八ツ墓村

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
八ツ墓村
監督 松田定次
脚本 比佐芳武
高岩肇
原作 横溝正史
出演者 片岡千恵蔵
相馬千恵子
植村進
音楽 深井史郎
撮影 川崎新太郎
製作会社 東映京都撮影所
配給 東映
公開 日本の旗 1951年11月2日
上映時間 131分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 獄門島 解明篇
次作 悪魔が来りて笛を吹く
テンプレートを表示

八ツ墓村』(やつはかむら)は1951年東映京都撮影所で製作、東映で配給された日本映画[1]横溝正史の『八つ墓村』最初の映画化作品。片岡千恵蔵金田一耕助シリーズの第3作。監督・松田定次、脚本・比佐芳武。後の東映社長・岡田茂の三本目のプロデュース作[2][3]

東映は片岡千恵蔵を主役とする「金田一耕助シリーズ」を六作制作し[4]、本作は『三本指の男』『獄門島』に続く第3作。このうち、比佐芳武が脚本を担当した本作と『三本指の男』『獄門島』『悪魔が来りて笛を吹く』『三つ首塔』の五作は原作を読んでいる観客の意表を衝くという意図で[4]、犯人を全て原作と変更し[4]、本作『八ツ墓村』では原作に登場しない人物を犯人に仕立てている[4]。製作当時の『キネマ旬報』に「探偵映画」と書かれており[1]読売新聞広告に「東映探偵巨編 犯人は誰か?」と大きく書かれたものがあるため[5]、原作とは別に映画を観て観客に犯人を当ててもらうのが売りだったと見られる。

プリントは現存しないとされ[4]シナリオのみ二松學舍大学の「横溝正史旧蔵資料」に所蔵されている[4]

原作との変更点[編集]

シナリオと完成映画は必ずしも同じではないが、プリントは現存しないため照合も不可能で、原作との変更点もシナリオでの判別となるが、シナリオは原作からかなりの変更が見られる[4]

岡山県の山村・八ツ墓村に、田治見家の後継者の田治見辰弥が帰って来た。実は辰弥の正体は、金田一耕助だった。本物の辰弥より八ツ墓村に不穏な動きがあると相談を受け、辰弥になりすまして八ツ墓村の調査に来たのである。辰弥の予想通り、連続殺人事件が起こり、金田一は磯川警部や助手の白木葉子の協力も得て犯人を突き止める。映画の最後になって本物の田治見辰弥が姿を現し、陰ながら金田一の捜査に協力していたことを明かすどんでん返しがある。

犯人は原作に登場しない人物・神主の笹塚英介に変更され、動機は「田治見家の財産と春代を手に入れようとした」と説明される。

なお、春代は里村愼太郎の婚約者という設定である。また、久野医師に代わる医師の被害者として高野医師が登場する[2][4]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 「撮影所通信」『キネマ旬報』1951年10月上旬号、キネマ旬報社、 86–87頁。
  2. ^ a b 八ツ墓村 - KINENOTE
  3. ^ 三鬼陽之助「三鬼陽之介のトップ会談 第95回 『任侠路線で"観客頂戴いたします"』 東映社長・岡田茂氏」『週刊サンケイ』1971年11月5日号、産業経済新聞社、 136頁。
  4. ^ a b c d e f g h 横溝正史研究5 2013, pp. 216-218.
  5. ^ “広告”. 読売新聞夕刊 (読売新聞社): p. 1. (1951年10月30日) 

参考文献[編集]

  • 江藤茂博・山口直孝・浜田知明『横溝正史研究5』戎光祥出版、2013年。ISBN 978-4-86403-053-3

関連項目[編集]

外部リンク[編集]