スカイ・クロラシリーズ

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スカイ・クロラシリーズ』は森博嗣小説『スカイ・クロラ』を初めとする小説シリーズである。

『スカイ・クロラ』を原作とするアニメーション映画作品『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』、アニメーション映画と『爽快情報バラエティー スッキリ!!』のコラボレーションアニメ作品『スッキリ!!・クロラ The Sukkiri Crawlers』、ゲーム作品『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』についても記載する。

目次

[編集] シリーズ概要

近未来を舞台に、戦闘機パイロットを主人公とする作品。物語の背景に戦争がありながら政治背景や戦況といった説明はほとんど無く、終始淡々とした「僕」を語り部として物語は進んでいく。『クレィドゥ・ザ・スカイ』では最後まで語り部の正体は明言されない。

シリーズは短編集を含め6巻。2008年現在、ハードカバーから6巻、ノベルス、文庫それぞれ5巻ずつが中央公論新社より刊行されている。ノベルス版の挿絵鶴田謙二

刊行順での1作目は『スカイ・クロラ』だが、作中の時系列では最後にあたる内容であり時系列順に並べ替えると『ナ・バ・テア』、『ダウン・ツ・ヘヴン』、『フラッタ・リンツ・ライフ』、『クレィドゥ・ザ・スカイ』、『スカイ・クロラ』となっている。文庫にかかる帯もこの順番でスカイ・クロラシリーズを紹介している。筆者によれば、「第1巻は「ナ・バ・テア」ですので、これから読むのが普通[1]」としているが、「どの巻から読んでも差し支えは無い」と語っている[2]

[編集] 用語

キルドレ
永遠に「大人」にならない存在。
プッシャ、トラクタ
実際に使われている航空機用語で、プッシャは推進式プロペラ機、トラクタは牽引式プロペラ機とも言う。それぞれプロペラを、前者はエンジンの後方に、後者は前方に備えた航空機である。プッシャー、トラクターとも。
現実世界ではプロペラ機と言えばふつう牽引式を指すが、この物語の世界観では推進式が主流になっている。主人公たちの搭乗機として、「散香」、「染赤」など多数のプッシャー式戦闘機が登場する一方で、ティーチャの愛機「スカイリィ」などが、数少ないトラクター式戦闘機として描かれている。

[編集] 各巻概要

  • スカイ・クロラ The Sky Crawlers
    新しい基地から移って来た主人公が、何度か出撃を重ねながらも淡々と日々を過ごしていく様子が描かれる。タイトルの意味は「空を這う者たち」。
  • ナ・バ・テア None But Air
    作中の時系列では最も古い作品。クサナギとティーチャの出会いが描かれる。
  • ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven
    ティーチャが去った後、その優秀な戦績から次第に「会社」の広告塔へと祭り上げられていく中、あくまで空に留まりたいと、苦悩するクサナギの姿と、ティーチャへの想いが描かれる。
  • フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life
    淡々と日々を過ごしながらも、あるきっかけで「キルドレ」と草薙の秘密を知ってしまう主人公をめぐる物語。
  • クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky
    病院から脱走した「僕」の逃避行と、「僕」をかくまう女達を描く。キルドレという存在について初めて詳しく描写されている。
  • スカイ・イクリプス Sky Eclipse
    短編集。主人公は各話で全員ばらばらであり、統一性はない。

[編集] 登場人物

[編集] スカイ・クロラ

函南 優一(カンナミ・ユーヒチ)
本作の語り部であり主人公であるパイロット。一人称は「僕」。エースパイロット
栗田仁郎1名分の欠員を埋めるため、転属してきた。前の基地でも優れた素質を見せていた。
映画版では転属以前の記憶がほとんど無いが、原作では転属前の任務内容や仲間など若干記憶が残っている。
草薙 水素(クサナギ・スイト)
女性指揮官。かつてエースパイロットとして高名だった。一人称は「私」。過去編では「僕」。
映画版ではおかっぱ頭だが、原作では全てにおいてショートヘアーである。
また結末が、映画版と原作で大きく異なる。
土岐野 尚史(トキノ・ナホフミ)
パイロット。優一の同僚で、同室で寝泊まりしている。
湯田川 亜伊豆(ユダガワ・アイズ)
パイロット。髪の毛が異様に白く、小さなレンズの眼鏡をかけている。映画版では読み終わった新聞を丁寧に折り畳む癖がある。
篠田 虚雪(シノダ・ウロユキ)
パイロット。優一の同僚。4人のパイロットの内、最古参。口数は少なく暗い風貌、いつも長袖の黒服を着ている。
笹倉 永久(ササクラ・トワ)
整備士。腕がよく、機体にいろんな改良を施す。草薙水素と古くから交友がある。
映画版においては女性になっている。
クスミ、フーコ
娼婦たち。
草薙 瑞季(クサナギ・ミズキ)
水素の妹。パイロット達の間では「水素の子供」だと噂されている。
三ツ矢 碧(ミツヤ・ミドリ)
水素の部隊が移動した基地での女性エースパイロット。キルドレである事について悩んだり、いろんな文献を読んで調べたりしている。函南にある種の好意を抱く。
山極 麦朗(ヤマギワ・ムギロウ)
男性指揮官。水素の部隊が移動した基地の司令官。中年で気の良さそうな男。
鯉目兄弟
鯉目新技(コイメ・アラギ)と鯉目彩雅(コイメ・サイガ)。どちらが兄か、などは書かれていない。
本田(ホンダ)
海沿いにある観測所の所員。草薙とは面識があり、基地へ向かう爆撃機を見逃した事で抗議に来た草薙を制止しようとする。
映画版では外見が岸部一徳そっくり。

[編集] ナ・バ・テア

草薙 水素(クサナギ・スイト)
キルドレである女性パイロット。自分を「僕」と呼ぶ。口調は『スカイ・クロラ』と比べるとやや激しい。コールサインブーメラン。地上では笑うことは無く、空を自由に飛ぶことに執着している。感情に乏しい。他のパイロットと同様にティーチャを尊敬・敬愛しており、彼と同じ部隊に配属されたことを純粋に喜んだ。彼女の愛機である『散香』を担当している整備士のササクラとは、存外に親しい。作中で妊娠した。
ティーチャ
パイロット。キルドレではない。本名は作中に紹介されておらず、コールサインで呼ばれているが、本来のコールサインは「チータ」だった。会社において、永らくエースパイロットとして名をはせる。空戦技術に優れ、ストールターンを得意とする。クサナギ・スイトのある種の敬意に気づいているが、人付き合いを好まない傾向がある。
笹倉 永久(ササクラ・トワ)
基地の整備士。腕が良い。クサナギの乗機、翠芽・散香を担当し、後にティーチャの翠芽の担当に抜擢される。クサナギとは以前に所属していた基地以来の知り合いで同時に転属してきた。唯一の友人と言える。
比嘉澤(ヒカザワ)
女性パイロット。作戦後の欠員を補充するため、栗田と共にクサナギのいる基地に配属になった。コールサインは「クリスマス」。ティーチャに強い敬愛の念を覗かせていたため、クサナギは軽い懸念を覚える。戦闘終了後、滑走路からほど近い場所で、戦闘中に受けた傷が元で絶命。地上に落下した。後に、名が無位(ムイ)と紹介されている。非喫煙者。
甲斐(カイ)
会社の上司。女性。本部の人事関係とも、情報部とも言われる。明確な所属は不明。女性であり、キルドレでもあるクサナギがエースパイロットとして頭角を現した事について、指揮官としての地位を用意すると話す。クサナギを「兵器」と呼んだ。
薬田(クスリダ)
パイロット。クサナギの同僚。キルドレであるかは不明。他のパイロット等と同様にクサナギに関心をみせる面がある。戦死した。
合田(ゴウダ)
クサナギの所属する基地の司令官。
辻間(ツジマ)
パイロット。クサナギの同僚。キルドレであるかは不明。比嘉澤と栗田が来る前の戦闘で、戦死した。クサナギはインテリ風と感じていた。
栗田(クリタ)
辻間の戦死後、比嘉澤と共に赴任してきた。名前のみの登場。下の名は不明。『スカイ・クロラ』に名前のみ登場するクリタ・ジンロウと同一人物かは明記されていない。
相良(サガラ)
クサナギが堕胎のため訪れた病院の医者。サガラアオイの血縁と思われるが不明。クサナギがキルドレであることを知っている。

[編集] ダウン・ツ・ヘヴン

草薙 水素(クサナギ・スイト)
空を自由に飛ぶことに執着しており、それ以外の事には基本的に関心を持たない。ある戦闘で負傷し、甲斐に促されるまま、一時パイロットの育成のため講師の真似事をする。その後、本社で甲斐の上司であるカヤバと面会し、ティーチャとの再会を敵として果たす。
ティーチャ
キルドレではない大人のパイロット。クサナギの元上司で、草薙と1対1の空戦を演じる。
笹倉 永久(ササクラ・トワ)
腕が良い基地の整備士。ティーチャとの空戦のために、基地から出向いてくる。
甲斐(カイ)
会社の上司。本社の情報部に所属する女性。エースパイロットであるクサナギを会社の広告塔として活動させる。
函南(カンナミ)
クサナギが入院した病院で出合った、入院していた少年。キルドレである。頭部に包帯をしていて、記憶がほとんど無い。飛行機をまた操縦できるかを心配していた。後に、クサナギが講師をした部屋に彼もいた。その晩、カンナミはクサナギに、自分がよく見る夢を聞いてもらえる事を望む。その夢の内容は、『スカイ・クロラ』冒頭において、カンナミが見る夢と、ほぼ同一のものだった。
比嘉澤(ヒカザワ)
甲斐の部下。戦死した、ヒガサワ・ムイの弟。クサナギに会うために、転職し情報部へ志願した。
杣中(ソマナカ)
YA新聞社の記者。キルドレの取材をしている。クサナギのファンを自称する。
萱場(カヤバ)
甲斐の上司。ティーチャの古くからの友人で、ティーチャの依頼によりクサナギと会う場所を用意した。

[編集] フラッタ・リンツ・ライフ

栗田 仁郎(クリタ・ジンロウ)
クサナギの部下でキルドレのパイロット。自分を「僕」と呼ぶ。コールサインは『デッドアイ』。記憶力が若干乏しい描写がある。土岐野と共に作戦に出ることが多く、敵機を撃墜した日はフーコの元へ出かける。些細な縁から、サガラの家へ訪問することがあり、クサナギからは会わないよう言われる。しかし、偶然サガラと会った際に、クサナギとキルドレの秘密を知る。
草薙 水素(クサナギ・スイト)
女性エースパイロット。自分を「私」と呼ぶ。階級は大尉。サガラの幼馴染妊娠経験により、キルドレではなくなったと、クリタに告げる。
草薙 瑞季(クサナギ・ミズキ)
クサナギの妹。クサナギの母親の葬儀で、クリタと出会う。
土岐野 尚史(トキノ・ナホフミ)
パイロット。クリタの同僚で、同室で寝泊まりしている。クスミと仲が良い。
笹倉 永久(ササクラ・トワ)
基地の整備士。腕が良い。会社に内緒で新しいエンジンを開発したり、無断で改造を施す。喫煙者。
ティーチャ
クサナギの元上司。機体のボンネットに黒猫マークがある。
甲斐(カイ)
会社の上司。本社の情報部に所属する女性。クサナギの元を度々訪ねる。
杣中(ソマナカ)
YA新聞社の記者。キルドレの取材をしている。クサナギのファンを自称し、クリタに接触する。
フーコ
娼婦。クリタが度々通っている。クリタを優しいと言う。
クスミ
娼婦。フーコと同じ娼館の女性。トキノのお気に入り。

[編集] クレィドゥ・ザ・スカイ

『僕』
本作の語り部であり、具体的に誰であるかの明言は存在しない。パイロットであり、自分を『僕』と呼ぶ。ラフな場外着陸により怪我をして入院していたが、脱出してフーコの元へ、次いでサガラの元へ行く。記憶の一部を喪失しているが、特定の人物は記憶している。頻繁にクサナギの幻覚を見る。幻覚のクサナギに殺されるのを幸せと感じた。物語の進行と共に、記憶が薄れてゆく。
草薙 水素(クサナギ・スイト)
女性指揮官。エースパイロットとして高名。キルドレである。『僕』の幻覚のみに現れる。ソマナカの談では戦死したとされた後、復帰している。
相良 亜緒衣(サガラ・アオイ)
生物医学学者。クサナギの幼馴染。キルドレのある秘密を知り、それが原因で父と兄は連行され行方不明になった。『僕』の入院中に連絡先を教え、何かを注射した。病院へ戻らず逃亡している『僕』を匿い、味方の下へ導く。『僕』へ、「あなたはキルドレに戻った」と告げる。
フーコ
娼婦。病院を脱走した『僕』から連絡をもらい、しばらく行動を共にする。
杣中(ソマナカ)
YA新聞社の記者。復帰したクサナギ大尉を別人と断定し、エピローグに登場する『僕』をクサナギに似ていると言った。彼は、『僕』をカンナミと呼んだ。
甲斐(カイ)
会社の上司。本社の情報部に所属する女性。サガラの仲間の下で空戦に至った『僕』の下に現れる。
ハヤセ
心理学者。サガラの知人。『僕』にいくつかの質問をする。

[編集] 登場兵器

  • 散香(初期型。A2をヒガサワがMk-7と思っていたことからMk-6?)
  • 散香Mk-A2
  • 散香Mk-B
  • 染赤
  • 泉流
  • 翠芽
  • 鈴城(ナ・バ・テアで名前のみ登場。爆撃機)
  • 紫目(爆撃機)
  • 填鷲(爆撃機)
  • スカイリイJ2
  • レインボウ
  • フォーチュン
  • 重爆撃機(名称不明)
  • 空中給油機(名称不明)

[編集] 既刊一覧

単行本
すべて中央公論新社より出版。
ノベルス
すべてC★NOVELSより出版。
文庫
すべて中公文庫より出版。

[編集] 映画

スカイ・クロラ The Sky Crawlers
監督 押井守
製作総指揮 奥田誠治石川光久
製作 石井朋彦 
脚本 伊藤ちひろ
出演者 加瀬亮菊地凛子谷原章介栗山千明
音楽 川井憲次
主題歌 絢香今夜も星に抱かれて…
編集 植松淳一
配給 ワーナー・ブラザーズ
公開 日本の旗 2008年8月2日
中華民国の旗 2008年12月5日
上映時間 121分
製作国 日本
言語 日本語
興行収入 7億円[3]
allcinema
キネマ旬報
  

スカイ・クロラ The Sky Crawlers』のタイトルで、2008年8月2日アニメーション映画として公開された。監督は押井守で、制作はProduction I.G

戦争請負会社の日本人部隊で、戦闘機に乗って戦う若者の物語。「若い人に、生きることの意味を伝えたい」という[4]。押井は、本作が成功しなかったら辞めると語る[5]

[編集] 概要

2004年の『イノセンス』以来4年ぶりの押井のアニメ作品。原作者の森には3年以上前からオファーがあり映像化は困難だと考えていたが、飛行機が綺麗な空を飛び回る映像だけでも観たいという思いから映画化が決定した。押井に監督のオファーが来た経緯は原作者の森が好きな映画に(押井作品と知らずに)『アヴァロン』を挙げたことによる。押井は自分に可能な仕事かと疑問を抱いてオファーを一旦断ったが、少し考えて気が変わり監督を引き受けた。

近年つちかってきた演出手法を封じ、『イノセンス』とはまったく違うシナリオ・演出法を持ってこの映画を若者へ向けたエンターテインメント作品として作ろうと決意したという[6]

脚本作業に入った当初、原作がシリーズ最終巻『スカイ・クロラ』(2001年)とシリーズ1巻『ナ・バ・テア』(2004年)の二冊までしか刊行されていなかったこともあり、映画では『スカイ・クロラ』と『ナ・バ・テア』の一部のエピソードを中心に描かれている。 おおまかなストーリーや世界観は原作に準拠しているが、ラストも含めて原作と異なる設定も多い。細かな所では函南の下の名前が「ユーイチ」に変更されたり、笹倉が女性として描かれている。

主要なキャラクターの声優は1人に対し、60〜70人のオーディションを行っている。草薙水素の声も同様にオーディションを行ったが決め手を欠き、最後まで決まらなかったが、別件で監督が菊地凛子と対談し、オーディションの候補に入っていなかったが、その印象からその場で出演を打診した。 また、三ツ矢 碧の声は脚本段階から栗山千明を想定していた。

ノベルス版の挿絵では草薙水素はショートヘアーだが、監督の強い要望でおかっぱ頭に変更された。これについて監督はスタッフからの反論を覚悟しており、「風になびく髪で心情を表現する」などの演出的な理論武装をしていたとのこと。しかし理由は第一に「おかっぱが好きだから」である。

舞台はどこか日本とよく似た国で、作中では讀賣新聞などが登場する。実際に読売のスタッフがデータ製作した。小説での舞台設定は日本であるが、映画ではヨーロッパとして舞台設定し、アイルランドとポーランドでロケハンを行っている。

作品のテーマでもある「終わらない繰り返しの物語」を象徴するように、前後にいくつも繰り返しの演出が見られる。

GyaOで配信された予告編映像は庵野秀明樋口真嗣行定勲がそれぞれ手がけた。

エンディング曲は当初、川井憲次が手がけていたが、監督がイメージソングだった絢香の『今夜も星に抱かれて…』(映画の書き下ろし曲ではない)を映像と合わせて聴いたところ、より映画に力を与えると判断した為、そのまま主題歌として採用される。

劇中、少年少女の容貌を持った「キルドレ」であるキャラクターがタバコを吸ったり口にくわえる場面が複数存在する。これに関して、NPO法人の日本禁煙学会は制作関係会社に対する質問状を送付した[7]

劇中登場する戦闘機などのデザインは、函南らが所属する「ロストック社」はドイツ軍機、相手方の「ラウテルン社」はイギリス軍機のテイストが取り入れられており、「散香」や「スカイリィ」もディテールの部分でそれぞれ影響がみられる。

戦闘機「散香」は日本九州飛行機試作戦闘機「震電」に酷似しているが、最初からそれを目指していたわけではなく、実際に飛びそうな単発単座のプッシャー機を模索した結果似てしまったとのこと。分かりやすい相違点としては、「震電」は通常のプロペラ、「散香」は二重反転プロペラを装備している。「染赤」はこれらの過程の一案がベースとなった。

ティーチャーが搭乗する「スカイリィ」は劇中唯一のトラクター機でドイツフォッケウルフ高高度戦闘機「Ta-152」に似ている。ティーチャーは巨大な父としての存在であり、搭乗する戦闘機「スカイリィ」は男根を象っている。この為、機銃口はプロペラの先端に搭載されている(これは大口径モーターカノンのみで、通常の小口径機関銃は主翼内部に別にある)。

夜間哨戒機「泉流」は機首にリヒテンシュタインレーダー搭載など、監督の趣味が色濃く反映されており、ドイツ軍機「ユンカースJu 188」「ハインケル He 219」「フォッケウルフFw 189」などからの影響が見られる。

作中、コックピット内の計器パネルの針は、すべて正確な位置を指しているという。

当初監督は交信中の英語の会話はたどたどしい方がリアルだと考えていだが、声優が英語に堪能であるとわかり流暢な英語に変更されている。ヘルメットの英語はコードネームである。

本作はヴェネチア国際映画祭で反響があり多くの海内メディアから取材を受けたが、主な質問は物語そのものではなく、「現実に少年少女が兵士として徴用され、命を散らしているのに、「生を実感するため」などという空虚な理由のために戦うなどという作品は、フィクションであるとしてもどうか」など世界観についてであった。[要出典]

ソニー・ピクチャーズが、アメリカ、カナダ、ラテンアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、オセアニアでも配給を予定している。

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

[編集] スッキリ!!・クロラ The Sukkiri Crawlers

NTV系『爽快情報バラエティー スッキリ!!』1分劇場『スッキリ・クロラ』(OA 2008.7.7~8.1)

[編集] 概要

映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』公開の宣伝として日本テレビ系列の情報番組『爽快情報バラエティー スッキリ!!』とコラボレートしたアニメーション作品。番組内の1分間、公開日前日まで放送された。

番組出演者の加藤浩次テリー伊藤葉山エレーヌを模したキャラクター達が映画の世界に迷い込み、世界観やキャラクターの紹介をするといったガイド的内容。

毎回、公開日までの日数と寺山修司押井守などの格言が提示される。

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

  • 監修:押井守
  • 脚本:川崎良
  • 絵コンテ・演出・作画:西尾鉄也
  • 仕上げ:中田祐美子、泉津井陽一
  • 撮影:泉津井陽一
  • 編集:奥野英俊
  • 制作進行:安達悠子、崔
  • 音響:西村了
  • 音響助手:菊間潤子
  • 効果:金子寛史
  • 整音:和田修
  • 協力:秋山健一、小岩井佑樹、竹内敦志石井朋彦、川口徹、飯島幸子
  • プロデューサー:黒澤亘
  • ポストプロダクション:日テレアックスオン
  • アニメーション制作:Production I.G
  • 製作:『スッキリ!!』×バップ×『スカイ・クロラ』製作委員会

[編集] ゲーム

スカイ・クロラ イノセン・テイセス
ジャンル ドラマチックフライトシューティング
対応機種 Wii
開発元 バンダイナムコゲームス
発売元 バンダイナムコゲームス
メディア Wii用12cm光ディスク
発売日 日本の旗 2008年10月16日
アメリカ合衆国の旗 欧州連合の旗 発売未定
価格 日本の旗 7,140円(税込)
対象年齢 日本の旗 CERO:A(全年齢対象)
デバイス ヌンチャク
クラシックコントロ-ラ
ゲームキューブコントローラ対応
  

スカイ・クロラ イノセン・テイセス』とは、原作や映画版『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』とは違った視点から描かれたWiiフライトシューティングゲームである。キャッチコピーは『僕の手がトリガを引く。そして、僕は空を舞う。』。開発はエースコンバットシリーズ開発チームであるPROJECT ACESが担当する。ゲームプレイヤーのターゲットとしては押井自身が言っているように若い頃から戦闘機にあこがれていて、最近ではゲームをしなくなった中年層[11]

当ゲームに採用された独特のシステムとしては、ボタン1つで簡単に敵の背後に付くことが出来るTMC(タクティカル・マヌーヴァ・コマンド)、2P専用の照準が表示されて戦闘のアシストが出来る2Pアシスト等が搭載されている。

月刊コミックブレイド2008年11月号よりゲーム版を元にしたコミックが連載中。上地優歩作。

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

[編集] 脚注

  1. ^ 森博嗣. "浮遊工作室 近況報告(期間限定公開)". 2008年11月30日 閲覧。
  2. ^ 森博嗣. "MORI LOG ACADEMY 2007年6月17日付け記事". 2008年5月27日 閲覧。
  3. ^ バラエティ・ジャパン
  4. ^ "鬼才・押井守、次回作を熱く語る". 朝日新聞社 (2007年6月20日). 同日 閲覧。
  5. ^ 「この映画は生まれ変わったつもりで作りました。この作品が成功しなかったら、今度こそ辞めます。」との公開初日の舞台挨拶の監督の発言。マスコミによって監督を引退するかのように記事にされているが、発言の真意は2007年6月20日(水)東京・内幸町、ワーナー・ブラザース映画試写室においての「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」押井守監督記者会見での発言「ダメだったら辞めようと、ダメだったら元の自分に戻って、相変わらずペダントリーとうんちくと、シニカルに偏った戦争映画しか作らない監督になろうとか、意固地に考えてもいます(笑)。」にある模様である
  6. ^ "『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(監督:押井 守)製作決定のお知らせ". 株式会社プロダクション・アイジー (2007年6月20日). 同日 閲覧。
  7. ^ スカイ・クロラの喫煙シーンについて
  8. ^ 世界から応募された長編映画は2429本に及び、最終審査を通過した21本中、3本が日本の作品という快挙であった
  9. ^ ヴェネチア国際映画祭の協賛団体フューチャー・フィルム・フェスティバルが優れたデジタル技術を使った作品に贈る賞
  10. ^ シッチェス・カタロニア国際映画祭には独立したアニメーション部門がある中での出品
  11. ^ "押井守監督の最新劇場映画『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』がWiiで登場 『スカイ・クロラ(仮題)』映像インタビューつき". ファミ通.com (2008年3月21日). 同日 閲覧。

[編集] 外部リンク