横溝正史ミステリ大賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
横溝正史ミステリ大賞
受賞対象 広義のミステリ小説
主催 角川書店(第1回 - )
角川春樹事務所(第1回 - 第13回)
東京放送(第10回 - 第20回)
日本の旗 日本
報酬 金田一耕助像、賞金400万円
初回 1981年
最新回 第34回(2014年)
最新受賞者 藤崎翔『神様の裏の顔』
公式サイト www.kadokawa.co.jp/contest/yokomizo/
テンプレートを表示

横溝正史ミステリ大賞(よこみぞせいしミステリたいしょう、英称YOKOMIZO SEISHI MYSTERY AWARD)は、株式会社KADOKAWA(社内ブランド・角川書店)が主催しテレビ東京の協賛により行われる日本の公募新人文学賞である。

沿革[編集]

1980年昭和55年)、探偵小説作家の横溝正史にちなんでミステリ作家を発掘するために設けられた。大賞受賞者には、金田一耕助像と副賞として400万円が、優秀賞には30万円が授与される。また、第22回から第30回まで設立されていた、最終候補作の中からテレビ東京が独自にテレビドラマ化を前提とした作品を選出する、テレビ東京賞受賞者には賞金100万円が授与され、受賞作はテレビ東京(第27回の受賞作までは『水曜ミステリー9』、第28・29回は『水曜シアター9』、第30回は単独枠)でドラマ化されている。ただし、テレビ東京賞の受賞作は、書籍としての刊行はない場合もあった。

第20回までは、横溝正史賞として発表されていたが、第21回から現行の名称に変更した。

歴代選考委員[編集]

受賞作一覧[編集]

第1回 - 第20回(横溝正史賞)[編集]

回(年) 応募総数 受賞作 受賞者 初刊 文庫化等
第1回(1981年) 120編 この子の七つのお祝いに 斎藤澪 1981年5月(角川書店 1982年7月(カドカワノベルズ
1984年10月(角川文庫
第2回(1982年) 110編 『殺人狂時代 ユリエ』 阿久悠 1982年3月(カドカワノベルズ) 1985年10月(角川文庫)
【佳作】『メービウスの帯』 芳岡道太[1] (未刊)
第3回(1983年) 95編 『脱獄情死行』 平龍生 1983年5月(カドカワノベルズ)
【佳作】『篝り火の陰に』[2] 速水拓三 (未刊)
第4回(1984年) 59編 受賞作なし
第5回(1985年) 216編 『見返り美人を消せ』 石井竜生
井原まなみ
1985年5月(角川書店) 1986年4月(角川文庫)
【佳作】『四十年目の復讐』 中川英一 (未刊)
【佳作】『画狂人ラプソディ』 森雅裕 1985年8月(カドカワノベルズ) 1997年8月(ベストセラーズ
第6回(1986年) 152編 受賞作なし
第7回(1987年) 220編 【大賞】『時のアラベスク』 服部まゆみ 1987年5月(角川書店) 1990年11月(角川文庫)
【佳作】『鉄条網を越えてきた女』 浦山翔 1987年5月(カドカワノベルズ)
第8回(1988年) 220編 受賞作なし
第9回(1989年) 284編 【大賞】『消された航跡』 阿部智 1989年5月(角川書店)
【佳作】『真実の合奏(アンサンブル)』 姉小路祐 1989年5月(カドカワノベルズ) 1999年4月(光文社文庫
第10回(1990年) 259編 【大賞】受賞作なし
【優秀作】『世紀末ロンドン・ラプソディ』 水城嶺子 1990年5月(角川書店)
第11回(1991年) 223編 【大賞】『動く不動産』 姉小路祐 1991年5月(角川書店) 1998年4月(角川文庫)
第12回(1992年) 199編 【大賞】『レプリカ』 羽場博行 1992年5月(角川書店)
【大賞】『恋文』 松木麗 1992年5月(角川書店) 1998年4月(角川文庫)
【特別賞】『殺人の駒音』 亜木冬彦 1992年5月(カドカワノベルズ) 1998年4月(角川文庫)
2006年2月(MYCOM将棋文庫)
第13回(1993年) 不明 【大賞】受賞作なし
【優秀作】『灰姫 鏡の国のスパイ』[3] 打海文三 1993年5月(角川書店)
【優秀作】『キメラ暗殺計画』 小野博通 1993年5月(角川書店)
第14回(1994年) 220編 【大賞】『ヴィオロンのため息の-高原のDデイ-』[4] 五十嵐均 1994年5月(角川書店) 1997年8月(角川文庫)
【佳作】『おなじ墓のムジナ』 霞流一 1994年5月(カドカワノベルズ)
第15回(1995年) 211編 【大賞】『RIKO-女神(ヴィーナス)の永遠-』[5] 柴田よしき 1995年5月(角川書店) 1997年10月(角川文庫)
【佳作】『盟約の砦』 藤村耕造 1995年5月(角川書店)
第16回(1996年) 249編 【大賞】受賞作なし
【優秀作】『ノーペイン、ノーゲイン』 山本甲士[6] 1996年5月(角川書店)
【佳作】『夏色の軌跡』 西浦一輝 1996年5月(角川書店)
第17回(1997年) 226編 【大賞】受賞作なし
【佳作】『クラッカー』[7] 建倉圭介 1997年8月(カドカワ・エンタテインメント
第18回(1998年) 198編 【大賞】『直線の死角』 山田宗樹 1998年5月(角川書店) 2003年5月(角川文庫)
【佳作】『思案せり我が暗号』 尾崎諒馬 1998年6月(カドカワ・エンタテインメント)
【奨励賞】『稜線にキスゲは咲いたか』 樋口京輔[8] 2000年5月(中央公論新社)[9]
第19回(1999年) 153編 【大賞】『T.R.Y.[10] 井上尚登 1999年7月(角川書店) 2001年5月(角川文庫)
【佳作】『フラッシュ・オーバー』[11] 樋口京輔 1999年9月(角川書店)
【奨励賞】『ヴィクティム』 小笠原あむ (未刊)
第20回(2000年) 不明 【大賞】『DZ ディーズィー』[12] 小笠原慧 2000年5月(角川書店) 2003年5月(角川文庫)
【大賞】『葬列』 小川勝己 2000年5月(角川書店) 2003年5月(角川文庫)

第21回 - 現在(横溝正史ミステリ大賞)[編集]

回(年) 応募総数 受賞作 受賞者 初刊 文庫化等
第21回(2001年) 163編 【大賞】『長い腕』 川崎草志 2001年5月(角川書店) 2004年5月(角川文庫)
【優秀作】『中空』 鳥飼否宇 2001年5月(角川書店) 2004年5月(角川文庫)
第22回(2002年) 181編 【大賞】『水の時計』 初野晴 2002年5月(角川書店) 2005年8月(角川文庫)
【テレビ東京賞】『逃げ口上』 滝本陽一郎 (未刊)
第23回(2003年) 146編 受賞作なし
第24回(2004年) 187編 【大賞】『風の歌、星の口笛』 村崎友 2004年5月(角川書店) 2007年10月(角川文庫)
【テレビ東京賞】『みんな誰かを殺したい』 射逆裕二 2004年5月(角川書店)
第25回(2005年) 236編 【大賞・テレビ東京賞】『いつか、虹の向こうへ』[13] 伊岡瞬 2005年5月(角川書店) 2008年5月(角川文庫)
第26回(2006年) 193編 【大賞】『ユグドラジルの覇者』[14] 桂木希[15] 2006年5月(角川書店) 2009年9月(角川文庫)[16]
【テレビ東京賞】『オブリビオン〜忘却』 大石直紀[17] 2006年5月(角川書店) 2011年2月(角川文庫)[18]
第27回(2007年) 198編 【大賞】『ロスト・チャイルド』[19] 桂美人 2007年6月(角川書店) 2009年9月(角川文庫)
【大賞】『首挽村の殺人』[20] 大村友貴美 2007年6月(角川書店) 2009年9月(角川文庫)
【テレビ東京賞】『誤算』 松下麻理緒 2007年10月(角川書店)
第28回(2008年) 217編 【大賞】受賞作なし
【テレビ東京賞】『テネシー・ワルツ 望月武 2010年1月(角川書店)
第29回(2009年) 219編 【大賞・テレビ東京賞】『雪冤[21] 大門剛明 2009年5月(角川書店) 2011年4月(角川文庫)
【優秀賞】『僕と『彼女』の首なし死体』 白石かおる 2009年5月(角川書店) 2012年9月(角川文庫)
第30回(2010年) 223編 【大賞】『お台場アイランドベイビー』 伊与原新 2010年9月(角川書店) 2013年9月(角川文庫)
【優秀賞】『女騎手』[22] 蓮見恭子 2010年9月(角川書店) 2012年5月(角川文庫)
【テレビ東京賞】『ボクら星屑のダンス 佐倉淳一 2011年7月(角川文庫)
第31回(2011年) 不明 【大賞】『消失グラデーション』[23] 長沢樹[24] 2011年9月(角川書店) 2014年2月(角川文庫)
第32回(2012年) 160編 【大賞】『さあ、地獄へ堕ちよう』 菅原和也[25] 2012年9月(角川書店)
【大賞】『デッドマン』[26] 河合莞爾 2012年9月(角川書店)
第33回(2013年) 198編 【大賞】『見えざる網』[27] 伊兼源太郎 2013年9月(角川書店)
第34回(2014年) 182編 【大賞】『神様の裏の顔』[28] 藤崎翔 2014年9月(KADOKAWA

刊行された最終候補作[編集]

投稿回 作者 投稿時タイトル 改題 刊行
第8回 矢島誠 『殺意泥棒』 『双曲線上の殺人』 1989年5月(テンザンノベルス)
1999年12月(ハルキ文庫
吉村達也 『仮面劇』 『五重殺+5』 1991年1月(カッパノベルス
『シンデレラの五重殺』 1994年7月(光文社文庫
第10回 鈴木光司 リング 1991年6月(角川書店
1993年4月(角川ホラー文庫
吉村達也 『ゴースト・ライター』 『ゴーストライター』 1990年5月(カドカワノベルズ
1992年3月(角川文庫
『幽霊作家殺人事件』 1997年12月(角川文庫)
第11回 松木麗 『紫陽花の花のごとくに』 1997年3月(読売新聞社
鈴木光司 『ウォール・フルーツ』 『光射す海』 1993年1月(新潮社
1996年6月(新潮文庫
第16回 森純 『墜ちた鷲』 1999年4月(読売新聞社)
第20回 真木武志 『ヴィーナスの命題』 2000年10月(角川書店)
2010年7月(角川文庫)
第24回 佐枝せつこ 『ベッド・イズ・バッド』 2005年4月(新風舎文庫)
第34回 白井智之 『人間の顔は食べづらい』 2014年10月(KADOKAWA

脚注[編集]

  1. ^ 横溝正史ミステリ大賞公式サイトでは「芳岡」、『日本ミステリー事典』では「吉岡」
  2. ^ 横溝正史ミステリ大賞公式サイトでは『篝り火の陰に』、『日本ミステリー事典』では、「陰」ではなく『篝り火の蔭に……』
  3. ^ 『灰姫・スルー・ルッキンググラス』を改題
  4. ^ 『高原のDデイ』を改題
  5. ^ 『女神(ヴィーナス)の永遠』を改題
  6. ^ 坂本善三郎を改名
  7. ^ 『いま一度(ひとたび)の賭け』を改題
  8. ^ 三王子京輔を改名
  9. ^ 『緑雨の回廊』に改題
  10. ^ 『化して荒波』を改題
  11. ^ 『火龍の休息』を改題
  12. ^ 『ホモ・スーペレンス』を改題
  13. ^ 『約束』を改題
  14. ^ 『世界樹の枝で』を改題
  15. ^ 橋本希蘭を改名
  16. ^ 『支配せよ、と世界樹は言った』に改題
  17. ^ 石原ナオを改名
  18. ^ 『夢のすべて』に改題
  19. ^ 『LOST CHILD』を改題
  20. ^ 『血ヌル里、首挽村』を改題
  21. ^ 『ディオニス死すべし』を改題
  22. ^ 『薔薇という名の馬』を改題
  23. ^ 『リストカット/グラデーション』を改題
  24. ^ 眼鏡もじゅを改名
  25. ^ 菅原蛹を改名
  26. ^ 『DEAD MAN』を改題
  27. ^ 『アンフォゲッタブル』を改題
  28. ^ 『神様のもう一つの顔』を改題

参考文献[編集]

  • 権田萬治新保博久監修『日本ミステリー事典』新潮社、2000年(第1回から第19回までの結果について参照)

関連項目[編集]

角川書店主催の新人文学賞

外部リンク[編集]