北大阪急行電鉄8000形電車

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北大阪急行電鉄8000形電車
試運転中の8000形車両(2013年8月)
試運転中の8000形車両(2013年8月)
基本情報
製造所 アルナ工機
製造年 1986年 - 1996年
製造数 70両
主要諸元
編成 10両編成
軌間 1,435 mm
電気方式 直流750V第三軌条方式
最高運転速度 70 km/h
設計最高速度 70 km/h
起動加速度 3.0 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
編成定員 1,280(438)人
編成重量 308.5t
全長 18,740 mm
全幅 2,890 mm
全高 3,745 mm
車体 アルミニウム合金
駆動方式 平行可とう式歯車継手方式
歯車比 103:14 (7.36)
編成出力 2800kw
制御装置 VVVFインバータ制御
東芝GTOサイリスタ素子)(更新前)
IGBT素子)(更新後)
制動装置 回生ブレーキ併用全電気指令式電磁直通ブレーキ(HRDA-1)
保安装置 自動列車制御装置(WS-ATC)
備考 定員の括弧内は着席定員
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第27回(1987年
ローレル賞受賞車両

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北大阪急行電鉄8000形電車(きたおおさかきゅうこうでんてつ8000けいでんしゃ)は、北大阪急行電鉄通勤形電車である。北極星を意味するポールスター(POLESTAR)の愛称がある。1987年(昭和62年)に鉄道友の会ローレル賞を受賞した。

概要[編集]

1986年昭和61年)から車両冷房化と開業当初からの2000形置き換えのために製造された。同年に製造された編成は8両編成だったが、1987年(昭和62年)に8100形を新造・組み込みし9両編成化され[1]、同年以降製造の編成も最初から9両編成で落成した。1993年(平成5年)4月までに9両編成7本(63両、車両番号・編成は千里中央側から8000形、8100形、8200形の順で8900形まで[2]。8500形はなし)がそろって2000形の置き換えを完了した。1995年(平成7年)から1996年(平成8年)にかけて、自社線および相互乗り入れ先である御堂筋線の10両化に伴い、8600形7両が新規製造され、従来の8600形は8500形に改番された。北大阪急行電鉄南北線と、相互乗り入れ先の大阪市高速電気軌道(2018年3月までは大阪市交通局が運営)御堂筋線で運用される。

外観・機器・内装[編集]

本形式は、窓配置や寸法などが相互乗り入れ先である大阪市交通局の仕様に準じているが、それ以外は親会社である阪急電鉄の車両に準じた仕様で、同じく阪急電鉄の子会社であったアルナ工機で設計・製造された。このため、アルミ製鎧戸を日よけとする一枚下降窓を採用している他、アルミ車体に塗装を施すという点でも阪急車両と共通する。また、それまでの車両では車両前面、運転台の上に設置されていた列車無線アンテナが先頭車の後部妻面(連結面)に移されており、すっきりとした前面デザインとなっている。

車体塗装は、阪急6000系等の上部に塗装されているアイボリーをベースに、乗り入れ先の御堂筋線に準じたカラーの赤と、親会社の阪急電鉄の系列カラーであるマルーンの2色の帯を上下に巻いている。

主回路制御装置には東芝製のGTOサイリスタ素子使用のVVVFインバータ制御を採用した。回生ブレーキを装備するが、回生失効速度が高いのが特徴である。主電動機は三相誘導電動機のSEA-312(定格出力140kW)を搭載し、1台の主制御器でこの電動機を4基制御する、1C4M(1 Controller 4 Motors)方式となっている。

当時の車両としては珍しく運転台の速度計や電圧計、電流計などがデジタル表示とされた。台車住友金属工業製のSUミンデン式ボルスタレス台車を装着する。

内装は、木目印刷を施した化粧板、ゴールデンオリーブ色の座席[3]となっており、こちらも阪急電鉄の車両と同仕様である。そして、車両間の貫通扉は当時の通勤形車両としては珍しく自動ドア(押ボタン式)を採用したことが特徴となっている[4]。また、車体両端の冷房装置搭載部を除くと屋根が車両限界いっぱいまで高められており、地下鉄用車両としては高い天井と開放感のある広い室内を実現している。

ドアチャイムは手動で、客用ドアの開閉前に車掌がボタンを押すことにより鳴動する仕組みとなっている[5]。基本的に自社線内のみの使用であるが、御堂筋線内でも使用される場合がある。千里中央に向かって左側扉では2点和音のチャイムが、右側の扉では3点和音のチャイムが鳴る。

登場後の変化[編集]

1989年平成元年)に製造された8005Fから、行先表示幕に英文が入り、後に8004F以前の編成についても交換された。

1993年(平成5年)10月より自社線内で8トラックテープによる車内自動放送(その後ICレコーダーに交換)が実施されることになり、再生装置が設置された(事前に準備工事は行っていた)。車内自動放送の日本語音声は秀平真由美(1999年3月31日までは津田英治)が担当している。

8006Fに取り付けられているLED案内表示器
30周年ヘッドマーク貼り付け車
(2016年10月 なかもず駅)

2002年(平成14年)11月には、8006FにLED式車内案内表示装置の設置とドアチャイムの自動化[6]改造が行われた。

2006年(平成18年)3月には8006Fの全車両の2番ドアと3番ドアの間の座席にNTTドコモキャラクタードコモダケ」が描かれた座席広告が登場し、同年3月31日までこの仕様で運行された。同年7月1日には営業運転開始から20周年を迎え、同年6月中旬から7月下旬まで非常貫通扉上に記念ステッカーが掲出された。

2010年(平成22年)2月には、2月24日で開業40周年を迎えることを記念し、沿線にある新田、東泉丘、桃山台、寺内の各小学校の児童絵画展および北大阪急行沿線の40年前と現在の様子を比較できる写真展が開催されていた。

2013年(平成25年)3月27日から、一部編成の車内照明がLEDに変更されている[7]

2016年(平成28年)7月1日には、8000形がデビュー30周年を迎えた記念に、「POLESTAR 30th Anniversary」デザインのヘッドマークと車内つり革シールが、同月時点で残っている4編成のうち、掲出当時定期検査中の8003Fを除く3編成に掲出された[8][9]

そのほか、落成時点からの変化には、前述したドアチャイムの設置、1993年から1995年にかけての車椅子スペースの設置[10]、座席モケットのオレンジ色からゴールデンオリーブ色への変更、起動加速度の大阪市車両と同等への向上がある。

更新工事・廃車[編集]

前照灯が白色LEDになり、一部の床下機器(VVVFインバーター制御のIGBT化など)、各種運転台機器を更新した8003Fが2012年9月14日に日中試運転を行い、同年11月に営業運転に復帰した[11]。この更新工事では車内の更新はほとんど行われていないが、同編成は西日本の車両で初めて車両に搭載される照明が100%LED化された。

2014年8月には、8007Fが8003Fとほぼ同様の内容の更新工事を施工された[12]。この編成では運転台のメーターがアナログ式に変更されているほか、車外スピーカーが設置されている。

一方で、9000形運用の本格化に伴い、同月には8002Fが、2015年2月には8004Fが廃車となった[13]

2015年6月には、8006Fが8007Fと同様の更新工事を施工された[14]。ただし、8006Fは改造前から前照灯がLEDに更新されていた。また、8006Fの車内案内表示装置は更新工事後も変化はない。

2016年3月には8001Fが廃車となり[15]、続いて2018年1月に8005Fが廃車となったことで[16]、GTO-VVVFのままの未更新車は全車廃車となった。

2018年(平成30年)には8007Fの内装をリニューアルする改造が行われ、すべての座席・化粧板を交換し9000形に準じた内装へと変更された。

2018年4月現在、10両編成3本(8003F・8006F・8007F)が在籍しており、これらの編成はIGBT-VVVFに更新されている[17]

編成番号 竣工 9連化 10連化 更新等の状況 廃車日 代替投入の9000形 処遇
8001 1986年2月 1987年4月 1996年1月 2016年3月31日[15] 9003F 8001・8901は桃山台車庫で保存
8002 1986年12月 1987年4月 1995年12月 2014年8月11日[13] 9001F 全車解体
8003 1987年8月 1996年5月 機器更新・前照灯LED化
8004 1987年9月 1996年2月 前照灯LED化 2015年2月18日[13] 9002F 全車解体
8005 1989年7月 1995年12月 2018年1月23日[16] 9004F 8005は兵庫県丹波篠山市にて保存
8006 1992年2月 1996年2月 車内案内表示装置設置・機器更新・前照灯LED化
8007 1993年4月 1996年2月 内装リニューアル・機器更新・前照灯LED化

静態保存車[編集]

8001
運行終了後、桃山台車庫にて静態保存。毎年10月に開催される鉄道の日のイベント「北急ふれあいフェスティバル」で一般公開されている。
8901
廃車後、先頭部分のみのカットモデルとして桃山台車庫で保存。
8005
廃車後、兵庫県篠山市(現・丹波篠山市)のリサイクル業者が購入し保存。譲渡の際に帯色が変更されている。

脚注[編集]

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  1. ^ 鉄道ジャーナル』第21巻第6号、鉄道ジャーナル社、1987年5月、 126頁。
  2. ^ 営団地下鉄の8000系等の付番に類似しているが、これらはx100形、x200形…x000形と付番されている。
  3. ^ ただし、本形式登場時に一部に配布されたカタログ内の8001Fの車内の写真ではオレンジ色となっていた。
  4. ^ 阪急電鉄車両での車両間貫通扉への自動ドア採用は、2003年(平成15年)に落成した9300系以降となる。
  5. ^ パン、ポン、ピーンと、音程が下がるように鳴動される。
  6. ^ ドア操作と連動してチャイムが鳴動する一般的なもので、御堂筋線内でも鳴動するようになった。従来のボタン式チャイムは存置され、自社線内で引き続き使用されている。
  7. ^ 北急8000形 車内照明のLED化を行いました - 北大阪急行電鉄 2013年5月7日 (PDF)
  8. ^ POLESTAR 30th Anniversary - 北大阪急行電鉄 2016年6月29日 (PDF)
  9. ^ 北大阪急行8000形に「ポールスター30周年」ヘッドマークrailf.jp
  10. ^ 8007Fと10両化用8600形は落成時から設置。
  11. ^ 北大阪急行8000形第3編成が試運転」交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2012年9月15日
  12. ^ 北大阪急行8000形8007編成が試運転」交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2014年8月4日
  13. ^ a b c ジェー・アール・アール 『私鉄車両編成表2015』 交通新聞社、2015年、200頁。
  14. ^ 北大阪急行8000形第6編成が試運転」交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2015年6月3日
  15. ^ a b ジェー・アール・アール『私鉄車両編成表2016』交通新聞社、2016年、199頁。
  16. ^ a b ジェー・アール・アール『私鉄車両編成表2018』交通新聞社、2018年、197頁。
  17. ^ ジェー・アール・アール 『私鉄車両編成表2018』 交通新聞社、2018年、162頁。