ムスリム
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ムスリム(アラビア語: مسلم、英語: Muslim モスリム(または、モスレム)とも言う)は、「(神に)帰依する者」を意味するアラビア語で、イスラーム教徒・回教徒のことである。
目次 |
[編集] 概要
キリスト教圏ではムハンマド教徒、マホメット教徒とも呼ばれ、日本でもかつては一部でこの語を用いた。女性形はムスリマだが、アラビア語社会以外では区別しないこともままある。また、中世キリスト教世界では、イシュマエル人、カルデア人、モーロ人、サラセン人などあたかも民族集団であるかのような名称でも呼ばれた。
ムスリムになるためには、証人となるムスリムの前で信仰告白の手続きを取ることが必要である。ムスリムは、神(アッラーフ)を常に身近に感じるように、五行を実践することが建前である。 父親がムスリムであるものは自動的にムスリムとなるとされている。
[編集] 分布
かつて、イスラム教はキリスト教よりはるかに多様な民族の間で信仰されていた。しかし、近代以降、西方のキリスト教会が世界中に布教を行いその分布を広げたため、それに比較すると、イスラム教を信仰する民族は限られている。サハラ砂漠以北の世界に限って言うと、イスラムを信仰する民族はかなり限定的で、アラブ系、イラン系、インド系、テュルク系、マライ系の五つの系統の民族でほぼ全ムスリムの95%以上を占めている。残りの数%に関しても、バルカン半島のアルバニア人、スラヴ系のムスリム、コーカサスの諸民族、中国領内の中国系ムスリム、モンゴル系ムスリムなど、やはり限られた民族の間で信仰されている。西ヨーロッパや日本、韓国、アメリカ大陸、オセアニアなどにはイスラム教を信仰している現地人の集団は観察されない。(もちろん、個人的な事情でムスリムとなった個人はそれらの国にも多数存在する。)一方、それに対してサハラ以南のアフリカでは実に多様な民族の間でイスラムは信仰され、今もその勢力を拡大させている。サハラ以南のアフリカの場合、民族でムスリムか、非ムスリムかを判定することは困難である。
[編集] 概念
ムスリムとは、宗教的概念である。ところが、これが民族的概念だと意識されることが多い。中国、ネパール、スリランカ、ブルガリア、旧ユーゴスラビアなどの非イスラム教国には現地の言語や文化、形質などに同化しているムスリムの集団が見られる。これらは、一般的に考えれば、~人のイスラム教徒であり、~人のキリスト教徒や、~人の仏教徒が別の民族として扱われることが普通無いように、本来は単なる~人のイスラム教徒として扱われるはずである。ところが上記の国ではそれぞれ回族、ムスリム人、ムーア人、ポマーク人、ムスリム人などと別の民族として扱われたり、別の統計に表れたりする。この意識は内外双方に見られ、ムスリムの側も外部と自分たちは別の民族だと言う意識を持ち、外部の民族もムスリムを自分たちとは(例え同じ言語を用い、同じ形質的な人種であっても)同じ民族だとはみなさない場合が多い。
[編集] 言語
ムスリムの使用する言語で最も使用人口が多いのはアラビア語で、約2億8000万人ほどの話者人口がある。ただし、これには互いに通じない多様な方言を含んでいる。標準アラビア語を公用語として使用するものと考えた場合である。次に使用人口が多いのはインドネシア語の約2億人である。ただし、インドネシア語の使用人口の大半は公用語としての使用人口であり、母語者のみに限定した場合2000万人ほどである。マレーシア語とはほとんど同じ言語であり、両者を同じ言語ムラユ語と規定した場合、使用人口は2億2000万人ほどとなる。次に使用人口が多いのがウルドゥー語の約1億8000万人である。これもインドネシア語同様、第二言語としての使用人口であり、母語話者はやはり2000万人ほどだと言われている。インドにはヒンディー語を母語とするムスリムも5000万人以上存在すると見られる。ウルドゥー語とヒンディー語を同じ言語ヒンドスターニー語と規定した場合、この言語を使用するムスリム人口は2億3000万人ほどとなり、ムラユ語とほぼ同規模となる。次に使用人口が多いのはベンガル語である。ベンガル語を使用するムスリムの人口は1億6000万人ほどである。ジャワ語とパンジャビー語のムスリム話者がそれぞれ8000万人ほどである。ただし両者は同時に、インドネシア語、ウルドゥー語の話者でもある。ペルシア語の話者が約7500万人存在する。(母語話者は4000万人ほど)これに実質同じ言語である、ダリー語とタジク語の使用人口を加えると1億1000万人ほどとなる。トルコ語の話者が7500万人存在する。ヒンディー語の総使用人口は約5億人だが、そのうち5000万人近くがムスリムである。ムスリムの使用するヒンディー語はアラビア語ペルシア語の外来語に占める割合が高く、ウルドゥー語との境界線が曖昧である。パシュトー語の話者総数は約4000万人である。ただし東西の方言差は大きい。ハウサ語は話者総数約4000万人。うち母語話者数は2500万人ほどである。そのほか、2000万人以上のムスリムの話者人口を持つ言語が、アゼルバイジャン語、ウズベク語、クルド語、ダリー語、スンダ語、スワヒリ語、ソマリ語などである。1000万人規模のムスリムの話者人口を持つのが、シンド語、フラニ語、カザフ語、オロモ語、マドゥーラ語、マレーシア語、ヨルバ語(ムスリムは30%ほど)、タジク語、中国語(回族の話者)、ウイグル語などである。
[編集] 関連項目
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