曲技飛行

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イギリスの航空ショーThe UK Utterly ButterlyBoeing Stearmanを使ってマニューバーを見せているところ。
インサイドループ
アウトサイドループ

曲技飛行(きょくぎひこう、aerobatics エアロバティックス)とは、航空機によって、普段は行わない特別な飛び方をすることを広く指すための用語である。「アクロバット飛行」などとも言う。

「aerobatic エアロバティック」という表現は、「aero 空中の」という語と「acrobatic アクロバット」という語からつくられた表現である。

曲技飛行は一般的に戦闘機練習機・曲技飛行専用機など、曲技飛行に適した機体で行う。単機で行う場合も複数の機体で行う場合もある。航空ショー、曲技競技、空中戦などで行う。

曲技飛行を分解し、ひとつひとつの曲技、ひとつひとつの動き方(マニューバ)に着目する時には「aerobatic maneuver エアロバティック・マニューバ」と呼ぶ。

歴史[編集]

第一次世界大戦終結後の複葉機の時代から存在しており、長い歴史を持つ。第一次世界大戦で職業パイロットとして空中戦を経験し高い飛行技術を習得したものの戦争終結後などの戦間期に職にあぶれてしまった元軍人パイロットたちが、その技術を生かして航空機による曲芸を披露し、各地を巡業したことから発展してきた。こういった経緯から、ヨーロッパアメリカなどの英語圏においては非常にポピュラーなものとなっており、曲技飛行隊も多数存在している。

曲技の種類[編集]

  • ハンマーヘッド(ストールターン)(Hammer Head、Stall Turn)
垂直に立てた金づちの頭(ハンマーヘッド)が横向きに回転し真下を向く様子に似ていることから名付けられた。垂直上昇から空中に静止し、そのまま真横に失速反転する。
  • テールスライド(Tail Slide)
垂直上昇姿勢から空中に静止、そのまま元の経路を上向き姿勢のままバックし後ろ向きにU字を描いた後、垂直降下する。
  • キューバンエイト(Cuban Eight)
8の字の軌道を描く曲技。垂直方向ではバーティカルキューバンエイトと呼ぶ[1]
  • ナイフエッジ(Knife Edge)
90度バンクした姿勢での水平直進飛行、水平飛行を維持するため機首はやや上に向ける[2]
  • ハートループ (Heart Loop)
縦宙返りの頂点部分で背面状態から360度ロールし、再びループを継続することで軌跡がハート型を描く。
複数機の場合はもう1機がハートを貫くようにスモークを描く[3]
本来は宙返り中にロールすることで周囲を確認するための空戦機動
垂直方向のハートループはバーティカルキューピッド(Vertical Cupide)と呼ばれる。

シンボル[編集]

インサイドループのシンボル

Aresti Catalogでは各マニューバーがシンボルを使って記述されている。パイロットはこのようなシンボルを使って一連のマニューバーを事前に組み立てたり、他のパイロットに直感的に伝達することができる。

模型飛行機の曲技飛行[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]