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=== 栽培法 ===
=== 栽培法 ===
リンゴに限らず商品価値の高い[[果実]]を収穫するためには、開花直前から開花時期に優位な花を残す「花摘み」、結実後30日程度を目安に実を間引く「摘果」作業が必要である。リンゴには果実に袋をかける有袋栽培とかけない無袋栽培がある。無袋の方が日光が多くあたり糖度も上がるが、ふじ等の一部の品種は果実の色を鮮やかにし商品価値を上げるため有袋栽培を行う。また、有袋栽培には貯蔵性が向上する効果もあり、さび防止のためには遮光度の弱い[[袋]]を使用し、着色向上のためには遮光度の強い新聞紙や二重袋などを使用する。名称の頭に「サン」が付くリンゴは無袋で栽培されたことを示し 見栄えは悪いが甘く美味しいリンゴが収穫される。着色には[[太陽光]]が大きな役割を果たすため、[[果実]]の日当たりをよくするため摘葉および玉まわし(着色ぐあいを均一にするため、樹上の果実を回転させること)、太陽光を反射させるためのシートの敷設などが行われる(参考画像参照)。なお、これらの作業は[[農家]]にとって大きな負担となるため、近年では着色促進剤が使われることもあるが、着色系と呼ぶ色付きの優れた選抜亜種への更新も行われる。省作業になる「葉とらずリンゴ」は摘葉を行わない。樹形は[[矮性]]が主流となっている。近年は花粉を媒介する昆虫の減少から人手による[[人工授粉]]も広く行われている。または摘花の省力化目的でギ酸カルシウム剤を散布する場合もある<ref>[http://www.jstage.jst.go.jp/article/hrj/1/4/1_259/_article/-char/ja 荒川 ***, 石川 勝規, 小原 , 小野田 和夫, 福田 博之. 2002. ギ酸カルシウム剤によるリンゴの摘花 . 園学研 1: 259-262]園芸学会</ref>。
リンゴに限らず商品価値の高い[[果実]]を収穫するためには、開花直前から開花時期に優位な花を残す「花摘み」、結実後30日程度を目安に実を間引く「摘果」作業が必要である。リンゴには果実に袋をかける有袋栽培とかけない無袋栽培がある。無袋の方が日光が多くあたり糖度も上がるが、ふじ等の一部の品種は果実の色を鮮やかにし商品価値を上げるため有袋栽培を行う。また、有袋栽培には貯蔵性が向上する効果もあり、さび防止のためには遮光度の弱い[[袋]]を使用し、着色向上のためには遮光度の強い新聞紙や二重袋などを使用する。名称の頭に「サン」が付くリンゴは無袋で栽培されたことを示し 見栄えは悪いが甘く美味しいリンゴが収穫される。着色には[[太陽光]]が大きな役割を果たすため、[[果実]]の日当たりをよくするため摘葉および玉まわし(着色ぐあいを均一にするため、樹上の果実を回転させること)、太陽光を反射させるためのシートの敷設などが行われる(参考画像参照)。なお、これらの作業は[[農家]]にとって大きな負担となるため、近年では着色促進剤が使われることもあるが、着色系と呼ぶ色付きの優れた選抜亜種への更新も行われる。省作業になる「葉とらずリンゴ」は摘葉を行わない。樹形は[[矮性]]が主流となっている。近年は花粉を媒介する昆虫の減少から人手による[[人工授粉]]も広く行われている。または摘花の省力化目的でギ酸カルシウム剤を散布する場合もある<ref>{{Cite journal|和書|author=荒川 |author2=石川勝規 |author3=小原繁 |author4=小野田和夫 |author5=福田博之 |title=ギ酸カルシウム剤によるリンゴの摘花(栽培管理・作型) |date=2002-12-10 |publisher=芸学会 |journal=園芸学研 |volume=1 |number=4 |naid=110001815931 |pages=259-262 |ref=harv}}</ref>。


=== 樹形と台木 ===
=== 樹形と台木 ===
[[ファイル:Chuisihaitang.jpg|thumb|100px|台木として使われる[[カイドウ]]類]]
[[ファイル:Chuisihaitang.jpg|thumb|100px|台木として使われる[[カイドウ]]類]]
日本にリンゴ栽培が伝えられた頃と同様な伝統的な樹形で栽培する場合、[[台木]]は[[カイドウ|マルバカイドウ]]が用いられる。矮性栽培法は、1975年頃より普及が始まった樹高を低くし矮性栽培を行う方法で、台木はM26、M9、JM7等を使用する<ref>[http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/kaidai/kajyusaibainoteikosuto/22-3-2-3_h.html 低樹高栽培]農林水産研究成果ライブラリー</ref> <ref>[http://ci.nii.ac.jp/naid/110001816642/ M.26 わい性台木利用リンゴ樹における生産構造と光環境に及ぼす栽植密度の影響]農林水産省北海道農業試験場</ref>。矮性栽培により生産者の肉体的負担の軽減や農薬散布の機械化に大きく貢献した。
日本にリンゴ栽培が伝えられた頃と同様な伝統的な樹形で栽培する場合、[[台木]]は[[カイドウ|マルバカイドウ]]が用いられる。矮性栽培法は、1975年頃より普及が始まった樹高を低くし矮性栽培を行う方法で、台木はM26、M9、JM7等を使用する<ref>[http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/kaidai/kajyusaibainoteikosuto/22-3-2-3_h.html 低樹高栽培]農林水産研究成果ライブラリー</ref> <ref>{{Cite journal|和書|author=黒田治之 |author2=千葉和彦 |title=M.26 わい性台木利用リンゴ樹における生産構造と光環境に及ぼす栽植密度の影響 |date=2002-07-15 |publisher=園芸学会 |journal=園芸学会雑誌 |volume=71 |number=4 |naid=110001816642 |doi=10.2503/jjshs.71.544 |pages=544-552 |ref=harv}}</ref>。矮性栽培により生産者の肉体的負担の軽減や農薬散布の機械化に大きく貢献した。


=== 品種 ===
=== 品種 ===

2012年5月22日 (火) 20:59時点における版

セイヨウリンゴ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : ナシ亜科 Maloideae
: リンゴ属 Malus
: セイヨウリンゴ M. pumila
学名
Malus pumila Mill.
和名
セイヨウリンゴ(西洋林檎)、リンゴ(林檎)
英名
Apple

リンゴ(林檎、学名Malus pumila)は、バラ科リンゴ属の落葉高木樹。またはその果実のこと。日本における植物学ではセイヨウリンゴと呼ぶ。

植物学上の特徴

原産地はカザフスタン南部、キルギスタンタジキスタン中国新疆ウイグル自治区など中央アジアの山岳地帯、カフカスから西アジアにかけての寒冷地だといわれている。現在日本で栽培されているものは、明治時代以降に導入されたもの。病害抵抗性、食味、収量などの点から品種改良が加えられる。現在は7500以上の品種が栽培されている。亜寒帯、亜熱帯及び温帯で栽培可能だが、暑さに弱いため熱帯での栽培は難しい。

リンゴの木は、落葉高木で晩春頃に白い5弁花が開花する。リンゴの果実は直径約3-15 cm、重さ約35-1000 g。色は赤や黄緑で、または黄色をしている。熟すると状の分泌物に覆われる。

栽培法と品種

袋掛けをしないで成熟させるサンフジ
着色促進用の反射シートが敷かれた農場

栽培法

リンゴに限らず商品価値の高い果実を収穫するためには、開花直前から開花時期に優位な花を残す「花摘み」、結実後30日程度を目安に実を間引く「摘果」作業が必要である。リンゴには果実に袋をかける有袋栽培とかけない無袋栽培がある。無袋の方が日光が多くあたり糖度も上がるが、ふじ等の一部の品種は果実の色を鮮やかにし商品価値を上げるため有袋栽培を行う。また、有袋栽培には貯蔵性が向上する効果もあり、さび防止のためには遮光度の弱いを使用し、着色向上のためには遮光度の強い新聞紙や二重袋などを使用する。名称の頭に「サン」が付くリンゴは無袋で栽培されたことを示し 見栄えは悪いが甘く美味しいリンゴが収穫される。着色には太陽光が大きな役割を果たすため、果実の日当たりをよくするため摘葉および玉まわし(着色ぐあいを均一にするため、樹上の果実を回転させること)、太陽光を反射させるためのシートの敷設などが行われる(参考画像参照)。なお、これらの作業は農家にとって大きな負担となるため、近年では着色促進剤が使われることもあるが、着色系と呼ぶ色付きの優れた選抜亜種への更新も行われる。省作業になる「葉とらずリンゴ」は摘葉を行わない。樹形は矮性が主流となっている。近年は花粉を媒介する昆虫の減少から人手による人工授粉も広く行われている。または摘花の省力化目的でギ酸カルシウム剤を散布する場合もある[1]

樹形と台木

台木として使われるカイドウ

日本にリンゴ栽培が伝えられた頃と同様な伝統的な樹形で栽培する場合、台木マルバカイドウが用いられる。矮性栽培法は、1975年頃より普及が始まった樹高を低くし矮性栽培を行う方法で、台木はM26、M9、JM7等を使用する[2] [3]。矮性栽培により生産者の肉体的負担の軽減や農薬散布の機械化に大きく貢献した。

品種

日本の農林水産省に登録されている品種は177種で、うち品種登録が維持されているものは85種[4]。多くの有名品種は誕生年が古く、品種登録されていない。世界中では数千から1万以上の品種が存在するとみられる。

世界一生産量の多いリンゴ「ふじ」

青森県ふじさき町で誕生した「ふじ」は日本で最も一般的に栽培される品種で、日本国外にもさかんに輸出され、名前も日本同様「Fuji」の名で親しまれている。中国・北アメリカ・オーストラリアなどでの栽培も多く、世界的にも最も生産量の多い品種であることが2001年に米国人学者達による調査によって確認された。無袋で日光を十分に浴びさせて栽培したものは「サンふじ」の名で出荷される(「サンふじ」はJA全農長野の登録商標)[5]。早い時期に市場に出回る早生(わせ)ふじは同じ糖度の果実であっても甘みや酸味にばらつきがあり、見た目は赤く色づいていてもふじらしい食味がないことがあるので注意が必要である。その他を品種改良をして小玉のふじ「姫ふじ(ひめふじ)」もある。

品種と特徴

品種名 誕生年
誕生地
元となる品種 収穫時期 特徴 備考
ふじ 1939年
青森県
農林省
園芸試験場
東北支場
国光
×
デリシャス
10月中旬 - 年間生産量約1230万tで、日本・世界的にも最も多く生産される品種。「新津宏」らにより1958年に「東北七号」と仮称命名され、1962年に「ふじ」と命名された。品種名の由来は、育成地である青森県藤崎町(ふじさき)にちなみ、「富士山」にもかけている[6]。甘みが強く歯ごたえも良く日持ちもする。
デリシャス 1870年
アメリカ
アイオワ州
偶発実生 9月中旬
- 10月上旬
年間生産量約930万t。1913年に岡山県「花房省吾」が日本に導入したとされるが、1911年カリフォルニア州より北海道大学が導入[7]との説もある。
似た名前にゴールデンデリシャスがあるが、系統的には無関係。
ゴールデンデリシャス 1914年
アメリカ
ウェストバージニア州
GrimesGolden
×
GoldenReinette
9月中旬
- 10月上旬
年間生産量約880万t。1923年日本に導入された。
王林
(おうりん)
1952年
福島県
大槻只之助
ゴールデン
デリシャス
×
印度
10月中旬 - 緑色に斑点のついた外見が特徴の晩生品種で香りと甘みが強い。
貯蔵性が非常に優れており、春先まで出荷される。緑や黄色の状態で流通するのが一般的だが、果実が赤く色づくこともある。
紅玉
(こうぎょく)
英名:Jonathan
(ジョナサン)
1800年頃
アメリカ
ニューヨーク州
リック農園
偶発実生 9月下旬
- 10月中旬
1871年に開拓使によって導入され、1900年に邦名を紅玉と命名された。
美味しいリンゴの代名詞として、国光とともに一世を風靡する。
その名の通り艶やかな深紅のリンゴで、やや小玉で酸味が強く果肉のきめは細かい。
芳香があり焼菓子(アップルパイ)などへの加工用途に用いられることが多い。
国光
(こっこう)
アメリカ
バージニア州
原産
不明 10月下旬 - 1871年日本に導入。戦前から1950年代にかけては「紅玉」と並ぶ日本ではもっともポピュラーな品種であった。
原名はRall's Janett.
果皮は黒ずんだ赤色で、果肉はかたく、甘みは少なく比較的さっぱりした味わい。
「ふじ」などの交配親として利用されたが、現在は黒石市でネット販売のみである。
津軽
(つがる)
1930年
青森県
りんご試験場
1975年
種苗登録
ゴールデンデリシャス
×
紅玉
8月下旬
- 9月中旬
果汁が多く、甘みが強いが果肉は比較的柔らかい。
1970年に「青り2号」と仮称命名され、1973年に「つがる」と命名。
千秋
(せんしゅう)
1966年
秋田県
果樹試験場
1980年
種苗登録
東光
×
ふじ
9月中旬
- 10月中旬
果汁が多い深紅のリンゴ。千秋公園の名から品種名がとられた。 [8]
アルプス乙女
( -おとめ)
1964年
長野県
松本市
波多腰邦男
ふじ
×
紅玉
偶発実生
9月下旬
- 11月中旬
ヒメリンゴの一種で、最小級の大きさのミニりんご。実の重さは30gほどである。
姫小町
(ひめこまち)
1988年
長野県
上伊那郡
中川村
(有)小町園
(民間育種)
アルプス乙女
実生
7月下旬
- 8月上旬
ヒメリンゴの一種で鮮紅色、実の重さ約80g - 100gの大きさのミニりんご。アルプス乙女と比して1ヶ月以上早く、初夏に実をつける。観賞・生食兼用種で、実生時期と適度な実の大きさから縁日りんご飴に好んで用いられる。 [9]
世界一
(せかいいち)
1930年
青森県
りんご試験場
デリシャス
×
ゴールデンデリシャス
9月中旬
- 10月上旬
最大級の大きさ(500 - 1000gほど)の品種。
印度
(いんど)
1875年
弘前市
不明 9月中旬 - 水分が少なく歯ごたえに欠けるが、甘味が強くて酸味はほとんどない。
戦後、高級リンゴとして出回ったが、他品種が広がると共に一時姿を消す。
2002年頃より再び出荷されるようになった。料理用として焼きリンゴに向く。品種名の由来はインドではなくインディアナから。
[10]

(あさひ)
英名:McIntosh
(マッキントッシュ)
1870年
カナダ
アラン・マッキントッシュ
農園
偶発実生 10月中旬 北米ではポピュラーな品種。早生で強い芳香があるが、日持ちがしない。
日本では、ほとんど生産がされないが、積雪に強いことから北海道でわずかの農家で栽培されている。
アップルのパソコン「Macintosh」の名前の由来。
ジョナゴールド 1943年
アメリカ
ニューヨーク州
農業試験場
ゴールデンデリシャス
×
紅玉
9月中旬
- 10月上旬
1970年に秋田県果樹試験場によって日本に導入された。
シャリシャリ感のある果肉で酸味と甘みのバランスが良く(比較的酸味が勝る)、生食の他、酸味がある為、お菓子・料理用に向く。

(いわい)
アメリカ 7月中旬
- 8月上旬
早生の小玉リンゴ。8月下旬に熟するが、8月上旬に未熟な状態で収穫される。
青リンゴ・供物用のりんごとして売られている。
フラワー オブ ケント 俗称、ニュートンのリンゴ。落ちる実を見て、ニュートンが万有引力の法則についてヒントを得たという逸話(後述)で知られる。
落果しやすい性質を持ち、生食用ではなく、料理用として使われる。味は渋みと酸味が強いが追熟させると甘く、酸の利いたいい味になるという。
[11]
シナノスイート 1978年
長野県果樹試験場
1996年
品種登録
ふじ
×
つがる
10月中旬 果汁が多く、甘さも強く、香りも良い。「つがる」と「ふじ」の間を埋める品種として開発された。 [12]
シナノゴールド 長野県果樹試験場
1999年
品種登録
ゴールデンデリシャス
×
千秋
10月中旬
- 11月中旬
黄色く色付く。果汁が多く、甘さと酸味のバランスが良く、濃厚な味わいが楽しめる。
蜜が入らないことから貯蔵性に非常に優れる。日本国内よりヨーロッパでの評価が高く、2007年12月27日SKズードチロルへの栽培許諾の契約がなされた。
[13]
秋映
(あきばえ)
1993年
品種登録
長野県中野市小田切健男
千秋
×
津軽
9月下旬
- 10月上旬
甘さと酸味のバランスがよく、濃厚な味わいが楽しめる。色は濃厚な赤色。
リンゴの産地でも比較的温暖で低標高な地帯でも栽培に適す。つがるの特性を引き継いで、果肉がしっかりしていることと、食味が優れている。 
[14]
ぐんま名月
( -めいげつ)
1971年
群馬県
1991年
品種登録
あかぎ
×
ふじ
9月下旬
- 10月下旬
果汁が多く密入、糖度は15度程度で食味も良好。 [15][16]
陽光
(ようこう)
群馬県
1981年
品種登録
10月中旬
- 10月下旬
大玉で甘さと酸味のバランスがよく、濃厚な味わいが楽しめる。
大玉な上に日持ちがよいため、贈答品としても使われる。歯ざわりが良く、食味が優れている。
[17]

その他日本で生産される品種

  • 茜(あかね) - 皮は、赤色。大きさは、比較的小振りで酸味が強い。
  • 北上(きたがみ・きたかみ) - 皮は、赤色。大きさは、比較的小振り。命名の由来は、同名の地名より。
  • 金星(きんせい) - 皮は、黄色系クリーム色。大きさは、比較的大振り。命名の由来は、同名の惑星より。
  • 昴林(こうりん) - 皮は、赤色。大きさは、比較的小振り。「ふじ」の自然交配から生まれた品種。
  • さんさ
  • スターキング - 皮は、黒味の強い赤色。大きさは、比較的小振りで酸味もあるが甘味が強い。蜜入りのもある。
  • 姫神(ひめかみ)
  • ハックナイン
  • 北斗(ほくと) - 皮は、斑模様の赤色。大きさは、比較的大振りで甘味と酸味のバランスが良く甘い。
  • 陸奥(むつ) - 皮は、ピンク色系。大きさは、比較的大振り。贈答用の飾りりんごとしても用いられる。命名の由来は、同名の旧地名より。
  • レッドゴールド
  • 黄王(きおう) - 「王林」と「はつあき」を交配育成した品種。その姿から「黄色い王様」→「黄王」と名付けられる。黄白色の果肉でやや硬め。甘みと酸味に富んだ味わいとサクサクとした歯ごたえ。

産地

世界の産地

2006年現在世界では年間約6千万tのリンゴが栽培されている。生産量は中国がトップでアメリカ合衆国フランスなどが続く。

日本国内での主な産地

貯蔵

一般家庭

  • 水分の蒸発を抑えるため、出来るだけ密閉し冷蔵庫の野菜室などで。

生産地

リンゴの歴史

トルコで紀元前6000年頃の炭化したリンゴが発見されている。スイスでは遺跡から紀元前2000年頃のリンゴの化石が見つかっており、その時点で既にリンゴは栽培されていたとする研究がある。16 - 17世紀頃になるとヨーロッパでリンゴの栽培が盛んになり、17世紀前半にはヨーロッパからアメリカへ持ち込まれた。現在では世界中の寒冷地でリンゴが栽培されている。[要出典]

中国の書物『本草綱目[19]に「林檎一名来禽,言味甘熟則来禽也。」(林檎(りんきん)の果は味が甘く能く多くの禽(の意)をその林に来らしむ。故、来禽(らいきん)の別名がある)との記述がある。

日本へは中国から最初に持ち込まれたが、西洋から西洋リンゴが持ち込まれると日本でも西洋リンゴの方が一般的になり、それまでの種は「和りんご」などと呼ばれて区別された。

平安時代中頃の書物『和名類聚抄』には「利宇古宇(りうこう、りうごう)」としてリンゴが記述されており、これが訛って「りんご」になったと考えられている。地域によっては「リンキ」という古名も伝わる。

葛飾北斎の絵にその花が描かれるなど、実よりはどちらかといえば花が珍重されていたこともあったが、およそ食用として各地域に伝承されていた。また、仏前の供え物として多用された。近江国の戦国大名であった浅井長政は、領内の木之本の寺から届けられたリンゴに対する礼状を同寺に届けており、この書面は現存している。 天明7年6月7日1787年7月21日)に発生した、御所千度参りと呼ばれる事件の際、京都市中に溢れ返った3万から7万人ともされる人数に対し、後桜町上皇からは3万個のリンゴが下賜配布された記録がある。当時、権力の中枢とは言えなかった天皇家が即座に3万個ものリンゴを放出した記録により、基本的に食用ではなく仏事用であるとしても、大規模な栽培・集荷・流通が行われていたことがわかる。

現在は和リンゴはごく少数となったが、例えば長野県上水内郡飯綱町では、わずかな農家が栽培してその姿を伝えている[20]。和リンゴの実は大きさ直径3-4cm、重さは30gぐらい。熟すると赤くなり、収穫適期はお盆前である。

2003年より「彦根りんごを復活する会」が、全国に残存するワリンゴや野生種を調査し数十種類の木(数百本)を育て、収穫した実はお盆に各地の寺社に奉納している。同じ滋賀県で前述の浅井長政ゆかりの木之本などでも復活保存の動きがある。

初めて西洋リンゴが栽培された例としては、文久2年(1862年)、越前福井藩主で幕府政事総裁職であった松平春嶽アメリカ産のりんごの苗木を入手し、それが江戸郊外巣鴨の福井藩下屋敷にて栽培されていたとの記録が残るのが有名である[21]。またそれより先、安政1年(1854年)に、アメリカからもたらされた「アッフル」が加賀藩下屋敷(板橋宿)にて栽培され、翌年に実をつけたために食用とされたことが、当時の加賀藩士の記録[22]に残っている。藩主(前田斉泰)から「小さな餅に塗って食べるように」と言われて近習らはそのようにしていることから、ジャムにして食したものと思われる。[23]

これらの栽培は、当然ながら藩主直接の手によるものではなく、栽培の能力を持った家臣や屋敷近隣の農家や植木屋が関わっていた。板橋と巣鴨は近隣であり、双方での栽培に関わった人物間のなんらかの交流や情報交換があったとも推測され、また福井藩屋敷では接ぎ木により100本以上の樹が生えていたとされ、当時既にりんごの株分け・接ぎ木のノウハウがあったとも推測される。また、この福井藩屋敷の株を、藩と直接関係のない人物が藩邸出入りの植木屋を通して入手した話が伝わることなどから、これら二箇所の藩邸だけにとどまらず、もっと広く栽培されていた可能性がある。この両藩邸のリンゴの株の導入経路はどちらも「アメリカから」と伝わるが、正確な入手経路や品種などは明確になっていない。

明治4年(1871年)に明治政府の命を受けた北海道開拓使次官の黒田清隆は、アメリカから75品種の苗木を持ち帰った。それが広がり出したのは明治7年(1874年)、内務省による配布が始まってからになる。現在のリンゴの産地のほとんどか、この内務省配布にその歴史を求めることができる。さらに生産が軌道に乗ったのは明治20年代といわれる。

食品としての利用

リンゴ(raw, without skin)
100 gあたりの栄養価
エネルギー 200 kJ (48 kcal)
12.76 g
糖類 10.1 g
食物繊維 1.3 g
0.13 g
飽和脂肪酸 0.021 g
一価不飽和 0.005 g
多価不飽和 0.037 g
0.27 g
トリプトファン 0.001 g
トレオニン 0.006 g
イソロイシン 0.006 g
ロイシン 0.014 g
リシン 0.013 g
メチオニン 0.001 g
シスチン 0.001 g
フェニルアラニン 0.007 g
チロシン 0.001 g
バリン 0.012 g
アルギニン 0.006 g
ヒスチジン 0.005 g
アラニン 0.012 g
アスパラギン酸 0.074 g
グルタミン酸 0.026 g
グリシン 0.009 g
プロリン 0.006 g
セリン 0.011 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
2 µg
(0%)
17 µg
18 µg
チアミン (B1)
(2%)
0.019 mg
リボフラビン (B2)
(2%)
0.028 mg
ナイアシン (B3)
(1%)
0.091 mg
パントテン酸 (B5)
(1%)
0.071 mg
ビタミンB6
(3%)
0.037 mg
葉酸 (B9)
(0%)
0 µg
ビタミンB12
(0%)
0 µg
コリン
(1%)
3.4 mg
ビタミンC
(5%)
4 mg
ビタミンD
(0%)
0 IU
ビタミンE
(0%)
0.05 mg
ビタミンK
(1%)
0.6 µg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
0 mg
カリウム
(2%)
90 mg
カルシウム
(1%)
5 mg
マグネシウム
(1%)
4 mg
リン
(2%)
11 mg
鉄分
(1%)
0.07 mg
亜鉛
(1%)
0.05 mg
マンガン
(2%)
0.038 mg
セレン
(0%)
0 µg
他の成分
水分 86.67 g
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

食用

表面には薄い皮があり、皮に付着する農薬等の問題や、食べやすさの点から、皮をむいて食べられることが多いが、便秘の改善のため、皮ごと食されることもある。皮むきにはナイフや包丁などが用いられるが、回転式のアップルピーラーが用いられることもある。また、リンゴを放射状に切り分けるアップルカッターが用いられることもある。味は酸味と甘みが強い。日本におけるリンゴの収穫は品種によるが9月中旬から11月中旬である。各品種とも収穫期間は約1ヵ月程度と短いが、リンゴは高湿度低酸素状態で冷蔵保存することにより長期の貯蔵(およそ9ヶ月間)が可能である。このため、リンゴの出荷は9月 - 翌年7月ごろまで約10ヶ月間行われほぼ一年中食べることができる。

リンゴの果実は空気に触れると変色する(褐変)。これはリンゴに含まれるポリフェノールが空気中の酸素と結合するために起こる現象である。これを防ぐために古くから知られているのが塩水に晒す方法である。これは塩素イオンが、ポリフェノールを酸化する際に働く酵素を阻害する作用を持つことを利用したものである。もっとも効果的に変色を防ぐにはレモン汁に晒すとよい。レモン汁に含まれるビタミンCが酸素と結びつき、ポリフェノールと結合した酸素をも奪うため、変色したリンゴも元の状態へと戻すことができる。

生のまま食用にするほか、ジュースリンゴジュース)やアップルパイジャム焼きリンゴ、リンゴ酒(シードルカルヴァドスなど)などにする。リンゴのスライスやプレザーブは製菓・製パン材料ともなる。また、まるごとで覆ったリンゴ飴が、縁日出店などで売られている。

サイダー(リンゴ酒、シードル)には、サイダー用の栽培品種があり、サイダーアップル(: Cider apple)と呼ばれている。(例:'Kingston Black', 'Stoke Red', and 'Dymock Red')

リンゴの「蜜」は、ソルビトールである。成熟の過程で生成されるもので、蜜そのものは甘いわけではない。また、蜜が多くても、その実が甘いとは限らない。「ゴールデンデリシャス」「つがる」は蜜ができにくく、「ふじ」「スターキング」は蜜ができやすい。近年市場では蜜入りが好まれるが、長期保管したものは蜜が褐色に変化しやすいので注意を要する。

栄養価

食物繊維ビタミンCミネラルカリウムが豊富。1日1個のリンゴは医者を遠ざける (An apple a day keeps the doctor away.)という諺があるように、リンゴは栄養価が高い果実として食されてきた。

リンゴに含まれるリンゴポリフェノールには脂肪の蓄積を抑制する効果があるともいわれる。[24]

生産者の間では広く知られているが、「5月〜6月に摘果した直径3cm程度の未熟果の一部は、秋まで土の上で腐らず残っている。」この成分はポリフェノールの一種が関係していることが研究の結果明らかになった。

生薬への利用

『本草綱目』第30巻[19]においては、小児の閃癖(せんへき)によいとされていた。

実験への利用

リンゴはそれ自身が熟成するにつれてエチレンガスを多く発生する。そのためエチレンガスを必要とする実験によく使われる。

花の開花実験
まだつぼみの状態の花を2本それぞれ別のビニール袋に密閉し、片方にリンゴを入れる。すると、リンゴを入れた方が先に開花する。
キウイフルーツの熟成
キウイフルーツはそれ自身のみで追熟しないため、リンゴと同じ場所に保管することで熟成の促進が行われる(食品総合研究所での研究参照)。その他の追熟しにくい果物(バナナやオレンジなど)も同様である。
ツバキの落葉実験
葉のついたツバキの茎2本をリンゴと一緒にしたものとそうでないものそれぞれ別の袋に密閉する。すると、リンゴと一緒にした方が先に落葉する。

このようにリンゴから発生するエチレンガスは植物の熟成を促進するので、促進させたくない場合はそれぞれ別々に密閉して保存する必要がある。ただし、下記のような効果もある。

ジャガイモの発芽抑制
熟成したリンゴとジャガイモを密閉状態に置くと、ジャガイモの発芽が抑制される。
もやしの生育
熟成したリンゴともやしを密閉した状態で育てる。リンゴと一緒に育てると太いもやしができ、リンゴと一緒に育てない場合は細くて長いもやしとなる。

リンゴにまつわる話

ニュートンのリンゴ
近代理論科学の先駆者であるアイザック・ニュートンは、木から落ちるリンゴを見て万有引力の法則に気づいたといわれるが、この良く知られた逸話は史実ではないとされる(詳しくはアイザック・ニュートンの項参照)。なお、この「ニュートンのリンゴ」は「フラワー オブ ケント」(Flower of Kent)という品種で、生食用ではなく料理用である。最初に「ニュートンのリンゴの木」と言われたものは既に枯れてしまったが、接木をして増やした2世代以降の木は世界各地で今も栽培されている。
1964年イギリス国立物理学研究所の所長ゴードン・サザーランドから日本学士院長・柴田雄次にニュートンのリンゴの苗木が寄贈されたが、防疫検査により、この苗木はすでに高接病ウイルスに汚染されていることが発覚。一時は焼却処分が検討されたが、学術上貴重なものであること等から例外的に東京大学理学部附属小石川植物園に隔離され、ウイルス除去の研究対象となった。1980年、ようやくこの木からウイルスに汚染されていない接ぎ穂の切り出しに成功。これ以降、ニュートンのリンゴは日本国内各地に移植されている。
聖書におけるリンゴ
旧約聖書に登場するアダムとイヴが、蛇にそそのかされて食べた善悪を知る果実(禁断の果実)がリンゴであるというのは、後の時代に創作された俗説である。当時旧約聖書の舞台となったメソポタミア地方にはリンゴは分布せず、またその時代のリンゴは食用に適していなかった。なお、あわてて飲み込もうとしたアダムが善悪を知る果実をのどにつかえさせ、これがのどぼとけの始まりであるとの故事から、男性ののどぼとけは「アダムのリンゴ」ともいわれる。
ギリシャ神話におけるリンゴ
ギリシア神話には、「最も美しい女神に与えられる」と言われた黄金のリンゴを巡って3女神が争い、遂にトロイア戦争に至るエピソードがある(パリスの審判)。また、ヘラクレスの12の冒険の中にも黄金のリンゴを取ってくる話がある。
ウィリアム・テルとリンゴ
ウィリアム・テルが息子の頭の上にリンゴを置き、クロスボウで一発で射抜いたという逸話は有名である。この「矢の刺さったリンゴ」というのがスイス人の好きなモチーフの1つであり、イラストなどになって様々な場面で登場する。児童福祉慈善切手に2回、普通切手にもテルの息子と共に登場していた他、1957年に発行され、1980年まで流通した第5次紙幣の最高額面1000フラン紙幣の裏面の地模様として矢の突き刺さったリンゴが描かれていた。また、電話や地下鉄の代用コインにも描かれたものがあった。
アップル・レコード
英国のロックバンド ビートルズが1968年に設立したレコード会社であるアップル・レコードのマークは、日本ではあまりポピュラーではない「グラニースミス・アップル」という品種がモデルである(形は丸ではなく若干横長の楕円形)。アップル・レコード名義のレコードジャケットには一部を除いて、目立つ位置にリンゴマークが描かれており、一目でアップル・レコードと分かる。このリンゴマークはポール・マッカートニーが所有するベルギーの画家、ルネ・マグリットの青いリンゴの絵がヒントになっている。ちなみにアップル・レコードの影響を受けて、食べ物を題材にしたマークのレコードレーベルが日本にもいくつか設立されている。
アップル(コンピューターメーカー)
コンピューターメーカーであるアップル社 (Apple Inc.) は、リンゴを会社のロゴマークとしている(1997年頃までは6色、1999年以降はほとんど単色で用いられる)。ちなみに「バイト」と呼ばれる左上の囓られた様な跡は、元々「Apple」の社名ロゴが重なっていた部分である。また同社の主力製品であるパソコン「マッキントッシュ(Macintosh、マック)」もリンゴの品種名「McIntosh」(日本名:旭)から採られている(オーディオメーカー商標と区別する都合で綴りが変えられている)。
その他
  • リンゴの蜜は比重が大きいため水の中に入れると沈む。他の果実の部分は比重が小さいため水に浮かぶ。
  • 青森県が「ふじ」に並ぶ新たな品種として24年間におよぶ歳月をかけて開発した「あおり21」 は、2006年3月に登録申請をし、2008年3月官報に載ったが、農林水産省へ登録手数料6,000円を2回に渡り国から期限内に納めるように電話を受けたのにもかかわらず、県の担当者が納めず、同2008年10月17日に登録は抹消され幻の品種となった。これにより登録品種の名称は登録年月日に遡って育成者権の消滅日ともなった[25][26][27]
  • リンゴを意味する単語(英語の“apple”など)は、しばしばリンゴではなく果物全般を指すものとして使われてきた。パイナップルもその一つで、そもそも以前は松かさをパイナップルと呼んでいたのだが、英語の“pineapple”は「松の果実」という意味であり、リンゴに例えているわけではない。
  • リンゴの産地である青森県の弘前実業高校藤崎校舎は「りんご科」という学科を設置している。
  • リンゴを素手で握りつぶす、割ることは握力自慢芸としては有名。なおつぶし方にはコツが必要な部分もあり、リンゴの種類によって難易度が違ってくる。詳細は握力の項目を参照。
  • キティちゃんの設定は、身長りんご5個分、体重りんご3個分、好物はママの作ったアップルパイである。

リンゴ(林檎)が題名及び歌詞に出てくる楽曲

脚注

  1. ^ 荒川修、石川勝規、小原繁、小野田和夫、福田博之「ギ酸カルシウム剤によるリンゴの摘花(栽培管理・作型)」『園芸学研究』第1巻第4号、園芸学会、2002年12月10日、259-262頁、NAID 110001815931 
  2. ^ 低樹高栽培農林水産研究成果ライブラリー
  3. ^ 黒田治之、千葉和彦「M.26 わい性台木利用リンゴ樹における生産構造と光環境に及ぼす栽植密度の影響」『園芸学会雑誌』第71巻第4号、園芸学会、2002年7月15日、544-552頁、doi:10.2503/jjshs.71.544NAID 110001816642 
  4. ^ 登録品種情報農水省
  5. ^ JA全農長野 信州農産物
  6. ^ 育種者の一人が山本富士子のファンだったことも由来の一つ
  7. ^ 『りんごを拓いた人々』斎藤康司著(筑波書房、1996年)ISBN 4-8119-0140-1
  8. ^ 農林水産省
  9. ^ 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
  10. ^ 印度
  11. ^ ニュートンのりんご
  12. ^ 農林水産省
  13. ^ 農林水産省
  14. ^ 農林水産省
  15. ^ 農林水産省
  16. ^ 群馬県[リンク切れ]
  17. ^ 農林水産省
  18. ^ 青森県りんごCA貯蔵研究会 - リンゴ貯蔵の発達史
  19. ^ a b 『本草綱目』第30巻「林檎」
  20. ^ 牟礼村 - 高坂リンゴ
  21. ^ 「越前松平試農場史」
  22. ^ 藩主近習の小川仙之助「御参勤御供中日記」
  23. ^ 「広報いたばし」2009年3月21日
  24. ^ アサヒビール - リンゴ・ポリフェノールの脂肪蓄積抑制作用 2004
  25. ^ 読売新聞2008年10月25日38面13S版
  26. ^ 登録品種データベース「あおり21」”. 農林水産省. 2009年3月4日閲覧。[リンク切れ]
  27. ^ 品種登録抹消の5種9業者と協定”. メディアジャム (2008年11月4日). 2009年3月4日閲覧。

関連項目

外部リンク

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