京阪などが存在する。近鉄名鉄などは車両自体は四桁数字のみの表記だが、形式としては「モ」や「ク」等の文字が使用されている。
  2. ^ このほか国鉄から継承した121系も2016年から改造工事に伴い7200系に形式変更されている[2]
  3. ^ 実際には後の実験で、エンジン1基で振り子を作動させても問題はないことが判明している。機関故障で予備車両のやりくりがつかない場合は、エンジン1基のみで振り子を作動させている[3]
  4. ^ TSEおよび量産車導入に際して、ホームの高さが低いでは嵩上げが実施された。
  5. ^ 通常の軽量ステンレス車は1.5mm、他はJR東日本209系0番台車に例がある程度である。
  6. ^ JR四国での社内制式名称はないが、東日本旅客鉄道(JR東日本)ではこのエンジンにDMF11HZという社内制式名称を与えている。
  7. ^ 座席36名、ソファー7名。
  8. ^ Trans Shikoku Experimental」(四国横断実験)の略[1]
  9. ^ グリーン席18名、普通席16名。
  10. ^ キハ181系は8000系電車量産車が投入された1993年に全車が廃車された。キハ185系は20両が九州旅客鉄道(JR九州)に譲渡され、JR四国に残った32両のうち一部は普通列車仕様(3000, 3100番台)に改造された(詳細については「国鉄キハ185系気動車」を参照)。
  11. ^ 実際には先頭車が土佐くろしお鉄道籍の2両を含めて53両あるが、どの先頭車両が対象外かは不明。
  12. ^ 1箇所は落成時から洋式である。

出典[編集]

  1. ^ a b 鉄道ファン 1989年4月号(通巻336号) 特集:JR各社のステータス・トレイン』 交友社
  2. ^ “JR四国 121系近郊形直流電車 リニューアル工事実施”. 鉄道ホビダス (ネコ・パブリッシング). (2016年5月12日). http://rail.hobidas.com/news/info/article/jr_121.html 2017年2月24日閲覧。 
  3. ^ 週刊鉄道データファイル 299号』 デアゴスティーニ・ジャパン2009年12月1日
  4. ^ a b c d 「JRの現役試作車・量産先行車」、『鉄道ジャーナル』第588巻、鉄道ジャーナル社、2015年、 99頁。
  5. ^ 風光明媚!長距離特急「南風」に乗ってみた”. 東洋経済ONLINE (2016年8月23日). 2016年8月23日閲覧。
  6. ^ 西日本旅客鉄道広島支社編『JR西日本広島支社10年史 : 次なる10年に向かって 1987〜1997』西日本旅客鉄道広島支社、1997年、p.380。
  7. ^ a b “予讃線アンパンマン列車 「アンパンマンシート」をリニューアルします” (プレスリリース), 四国旅客鉄道, (2013年11月25日), http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-11-25/02.htm 2014年11月7日閲覧。 
  8. ^ “予讃線アンパンマン列車 「アンパンマンシート」リニューアル完成記念出発式について” (プレスリリース), 四国旅客鉄道, (2013年12月16日), http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-11-25/02.htm 2014年11月7日閲覧。 
  9. ^ a b “特急形直流電車の新製について” (プレスリリース), 四国旅客鉄道, (2013年11月25日), http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-11-25/01.htm 2014年11月7日閲覧。 
  10. ^ 平成28年3月ダイヤ改正について - JR四国プレスリリース、2015年12月18日付、2015年12月18日閲覧。
  11. ^ “2000系特急気動車のリニューアルについて” (プレスリリース), 四国旅客鉄道, (2010年9月17日), オリジナル2010年9月20日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20100920200502/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/10-09-17/02.htm 2010年9月17日閲覧。 
  12. ^ “特急気動車の内装、木目調に一新/JR四国”. 四国新聞 (四国新聞社). (2010年9月24日). http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/article.aspx?id=20100924000262 2014年11月7日閲覧。 
  13. ^ 平成28年度事業計画 (PDF)”. 四国旅客鉄道 (2016年). 2017年1月30日閲覧。
  14. ^ 特急形気動車の完成について (PDF)”. 四国旅客鉄道 (2017年1月30日). 2017年1月31日閲覧。
  15. ^ 新型特急「2600系」完成 JR四国の気動車:朝日新聞デジタル”. 2017年2月21日閲覧。
  16. ^ 新型特急、年内に本格運行 JR四国・高徳線”. 徳島新聞 (2017年9月20日). 2017年9月20日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]