固定資産税
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| 財政 |
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固定資産税(こていしさんぜい)は、1月1日時点に保有している固定資産について課税される地方税である。
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[編集] 概要
課税対象は土地・家屋・有形償却資産である。このうち土地と家屋については登記簿等で実態を課税団体である市区町村が把握可能であるのに対し、償却資産については登記等により把握できないため申告により償却資産を把握し課税をする方式を取っている。自己所有ではない建物内に行なった造作については、地方税法第343条第9項の規定を適用することを条例で規定している団体に限り償却資産として申告をする必要がある。地方税法第5条第2項により市町村が課するべき税金であるが、東京23区内では、地方税法第734条の規定により、区ではなく都が課税している。
[編集] 賦課の基準
納税義務者は賦課期日に資産を所有する者であり、賦課期日は毎年1月1日である。一般的に公共の用に供する資産などのような所定の要件を満たす資産は非課税となる。また日本国内に存在しない資産等については課税されない。
[編集] 税額の算出
税額は、課税標準額に税率を乗じる事により算出する。税率は都道府県及び各市町村が設定することが可能で、標準税率は1.4/100である。以前は2.1/100までという限度税率の取り決めもあったが現在は廃止されている。
[編集] 評価
総務大臣は、固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続を定めた「固定資産評価基準」を告示しなければならず(地方税法第388条第1項)、市町村長は、この「固定資産評価基準」によって固定資産の価格を決定しなければならない(地方税法第403条第1項)。なお通常、告示は3年毎に行われる。
[編集] 評価額と課税標準額
上記の評価基準により決定された評価額より課税標準額を求める。ただし政策目的による課税標準額の特例が存在する(多くは時限的な措置となっている。)。
[編集] 固定資産税(土地)
土地の評価は「適正な時価」であり、当初は評価額による課税が行われていた。しかし、戦後の経済成長で地価が高騰し、評価額は時価から離れていることが問題となり、全国的な調査を基礎として、1964年度(昭和39年度)から土地の評価を大幅に引きあげることとなった。このままでは、土地のうち宅地の固定資産税金が6~7倍になるので、前年度の課税標準額と本年度の評価額を比較し、評価額が上回る場合はその格差に基づく(それより低い)負担水準を算出し、それを前年課税標準額に乗ずる方式(負担調整措置)が登場した。
この方式はその後も継続され、1970年代には、住宅用地の課税標準を低くする措置が追加された。さらに、バブル景気による地価の高騰の後、1994年度(平成6年度)の評価基準の告示において、評価額の水準を地価公示価格の7割程度とすることとなったこと。それまでは地価公示価格の3割程度であったので増税となるため、負担調整措置が見直され、住宅用地への課税標準特例も強化されている。なお、この7割という水準は、地価が安定していた昭和50年代における固定資産税評価額の地価公示価格に対する割合だと説明されている[1]。
以上の経過により、土地の課税標準額を算定するには、1964年分から当該年度までの全年分課税標準額の計算をしなければならず、税額の計算を複雑なものにしている。
- ^ 固定資産税に関する質問主意書質問答弁経過情報
[編集] 固定資産税(家屋)
通常、評価額が課税標準額となる。
[編集] 償却資産
資産ごとに耐用年数と取得価格から評価額を算出し、現行ではそれがそのまま決定価格となり、課税標準の特例が適用されない場合に限り決定価格が課税標準額となる。なお、2007年度(平成19年度)の税制改正により法人税及び所得税の減価率が見直されたが、評価額の減価率については旧定率法の減価率を適用し、1円まで償却する均等償却は行われない。また、2008年度(平成20年度)の地方税法の改正以前は、国税の取り扱いに準じて資産ごとに理論帳簿価格を算出し、評価額と合計額の大きい方を決定価格としていたが、この改正により廃止された。
[編集] 評価方法
[編集] 固定資産税(土地)
固定資産税(土地)の評価方法には、主に路線価方式が採用される。
路線価とは、街路に沿接する標準宅地の単位地積あたりの適正な時価に基づいて付設された価格である。路線価には固定資産税における路線価と、相続税における路線価の2つがあり、固定資産税路線価については各市町村が算定し、相続税路線価については、各国税局がそれぞれ算定している。
ちなみに、公的土地評価について相互の均衡と適正化が図られるよう努めるという土地基本法第16条の趣旨等を踏まえ、相続税においては1992年度(平成4年度)から地価公示価格の8割を目途に、固定資産税においては平成6年度の評価替えから地価公示価格の7割を目途に、それぞれ評価を行っている。主要な街路の路線価は、標準宅地前の路線であるため鑑定価格等により求めるが、その他の街路の路線価は、主要な街路と価格形成要因を比べることにより求める。
価格形成要因は、
- 道路幅員や舗装などの道路要件
- 最寄駅からの距離や大型店舗距離などの交通・接近条件
- 下水道やガスの供給などの環境条件
- 都市計画用途や建ぺい率・容積率などの行政的条件
がある。つまり、これらの要因は、画地計算時に補正を行う前にすでに路線価に反映されていることになる。
[編集] 固定資産税(家屋)
固定資産税(家屋)の評価は、「再建築価格」という理論上の建築価格を算出することで行われる。具体的には家屋の構成部分(主体構造・基礎・屋根・外装・内装・建築設備)毎に評価基準に記載される材質ごとの単価表で単価と数量を計算しその総計を家屋の単価とする。材質については現地調査および建築図面に基づいて判定される。この再建築価額に1年分の経年減価率(固定資産税が初めて課税されるのは建築年の翌年からであるため、実務上は一年分減価償却した後の価格を計算して最初の評価額とする)等を乗じて評価額とする。
その後評価基準が告示される度に、前年度評価額と理論評価額(新たな評価基準に基づいて再計算された評価額)に耐用年数に応じた経年減価率を乗じた額のどちらか低い方の額を新たな評価額とする。これは、資材価格の上昇等により理論評価額が前年度評価額より高くなってしまうことが考えられるが、家屋は年々老朽化しているのに価格が上昇するのというのが社会通念的に不合理であると思われるため、少なくとも評価額が上昇するということが起こらないようにしたものである。
[編集] 償却資産
毎年行われる申告により資産台帳を作成し、それに基づき評価額を算定する。 東京23区内を除いて毎年1月31日までに市町村長に申告することになっているが、都道府県をまたいで所在する資産(電力、通信、鉄道、船舶、航空機など)については総務大臣に申告し、市町村をまたいで所在する資産については都道府県知事に申告することになっている。 課税庁は、取得価額を基礎として評価額は一品ごとに算出する。固定資産税における償却資産の減価償却の方法は、原則として定率法であるが、一定の条件により取替法も認められている。 なお、ひとりの納税義務者が所有する資産が各市町村ごとに定められた課税定額を超えている場合、都道府県が大規模の償却資産として固定資産税を課税する。
[編集] 関連項目
- 地租 - 固定資産税の前身にあたる国税。
- シャウプ勧告 - 戦前の地租・家屋税を固定資産税へ改革するように求めた勧告。
- 都市計画税
- 地価税 - 1998年(平成10年)度より「当分の間」課されないこととされている国税。
- 国有資産等所在市町村交付金 - 国や都道府県等地方公共団体が交付金の名称で固定資産の所在する市町村へ納める固定資産税に相当するもの
[編集] 外部リンク
- 国税庁 路線価図・評価倍率表
- 国土交通省 国土数値情報ダウンロード - 地価公示のGISデータがダウンロードできる。