水戸岡鋭治

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みとおか えいじ

水戸岡 鋭治
富士山駅改名時の式典にて(2011年7月1日)
生誕 1947年7月5日
日本の旗 日本岡山県岡山市
職業 インダストリアルデザイナー
団体 ドーンデザイン研究所
肩書き 九州旅客鉄道(JR九州)デザイン顧問・両備グループデザイン顧問
受賞 第59回 菊池寛賞
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水戸岡 鋭治(みとおか えいじ、1947年7月5日 - )は、日本インダストリアルデザイナー(工業デザイナー)・イラストレーター

岡山市吉備津(現・北区)出身[要出典]。ドーンデザイン研究所代表取締役。九州旅客鉄道(JR九州)デザイン顧問・両備グループデザイン顧問・おかやま夢づくり顧問。公益財団法人石橋財団理事[1]

経歴

幼い頃は窓から外をボーっと眺めるのが好きで、のんびりしていて不器用で鈍臭い少年だったため、アダ名は「鋭治」の反対語の「鈍治(ドンジ)」であった。彼はこのアダ名を現在でも大変気に入っており、後に設立した「ドーンデザイン研究所」の名前の由来になっている。

岡山県立岡山工業高校[2]。高校卒業後、大阪ミラノのデザイン事務所に勤めた後[3]1972年にドーンデザイン研究所を設立[2]。家具や建築のデザインを中心に行う[2]

彼が脚光を浴び始めたのは、九州旅客鉄道(JR九州)の車両デザインである。1988年、福岡市の「ホテル海の中道」のアートディレクションを手がけて以降、JR九州の列車・駅・広告のデザインに携わる事となる[2]。最初に手がけたのは、海の中道へ向かう香椎線用のジョイフルトレインアクアエクスプレス』。キハ58系気動車を改造したものだった。その後、熊本駅改装、キハ200形気動車のデザインを行った。

1992年の787系電車つばめ』は、ブルーリボン賞ブルネル賞といった鉄道関連の賞だけでなく、グッドデザイン認定や松下電工(現:パナソニック電工)のライティングコンテスト最優秀賞などを受賞、国内外から高い評価を得た[2]

1995年には奇想天外なデザインで話題となった883系電車ソニック』、2000年にはオール革張りシートにフローリング床の組合せで登場した在来線特急の集大成と言われる885系電車かもめ』、2004年には西陣織のシート、い草、さらには金箔(1000番台・2000番台)と言った和のテイストを持ち込んだ九州新幹線800系電車『つばめ』を生み出し、JR九州が標榜した鉄道ルネッサンスを具現化していった。

また、一旦は衰退した寝台列車の復活を目指していると語っている[4]。実際、2013年10月に九州内を巡る豪華寝台列車『ななつ星in九州』の運行が開始された[2]

故郷岡山では、市民グループ「路面電車と都市の未来を考える会」(RACDA)からの要望を受け、両備グループ岡山電気軌道に初めて導入された超低床電車『MOMO』のデザインを担当。この後、両備グループデザイン顧問に就任し、両備ホールディングス岡山電気軌道のバス、両備フェリーのフェリーおりんぴあ どりーむ』、両備不動産の分譲マンションのデザインを行った。

その他、和歌山電鐵の「たま電車」や富士急行の「富士登山電車」のデザインを手がけるなどしている。

2011年、「九州新幹線など数々の斬新な鉄道デザインを手掛け、列車旅の世界を革新した」として、第59回菊池寛賞を受賞。

作品

九州旅客鉄道(JR九州)

※子会社を含む

新規

鉄道車両
建築物

改造・リニューアルなど

両備グループ

富士急行グループ

その他

建築物

さいたまスーパーアリーナ

鉄道車両

バス

その他の乗り物

地方公共団体

  • 板橋区オフィシャルロゴ、区制施行80周年ロゴマーク(2012年)
  • 板橋区役所本庁舎ギャラリーモール(2015年)

書誌情報

テレビ出演

脚注

  1. ^ 石橋財団 役員一覧(2014年11月1日閲覧)
  2. ^ a b c d e f 「水戸岡鋭治の「常識を疑う仕事術」」『THE21』2014年6月号、PHP研究所、2014年。 
  3. ^ デザイナー・水戸岡鋭治氏インタビュー「ファンを生み出す列車のつくり方」」『プレジデント』2012年8月13日号、プレジデント社、2012年、2014年5月10日閲覧 
  4. ^ 共同通信社 2011年1月30日[リンク切れ]
  5. ^ 身延山ロープウェイ
  6. ^ しまんトロッコ号デザイン一新リニューアル!! (PDF) - 四国旅客鉄道株式会社
  7. ^ 観光列車「ろくもん」のデザイン等について[リンク切れ](2014年1月21日 しなの鉄道)

参考文献

外部リンク