麻婆豆腐

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四川料理の麻婆豆腐。上にかけてある黒い粉が花椒。

麻婆豆腐(まーぼーどうふ、中国語: マーポードウフ、{{ピン音|mápó dòufu}}、{{注音|ㄇㄚˊㄆㄛˊ ㄉㄡˋㄈ˙ㄨ}})は中華料理四川料理)の1つで、挽肉赤唐辛子花椒山椒の同属異種)・豆板醤(豆瓣醤)などを炒め、鶏がらスープを入れて豆腐を煮た料理で、唐辛子の辛さである「辣味」(ラーウェイ)と花椒の痺れるような辛さである「麻味」(マーウェイ)を特徴とする。なお、日本では辛みを抑えるためか花椒を抜く事がある。また、抜かれていなくても本場の舌の痺れるほどの量をいれている店はほとんど存在しなかったが近年の激辛ブームにより、本場四川省とほぼ同じレシピで作る店も登場している。

四川省では、花椒は粒で入れるほか、仕上げにも粉にしたものを振りかける。少々ではなく大量に掛けるので表面が黒くなるほどである。「麻」(山椒の痺れるような辛味)、「辣」(唐辛子の辛味)、そのどちらが不足しても本場の麻婆豆腐にはならない。

目次

[編集] 歴史

同治帝の治世に、成都陳森富の妻劉氏が材料の乏しい中、有り合せの材料で来客(労働者)向けに作ったのが最初とされる。(この陳麻婆豆腐店は現在も成都に存在し、企業提携により近年日本にも進出した。)「麻婆」とはあばたのおかみさんの意で、劉氏があばた面だったことに由来する。中国大陸では文化大革命以降は「麻辣豆腐」と称することもあるが、「麻婆豆腐」と称する方が一般的である。最初のものは羊肉が使われ、汲み出し豆腐である「豆花」が使われた。また当時はまだ新調味料であった豆板醤は使われておらず、数十年してから使われるようになった

日本では四川省宜賓出身の料理人陳建民によって日本で受け入れられるようにアレンジされた上で、店舗およびテレビの料理番組を通じて広められた。本場風に花椒を効かせたものを「四川麻婆豆腐」または「陳麻婆豆腐」と称し、陳建民が日本人向けにアレンジした「麻婆豆腐」と区別する傾向があり、2003年(平成15年)頃からは汐留シティセンター1階に出店した聘珍樓茶寮(2005年(平成17年)閉店)などの老舗や大手、新参の中華料理店が挙って本場四川風の麻婆豆腐に力を入れるようになり、麻婆豆腐専門店も登場している。

肉やスープの素などの素材がレトルトパックされていて豆腐と水だけで作れる「麻婆豆腐の素」も日本で商品化され普及している。1971年(昭和46年)に丸美屋食品工業が開発・商品化したのが最初で、その後、他の食品メーカーからも相次いで発売された。その後、香港台湾でも類似の商品が発売され、現在では本場中国にも類似の商品がある。本場成都の陳麻婆豆腐店も激辛のレトルトパック調味料を販売しており、日本にも輸入されている。2004年(平成16年)頃より、前述の丸美屋食品工業からもコンビニエンスストア(主としてサンクス)限定で陳麻婆豆腐(具入り)が発売されている。

日本では派生料理として麻婆茄子麻婆春雨が知られているが、本来は「魚香茄子」(ユーシアンチエズ)と「肉末粉絲」(ロウモーフェンスー)という別の風味の料理である。

[編集] 日本式の作り方(4人分)

  1. 生姜10gとニンニク(大蒜)10gをみじん切りにしておく。
  2. 青ねぎまたはわけぎ5本ほどを、小口切りにする。
  3. 中華鍋で多めのサラダ油を熱して、赤唐辛子は1本(小)と花椒を数個入れ、油に香り移しする。
  4. 赤唐辛子を鍋から出し種を取って輪切りにする。花椒は擦っておく。
  5. 木綿豆腐2丁(600gほど)を約2分間湯通ししたあと、水気を切って1.5cm角に切る。
  6. 中華鍋でまたはの挽肉(約200g)を色が変わるまでしっかりと炒めた後、1.と豆板醤(大さじ1と半分)を加えて香りが出るまで炒める。
  7. 青ねぎは2.の半分量を入れて炒める。
  8. 砂糖(小さじ1杯)、醤油(大さじ1杯)、カキ油(大さじ1杯)、紹興酒(大さじ1杯)を加え、挽き肉と満遍なく馴染んだらカップ1杯の鶏がらスープと豆腐を加えて軽く煮る。
  9. 片栗粉(大さじ半分)を水溶きして加え、ごま油を鍋肌から加えて、サッと煮る。
  10. 器に盛り、2.の青ねぎの残りと粉花椒(少々)を散らす。

日本では陳建民の工夫の1つであるが、甜麺醤やその代用に八丁味噌等を加えることもある。

なお、本場四川では青ねぎではなく葉大蒜を用い、また、カキ油ではなくトウチ豆豉)を用いる。

[編集] 四川式の作り方(2人前)

  1. まず豆腐1丁(木綿)を2cm弱のサイコロに切り、2分ほど塩茹でする(煮崩れ防止と歯ごたえ向上のため)。
  2. 合わせ調味料を作る。豆鼓(トウチ)小さじ1(好みに応じてみじん切り)、ニンニク(大蒜)みじん切り大匙2、四川産唐辛子の粉大匙1杯から2杯(日本産の時は辛味が強いので大匙1杯に減らす) 、醤油小さじ1、中国酒大匙1、味の素少々、甜麺醤大匙1杯、胡椒砂糖一つまみを混ぜておく。
  3. 中華鍋ごま油大匙2を強火で熱し、豆板醤大匙1と半分を香りが立つまで炒める。※参照
  4. 香りが出たら牛挽肉100gを入れ、ぱらぱらになるまで炒める。 より拘るなら、牛肉100gを1cm角に刻んだものをカリカリになるまで炒める。
  5. 2.の合わせ調味料を入れて肉を調味して少し炒めた後に、鶏がらスープ180ccを注ぐ。
  6. ニンニクの芽(葉大蒜)40gを1cmの斜め切りにして加え、1.の豆腐を加える。
  7. 豆腐を加えたら弱火にして、2分弱煮込む。
  8. 水溶き片栗粉を加えて強火にしてとろみを付け、ラー油大匙3杯と花椒油(花椒10gをサラダ油250mlで30分ほど弱火で煮出したもの)大匙1杯を回しかけて一混ぜし、火を止める。
  9. 器に盛り、花椒の粉(できれば四川山椒)を大匙3杯振りかける。

※中華レストランでは、豆板醤を炒めたところに肉味噌である「炸醤(ザージャン、ジャージアン)」を入れて味を調え、豆腐と葉大蒜、スープを加える方式で作るのが主流である(材料である挽肉は生の状態では傷みやすく、肉味噌は他の料理でも使うので作り置きが用意されている)。そのため一般家庭での調理において豆板醤などの調味料を先に炒めると風味が飛び焦げてしまうので、必ず挽肉から炒めること(家庭用コンロと業務用では火力が大きく違うため、挽肉を十分に炒めないとコクが引き出せないため)。

[編集] 関連項目

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