アミュプラザ鹿児島

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アミュプラザ鹿児島
外観
外観
店舗概要
所在地 鹿児島県鹿児島市中央町1番1号
北緯31度35分4.8秒 東経130度32分33.3秒 / 北緯31.584667度 東経130.542583度 / 31.584667; 130.542583座標: 北緯31度35分4.8秒 東経130度32分33.3秒 / 北緯31.584667度 東経130.542583度 / 31.584667; 130.542583
開業日 2004年9月17日
施設管理者 鹿児島ターミナルビル株式会社
商業施設面積 33,000m²
延床面積 58,400m²
店舗数 192店舗
駐車台数 1,370
外部リンク http://www.amu-kagoshima.com/

アミュプラザ鹿児島(アミュプラザかごしま)は、鹿児島県鹿児島市九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島中央駅にある複合商業駅ビルである。運営会社はJR九州グループの鹿児島ターミナルビル株式会社。JR九州の商業施設としてはJR博多シティに次ぐ規模である。

施設詳細[編集]

概要・諸元[編集]

鹿児島市の中心駅である鹿児島中央駅に立地し、施設運営のコンサルティングをパルコが行っていることから、駅ビルの要素とファッションビルの要素を併せ持つ商業施設である。

2004年3月13日の九州新幹線の部分開業に合わせる形で建設が進められてきたが、約半年後の同年9月17日にオープンした。

オープン当時、JR九州の商業施設としては最大規模であった。また、鹿児島県内の商業施設としても百貨店の山形屋を抜いて最大規模であったが、現在はイオンモール鹿児島(2007年オープン、65,587m²)に次ぐ規模である。

建物は地上6階(一部7階)地下1階で、延床面積約58,400㎡、商業施設面積約33,000㎡、店舗数は192(2010年11月現在)。年間売上高はオープン以降200億円前後で推移しており、2012年度は3年連続で過去最高となる232億円(前年度比+1.8%)であった。

「アミュプラザ」の名称は、人を楽しませるという意味の英語の「アミューズ (amuse)」 からきており、ヤジロベエをかたどったシンボルマークとともに、アミュプラザ博多アミュプラザ小倉及びアミュプラザ長崎と共通である[1]

増床計画[編集]

2014年のオープン10周年に合わせ、増床が検討されている。これは、鹿児島中央駅東口の大階段部分に地上7階、売場面積5,200m²、延床面積8,600m²規模のビルを建設するもので、2013年春着工、2014年秋オープンの見通しである。核テナントとして、4~6階の2,400m²に生活雑貨大手の東急ハンズ鹿児島店(仮称)[2]が入居するほか、鹿児島初進出の有力セレクト店、さらに美容クリニック系のサービス業などを想定している。

外観[編集]

アミュ広場

鹿児島中央駅の桜島口(東口)北側に隣接する横長で薄ピンク色のビル。駅舎との隣接部には屋根付き屋外広場「アミュ広場」(約1,900㎡)を備え、大型ビジョン「アミュビジョン」やエフエム鹿児島サテライトスタジオ「AMU STUDIO」が設置され、各種イベントに利用されている。

屋上に設置されている観覧車「アミュラン」は最大高約91mを誇り、鹿児島市内の非常に広い範囲から視認可能であることから、鹿児島市都心部の新たなランドマークとして親しまれている。

正面の外壁には、利用者の要望を受けて、オレンジ色の発光ダイオードを利用した縦1m、横2.2mのデジタル時計が設置されている[3]

地下1階:アミュチカGARDEN[編集]

いわゆるデパ地下のような雰囲気のフロア。 「鹿児島 味の小径(こみち)」(地元レストラン街)、フードコート、食料品店など飲食関係の店舗が中心だが、ファッション雑貨関係やドラッグストアも店舗を構えている。

  • AMU FOOD CUBE - フードコート。飲食スペースを囲むようにして、セルフサービス方式の飲食店が建ち並ぶ。
  • 鹿児島味の小径 - 飲食店街。主に地元の有名店や黒豚などの地元食材を扱った店が多い。
  • 焼酎維新館 - 鹿児島県の特産品である本格焼酎を中心に扱う酒店。
  • ユニクロ
  • 無印良品
  • ドラッグイレブン
  • KALDI COFFEE FARM - 輸入食料品、コーヒー豆など。
  • フレッシュアリーナしろやま - 食料品スーパー

地下連絡通路[編集]

地下連絡通路として、鹿児島中央駅桜島口(東口)側に公共地下通路「つばめロード」、同じく西口側に「きらら通り」があり、雨に濡れることなくキャンセビルなどと往来できることから、地元の買い物客はまずこのフロアを訪れることが多い。

  • つばめロード - 鹿児島中央駅桜島口(東口)方面との連絡通路(公共地下通路)。
  • きらら通り - 鹿児島中央駅西口方面との連絡通路。以前、旧西鹿児島駅舎とホームを結んでいた通路の再利用したもので、ホームに上がる階段は残され倉庫として利用されている。

1階:GRAND STYLISH SQUARE[編集]

レディスファッション、キッズファッション、ファッション雑貨、カフェなどの店舗が中心。鹿児島中央駅舎1階のテナント街であるアミュ・サテライトと直結している。

アミュ・サテライト[編集]

2階:LADIES & MIX SQUARE[編集]

レディスファッション、ファッション雑貨、雑貨などの店舗が中心。鹿児島中央駅のコンコースに直結の連絡通路が設けられている。

3階:MENS & LADIES SQUARE[編集]

メンズ&レディスファッション、ファッション雑貨などの店舗が中心。

4階:MODERN LIFE FACTORY[編集]

書籍、楽器、インテリア、カルチャー、美容室などの店舗が中心。

5階:AMU DINING[編集]

レストラン街とフィットネスクラブからなる。

6階:SKY LOUNGE & CINEMA[編集]

シネコン、レストラン、アミューズメント、観覧車からなる。

  • 鹿児島ミッテ10
東映の子会社T-JOYが運営する鹿児島県内初のシネコンであり、10スクリーン、1,922席。「ミッテ」とはドイツ語中央の意味。
屋上に設置された観覧車で、直径約60m、最大高約91m、ゴンドラ36台でうち2台は県内初のシースルーゴンドラを採用している。1周約15分。愛称の「アミュラン」は、応募総数7,294通中23通の応募があり採用されたもので、「アミュ」はアミュプラザから、「ラン」は新幹線や街が走り出す「ラン(RUN)」、観覧車の「覧」からきている。他に応募のあった名称は「ひまわり」「チェリー」「桜島」「さくら」「つばめの巣」「スワロー」「サザンウィンド」「南風」などであった[4]。アミュランの前にはベンチがあり、待ち合わせなどに利用されている。

立体駐車場[編集]

1,050台の自動車を収容可能な東立体駐車場と、320台の自動車を収容可能な西立体駐車場があり、アミュプラザ鹿児島と同様、鹿児島ターミナルビル株式会社が運営している。 なお、2014年秋に予定されているアミュプラザ鹿児島の増床に先駆け、2013年に東立体駐車場に隣接するJR社有地に約400台分の駐車場を増設する予定である。

過去に存在したテナント[編集]

開業以来、半年周期でテナントの入れ替えが行われており、小規模なテナントは1年程度で撤退してしまうことも多い。 ただし、4階~6階のテナントはほぼ固定されている。

沿革[編集]

鹿児島中央駅(西鹿児島駅)に駅ビルを建設する構想は昭和40年代に遡る。1984年(昭和59年)には鹿児島市と日本国有鉄道(国鉄)の協議会が再開発構想を発表し、国鉄分割民営化後の1990年(平成2年)にはJR九州と地元の百貨店山形屋が共同出店構想を打ち出して「ジェイアール九州山形屋」が核テナントとなることまで決定していたが、経済情勢等の理由で白紙撤回され実現していなかった。こうしたことから、JR九州が独自に出店を行う計画となった[5][6]

2001年(平成13年)に、セゾングループ(当時)のパルコとコンサルタント契約を結んで、商業施設の形態などの検討が始められた。新幹線開通までの開業を目指していたが、事業内容の検討に時間がかかり、最終的には新幹線開通に半年遅れての開業となった。2003年(平成15年)3月18日に駅ビルの工事が開始された。2004年(平成16年)1月には上棟が行われ、入店するテナントの公表なども順次行われた。約2,000人に上る従業員の採用により、鹿児島県における失業率が下がるという影響も見られた。

開業前日の9月16日には、開業記念式典を城山観光ホテルにおいて実施した。15時からプレオープンが行われる予定であったが、10分繰り上げて14時50分に開店した。1万人が列を作り、入場客数は5万8000人に達した[7]。9月17日にグランドオープンとなり、当日は2,200人が開店時点までに並び、10時開店予定であったものを混乱防止のために15分繰り上げて9時45分に開店した[8]。当日は9万1000人が入館したが、午後には落雷の警戒のため2時間にわたって観覧車の運行を停止する一幕もあった[9]。開業直後の週末には1日の入館客数が10万人を超える日もあった。

開業から1年での売上高は、目標の160億円を19%上回る191億円、入館者数は目標の1000万人を14%上回る1140万人であった。1日の平均入館者数は3万1000人であった[10]

2007年(平成19年)に鹿児島市南部の東開町にイオン鹿児島ショッピングセンター(現・イオンモール鹿児島)が開業して、鹿児島県最大の売り場面積の地位を明け渡すことになった。また、前年比で増加を続けてきた売り上げが減少に転じるなどの一時影響を受けたが、2008年からの段階的なリニューアルにより新規客層の開拓に成功し、売上は再び増加に転じている。

年表[編集]

  • 2003年(平成15年)
    • 2月5日 - 鹿児島ターミナルビル株式会社設立。
    • 3月18日 - 駅ビルと立体駐車場に着工[11]
    • 10月 - アミュプラザ鹿児島の名称決定[1]
    • 11月1日 - アミュプラザ鹿児島東駐車場オープン
    • 12月6日 - アミュプラザ鹿児島西駐車場オープン
  • 2004年(平成16年)
    • 1月21日 - アミュプラザ鹿児島上棟式[11]
    • 7月27日 - 9月17日に開業することを正式発表、テナントは192店、うち鹿児島初出店は129店[12]
    • 8月13日 - 観覧車の愛称「アミュラン」発表[4]
    • 9月14日 - 観覧車先行搭乗者招待会、報道関係者への公開。
    • 9月16日 - プレオープンを実施。城山観光ホテルにおいて開業記念式典。フレスタかごしま一部改装完成、スターバックスなどが開店。
    • 9月17日 - アミュプラザ鹿児島グランドオープン
  • 2005年(平成17年)
    • 1月28日 - 入館者数500万人突破[13]
    • 3月9日 - 正面外壁にデジタル時計を設置。
    • 6月18日 - アミュラン搭乗者数50万人突破。
    • 7月30日 - 入館者数1000万人突破[14]
  • 2006年(平成18年)
    • 5月1日 - 落雷によりアミュランが14分間停止。
  • 2007年(平成19年)
    • 5月26日 - アミュラン搭乗者数100万人突破。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月 - 日本ショッピングセンター大賞2008年銀賞を受賞。
  • 2009年(平成21年)
    • 12月5日 - 天文館地区との合同イベント開始。
  • 2010年(平成22年)
    • 8月14日 - アミュラン搭乗者数150万人突破

地元の反応[編集]

アミュプラザ鹿児島は、単なる駅ビルという枠を超えて、閉鎖的で守旧的傾向が色濃い鹿児島経済圏に多大なる刺激や変革を与えた「黒船」といわれている。顕著な例として、鹿児島市電鹿児島中央駅前電停天文館通電停の1日平均の乗降客総数が増加していることが挙げられ、また、九州新幹線沿線(特に薩摩川内出水方面)を含めた広域からの集客に成功し、鹿児島市への定期的な買物客が増加している。

また、周辺の不動産取引の基準となる地価公示や路線価が、鹿児島県内で唯一、下落より横ばい、またはやや上昇に転じている。天文館以外の商業地域の活性化も促進され、鹿児島大学周辺の騎射場地区や鹿児島市南部の産業道路ロードサイドには県外から新業態の企業の進出が以前より盛んに見られるようになった。

しかし、県内初のシネマコンプレックス(ミッテ10)の開業の影響により、天文館地区の映画館が相次いで閉館し、天文館地区を中心に以前にも増して警戒感が強まっているのも事実である。天文館地区の2006年度の人通りはアミュプラザ開業前に比べて9 - 17%の減少となっており、山形屋も売り場の改装に踏み切るなどしている。一方で、2007年のイオン鹿児島ショッピングセンター開業に際しては、鹿児島市南部に位置するイオンとは商圏が異なるのに対して、アミュプラザと天文館は近接していることから、両者の回遊性を打ち出すことでイオンに対する「共闘」の呼びかけもなされた[15]。郊外型の大型ショッピングセンターに対抗する都市部の共存共栄が検討されている。2009年(平成21年)12月5日からは天文館地区と中央駅地区の共同イベントが開催され、アミュプラザ鹿児島と山形屋で案内係が相互出迎えを行った[16]

また、鹿児島中央駅地区の一番街商店街は、波及効果で人通りが一時的に2 - 3割増加した[17]。しかしこれをつなぎとめられず、2006年度の調査では開業前に比べて人通りが13 - 37%の減少という結果となった[15]

前述のとおりアミュプラザの開業後、市電の鹿児島中央駅前電停 - 天文館通電停間の乗客数が増加した。この区間を運行する市電2系統の月間収入は、前年同月比で約17 パーセントの増収となり、このうち約10 パーセントは駅ビルの開業の影響であると交通局では分析している[18]。2007年11月24日には、「We Love 天文館協議会」が鹿児島市交通局と協力して、天文館に近い天文館通電停・いづろ通電停朝日通電停の3箇所で9時30分から19時までの間に市電から降車する客の運賃を協議会がすべて負担することで無料化する「市電無料の日」という取り組みも行われた[19]

脚注・出典[編集]

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  1. ^ a b 「企画[社説]人を呼び込み、魅力あふれる玄関に=アミュプラザ」南日本新聞2003年10月17日朝刊5面
  2. ^ [http://www13.jrkyushu.co.jp/NewsReleaseWeb.nsf/Search/DB9D97050D31239D49257AFB00342C8A?OpenDocument アミュプラザ鹿児島別館(仮称)および大分駅ビルへの 「東急ハンズ」の出店が決定] - JR九州公式ニュースリリース 2013年1月22日
  3. ^ 「時刻一目瞭然/鹿児島市のアミュプラザ鹿児島正面に大型時計=JR九州」南日本新聞2005年3月12日朝刊28面
  4. ^ a b 「鹿児島中央駅ビル大観覧車/愛称はアミュラン=鹿児島ターミナルビル発表」南日本新聞2004年8月14日朝刊32面
  5. ^ 「西鹿児島駅再開発ビル、JR九州が核テナント出店へ」南日本新聞1995年3月3日夕刊1面
  6. ^ 「鹿児島中央駅ビル・アミュプラザ/9月17日オープン」南日本新聞2004年7月24日朝刊1面
  7. ^ 「観覧車に買い物、人波は既に本番/プレ開業のJR鹿児島中央駅ビル「アミュプラザ鹿児島」=鹿児島市」南日本新聞2004年9月17日朝刊32面
  8. ^ 「膨らむ期待、人波続々/アミュプラザ鹿児島開業」南日本新聞2004年9月17日夕刊3面
  9. ^ 「9万1000人が入館/アミュプラザ鹿児島=JR鹿児島中央駅」南日本新聞2004年9月18日朝刊1面
  10. ^ 「鹿児島中央駅ビルの商業施設「アミュプラザ鹿児島」/初年度売上高191億円、当初予想売上高の19%増=入館者数1140万人」南日本新聞2005年9月14日朝刊8面
  11. ^ a b 「[発車あと52日-九州新幹線]駅ビル開業は9月、JR九州社長明言」南日本新聞2004年1月21日夕刊3面
  12. ^ 「アミュプラザ鹿児島、9月17日開業/出店192、鹿児島初は129店=鹿児島ターミナルビル」南日本新聞2004年7月28日朝刊1面
  13. ^ 「アミュプラザ500万人/開業134日で達成、売上高計画比127%=JR鹿児島中央駅ビル」南日本新聞2005年1月29日朝刊28面
  14. ^ 「アミュプラザ鹿児島来店客数が1000万人」南日本新聞2005年7月31日朝刊24面
  15. ^ a b 「企画[フォローアップ経済]アミュ3周年/“新陳代謝”で集客力を持続、イオン対策に注目」南日本新聞2007年9月21日朝刊8面
  16. ^ 「天文館、中央駅タッグ/山形屋・アミュの案内係、相互出迎え=回遊性へ初企画」南日本新聞2009年12月6日朝刊6面
  17. ^ 「[第3部]かごしま流通新時代/危機感バネに知恵絞る=魅力アップのカギは中央駅・天文館・本港区の「回遊」」南日本新聞2005年1月1日朝刊3面
  18. ^ 「アミュプラザ利用客の獲得にしのぎ、交通3業者が増便/市電、先月は前年比17%増収=鹿児島市」南日本新聞2004年10月6日朝刊24面
  19. ^ 「鹿児島市電無料の日/運賃浮き浮き天文館=街にぎわい関係者安ど、「大歓迎」利用者エール」南日本新聞2007年11月25日朝刊26面

関連項目[編集]

外部リンク[編集]