ホンダ・DJ・1

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DJ・1(ディージェイわん)は、本田技研工業がかつて製造販売したオートバイのシリーズ商標である。

概要[編集]

1980年代半ばに製造販売されたアンダボーンフレーム排気量49㏄の空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、乾式多板シュー式クラッチを介したVベルト式無段変速機による動力伝達を行うスクーターであるが、販売ターゲットをユーザーの大半を占める若年層向けとしてスポーティー指向を高めて開発されたモデルである。またコンポーネンツの多くはタクトシリーズと共用する。

バリエーションの追加なども実施されたが、1989年に実質的後継となるG'へフルモデルチェンジされ生産終了となった。

なお車名の由来については諸説混沌としたが[注 1]、本田技研工業では流行の音楽と陽気な早口で若者を魅き付けるディスクジョッキーDisc Jockey)のほか、突進を意味するDash、躍動を意味するJump。活気を意味するDynamic、高速感を意味するJetline、愉快を意味するJolleyなどに由来すると公表している[1]

車両解説[編集]

※本項ではモテル別に解説を行う。

DJ・1[編集]

型式名A-AF12。1985年3月27日、同年4月1日発売[2]

内径x行程=40.0x39.6(mm)[注 2]から最高出力5.2ps/6,500rpm・最大トルク0.60kg-m/6,000rpmのスペックを発揮するAF05E型エンジン[注 3]を搭載する[2]

サスペンションは、前輪がトレーリングリンク、後輪がユニットスイング、ブレーキは前後ともリーディングトレーディング、タイヤサイズは前後とも3.00-8とされた[2]

標準車のほかに、インナーボックスを装備するウイングスペシャルエディションを同年5月25日に発売[2]。標準販売価格は、標準車が109,000円、ウイングスペシャルエディションが119,000円[注 4]。年間販売目標は200,000台とされた[2]

1986年7月22日には以下のカラーリング追加を発表[5]

  • DJ・1 スペシャル(パールミルキーホワイト):同月23日発売
  • DJ・1 スペシャル(パールスプリングピンク):同年9月上旬発売

DJ・1R[編集]

DJ・1R F1 ウィニングスペシャル[注 5]
ホンダコレクションホール所蔵車

1986年3月11日発表、同月13日発売の追加モデル[6]。型式名は引き続きA-AF12とされたが、DJ・1からは以下の変更を実施[6]

  • 最高出力5.5ps/6,500rpm・最大トルク0.63kg-m/6,000rpmへ向上
  • 前後タイヤサイズを80/90-10へ変更

標準販売価格は129,000円[注 6]。年間販売目標は60,000台とされた[6]

1986年7月22日には以下の限定車を同月23日から2,000台限定で発売することが発表された[5]

  • ビバユーエディション:黒・白の水玉模様ならびにストライプを組合せた仕様 同月23日発売 標準販売価格129,000円[注 7]

1987年2月4日発表、同月5日発売で以下のマイナーチェンジを実施[7]

  • 最高出力6.0ps/6,500rpm・最大トルク0.69kg-m/6,000rpmへ向上

DJ・1L[編集]

1986年6月25日発表、同月26日発売[8]。型式名DF01。DJ・1Rをベースに搭載するエンジンの排気量を56㏄にアップさせた原付2種(小型自動二輪車)である。最高出力5.8ps/6,500rpm・最大トルク0.68kg-m/6,000rpmとしたほか、前後タイヤサイズは2.75-10、左バックミラーを標準装備する[8]。標準販売価格は139,000円[注 8]、年間販売目標は20,000台とされた[8]

DJ・1RR[編集]

1988年1月21日発表、同年2月1日発売[9]。型式名A-AF19。車名の読み方はディージェイわんダブルアールである[9]。DJ・1/1R/1Lを統合するフルモデルチェンジ車で以下の変更を実施[9]

  • 搭載エンジンを内径x行程=39.0×41.4(mm)[注 9]のAF18E型[注 10]へ変更
  • 最高出力6.8ps/7,000rpm・最大トルク0.73kg-m/6,500rpm
  • 前輪サスペンションをテレスコピックへ変更
  • 前輪ブレーキにフィンを追加し95φへ大径化
  • サイドカバー後部にエアダクトを新設

標準販売価格は139,000円[注 11]。年間販売目標は30,000台とされた[9]

ドラマ・映画などフィクション作品[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 発売当初は『Dolphin Jump No.1』に由来するとされたほか、直前にライバルメーカーのヤマハ発動機が販売開始したジョグに対する打倒ジョグの略とも噂された。
  2. ^ 本数値はロードパルに搭載されたものと同じで[3]、同社の排気量49㏄ファミリーバイク向け2ストロークエンジンとしては1973年に発表されたPM50型ノビオから踏襲されていたものである[4]
  3. ^ 車両型式AE05はタクトの海外向け輸出専用モデルとしたSpreeである。
  4. ^ 北海道沖縄は3,000円高。一部離島は除く[2]
  5. ^ 1986年のフォーミュラ1ウィリアムズ・ホンダがコンストラクターズタチャンピオンとなったことを記念して限定発売されたモデル。
  6. ^ 北海道・沖縄は3,000円高。一部離島は除く[6]
  7. ^ 北海道・沖縄は3,000円高。一部離島は除く[5]
  8. ^ 北海道・沖縄・一部離島は除く[8]
  9. ^ 本数値はスーパーカブC50用前傾80°空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンと同一である。
  10. ^ 元々はA-AF18型ディオ用に開発された。
  11. ^ 北海道・沖縄は3,000円高[9]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]