マヨット

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座標: 南緯12度48分12秒 東経45度09分47秒 / 南緯12.80343度 東経45.16308度 / -12.80343; 45.16308

マヨット
Mayotte
マヨットの マヨットの
マヨットの旗 マヨットの紋章
マヨットの位置
公用語 フランス語
行政所在地 マムズ
大統領 フランソワ・オランド
総評議会議長 ダニエル・ザイダニ
知事 トマ・ドゥゴ
面積
 -  総面積 374 km²
 -  水面積率 (%) 極僅か
人口
 -  推計(2004年) 186,026人
 -  人口密度 497人/km²
GDP (PPP) (2003年)
 -  合計 4億6,680万ドル
 -  1人当り 2,600ドル
通貨 ユーロ (EUR)
時間帯 UTC+3 
ISO 3166-1 YT / MYT
ccTLD .yt
国際電話番号 +269
Vue-Sada.jpg

マヨットは、フランスの海外県(フランス語collectivité d'outre-mer)であり、海外地域圏(Région d'outre-mer)である。アフリカ大陸南東、マダガスカル島との間のモザンビーク海峡に浮かぶコモロ諸島に属するである。コモロ諸島の最も南東に位置する。マヨット島を除く他の島々は独立国家コモロ連合であり、同国はフランスに対しマヨット島の領有及び返還を主張している。

領名[編集]

フランス語名は、Mayotte(マヨット)。英語読みでは、マイヨット。

フランス領となる以前からの伝統的名称は、Mahoré(マオレ)で、この島の帰属を主張するコモロは、こちらで呼んでいる。

日本語の表記は、マヨットが最も多く、マイヨットマホレマオレとも書かれる。

歴史[編集]

1843年、フランスは、海賊の被害に悩まされていた島民の要請に基づき、この島を属領としていたマダガスカルの王からこの島を買収してフランスの保護領とした。

その後、他のコモロ諸島と共に植民地化した。1912年7月25日、コモロ諸島植民地は、フランス領マダカスカルに併合。第二次世界大戦中は、マヨット島にイギリス海軍の基地が置かれた。 1946年自治領になり、1958年マダガスカルフランス共同体自治共和国になったため、コモロ諸島はフランス海外領土となった。その後、1961年に内政自治権が認められた。1962年、コモロ諸島の首府マヨット島ザウジから、グランドコモロ島モロニへ移転された。

1974年12月22日に、コモロ諸島全域でフランスからの独立に関する住民投票が行われ、独立賛成が多数を占めたが、唯一マヨット島のみが反対票が多かった。そのため、マヨット島の処遇についてフランス政府とコモロ自治政府で話し合いがもたれたが、結論が出る前の1975年7月6日に、マヨット島を含むコモロ諸島全体について独立を宣言した。これに対して、マヨット島では、1976年2月8日及び4月11日に再度住民投票を行い、フランス残留と自治権拡大について賛成多数となり、フランス政府はこの結果を受諾した。そのため、コモロは国連に裁定を委ねた。10月21日国連総会は、住民投票におけるフランスの不正の疑いが強いことを理由に、マヨット島のコモロ帰属を決議した。しかし、フランスはこの決議には従わず、自治権を拡大するため、12月1日にマヨットを領土的共同体とした。さらに、フランス本土で地方分権化がすすむのにあわせて、海外県・海外領土への権限移譲を推進するため、2000年7月の住民投票での賛成を経て、2001年7月11日に実験的な制度である海外準県になった。2009年3月29日の住民投票で賛成派が95%を占めたため、2011年3月31日よりフランスの海外県になった。海外県になることは、フランス本土と同じ法と社会システムを採用することを意味する。2014年1月1日より、EUの完全な一部となる予定である.[1]

政治[編集]

フランス本土と同様、行政首長は、県会議員によって互選された県会議長が兼任する。任期は6年。大統領が任命する知事(Prefect)は中央政府と地方自治体との調整役を務めるにとどまる。

県会は、全19議席。任期3年で、住民の直接選挙で選出される。また、マヨットの住民は、フランスの上院と下院にそれぞれ1名の代表を送ることが認められている。

地理[編集]

マヨットの地図

マヨット島(マホレ島)は、コモロ諸島の南東端に位置する。本島(通称、グランテール: 「大島」)とパマンジ島(通称、プチトテール: 「小島」)、その他周辺の小島及び珊瑚礁で構成されている。本島は、コモロ諸島の中で地質学上最も古くに形成された火山島である。火山岩のため、土壌は肥沃である。最高地点は標高660mのベナラ山である。

島全体を珊瑚礁が包囲するため、その内側の海は穏やかで、漁船および軍艦待避港として役立っており、また、マリンスポーツにも適している。

経済[編集]

肥沃な土壌に恵まれているため農業を中心にして、漁業畜産が行われている。しかし、狭い耕地を輸出用作物に割いてしまっているため自給自足はできず、食料需要の大部分をフランスからの輸入に依存している。また、交通が不便なため、観光業は不振である。

輸出されている農作物は、バニライランイランコーヒーなど。

1997年からマヨット独自の切手を発行してきたが、海外県に昇格したことで発行が終了し、2011年4月1日よりフランス本土と同じ切手が再導入されることとなった。現在はマヨット切手とフランス切手の移行期間である。

住民[編集]

ムスリム(イスラム教徒)で占められる周辺のコモロ諸島の他の島々やマダガスカルに比べ、マヨット島にはカトリックが多いと言われるが、住人の大半がムスリムであることに変わりはない。マヨットの子どもは6歳になると小学校とコーラン学校に並行して通う。

公用語フランス語を話すのは住民の約3分の1。地域言語としてマダガスカル語スワヒリ語の方言、コモロ語などが話されている。

脚注[編集]

  1. ^ Elise Cannuel (2011年3月31日). “EU shores spread to Indian Ocean island”. http://www.dw-world.de/dw/article/0,,14957924,00.html