ホンダ・CB1100R

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ホンダ・CB > ホンダ・CB1100R
1981年モデル
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
エンジン 1,062 cm3 4ストローク
空冷DOHC4バルブ並列4気筒
内径×行程 / 圧縮比 70.0 mm × 69.0 mm / 10:1
最高出力 120 PS / 9,000 rpm
最大トルク 10.0 kgf·m / 7,500 rpm
車両重量 235 kg
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CB1100R(シービーせんひゃくアール)は本田技研工業が1981年から1983年に製造・販売した、排気量が1,062ccで、レースで使用することを想定したオートバイである

CB900Fを元に開発され、1981年から1983年まで限定生産されたスポーツバイクである[1]。 製造台数が全世界で5,000台程度に設定され、新車価格が250万円と設定された[注 1]

レース出場を強く意識したモデルであり、1980年代に市販車をベースに改造したマシンで戦われる耐久レースを舞台に活躍した。

車両解説[編集]

モデルイヤーコードはCB1100RB(1981年)・CB1100RC(1982年)・CB1100RD(1983年)。型式名はRBがSC05、RCとRDがSC08。RBは1,050台、RCとRDはそれぞれ1,500台がヨーロッパおよびオーストラリアでのホモロゲーションをクリアするために製造販売された。

排気量1,062 ccの空冷4ストローク4バルブDOHC4気筒エンジンを搭載し、1981年モデルは最高出力115 hp (86 kW)@9000 rpm[1]をマークする。

車名のRはレーシングバージョンを意味しており、実際に装備されるパーツもART製鍛造ピストン・強化プライマリーチェーン・簡単に脱着でき極限まで小型化されたジェネレータ・当時では珍しいクリップオンハンドルのほか、車体もCB900Fではエンジンの脱着を容易にするためにダウンチューブが一部ボルトオン構造となっていたフレームを強度を優先するために一体化し、軽量化の観点からFRP製カウリングや容量26の燃料タンクはアルミ製。生産作業も手組みとされた。

1981年モデルはノンカウルのRB-Iとハーフカウルを装着するRB-IIがありシングルシート仕様であったがRCからはフルカウル・アルミ製燃料タンク・後部シートが装着された。1982年モデルと1983年型モデルでは、主に塗装が白の部分をパールホワイトに、赤と青の部分をメタリックに、アッパーカウルをレースレギュレーションに合わせ前後長を短縮・スイングアームならびにフロントフォークを変更した。1983年にはCB900FとCB1100Rが統合したCB1100Fを発売した。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ CB750Fの5倍近い価格設定であった。

出典[編集]

  1. ^ a b Brown, Roland (2005), The ultimate history of fast motorcycles, Bath, England: Parragon, p. 170–171, ISBN 1-4054-5466-0 

外部リンク[編集]

関連項目[編集]