花園の悪魔

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金田一耕助 > 花園の悪魔

花園の悪魔』(はなぞののあくま)は、横溝正史の短編推理小説。「金田一耕助シリーズ」の一つ。『オール讀物昭和29年2月号に掲載された。作中でも触れられているが、1953年に起きたバー・メッカ殺人事件をモチーフにしている。

1976年に角川文庫より短編集『花園の悪魔 : 他3篇』(全国書誌番号:75086615)として表題作となった。後に同じ角川文庫で改版された際には『』(ISBN 4-04-130443-1)と改題されている。

あらすじ[編集]

東京郊外の温泉場のチューリップ花壇で絞殺された全裸の女性が発見される。被害者は南条アケミヌード撮影のモデルを職業としており、この温泉場にも、ヌード撮影にたびたび訪れたこともあった。

アケミは昨日、温泉旅館の離れ家を予約しており、「先に男が行く。自分は遅れるから、その男に必ず待っていてくれるよう伝言してくれ」と頼んでいた。その通りに、夜8時ごろにチェックのオーバーに鳥打帽、マフラーを巻いた男がやって来た。8時半ころにはアケミもやって来た。翌朝、上述のようにアケミの全裸死体が発見され、男はいつの間にか消えていた。

検死の結果、アケミには死後性交の痕跡があった。離れには男が注文したビール瓶2本が空になっていた他、煙草の吸殻などがあったが、アケミの着ていたものは下着まで消えていた。

捜査陣は、アケミと一緒にいた男を探し、アケミが所属していた東亜美術倶楽部に出入りする山崎欣之助がアケミと親しく、この一週間行方ということを突き止め、山崎を犯人と断定して指名手配した。しかし、山崎の行方はつかめなかった。

一か月後、犯人が着ていた服や女性の所持品が駅の手荷物預り所で長期間引き取りのなかったトランクから発見された。

漫画[編集]

JETによりコミカライズされ、あすかコミックスDXより刊行されたコミックス『名探偵・金田一耕助シリーズ 悪魔の寵児』(角川書店)に収録された。