食戟のソーマ

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食戟のソーマ
ジャンル 少年漫画
料理・グルメ漫画
学園漫画
漫画
原作・原案など 附田祐斗
作画 佐伯俊
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2012年52号 -
巻数 既刊10巻(2014年11月現在)
その他 協力:森崎友紀
ラジオドラマ:VOMIC
原作 附田祐斗、佐伯俊、森崎友紀
放送局 テレビ東京
番組 サキよみジャンBANG!
発表期間 2013年7月 -
収録時間 3分
話数 全4話
アニメ
原作 附田祐斗、佐伯俊、森崎友紀
監督 米たにヨシトモ
シリーズ構成 ヤスカワショウゴ
キャラクターデザイン 下谷智之
音楽 加藤達也
アニメーション制作 J.C.STAFF
放送局
放送期間 -
テンプレート - ノート

食戟のソーマ』(しょくげきのソーマ)は、原作:附田祐斗、作画:佐伯俊日本漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社2012年52号より連載されている。

概要[編集]

本作品の企画は、作者と編集のバカ話から偶然生まれた[1]。『少年ジャンプNEXT!』2012年SPRING号に巻頭カラー50ページで読み切り作品を掲載後、読み切り版を再構成した上で『週刊少年ジャンプ』にて連載が開始された[2][3]

名門料理学校「遠月学園」を舞台に、下町の定食屋の息子である料理人の少年・幸平創真(ゆきひら そうま)の活躍を描く料理・グルメ漫画である[注 1]。様々な料理対決が展開される料理漫画の王道を行くストーリーや登場する料理の意外性に加え、登場キャラクターが料理を食べた時にとるリアクションがお色気要素に近い大仰なものであることが本作の特徴である。

2013年4・5合併号掲載の第5話より、料理研究家の森崎友紀が協力しており[4]、食のアイデアなどを提供している。お手軽なものから本格的なものまで、紹介されるレシピも魅力の一つとなっている[5]。森崎の話によると、集英社の『MORE』と『週刊プレイボーイ』に料理の連載を持った繋がりで、漫画協力の話をもらったとのこと[6]

単行本では、作中に登場した料理の一部レシピや連載時点では氏名不詳だったキャラクターのプロフィールが紹介されている。2014年4月時点で、第7巻までの累計発行部数は290万部[7]。単行本第1巻は、その直後から予想を上回る売れ行きを見せ、異例の速さで10万部の重版がかかり、発売2週間で20万部を超す勢いとなった[5]。第2巻の初週売り上げは13万5000部を記録し、オリコン週間ランキングのコミック部門で第5位となった[8]

2015年、テレビアニメが放送予定[9]

ストーリー[編集]

下町の定食屋の息子・幸平創真は、家業を手伝いながら、父・城一郎を越えるべく料理修業に励む日々を過ごしていた。中学校卒業後は家業を継ごうと考えていたが、城一郎は店を数年閉めると宣言し、海外へ行ってしまう。そして創真は、城一郎の命により、超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部に入学する。そこから創真は持ち前の料理のノウハウを駆使して料理人として成長していく。

登場人物[編集]

声優はVOMIC版 / テレビアニメ版の順で、1人のみの記載の場合はテレビアニメ版の声優とする。

主要人物[編集]

幸平 創真(ゆきひら そうま)
声 - 小野友樹[10](VOMIC版) / 松岡禎丞(テレビアニメ版)
本作の主人公。大衆食堂「食事処 ゆきひら」の跡取り息子。遠月学園高等部1年生(第92期生[11])。極星寮303号室[注 2]の寮生。身長171cm。体重57kg。
赤髪と左眉にある切り傷が特徴の少年。普段はマイペースで飄々とした性格だが、非常に高い料理人としての情熱とプライドを持ち、どんな逆境や強敵に対しても物怖じすることなく立ち向かい、時には相手に言い訳のしようのない鋭い発言をすることもある。実家の「ゆきひら」を誇りに思っており、店を侮辱されると強い怒りを露にする。また、自分が認めた人物には劣勢な状況であろうと積極的に協力しようとする仲間思いな一面を持つ。強気な発言が多く時には周囲の反感を買うこともあるが、彼の並外れた料理への情熱と仲間思いの人柄に惹かれ、男女を問わず彼に好感を抱く者もまた多い。初対面の者でも屈託なく接するなどコミュニケーション能力は高い。しかし、恋愛事には疎く、自分に好意を持つ真由美や郁魅の想いには気付いていない。
幼少期からの長年の経験から、若くして大人顔負けの実力を持ち、遠月への入学時点で既に他の学生のレベルを超えている。食材の価値にこだわらず、常識にとらわれない創作料理を得意とする。ただし、初対面の人間や親しい者にも遠慮なく失敗作の新作ゲテモノ料理を薦めたがる悪癖を持つ(この点は父親譲り)。料理を出す時には「おあがりよ!」と言い、相手が料理を食べて大袈裟なリアクションを見せた時には「御粗末!」という決めゼリフを言う。料理中は「ゆきひら」の店名が書かれたシャツを着用し、手拭いを鉢巻のように巻く。
3歳のころから料理の修業を積み、店主である父・城一郎を越えるため、日々料理修行を重ねていた。城一郎には小六の時に初めて料理勝負を挑んだが、1度も勝てず中学卒業の時点で489回の敗北を喫した。修行時代に培った様々な経験は遠月学園入学後も随所で発揮されている。
中学卒業と同時に本格的に家業を継ごうと考えていたが、城一郎が突然店を閉めて海外に行ってしまい、城一郎の意向に従って遠月学園に編入することになる。始業式での編入生挨拶の場で「客の前に立ったことが無い連中に負けるつもりはない」と強気な発言をしたことから、事実上の宣戦布告と見なされ、多くの生徒達から敵視されてしまう。当初は今さら料理学校に行くことを疎ましく思っていたが、遠月学園の様々な試練や多くのライバル達の存在を目の当たりにしたことで、考えを改めるようになる。学園内におけるさまざまな体験を通して、「十傑評議会」や卒業生からも実力を認められ、「秋の選抜」の出場権を獲得した。1学期終了後、城一郎が元遠月学園十傑第二席であったことを知り、改めて遠月学園の頂点に立つ決意を固めた。
秋の選抜前、予選のお題である「カレー料理」を研究するため、城一郎から紹介されたスパイスの研究をしている汐見潤のゼミを訪問し、スパイスに精通している葉山アキラと出会い、互いに強い対抗意識を抱くようになる。秋の選抜Aブロック予選では、過去の失敗や敗北を克服して作り出したオムレツリゾットカレーで葉山に対抗。5人の審査員の内、3人は自分に高得点を挙げたが、総得点は葉山の94点にわずか1点届かず、Aブロックを2位タイで予選通過する。
本選一回戦第一試合の「弁当」対決ではアリスと対戦し、アリスの分子美食学を駆使した弁当に対し駄菓子から発想を得たのり弁当で見事勝利する。一回戦の全試合終了後、美作から準決勝で自身と食戟をするように要求される。そして賭けの対象として美作にはこれまで奪ってきた包丁100本を要求し、自分がもし負ければ料理人を辞めると宣言する。さらに試合で作る料理をかつて父に初めて認められたビーフシチューにすると大胆に予告し、自身の取材に来た新聞部の早津田に味見役を頼み、試作を開始する。
薙切 えりな(なきり えりな)
声 - 中原麻衣[10] / 種田梨沙
本作のヒロインの一人。遠月学園高等部1年生の女子生徒。遠月学園総帥の孫娘。「遠月十傑評議会」の第十席。
長い金髪に豊満なプロポーションを持つ少女。「神の舌(ゴッドタン)」とまで呼ばれる優れた味覚を持つ。恵まれた境遇や才能から、極度なまでのプライドの高さや、エリート意識を持っている[12]。非常に高飛車かつ我侭な性格だが、誰も見ていない所で鼻歌を歌う、合宿の夜のUNOを楽しみにする、少女漫画を読んで興奮するなど、子供っぽい年相応な一面もある。幼少の頃よりかなり我侭な性格をしていたらしく、そのころからの付き合いである従姉妹のアリスからは快く思われていない。そのため、付き人の新戸以外に親しい友人はいないようである。料理には高級な食材による美食を追及した、徹底的なセレブ思考の物のみを求めており、大衆食堂に出てくる庶民的な料理や食材等は頑なに否定している。
その恵まれた才能から、日本中の有名店から味見役を任され、彼女の下した評価が料理界での運命を決定づけるほどである[13]。その才能は乳児のころから人間離れしていたらしく、数々の逸話[注 3]を持つ。卒業生の堂島からは「遠月学園開闢以来最高傑作の化け物になれる素材」と評されている。幼少時に創真の父・城一郎と会ったことがあり、城一郎に対しては料理人として一方的な憧れを抱いているようで、彼と一緒に撮った写真を今も肌身離さず持ち歩いているが、創真が城一郎の息子であることには気づいていない。
中等部を首席で卒業し[13]、さらに史上最年少の高等部1年生で「十傑評議会」第十席の地位を手にする。学園では強い影響力を持つ派閥を束ねている。学内では、自分の嗜好に合わない料理の研究会を「活動実績が乏しい」等を建前に「食戟」によって次々と潰していくことで、勢力を広げている[14]。その実力は学外にも広く知れ渡っている。自らが試験監督を務めた高等部の編入試験で、大衆食堂の息子として見下していた創真の実力を知り、プライドを傷付けられる。以後、創真を目の敵にするようになり、会うたびに嫌味を飛ばすが、マイペースな創真からはほとんど意に介されておらず、よく空回りしている。
「秋の選抜」では評議会の一員として選抜を運営する立場であるため、選手としては参加しない。
田所 恵(たどころ めぐみ)
声 - 高橋未奈美
本作のヒロインの一人。遠月学園高等部1年生の女子生徒。極星寮302号室の寮生。
三つ編みのおさげ髪が特徴の少女。あがり症に悩む気弱な性格で、緊張が極限にまで達しパニックに陥ると、方言が出ることがある。あがり症が原因で授業ではなかなか本来の実力を発揮できずにいるが、料理の腕前は決して悪くなく、後に堂島を含む卒業生達から料理を食べた者の心を癒す「心遣い(ホスピタリティ)」の才能を高く評価され、自分の腕に自信を持てるようになった。学園では郷土料理研究会に所属している。
特技は卓球で、ラケットを持つと目付きや口調が別人のように攻撃的になり、動きも素早くなる[注 4]。スタイルは前陣速攻型
福島県の小さな港町の出身で、実家は小さな料理旅館「荘恵園」を営んでいる。7歳の頃に旅館の板前が腰痛を悪化させたことにより余興として行っていた鮟鱇の吊るし切りが出来なくなるという話を聞き、旅館を助けるために町の漁師たちに鮟鱇の吊るし切りを教わった過去を持つ。それを境に料理の腕をめきめき上達させ、村の大人たちも敵わないほどになり、地元の漁師たちからも可愛がられている。12歳の時に母親の勧めで上京し、遠月学園中等部に入学する。高等部への進級試験の成績が最下位で退学処分寸前だったが、成り行きで創真とペアを組んで参加した調理演習の授業でA評価を得て、危機を脱する。それ以来、同じ寮生ということもあり、創真と行動を共にすることが多くなる。当初は敵を作り易い創真に苦手意識を持っていたが、一度危機から助けられてからは、彼の並外れた実力に信頼を置くようになり、しだいに異性として意識するようになる。
宿泊研修2日目の四宮の課題では、不測の事態に善処するために、やむを得ず提示されたレシピに手を加えるが、これを良しとしない四宮に退学処分を言い渡されてしまう。これに創真が異を唱え、堂島の計らいで創真と共に四宮と非公式の食戟を行う。食戟には敗北したものの、堂島の配慮により四宮が考えを改めたことで退学を免れた。その後は、創真の力に頼ることなく、自力のみで合宿の課題を切り抜けることに成功した。合宿後、四宮との食戟における努力を認められたためか、乾ら複数の卒業生達からスカウトされて困惑していた。
これらの経験を通して料理人としての真の才能が開花してからは、普段の授業も急速に成績が上昇し、1学期末には「秋の選抜」への出場権を与えられた。Bブロック予選では、地元の野菜を使った「鮟鱇どぶ汁カレー」で88点を獲得し、Bブロック4位で予選通過した。本戦一回戦第二試合の「ラーメン」対決では、黒木場の濃厚系ラーメンに対し「こづゆ」をベースにした淡麗系ラーメンで勝負するも敗北。それでも、観客たちからは健闘を称えられ温かい拍手が送られた。

遠月学園[編集]

極星寮[編集]

一色 慧(いっしき さとし)
遠月学園高等部2年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第七席。極星寮生たちのリーダー的存在。
後輩思いの穏やかな人物[15]だが、やたらと服を脱ぐ癖があり、寮内では一丁の姿で農作業をしたり、裸エプロンで料理を作ったり、全裸で寝るなどかなりの変わり者。ただし、十傑の会議や秋の選抜など公式の場においてはきちんと制服を着用している。入寮したての創真との勝負では手の内を全て見せないなど掴み所がない一面もある。創真の入寮を歓迎しており、彼の才能に期待をかけている。自らが中心となって、寮の裏にある「極星畑」の管理に精を出しているが、そのためにまともに授業に出ていないという[16]。また、畑で育てた野菜を利用してビジネスを行っており、婦人向けの料理教室のコーチを担当することもある。宴会好きで毎日寮の屋根裏を伝って寮生に声をかけている。卓球の腕前は恵と互角に渡り合うほどで、スタイルはカット主戦型
吉野 悠姫(よしの ゆうき)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。極星寮116号室の寮生[17]
お団子ヘアーが特徴[18]。明るい性格をした今時風の少女で、極星寮のムードメーカー。感情の赴くままに行動する事から、冷静さを失うと暴走しがちになる面もある。寮内でさまざまな禽獣(ジビエ)を飼っている[17]。夢は自分の手で新しいブランドの(仮称:極星鶏)を作り出すこと[16]。地元の猟友会と密接なパイプを持っている。友人の榊と反対に貧乳であることを気にしている[注 5]
秋の選抜Bブロック予選では、オレンジの果肉とカツを使ったジビエカレーで86得点を獲得したが、惜しくも予選敗退となった。
榊 涼子(さかき りょうこ)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。極星寮112号室の寮生[16]
大人っぽい雰囲気をしたロングヘアの少女。温厚で冷静沈着な性格から、暴走しがちな吉野の宥め役になることも多い。極星寮の女子の中でも抜群のプロポーションの持ち主で、学園内には隠れファンがいる。発酵食品を使った料理が得意で、寮の近くに専用の塩麹作業場を構えている[16]
秋の選抜Aブロック予選では、醤油麹を加えた自家製の炭火熟成納豆を使った豆カレーで86得点を獲得したが、惜しくも予選敗退となった。
伊武崎 峻(いぶさき しゅん)
遠月学園高等部1年生の男子生徒。極星寮208号室の寮生[17]
目が前髪で隠れているミステリアスな雰囲気をした少年。寡黙でクールな性格だが、自らの料理に対する自信は強い[18]。秘密主義者で自分の実力をあまり表に出さない。燻製料理が得意で[18]、チェーンソーを使いスモークウッドを自作している[16]
秋の選抜Aブロック予選では、粗引きスパイスを使った「特製スモークカレー」88点を獲得。審査員からは「燻煙の貴公子(プリンス・オブ・スモーク)」と賞賛されたが、惜しくも予選敗退となった。
丸井 善二(まるい ぜんじ)
遠月学園高等部1年生の男子生徒。極星寮205号室の寮生[19]
丸い大きな眼鏡をかけており、料理に関する勉強に余念の無いインテリタイプ。若干神経質な性格で、自室がいつもきれいに片付いているため、極星寮の寮生たちは会合の際彼の部屋に集まることが多いが、散らかされてしまうことから本人はそれを迷惑がっている[19]。美食に関する古典文献を研究・分析する宮里ゼミに所属しており、1年にしてエースを担っている。ずば抜けた料理センスはないものの、周囲の天才たちに追いつくためにさまざまな学識を詰め込んでいる。宮里ゼミの関係者からは「丸井氏」、「味の物知り博士」と呼ばれている。その反面、体力が非常に低く、長時間の持久力を必要とする課題を苦手としている[20]
秋の選抜Aブロック予選では、ヴィシソワーズ風のルーを使った「白のポタージュカレーうどん」で88点を獲得したが、惜しくも予選敗退となった。
青木 大吾(あおき だいご)、佐藤 昭二(さとう しょうじ)[注 6]
ガラの悪い2人組の男子生徒。黒髪の方が青木で金髪のオールバックが佐藤。他の寮生たちと比べて登場回数は極端に少なく、本編では名前すら紹介されていない。しかし、秋の選抜編から、他の寮生たちの応援役として彼らの登場回数が増え始めている。

高等部1年(第92期生)[編集]

新戸 緋沙子(あらと ひさこ)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。
えりなの側近を務めている少女で、ボブカットの髪型が特徴。えりなに対しては同級生でありながら「えりな様」と呼ぶなど盲目的とも言えるほど従順であり、彼女に屈辱を味わせた創真のことを敵視している。また、えりなと不仲である薙切アリス(後述)に対しても敵意を抱いている模様[注 7]。古くから続く漢方医の家系に生まれ、それらの知識を料理に昇華させた薬膳料理のエキスパート。東洋医学に基づいた料理が得意で、えりなからも高く評価されている。周囲からは「秘書子」と呼ばれているが、本人は気に入っていない。
中学2年の時、えりなの側近の座を狙う貞塚ナオと食戟を行い勝利した。それ以来、貞塚から敵視されていたが、秋の選抜予選で再び貞塚に勝利し、格の差を見せ付けると、今度は彼女自身が貞塚から憧れの対象として見られるようになってしまった。
秋の選抜Bブロックでは、薬膳とカレーを融合させた「羊肉四物湯カレー」で92点を獲得し、Bブロック2位で予選通過する。 本戦一回戦第三試合の「ハンバーガー」対決では葉山と対戦する。試合ではスッポンを使用したハンバーガーを作るも、敗北。「えりなに次ぐ№2」であることに固執し続けた料理人としての志の狭さを葉山から痛烈に批判されてしまい、試合後、えりなに書き置きを残して学園から姿を消した。
水戸 郁魅(みと いくみ)
声 - 石上静香
遠月学園高等部1年生の女子生徒。
褐色の肌にショートカットの金髪という派手なギャル系の容姿に加えて作中屈指の豊満なプロポーションの持ち主。制服を西部劇風に着崩した露出度の高い格好をしており、男子生徒からの人気も高い。また勝気な性格もあって言動は男勝りだが、根は真面目で素直[注 8]肉料理を得意とし「ミートマスター」の異名を持つ[14]。また、食材の温度を繊細に感じ取る、優れた感覚の持ち主[21]。当初は肉以外の食材への配慮が薄かったが、創真に敗北してからは改善している。実家は牛肉業界の一角を支配する程の大規模な肉の卸売業者という裕福な家庭で育ったため、金銭感覚は一般庶民とかけ離れている[22]。周囲からは「肉魅(にくみ)」というあだ名で呼ばれているが、本人はそれを嫌っている[14]
初登場時はえりなの派閥に属しており[14]、そのえりなの命令により丼研を潰そうとするが、丼研の代理として創真に「食戟」を挑まれて自身の丼研入部と創真の退学をかけて牛肉を使った丼料理のテーマで勝負するも、肉とご飯の一体感が欠けていたことで敗北。その結果えりなにも見捨てられて約束通り丼研に入ることになったが、それがきっかけで創真に好意を寄せるようになった。合宿終了後の連休には創真からの頼みですみれ通り商店街の立て直しに協力した。
秋の選抜Aブロック予選では、「東坡肉カレー丼」で86点を獲得。審査員からは「肉将軍(ミートジェネラル)」と賞賛されたが、惜しくも予選敗退となった。
タクミ・アルディーニ
遠月学園高等部1年生の男子生徒。イタリアフィレンツェにある大衆食堂「トラットリア・アルディーニ」の跡取り息子[23]。身長168cm。体重54kg。
日本人の父とイタリア人の母を持つハーフ[23]の美少年。創真と同じく幼い頃からの家業の手伝いで培った、プロの料理人としての経験を持っている。両手持ち包丁「メッザルーナ」を使った、軽快な調理が持ち味のイタリア料理を得意としている[23]。日本食など専門外のレベルも非常に高く、限られた状況下でも機転を利かせ、独自にアレンジした料理を作り出す。料理を出す時などの決めセリフにはイタリア語を使う。一見するとクールな雰囲気だが、実際には創真に負けず劣らずプライドが高い熱血的な性格で、極度の負けず嫌い。創真には何かと張り合おうとするが、よく空回りしている。学園内での女性人気は高く、編入してわずか1か月でファンクラブが発足し、現在の会員数は87名に達する。
5歳の頃から料理修業を始め、若くして料理人として非常に高い才能を発揮していた[24]。しかし、同世代で自分と互角に渡り合える料理人がいないことに心が冷めていた[24]。中等部2年次に日本人の叔父からの薦めで双子の弟イサミと共に来日し、遠月学園に編入した[23]。高校編入初日の挨拶で事実上の宣戦布告を行った創真に対し、並みならぬ対抗心を燃やしている。宿泊研修で初めて創真と対面し、初日の課題終了後に創真に宣戦布告した。しかし、彼自身は決して創真を嫌悪しているわけではなく、むしろ宿泊研修で創真が最大の危機に陥った時には彼も焦りの表情を見せ、また創真が制限時間ぎりぎりで危機を乗り切った時には彼も安堵の表情を見せるなど、良きライバル兼友人として創真の存在を必要としている様子が伺える。
秋の選抜Bブロック予選では、和とイタリアンを組み合わせたカレーパスタで90点を獲得し、Bブロック3位で予選通過する。本戦一回戦第四試合の「スイーツ」対決では美作と対戦する。試合直前に美作にメッザルーナにガムを吐かれた上にイサミを侮辱されたことで彼と食戟を行うことになる。試合ではイタリアのスイーツ「セミフレッド」を作り、自分と全く同じ工程かつアレンジを加えながらセミフレッドを作る美作に動揺するも、土壇場で父親から渡されたアルディーニ自家製のオリーブ油を使用したレモンカードを使い全く新しい調理料を編み出してセミフレッドを完成させる。しかし、それすらも予想していた美作の前に敗北し、メッザルーナを奪われてしまう。
イサミ・アルディーニ
遠月学園高等部1年生の男子生徒。タクミの双子の弟で、同じく「トラットリア・アルディーニ」の跡取り息子[23]
タクミとは似ても似つかない太った体格の大柄な少年で、金髪のタクミと違い逆立った黒髪をしている。毎年夏バテで激痩せする体質で、秋冬にかけて元の体型に戻るという。調理速度はタクミよりも遅いと本人は語っている[25]ものの、それでも一般人のレベルから見れば非常に機敏であり、双子ならではの絶妙な連携で、タクミと共に優れた料理を作る。気が短く暴走しがちなタクミと対照的に、普段はマイペースでのんびりしている[15]
幼少期は比較的痩せており、髪の色以外はタクミと瓜二つの美少年だった。また、当時はタクミより料理の実力が低いことにコンプレックスを抱いていたが、タクミに諭されたことで2人で協力し合うようになる。タクミのことを慕っているが、その奥にはいつか兄を超えたいという対抗心も抱いている。
秋の選抜Bブロック予選では、トマト風味のカレーカルツォーネで87得点を獲得したが、タクミには及ばず予選敗退となった。
薙切 アリス(なきり アリス)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。えりなの従姉妹。
日本人の父親とデンマーク人の母親の間に生まれたハーフの北欧系美少女。えりなに劣らない豊満なプロポーションの持ち主で、ショートカットの銀髪と白い肌が特徴。父親は遠月財閥の傘下企業の一つである美食に関する総合研究機関「薙切インターナショナル」の設立者。大人びた外見をしているが、付き人の黒木場に妙な演出[注 9]をさせようとしたり、それが失敗すると怒って悔しがるなど、子供っぽい部分もある。えりなを打ち負かして遠月の1年生の頂点に立つ者と宣言しており、創真にも少なからず辛辣な発言を浴びせるが、本人に悪意はなく、むしろ同期の良きライバルとして創真の成長に期待をかけている節がある[26]。遠月学園に編入する以前に在籍していた「薙切インターナショナル」で仕込まれた最先端の理論に基づいた科学的な調理法を得意とし、奇抜かつ計算し尽くされた斬新なスタイルの料理を作り出す。また、非常に高価な料理器具を多く多数所有している。
7年前、分子美食学で最も権威ある国際コンクールで賞を獲り、その後もあらゆる賞を総なめにし10歳になるころには特許を45も取得し、20店舗もの料理店とメニュー研究の契約を結ぶなど数々の実績を残していることから、十傑入りに最も近い存在とされている。
えりなとは5歳の時まで同じ屋敷で過ごしていた顔馴染みだが、幼いころから類まれな才能を発揮していたえりなと常に比較される立場であった。えりなからはよく苛められていたらしく、彼女とは不仲で強い対抗心を示している[注 10]。薙切インターナショナル進学後は、自分だけの料理スタイルを確立し、14歳の時に遠月学園中等部に編入した。初登場時の宿泊研修のビュッフェ課題では、えりなに次ぐ高成績を出した。
秋の選抜Bブロック予選では、さまざまな温度差を味わえる未知のカレー料理で審査員を驚愕させ、95点を獲得、Bブロック1位で予選通過する。本選一回戦第一試合の「弁当」対決では創真と対戦し、「手鞠寿司」の弁当で持ち前の高度な調理技術を見せ付けるも、肝心のテーマである「弁当ならではの魅力」を表現できておらず敗北した。
黒木場 リョウ(くろきば リョウ)
遠月学園高等部1年生の男子生徒。
アリスの側近を務める長身で怪力の少年。長めのボサボサ頭が特徴。何を考えているのかつかみ所のない不思議な雰囲気で、常にマイペースかつボーっとしていることが多いが、アリスの言うことには忠実に従う。アリスのことは「お嬢」と呼んでいる。右手首にバンダナを巻いており、これを頭に巻くと雰囲気が一変し狂気的な顔付きになり、口調も荒々しくなる。魚介類を使った海鮮料理を得意とし、フランス料理をアレンジした技法を多く用いる。
詳しい生い立ちは不明だが、幼少期は北欧の港町にあるレストランで荒くれ者の船乗り達相手に料理を振るっていた。その過程でアリスと出会い、彼女に誘われて側近となり、アリスと同時期に遠月学園に編入した。料理の腕はその頃から非常に高く、店のオーナーから厨房での全権を任せられるほどであった。その当時からさまざまな修羅場を潜ってきたためか、厨房は戦場、料理は力という考えを持っており、相手を屈服させる料理を重要視している。そのため、秋の選抜予選の会場ですら「ぬるい」と語っている。アリスの料理をきれいすぎて力に欠けると評しており、直接対決では勝ち越している模様。
秋の選抜Aブロック予選では、コニャックを使った伊勢海老のフレンチカレーで93点を獲得し、Aブロック2位タイ(創真と同点)で予選通過する。本戦一回戦第二試合の「ラーメン」対決では恵と対戦し、フランス料理の海鮮スープ「スープ・ド・ポワソン」を使った濃厚魚介ラーメンで彼女に勝利した。本選二回戦の「洋食のメイン一品」では葉山と対戦する。
北条 美代子(ほうじょう みよこ)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。
気の強い性格で、アホ毛が特徴の大柄な少女。横浜中華街で50年続く中華料理の名店「北条楼」の料理長の娘。彼女自身も中華料理を得意としており、非常に重い中華鍋を片手で軽々と扱う男子顔負けの腕力の持ち主。調理時はチャイナドレスを着用する。中等部3年の時点で部門長をも黙らせるほどの腕前を持ち、卒業後は実家の店の厨房に入ることが決定しているが、部門長をはじめ男尊女卑の考えを持つ店員たちからは快く思われていない。そのため、周囲を屈服させるために料理人としての絶対的な箔を得るため、遠月十傑第一席の座を狙っている。
元第一席の四宮に食戟を挑んだ恵に興味を持ち彼女に接触するが、創真の協力を得たと知ると「見込み違い」だと思い、その場では見放した。秋の選抜Bブロック予選では、パイナップルを器に使ったカレー炒飯で87得点を獲得するも、恵とは1点差で惜しくも予選敗退。また、非力な恵が荒くれ男の漁師たちから可愛がられている様子を見て、力で男たちを黙らせるしかないと思っていた自分との違いを感じ取り、自分の敗北を素直に認めた。予選終了後には恵への態度を改めて、正式に恵の友人になることを誓い、予選を突破した恵にエールを送った。
貞塚 ナオ(さだつか ナオ)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。
陰湿な性格で、非常に長い黒髪で顔の半分以上を隠し、学園の警備員からも恐れられるほど不気味な雰囲気を絶えず放っている。普段は黒髪で隠れてほとんど見えないが素顔はかなりの美人である。「鍋の前の魔女(ボイリング・ウィッチ)」の異名を持ち、煮込み料理を得意としている。干物乾物などクセの強い食材にも造詣が深い。彼女が所有している調理室は子供が泣いて逃げ出すような禍々しい雰囲気を放っており、たびたび異臭騒ぎを起こしているという。
えりなに盲目的な憧れを抱いていて、彼女の側近の座を狙っており、常に彼女の傍にいる新戸を敵視している。中等部2年の時に新戸とえりなの側近の座を賭けて食戟を行うも敗北、その時に新戸が出した条件としてえりなの半径50メートル以内に接近することを禁じられるが、えりなに対する執着心が失われることはなく、それ以降は双眼鏡でえりなを覗きまくったり手紙を毎日30通送るなどのストーカー行為をしていた。
秋の選抜Bブロックでは、くさやを使ったラクサカレーで84点を獲得したが、またも新戸に敗れ予選敗退となった。これによって新戸との格の差を見せ付けられると、今度は新戸に対してストーカー的な態度を示し始めた。
葉山 アキラ(はやま アキラ)
遠月学園高等部1年生の男子生徒。
スパイス(香辛料)を研究している汐見潤のゼミに所属している少年。褐色の肌と後ろに束ねた長い銀髪が特徴。ゼミは本来高等部2年生からしか参加出来ないが、助手であるため参加を許可されている。潤と共にスパイスを研究しているため、自身もカレーやスパイスに関する豊富な知識を持つ。スパイスの配合を的確に嗅ぎ分ける非常に鋭い嗅覚の持ち主で、料理において香りを最も重要視しており、彼が作る料理の香りは審査員だけでなく観客をも虜にさせる。その類まれなポテンシャルはえりなの「神の舌」に匹敵しうると高い評価を得ている。
幼い頃は熱帯の国のスラム街に住んでおり、市場で粗悪なスパイスを強引に押し売られそうになった潤を助けたことが最初の出会い。私生活に問題が多々ある潤をフォローすることが多く常にタメ口で接しているが、彼女への信頼と忠誠心は葉山自身の「遠月で頂点に立つ」という野望の原動力となっている。
秋の選抜を前に創真が潤のゼミを訪れた際、個人的な理由により創真を拒絶した潤に代わってスパイスについての知識を披露し、自身のカレー料理の腕前を創真に見せ付けるも、創真は全く臆せず本番では彼を超えてみせると豪語し、互いに強い対抗意識を抱くようになる。秋の選抜Aブロック予選では、ホーリーバジルを中心としたスパイスを使ったスープのパイ包み風カレーで94点を獲得し、Aブロック1位で予選通過。
本戦一回戦第三試合の「ハンバーガー」対決では新戸と対戦し、ケバブを使用したハンバーガーで勝利する。本選二回戦の「洋食のメイン一品」では黒木場と対戦する。
美作 昴(みまさか すばる)
遠月学園高等部1年生の男子生徒。
創真よりもはるかに大きな巨体とドレッドヘアーの髪型が特徴。「微に入り細を穿つ」がモットーであり、大柄な体格で粗暴な雰囲気に似合わず、愛用のバイクに万全な盗難対策をしたり服の裏に自ら刺繍を入れるなど、非常に繊細な作業をこなす。狙いをつけた生徒についてストーカー紛いの行為で徹底的に調べ上げた上であらゆる手段を使って挑発し、勝負の場に引きずり出すことでこれまで99の食戟に勝利してきた。対戦相手には料理人にとって最も大切な道具(包丁)を賭けさせることで料理人としての誇りを踏みにじるなど卑劣な性格をしている。
料理では事前に調べた相手の料理と全く同じ料理を作るコピー料理を得意としている。さらにその品にオリジナルの要素を付け加えることで相手を完全に上回る高い技術を持つ。しかしその性格故に叡山からも「料理人としては完全なる屑」と評されている。
秋の選抜Aブロックの最後に突如として現れ、Aブロック4位の91点で本戦出場を決めた。本戦一回戦第四試合の「スイーツ」対決ではではタクミと対戦する。試合直前にタクミのメッザルーナにガムを吐いた上にイサミを侮辱する発言をすることでタクミとの試合で食戟を行う事に成功する。試合ではタクミの考えを悉く先読みし、予め隠し味として仕込んでおいた塩レモンを使用したオリジナルのセミフレッドで彼に勝利する。その後創真の元に現れてタクミと同様の手段で挑発して食戟を受けさせるも、彼からこれまで奪ってきた包丁100本を賭けるよう要求される。
川島 麗(かわしま うらら)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。
リボンで結んだ長い黒髪が特徴のアイドル風美少女。高等部1年生が行う食戟の司会進行を担当しており、創真と郁魅の食戟の司会も行った。可愛らしい仕草や台詞の言い回しによって男子生徒からの人気を集めているが、自己顕示欲が強く、内心では自分よりも目立つ女子生徒を敵視するなど、実際はかなり腹黒い。
秋の選抜予選では、Bブロックの司会進行を担当した。
佐々木 由愛(ささき ゆあ)
遠月学園高等部1年生の女子生徒。
秋の選抜予選でAブロックの司会進行を担当した少女。麗と反対に気が弱く、高慢な態度で辛口評価を連発した千俵なつめの威圧感に気押されていた。

高等部2年(第91期生)[編集]

小西 寛一(こにし かんいち)
遠月学園高等部2年生の男子生徒[14]。「丼物研究会」(通称「丼研」)の主将[14]
リーゼント頭とちょび髭と革ジャンが特徴。丼物へのこだわりは本物で、研究会のレシピは創真が一目置くほどである。しかし、見た目と違い小心者で、「丼研」での人望は薄く、郁魅からもほとんど頼りにされていない。
えりなに「丼研」を潰されかけて気力を失っていたが、たまたま見学に来た創真の協力によって助けられ、廃部の危機を脱した。その後の郁魅との関係は比較的良好の様子で、秋の選抜の予選で彼女を応援する姿は完全に「娘の運動会に来たお父さん」状態であった。小物キャラのように思われがちだが、高等部の新入生の9割以上が1年以内に退学させられる遠月学園にあって彼は2年生に進級していることから、料理人としてのレベルは決して低くないと言える。
豪田林 清志(ごうだばやし きよし)
遠月学園高等部2年生の男子生徒[27]。学園創立期から続く「ちゃんこ鍋研究会」(通称「ちゃん研」)の第76代主将[27]
力士のような風貌をしており、語尾に「ごわす」を付けて話す。「食戟」でえりなに敗れ、近年めぼしい実績がないことを理由に「ちゃん研」を潰された。その後は力士として活動しているらしく、高校生相撲大会で地区優勝したらしい[注 11]
叡山 枝津也(えいざん えつや)
遠月学園高等部2年生の男子生徒。「遠月十傑評議会」の第九席。
インテリヤクザに近い外見に眼鏡をかけているのが特徴。中等部の頃より武闘派として名を馳せており、負かした相手を従わせ次々と手下を増やしていき、高等部に進級する頃には一大勢力を築き上げていた。同時期に様々なフードコンサルティングを務めており、手掛けた案件の数は500を超えているという[注 12]。料理人ではなく「全ての料理人を従える者」と自負し、「錬金術師(アルキミスタ)」の異名を持つ。プライドが高く自分に刃向かう者には容赦しない。
唐揚げ専門店「もず屋」の東京進出を手掛けていたが、創真が商店街を立て直したことで「もず屋」の売上が下落。創真の才能に興味を示し、自分の傘下に入るよう圧力をかけるも、創真がこれを拒否すると一変して彼を「自らのキャリアを汚した存在」と見なし、潰すことを宣言する。
「秋の選抜」ではテーマや開催概要等の草案の製作を担当し、予選の審査員に「ハウビー食品」の千俵姉妹を招いた。

中等部[編集]

早津田 みつる(そうつだ みつる)
遠月学園中等部3年生(第93期生)。新聞部所属。
まだあどけなさが残る少年。秋の選抜での創真の戦いぶりに感動し、遠スポの取材のため創真の下を訪れる。当初は把握している情報量の余りの多さから創真からは美作のスパイではないかと疑われ、実際、創真についてもかなりの事を調べていた。その後は試作したビーフシチューの味見役として創真の取材を行うことになる。

教師・学園関係者[編集]

薙切 仙左衛門(なきり せんざえもん)
遠月学園総帥[28]。えりなとアリスの祖父[28]
日本の料理界を牛耳る首領[28]。長い髭を生やした威圧的な外見の老人。右目の辺りに大きな傷がある。徹底的な少数精鋭主義者で、学園内では「食の魔王」と呼ばれ恐れられているが[28]、料理に対する審査の目は公正であり、たとえ身内であっても決して贔屓はしない。老齢とは思えないほど逞しい筋肉質の体格で、優れた料理を試食した際には上半身を露にする「おはだけ」を披露する。しかし、体力は年相応に衰えている模様で、「秋の選抜」の開会の場で挨拶する際には恰好を付けて息を吸い込み過ぎ、むせて咳き込んでいた。
編入試験の様子を陰から見て創真の実力を知り、えりなが私情で下した編入試験の不合格判定を取り消して、創真を正式に編入させた。
ローラン・シャペル
遠月学園のフランス料理部門主任を務める講師[29]。学園の講師の中でも特に評価が厳しく、「笑わない料理人」と呼ばれている[29]
調理演習で創真の実力を認めて笑顔を見せ、A評価を与えた。新入生の宿泊研修に引率として同行した。
大御堂 ふみ緒(だいみどう ふみお)
極星寮の管理責任者[17]。寮母を長年務めている老婆。
「極星の鬼婆」と呼ばれる一方、本人は「極星の聖母(マリア)」を自称する[17]。入寮希望者には料理の試験を受けさせ、合格した者のみ入寮を許可する[17]。若い頃はかなりの美人であった模様。城一郎や堂島が在籍していた当時も寮母であったことから、最低でも20年以上は極星寮の寮母を務めているようである。
汐見 潤(しおみ じゅん)
遠月学園教師。遠月学園卒業生で極星寮OG。34歳(第45話時点)。
一見中学生と見間違えるほど幼い顔立ちをしている小柄な女性。髪型はポニーテールで眼鏡をかけている。主に高等部2年の授業を担当しており、授業の傍ら香辛料全般を研究するゼミで教授を務めている。容姿は中学生の頃からほぼ変わっておらず、本人は昔から美容効果があるスパイスを口にし続けたためと語っている。スパイスに関する知識が非常に豊富で、史上最年少で学園の教授に抜擢されたほどの天才だが、日常の生活力はほとんどないに等しく、水やりを忘れてスパイスの苗を枯らしかけたり、来客の応対をすっぽかすなど、助手の葉山からは「スパイスをいじる以外何もできない」と評されている。葉山からは「潤」と名前で呼ばれタメ口を使われているが、仕事での失敗をよくフォローされているため頭が上がらない。
極星寮の黄金世代の一員で、堂島と城一郎が高等部2年の時に極星寮に入寮した。在学時代、事あるごとに城一郎の新作ゲテモノ料理の実験台にされ続けたため、城一郎のことを毛嫌いしており、その息子である創真に対しても異常なまでの嫌悪感を示している(城一郎の方は可愛がっていたつもりらしい)。ちなみに当時はカレーばかり作っていたという。入寮の際にはふみ緒の試験を一発でクリアしており、堂島からも有望視されていた模様。教授就任後は、スパイスの新たな栽培方法の確立や長期保存法の発見など多くの実績を残しているという。
宮里 隆夫(みやざと たかお)
美食に関する古典文献を研究・分析する「宮里ゼミ」の教授を務める男性教師。
1年にして宮里ゼミのエースである丸井の知識と実力を高く評価している。
景浦 久尚(かげうら ひさなお)
食戟管理局の局長を務める男性教師。34歳。ハートクラブダイヤスペードが大量にプリントされた特徴的なスーツを着ている。

学園卒業生[編集]

遠月学園高等部1年生の宿泊研修でゲスト講師を務めた卒業生たち。

堂島 銀(どうじま ぎん)
遠月リゾート総料理長兼取締役会役員[30]
筋肉質な体格をした坊主頭[注 13]の男性で、肉体のメンテを日課としている。かつて遠月学園に在籍していた創真の父・城一郎と同期生で、在学時は「遠月十傑評議会」の第一席であり、第二席の城一郎と共に極星寮の黄金時代を築いた。歴代最高得点で学園の卒業試験をクリアし[30]、卒業後は全国800件あまりの高級料理店からのオファーを蹴り、現在の地位を選んだという[30]。他の卒業生たちからも一目置かれており、創真も一瞬たじろぐほどの気迫を持つ。後輩たちには厳しい言葉で説教をしながらも、人情味のある温かい態度で彼らを励まし[31]、人生の先輩として彼らの成長を静かに見守っている。気まぐれな性格の城一郎とは対照的に生真面目な優等生で、卒業後も寮母のふみ緒には毎年年賀状とお中元を贈っているという。ただし生真面目といっても融通の利かない堅物ではなく、時おりユーモアに富んだ言動で周囲の雰囲気を和ませ、料理の審査ではリアクションのイメージの中で女装をするなど剽軽な一面も見せる。
宿泊研修での恵と四宮の騒動に対し、恵・創真ペアと四宮による非公式の食戟を取り仕切る。これによって料理人としての恵の真の才能を開花させ、彼女の退学危機を救い、さらに四宮が停滞を脱するよう導いた。また、研修中の創真の雰囲気から、彼が城一郎の息子であることにも気付いた。
秋の選抜本選第二回戦では審査員を務める模様。
四宮 小次郎(しのみや こじろう)
パリのフランス料理店「SHINO'S」シェフ[30][32]。遠月学園第79期卒業生[33]
眼鏡をかけた痩身な男性。フランスにおいて、その年に最もフランス料理の発展に貢献した料理人に与えられる「プルスポール勲章」を、日本人で初めて受章した実績を持つ[30][34][注 14]。肉料理に偏りがちなフランス料理において、レギュム(フランス語で野菜)に新しい光を当てた料理を評価され、「レギュムの魔術師」と称えられる[35]。田舎育ちで、幼少期から非常にプライドが高く、頑固で融通の利かない性格だった。
遠月在学中にはさまざまな料理コンテストに出場して優秀な成績を修め、「遠月十傑評議会」の第一席でもあった。学園卒業後、その賞金を持って単身渡仏し、6年間の修行を経て、「SHINO'S」を開店させた[32][34]。当初は順調だったものの、自分に嫉妬したスタッフが勝手にルセット(レシピ)を変えたことを契機に店が経営難に陥った。その経験から、他人の意見には耳を貸さず、自分しか信用しないようになった。その後、念願のプルスポール勲章を受章するも、オーナーシェフとしての器が完成することなく才能だけで頂に辿り着いてしまったことで、次の目標を見失い停滞、スランプに陥っていた。
宿泊研修中、自らが提示した課題で不測の事態に善処しようとしたことを考慮せず恵に退学処分を下すが、それに納得しない創真に食戟を挑まれ、彼の補助を受けた恵と対決。食戟には勝利したが堂島に停滞を見抜かれ、彼の勧めで食した恵の料理によって周りを顧みない自身の姿勢に気づき、退学を取り消した。合宿終了後、三ツ星獲得を新たな目標に定め、フランスに戻っていった。
水原 冬美(みずはら ふゆみ)
イタリア料理店「リストランテ エフ」シェフ[30]。遠月学園第79期卒業生[34]
ショートヘアの小柄な女性。基本的に無表情で、皮肉っぽいセリフが多い。宿泊研修では、関守・梧桐田と同様、創真・恵ペアと四宮による食戟の審査員を務めた。研修終了後、創真とアルディーニ兄弟をリクルートしようとしたが、実家の料理店を継ぐことしか考えていない彼らからは断られた[36]
関守 平(せきもり ひとし)
店「銀座ひのわ」板長[30]。細い目の男性。水原・梧桐田と同じく審査員を務めた。宿泊研修後、恵を自分の店にリクルートしようとした。
ドナート 梧桐田(ドナート ごとうだ)
オーベルジュ「テゾーロ」シェフ[30]。遠月学園第80期卒業生[34]
が二つに割れているのが特徴の男性で、水原・関守と同じく審査員を務めた。初登場時から恵に注目し、彼女を自分の店にリクルートしようとした。
乾 日向子(いぬい ひなこ)
日本料理店「霧のや」シェフ[30]。遠月学園第80期卒業生[37]
マイペースかつおっとりした雰囲気の女性。先輩の四宮にたびたび余計なことを言ってはどつき回される[35]など、子供っぽい面がある[38][35]が、在学時代は「霧の女帝」と呼ばれ恐れられていたように、料理に対しては時おり冷徹な一面を見せる[37]。初対面の時から恵のことを気に入っており(初対面では“さん”付けであったが、後に恵ちゃんと呼んでいる)、自分の店に必死にリクルートしようとするなど、彼女に関しては公私混同し過ぎている面がある。そのため恵と四宮の食戟では公正な判断ができないとして椅子に縛り付けられることになった(ただし、いつの間にか自力で抜け出して恵に1票を投じている)。
宿泊研修では、自身の課題において創真とタクミの対決の審査を行なったが、散々焦らした挙句勝敗の判定は預かりとなった。

遠月リゾート関係者[編集]

佐久間 時彦(さくま ときひこ)
遠月リゾート給仕長(メートルドテル)[39]
眼鏡をかけたオールバックの中年男性。リゾートのサービス部門を率いている[39]
瀬名 博巳(せな ひろみ)
遠月リゾート副料理長[39]
堂島の右腕と呼ばれている[39]若い男性で、宿泊研修のビュッフェ課題の審査員を務めた。窮地を挽回した創真の腕前を高く評価し、創真をリクルートしようとしたが、創真からは断られた。
徳蔵(とくぞう)、耕助(こうすけ)、久作(きゅうさく)
遠月リゾートが提携している食材生産者[39]。通称「鶏卵の徳蔵」「さやいんげんの耕助」「ナチュラルチーズの久作」[39]
遠月リゾートに関わっているだけあって審査員としても厳正な判断を下すことができ、その迫力を前に学生達もたじろんでいるが、3人とも恵の作る「うずらの卵を使ったおでん」にほれ込み、彼女に高評価を与えた。また、創真は彼らの審査を受けた後、スフレオムレツの失敗で多くの卵を無駄にしたことを徳蔵に詫びたが、徳蔵は創真が将来自分の店を持った時に徳蔵印の卵を贔屓にしてくれることを条件に快く創真を許した。
宮野 朱里(みやの あかり)
遠月リゾートが提携している食材生産者の家族である小学4年生の少女。遠月学園の宿泊研修の審査員の一人として招かれた。
引っ込み思案な性格で、単行本のデータによると少女漫画を読むのが好きとのこと。気弱な性格が災いして、宿泊研修のビュッフェの食事になかなかありつけずにいたが、創真の鮮やかなフライパン捌きに魅せられて彼のスフレオムレツを食し、その味を喜んだ。これをきっかけに、それまで全く無視されていた創真の前に大勢の人が集まり始め、創真は宿泊研修の最大の危機を乗り切ることができた。

秋の選抜関係者[編集]

千俵 なつめ(せんだわら なつめ)
カレーメーカー「ハウビー食品」CEO。「秋の選抜」Aブロック審査委員長。
高飛車な雰囲気をした色気のある女性で、年間2千億円と言われる日本のカレービジネス市場の頂点に君臨する通称「カレーの女王様」。右目の下の泣き黒子が特徴。双子の妹であるおりえと共にハウビー食品の創業者の孫として生まれ、同社の商品「カレーのプリンセス」のパッケージに出演したことでカレー業界へ足を踏み入れ、同社のトップまで登り詰めた。あらゆるカレーを知り尽くしており、国民食として完全に成熟した日本のカレー産業の現状に退屈を感じている。
叡山の誘いでカレー料理がお題となった秋の選抜審査員に招かれる。生徒によっては容赦なく0点評価を下すなど、他の審査員以上に厳しい評価を下していたが、創真を始めとする一部の実力者のカレー料理には圧倒されていた。
千俵 おりえ(せんだわら おりえ)
「ハウビー食品」COO。なつめの双子の妹。「秋の選抜」Bブロック審査委員長。
なつめとは対照的に悶々とした性格。左目の下の泣き黒子が特徴。気に入った人材を引き抜こうとしており、一色にも目をかけている。
喜多 修冶(きた おさじ)
「秋の選抜」Bブロック審査委員。
超一流の文化人や財界関係者しか入会できないという「喜多ガストロノミー倶楽部」の主催者。関西弁を話す豪放な雰囲気の太った男性。
安東 伸吾(あんどう しんご)
「秋の選抜」Bブロック審査委員。
食文化全般を扱う作家・エッセイスト。痩せた体格で神経質な雰囲気の眼鏡の男性。彼の紡ぐ文節一つで店の衰勢が決まると言われている。
港坂 巻人(みなとざか まきと)
「秋の選抜」Aブロック審査委員。
人気TV番組「チューボーですか?」エグゼクティブプロデューサー。審査員としての料理を評価する能力は確かであるが、自分の価値観に対し悦に入っている節がある。自身や千俵以外を除く香田を始めとする3人の審査員達が葉山よりも創真の料理を評価した際は、逆上して暴言を吐きながら香田に掴み掛かるなど、礼節に掛けている醜態を見せ、香田からは審査員としての価値を否定された。
香田 茂之進(こうだ しげのしん)
「秋の選抜」Aブロック審査委員。
美食家。口ひげを生やした細目の男性。審査員としてはきわめて公平に評価を下す人物で、予選のカレー審査では、スパイスのみを重点に評価している千俵や港坂と異なり、「一皿の満足感」を重点に置いた結果、葉山よりも創真の方を高く評価していた。その結果、千俵や港坂に反発され、特に港坂からは暴言だけでなく乱暴に掴み掛かられてまでいるため、「もう審査員を辞めたらどうかね!?」と反論している。
大泉(おおいずみ)
「秋の選抜」本戦第1回戦での審査員。
小柄で白ヒゲを生やした老人でコピー料理を出す美作に激怒する場面があったが彼が出したデザートを食べた際にはその実力を認めて美作に票をいれた。

その他の登場人物[編集]

幸平 城一郎(ゆきひら じょういちろう)
声 - 小山力也[10](VOMIC版)
創真の父で、大衆食堂「食事処 ゆきひら」の店主。38歳(第1話時点)。旧姓は才波(さいば)。
ボサボサの長髪と無精髭を生やした風貌が特徴。性格は非常にマイペースで、創真らを振り回すことが多々ある。料理の腕前は創真を遥かに上回り、マンハッタンにある高級ホテルのVIP専用ルームで料理人を務められるほどである。創真にとってはいつか超えるべき高き壁であり、創真に対しては幼稚園児の頃より自身の料理技術や料理人としての心構えを徹底的に叩き込んでいる。世界中を渡り歩いた経験に基づく創作料理を得意としている。
かつては遠月学園の極星寮に所属していたエリート学生で、在学中は「修羅」と呼ばれ、同期の堂島と共に極星寮の黄金期を築いたほどの凄腕であり、「十傑評議会」では堂島に次ぐ第二席であった。だが、生真面目な優等生の堂島とは対照的に気まぐれでマイペースな性格のため、初めて試す料理やゲテモノ料理を食戟の場で平気で出すなど問題行動が多かった。本人によると卒業はしていないという。学園を去った後は、世界中の名店で腕を振るう「流浪の料理人」と呼ばれ、当時の料理雑誌には必ず彼の名前が載るほどの有名な存在であったが、ある時を境に忽然と料理業界の第一線から姿を消したという。その後の経緯は不明だが、創真が物心つくころには既に「ゆきひら」の店主になっていた模様。
創真の中学卒業後、「ゆきひら」を2、3年休業すると宣言して失踪し、知り合いのツテをたどって海外で仕事を始める。1学期終了後、用事があると称して遠月学園を訪れ、極星寮に顔を出す。翌朝「秋の選抜」に出場する創真に料理勝負で激励し、予選のお題「カレー料理」に詳しい汐見を紹介して去って行った[注 15]
倉瀬 真由美(くらせ まゆみ)[40]
声 - 林沙織[10](VOMIC版)
創真の中学時代の同級生である少女。創真とは幼稚園の頃からの幼馴染。
幼少期より料理に携わって「ゆきひら」を手伝っていた創真を意識していたが、容姿に自信が無いことから、その思いを打ち明けることはできずじまいだった[40]。ただし、創真からは「責任感の強い人物」として明確に記憶されている。第37話では、弟が登場している。
創真が遠月学園での合宿を終えて、連休で帰郷してきた際に彼と再会。さびれた商店街を盛り返そうとする彼に協力することになり、チラシの製作など、自身にできるやり方で創真のサポートを行った。盛り返しに成功した後、創真の頼みで「とみたや」でアルバイトをすることになる。
小金井 アキ(こがねい あき)
創真の中学生時代の同級生で、真由美とは親友の間柄。
創作料理で何度も真由美を気絶に追い込んでいる創真に呆れながらも、彼に想いを寄せる真由美を応援している。創真が帰郷して商店街の盛り返しをしようとした際には、相変わらず内気であった真由美の後押しをしている。
峰ヶ崎 八重子(みねがさき やえこ)
声 - 千葉泉[10](VOMIC版)
第1話で「ゆきひら」を訪れた地上げ屋の女性。マンション建設のため「ゆきひら」の立ち退きを迫るが、創真による絶品な料理によって地上げを断念した。
富田 友哉(とみた ゆうや)
弁当のとみたや二代目店主兼すみれ通り商店街現商店会長。
眼鏡をかけた若い男性。立場とは裏腹に気が弱く、あまり頼り甲斐がない[注 16]。リニューアルオープンした駅の商業施設に客足を奪われたことで店の売上が激減し意気消沈していたが、創真が考案した「すみれ印の唐揚げロール」により店の立て直しに成功する。その後、遠月に戻るため普段は手伝うことができない創真から唐揚げのレシピを託された。
中百舌鳥 きぬ(なかもず きぬ)
唐揚げ専門店「もず屋」社長。
京都に本店を構え、関西全域に展開する「もず屋」のトップを務める女社長。全日本唐揚げ協議会で、3年連続金賞獲得という史上初の偉業[注 17]を達成している。関西弁と細目が特徴。性格はかなり腹黒く、「もず屋」のコンサルティングを務めた叡山のことも内心では見下している。
叡山のプロデュースで東京に進出。駅ナカの惣菜店に出店し、商業施設の目玉となるほどの大盛況ぶりを見せる。しかし、創真が手掛けた「すみれ印の唐揚げロール」に客足を奪われ、売上が急に下がってしまった。これにより叡山の怒りを買った様子。

用語[編集]

遠月茶寮料理學園(とおつきさりょうりょうりがくえん)
日本屈指の名門料理学校。通常は単に「遠月学園」と呼ばれる。中等部と高等部の各3年制。制服は男女共にブレザー
非常に厳しい少数精鋭教育を行なっており、高等部の千人近い新1年生のうち2年生に進級できる者は全体の一割にも満たず、卒業までたどり着く者はわずか数人しかいないという[28]。たとえ中途退学しても、学園に在籍していたというだけで料理人としての箔が付き、卒業まで至れば一生料理界のスターダムを歩むことができるという[28]。学習内容は料理の基礎技術や食材の知識だけでなく、栄養学、公衆衛生学、栽培概論、経営学など多岐にわたる。料理学校としての歴史は長く、創真ら現高等部1年生は第92期生である。
広大な敷地面積を有し、学内には様々な施設がある[17]。学園の運営のほか、富士山芦ノ湖を望むリゾート地において、「遠月リゾート」というブランド名で十数軒の高級ホテルや旅館を経営している[30]
食戟(しょくげき)
遠月学園伝統の料理対決による決闘。学園の生徒たちの間で争いが発生した場合、これに決着を付けるために行われる[27]。食戟に挑む者は、自身の立場に見合った「対価」を差し出さなければならず、勝負に負けた者はその「対価」を取られて、学園内における地位や権限を失うことになってしまう[27]
食戟を実施するためには、「正式な勝負であることを証明する認定員」「奇数名の判定者」「対戦者両名の勝負条件に関する合意」が必要とされる[27]。また、「素材の調達も料理人としての技量のうち」という理由から、食戟で使用する食材や調理器具などは全て対戦者本人が用意しなければならない[22]。なお、食戟の勝敗や日時、互いが賭けた条件は全て公式に記録され、食戟管理局に保存されている。
遠月十傑評議会(とおつきじゅっけつひょうぎかい)
遠月学園の学内評価上位10名の生徒たちによって構成される委員会[19]。学園の最高意思決定機関[19]。通称「十傑」。総帥の直下にある組織で、彼らの決定には講師陣も逆らえないという[19]。現在判明しているメンバーは第七席の一色慧、第九席の叡山枝津也、第十席の薙切えりな[19]の3名であるが、彼らの他に顔が隠れている状態で男子3名、女子1名が確認されている。その会議はラウンドテーブルで行われる模様。アリスによると、メンバーは主に「秋の選抜」の本戦出場経験者から選ばれている。十傑の中でも第一席の獲得は特に難しく、女子生徒で第一席を獲得した者は遠月の長い歴史の中でも数えるほどしかいないという。第一席獲得者は月天の間に肖像画が飾られる。創真は城一郎を超えるために十傑の第一席になることを目標としている。
極星寮(きょくせいりょう)
遠月学園の学生寮。大御堂ふみ緒が管理している。
かつては多くの十傑を輩出し、十傑全員が寮生だった黄金時代もあったらしい[19][27]。現在では多くの生徒はマンションを借りて生活しているため、寮生は少なくなり、「変わり者の巣窟」と呼ばれるようになっている[17]。現在の寮生のうち、一色慧のみが高等部2年生、その他は全て同1年生[19]。ふみ緒によると、20年以上前に堂島と城一郎が在学していた頃は黄金時代の全盛期であり、この2人が中心となり、食戟で土地を奪って敷地面積を増やし、暖房設備の投資なども賄っていたらしい。そのうち極星寮だけで独立採算制[注 18]を取ることになリ、もはや「独立国家」のようであったという。
研究会
遠月学園に多数存在する、テーマごとに料理を研究する部活動のような団体[14]。ちゃんこ鍋研究会[27]、郷土料理研究会[14]、丼物研究会[14]、立ち食いそば研究会[21]などがある。
宿泊研修
遠月学園高等部の1年生全員が参加する強化合宿[16]。遠月リゾートホテルの一つ「遠月離宮」で行われる[30]
毎日過酷な料理の課題が出され、低評価を受けた生徒は即刻退学を言い渡される地獄の合宿[16][30]。合宿の講師陣には、料理界の第一線で活躍している学園の卒業生たちも含まれている[30]。学園卒業生以外にも、遠月リゾートのスタッフ、リゾートが提携している食材の生産者とその家族が審査員を務めることもある[39]。卒業後のリクルートも兼ねており、オーナーシェフの卒業生には在校生の品定めができるメリットがある。創真の学年では、新入生980人中352人がこの研修で脱落し、628人が生き残ったとされている。
秋の選抜
毎年2学期の初めに開催される、高等部1年生の選抜メンバーが腕を振るい競い合う遠月学園伝統の美食の祭典。創真の学年で第43回目の開催。
宿泊研修までの成績と将来性から候補者が抽出され、十傑による絞り込みで最終的に60名が選出される。審査員は学園理事や出資者など食の重鎮たちが務める。歴代十傑は主にこの選抜の本戦に出場した生徒達から選ばれている。現役の十傑であるえりなは運営補助のため、選手としては不参加。
予選は事前に告知されたお題に沿って2つのブロックに分かれて競技を行う。審査員は各ブロック5名で、一人当たり持ち点20点、計100点満点で審査する。各ブロックの上位4名、計8名が「月天の間」で行われる本戦に出場できる。創真の学年で告知された予選のお題は「カレー料理」である。
本選の対戦は抽選で決め、各カードごとに別々のお題がランダムで決められる。トーナメント方式ではなく、1回戦終了後に組み合わせは再抽選する。一般的な食材と調理器具・設備は会場に完備されており、自前の道具の持ち込みは自由。また、双方の合意があれば、食戟を行うこともできる。
月天の間(がってんのま)
十傑同士の食戟でのみ使用が許される大会場であり、歴代第一席獲得者への敬意を込めて彼らの肖像画を飾ることが伝統になっている[注 19]。「秋の選抜」の本戦が行われる会場でもある。
遠月スポーツ
通称「遠スポ」。学園の黎明期から続いている伝統ある新聞で、学内とその周辺のあらゆる情報を網羅しほぼ毎日発行される校内紙。公式行事の特集や一流シェフへのインタビュー記事、ちょっとしたイイ話や節電の裏話などを掲載している。
薙切インターナショナル
薙切アリスの父親がデンマークを本拠地として設立した美食の総合研究機関。
分子ガストロノミーに基づいた最新の調理技術をはじめ、味覚や嗅覚のメカニズムを探求する大脳生理学をも包括しているという。アリスは遠月学園に編入する前、14歳までこの研究機関で学んでいた。
すみれ通り商店街
創真の実家である「食事処 ゆきひら」がある商店街
商店街としての規模はごく普通で、「ゆきひら」の他には、弁当屋の「とみたや」、金物屋、板金屋、八百屋、精肉店、印刷屋などがある。「ゆきひら」休業後の1か月後、駅の商業施設がリニューアルオープンしたことで瞬く間に寂れ果ててしまったが、学園の休みを利用して一時帰宅した創真の策で活気を取り戻した。
カレーのプリンセス
ハウビー食品から1990年に発売されて以来、累計700億食を売り上げたと言われるレトルトカレー界最大のヒット商品。パッケージにはハウビー食品創業者の孫である幼少期の千俵なつめ、おりえ姉妹の写真が印刷されている。

書誌情報[編集]

漫画本編[編集]

小説[編集]

読み切り版[編集]

少年ジャンプNEXT!』2012年SPRING号に掲載された。単行本第1巻に収録されている。

創真とえりなの人物設定は概ね連載版と同一だが、こちらでは遠月学園入学後から話が始まっており、えりな中心の描写が多い。

登場人物(読み切り版)[編集]

幸平 創真(ゆきひら そうま)
遠月学園1年生。16歳。先月に編入してきて以来、えりなの調理演習に一度も出席していない。
薙切 えりな(なきり えりな)
遠月学園の生徒にして、料理指南の最高責任者。16歳。
ジュリオ・ロッシ・早乙女(ジュリオ・ロッシ・さおとめ)
えりなの側近を務める男子生徒。学園のイタリアン部門主席で、各部門の首席達からなる委員会「遠月十傑」の一人。読み切り版で開催された「食戟」における創真の対戦相手。

ラジオドラマ[編集]

ジャンプ専門情報番組「サキよみ ジャンBANG!」にて、2013年7月に放送[10]。同年8月から集英社ヴォイスコミックステーションサイト「VOMIC」で配信。

テレビアニメ[編集]

2015年に放送予定。

スタッフ[編集]

備考[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ジャンプで料理漫画が連載されるのは、1973年から1977年にかけて連載された『包丁人味平』(読み切りを含めれば『格闘職人アウディ』)以来である。
  2. ^ 父・城一郎も遠月在学時代にこの部屋を使っていたという。
  3. ^ 「目隠しして利き塩を行い、名称を全て言い当てた」「離乳食は学園の主任講師を総動員して作らせたものしか口にしなかった」など。
  4. ^ 友人の吉野によると、小学生時代には数々の大会で優勝し、「東北の跳び兎」の異名を持つ天才卓球少女として名を馳せていたという。スポーツの名門校青森玉田付属中学からもスカウトされたほどで、地元で知らぬ者はいなかったという。
  5. ^ 第39話にて、吉野が無言で自分と榊の胸を見比べている場面がある。
  6. ^ 名前は単行本9巻のカバーを取った内表紙で紹介されている。
  7. ^ ただし、えりなと同じ薙切一族の一員であるアリスのことは「アリスお嬢」と呼び、えりなほどではないにせよ一応の敬意を表してはいる。
  8. ^ 幼少期は母親からもらったクマのぬいぐるみを大事にするなど、普通の女の子らしい面もあったが、他愛のない父親の強者を求めるだけの教えによって現在のような攻撃的な性格になった。
  9. ^ 相手を威嚇する際、自分の斜め後ろにリョウを立たせて妙なボールを持たせる。
  10. ^ ただし、休みの日にえりなと一緒にプールに行き、側近の黒木場からは「仲良し」と言われるなど、傍から見るとそれほど仲が悪いわけでもない様子が伺える。
  11. ^ 第81話の遠スポに掲載されていた記事より
  12. ^ もず屋以外では、経営難にあった老舗旅館の経営の立て直しや高級料亭の新メニュー開発などを手掛けているという。
  13. ^ 学生時代は短髪を逆立てた髪型をしていた。
  14. ^ 「プルスポール勲章」は実在しない架空の勲章である。
  15. ^ しかし、当の汐見は学生時代の体験から城一郎を毛嫌いしており、創真に対しても嫌悪感を示し、創真が汐見を訪問した際には何も教えることはないと門前払いにされた。
  16. ^ そのため、郁魅は小西と重ね合わせている。
  17. ^ 一色曰く、これも叡山のコンサルティングによるものらしい。
  18. ^ そのため現在の学園事務の関係者は極星寮の存在を知らなかった。
  19. ^ 作中では堂島と四宮の肖像画が確認されている。
  20. ^ 『少年ジャンプNEXT!』2012年SPRING号(集英社)に掲載された読み切り版「食戟のソーマ」も収録。
  21. ^ 『少年ジャンプNEXT!』2011年SPRING号(集英社)に掲載された読み切り作品「キミと私の恋愛相談」も収録。

出典[編集]

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  1. ^ はじめの1巻 : 「食戟のソーマ」 リアクションが話題の料理バトルマンガ 王道ストーリーに注目” (2013年5月14日). 2013年5月31日閲覧。
  2. ^ コミックナタリー|「少年疾駆」附田祐斗と新鋭のコンビがジャンプ増刊に登場”. 2013年1月8日閲覧。
  3. ^ コミックナタリー|附田祐斗×佐伯俊の料理マンガ「食戟のソーマ」ジャンプで”. 2013年1月8日閲覧。
  4. ^ オリコンスタイル|料理研究家・森崎友紀、漫画『食戟のソーマ』とコラボ”. 2013年1月8日閲覧。
  5. ^ a b “グルメ漫画『食戟のソーマ』が売り切れ続出 その魅力とは?”. オリコンスタイル. (2013年4月19日). http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/2023830/full/ 2013年4月19日閲覧。 
  6. ^ 2013年8月2日放送の『サキよみ ジャンBANG!』より。
  7. ^ 原作第7巻の帯より。
  8. ^ “【オリコン】セクシー描写話題の『食戟のソーマ』、最新巻初TOP10入り”. オリコンスタイル. (2013年6月13日). http://www.oricon.co.jp/news/ranking/2025555/full/ 2013年6月27日閲覧。 
  9. ^ 食戟のソーマ : ジャンプの人気グルメマンガが15年にテレビアニメ化”. MANTANWEB(まんたんウェブ). 毎日新聞デジタル (2014年11月1日). 2014年11月1日閲覧。
  10. ^ a b c d e f 「食戟のソーマ」早くもVOMIC化、創真役は小野友樹”. コミックナタリー. 2013年7月1日閲覧。
  11. ^ 第47話の総帥の発言より。
  12. ^ 第1巻 第3話
  13. ^ a b 第1巻 第2話
  14. ^ a b c d e f g h i 第2巻 第10話
  15. ^ a b 第4巻 第28話
  16. ^ a b c d e f g 第2巻 第14話
  17. ^ a b c d e f g h 第2巻 第6話
  18. ^ a b c 第4巻 4-5ページ
  19. ^ a b c d e f g h 第2巻 第7話
  20. ^ 第19話、第28話など。
  21. ^ a b 第2巻 第12話
  22. ^ a b 第2巻 第11話
  23. ^ a b c d e 第3巻 第17話
  24. ^ a b 単行本第3巻収録の描き下ろし番外編「CUOCO IN ITALIA」。
  25. ^ 第3巻 第16話
  26. ^ 第40話。
  27. ^ a b c d e f g 第2巻 第9話
  28. ^ a b c d e f 第1巻 第4話
  29. ^ a b 第1巻 第5話
  30. ^ a b c d e f g h i j k l m 第3巻 第15話
  31. ^ 第23話、第27話、第33話など
  32. ^ a b 第4巻 第23話
  33. ^ 第3巻 第21話
  34. ^ a b c d 第4巻 第26話
  35. ^ a b c 第4巻 第24話
  36. ^ 単行本第5巻のおまけページより。
  37. ^ a b 第3巻 第18話
  38. ^ 第4巻 第22話
  39. ^ a b c d e f g 第4巻 第30話
  40. ^ a b 単行本第1巻収録の描き下ろし番外編「倉瀬さんの日記」。
  41. ^ コミックナタリー|食戟のソーマ」優希美青が扮した田所恵、プレイボーイに” (2013年12月2日). 2014年3月6日閲覧。

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。

外部リンク[編集]

Nuvola apps kaboodle.svg 映像外部リンク
Nuvola apps kaboodle.svg 『食戟のソーマ』少年ジャンプ公式PV
YouTube:週刊少年ジャンプ公式が2013年11月25日にアップ