日本の自殺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

日本における自殺は、厚生労働省が公開している人口動態統計の年度別・死亡原因別の人口10万人中のシェアとランキングでは、2016年度は1位は癌で298.3人、2位は心疾患で158.4人、3位は肺炎で95.4人、4位は脳血管疾患で87.4人、5位は老衰で74.2人、6位は不慮の事故で30.6人、7位は腎不全で19.7人、8位は自殺で16.8人、9位は大動脈瘤および解離で14.5人、10位は肝疾患で12.6人である[1][2][3]

世界保健機関(WHO)は2015年度の統計では、人口10万人中の日本の自殺率と世界ランキングの高い順は、男女合計は19.7人で18位、男性限定は27.3人で20位、女性限定は12.4人で8位である[4][5]国の自殺率順リスト)。

OECDは、日本はうつ病関連自殺により25.4億ドルの経済的損失をまねいていると推定している[6][7]

WHOによると2015年の世界の10~19歳の若者の死因一位は交通事故、二位が大気汚染などによる呼吸器疾患、三位が自殺である。欧州南アジアを含む地域で死因の1位または2位を占めている[8][9]

WHOによる人口10万あたり自殺率(年齢標準化)[10]。赤は13以上、黄は6.5-13、青は6.5以下
OECD各国の人口10万人あたり標準化自殺率。ピンクがOECD平均、オレンジが日本[11]

自殺者数の推移[編集]

自殺者数および人口10万人中の自殺率の推移
自殺者数・人口10万人中の自殺者率[12][13]
年度 自殺者数(人) 人口10万人中の自殺率(人)
合計 男性 女性 合計 男性 女性
1899 5,932 3,699 2,233 13.7 16.9 10.4
1900 5,863 3,716 2,147 13.4 16.9 9.9
1901 7,847 4,872 2,974 17.7 21.8 13.5
1902 8,059 4,986 3,073 17.9 22.1 13.7
1903 8,814 5,547 3,267 19.4 24.2 14.4
1904 8,966 5,585 3,381 19.4 24.1 14.7
1905 8,089 5,020 3,069 17.4 21.4 13.2
1906 7,657 4,665 2,992 16.3 19.8 12.8
1907 7,999 4,836 3,163 16.9 20.3 13.4
1908 8,324 5,100 3,224 17.4 21.2 13.5
1909 9,141 5,735 3,405 18.8 23.6 14.1
1910 9,372 5,928 3,444 19.1 24.0 14.0
1911 9,373 5,847 3,526 18.8 23.4 14.2
1912 9,475 5,955 3,520 18.7 23.5 14.0
1913 10,367 6,474 3,893 20.2 25.2 15.2
1914 10,902 6,894 4,008 20.9 26.4 15.5
1915 10,153 6,503 3,650 19.2 24.6 13.9
1916 9,599 6,065 3,534 17.9 22.6 13.3
1917 9,254 5,724 3,530 17.1 21.1 13.1
1918 10,101 6,147 3,954 18.5 22.4 14.5
1919 9,924 6,158 3,766 18.0 22.3 13.7
1920 10,630 6,521 4,109 19.0 23.3 14.7
1921 11,358 6,923 4,435 20.0 24.4 15.7
1922 11,546 6,984 4,562 20.1 24.3 16.0
1923 11,488 7,065 4,423 19.8 24.2 15.3
1924 11,261 6,958 4,303 19.1 23.5 14.7
1925 12,249 7,521 4,728 20.5 25.1 15.9
1926 12,484 7,675 4,805 20.6 25.1 15.9
1927 12,845 7,912 4,933 20.8 25.5 16.1
1928 13,032 7,984 5,048 20.8 25.4 16.2
1929 12,740 7,915 4,825 20.1 24.8 15.3
1930 13,942 8,810 5,132 21.6 27.2 16.0
1931 14,353 9,102 5,251 21.9 27.7 16.1
1932 14,746 9,272 5,474 22.2 27.8 16.5
1933 14,805 9,110 5,695 22.0 26.9 17.0
1934 14,554 9,065 5,489 21.3 26.4 16.1
1935 14,172 8,733 5,438 20.5 25.1 15.8
1936 15,423 9,766 5,657 22.0 27.8 16.2
1937 14,295 8,923 5,372 20.2 25.4 15.1
1938 12,223 7,585 4,638 17.2 21.6 12.9
1939 10,785 6,502 4,283 15.1 18.5 11.8
1940 9,877 5,841 4,036 13.7 16.5 11.0
1941 9,713 5,667 4,046 13.6 16.3 10.9
1942 9,393 5,498 3,895 13.0 15.8 10.4
1943 8,784 5,115 3,669 12.1 14.7 9.6
1944
1945
1946
1947 12,262 7,108 5,154 15.7 18.6 12.9
1948 12,753 7,331 5,422 15.9 18.7 13.3
1949 14,201 8,391 5,810 17.4 20.9 13.9
1950 16,311 9,820 6,491 19.6 24.1 15.3
1951 15,415 9,035 6,380 18.2 21.8 14.8
1952 15,776 9,171 6,605 18.4 21.8 15.1
1953 17,731 10,450 7,281 20.4 24.4 16.4
1954 20,635 12,641 7,994 23.4 29.1 17.8
1955 22,477 13,836 8,641 25.2 31.5 19.0
1956 22,107 13,222 8,885 24.5 29.8 19.4
1957 22,136 13,276 8,860 24.3 29.7 19.1
1958 23,641 13,895 9,746 25.7 30.7 20.8
1959 21,090 12,179 8,911 22.7 26.6 18.9
1960 20,143 11,506 8,637 21.6 25.1 18.2
1961 18,446 10,333 8,113 19.6 22.3 16.9
1962 16,724 9,541 7,183 17.6 20.4 14.8
1963 15,490 8,923 6,567 16.1 18.9 13.4
1964 14,707 8,336 6,371 15.1 17.5 12.9
1965 14,444 8,330 6,114 14.7 17.3 12.2
1966 15,050 8,450 6,600 15.2 17.4 13.1
1967 14,121 7,940 6,181 14.2 16.2 12.2
1968 14,601 8,174 6,427 14.5 16.5 12.5
1969 14,844 8,241 6,603 14.5 16.4 12.7
1970 15,728 8,761 6,967 15.3 17.3 13.3
1971 16,239 9,157 7,082 15.6 17.9 13.3
1972 18,015 10,231 7,784 17.0 19.7 14.4
1973 18,859 10,730 8,129 17.4 20.2 14.8
1974 19,105 10,723 8,382 17.5 20.0 15.0
1975 19,975 11,744 8,231 18.0 21.5 14.6
1976 19,786 11,744 8,042 17.6 21.2 14.1
1977 20,269 12,299 7,970 17.9 22.0 13.8
1978 20,788 12,859 7,929 18.0 22.7 13.6
1979 21,503 13,386 8,117 18.5 23.4 13.8
1980 21,048 13,155 7,893 18.0 22.8 13.3
1981 20,434 12,942 7,492 17.3 22.3 12.5
1982 21,228 13,654 7,574 17.9 23.4 12.6
1983 25,202 17,116 8,086 21.1 29.1 13.3
1984 24,596 16,508 8,088 20.4 27.9 13.2
1985 23,599 15,624 7,975 19.5 26.3 13.0
1986 25,524 16,497 9,027 21.0 27.6 14.6
1987 24,460 15,802 8,658 20.0 26.3 13.9
1988 23,742 14,934 8,808 19.3 24.8 14.1
1989 22,436 13,818 8,618 18.2 22.8 13.7
1990 21,346 13,102 8,244 17.3 21.6 13.1
1991 21,084 13,242 7,842 17.0 21.7 12.4
1992 22,104 14,296 7,808 17.7 23.4 12.3
1993 21,851 14,468 7,383 17.5 23.6 11.6
1994 21,679 14,560 7,119 17.3 23.7 11.2
1995 22,445 14,874 7,571 17.9 24.2 11.8
1996 23,104 15,393 7,711 18.4 24.9 12.0
1997 24,391 16,416 7,975 19.3 26.6 12.4
1998 32,863 23,013 9,850 26.0 37.1 15.3
1999 33,048 23,512 9,536 26.1 37.9 14.8
2000 31,957 22,727 9,230 25.2 36.6 14.2
2001 31,042 22,144 8,898 24.4 35.6 13.7
2002 32,143 23,080 9,063 25.2 37.0 13.9
2003 34,427 24,963 9,464 27.0 40.0 14.5
2004 32,325 23,272 9,053 25.3 37.3 13.8
2005 32,552 23,540 9,012 25.5 37.8 13.8
2006 32,155 22,813 9,342 25.1 36.6 14.3
2007 33,093 23,478 9,615 25.8 37.6 14.7
2008 32,249 22,831 9,418 25.2 36.6 14.3
2009 32,845 23,472 9,373 25.7 37.6 14.3
2010 31,690 22,283 9,407 24.7 35.8 14.3
2011 30,651 20,955 9,696 24.0 33.7 14.8
2012 27,858 19,273 8,585 21.8 31.0 13.1
2013 27,283 18,787 8,496 21.4 30.3 13.0
2014 25,427 17,386 8,041 20.0 28.1 12.3
2015 24,025 16,681 7,344 18.9 27.0 11.3
2016 21,897 15,121 6,776 17.3 24.5 10.4
年度 合計 男性 女性 合計 男性 女性
自殺者数(人) 人口10万人中の自殺率(人)
自殺者数・人口10万人中の自殺者率[12][13]
注:
  • 2010年以前は警察庁の統計、2011年以後は厚生労働省の統計である。

戦後[編集]

1953-1960年のピーク時の最多年の1958年は男女合計で人口10万人中25.7人、自殺者数23,641人、1983-1987年のピーク時の最多年の1983年は男女合計で人口10万人中21.1人、自殺者数25,202人、1998-2011年のピーク時の最多年の2003年は男女合計で人口10万人中27.7人、自殺者数34,427人を記録した[12][13]。自殺率の変動の大部分は男性に自殺率の変動により、1953-1960年のピーク時の最多年の1958年は、男性限定で人口10万人中30.7人、自殺者数13,895人、女性限定で人口10万人中20.8人、自殺者数9,746人、1983-1987年のピーク時の最多年の1983年は男性限定で人口10万人中29.1人、自殺者数17,116人、女性限定で人口10万人中13.3人、自殺者数8,086人、1998-2011年のピーク時の最多年の2003年は男性限定で人口10万人中40.0人、自殺者数24,973人、女性限定で人口10万人中14.5人、自殺者数9,464人を記録した[12][13]

1990年代後半:戦後最大の自殺者数の急増[編集]

1998年(平成10年)にはバブル崩壊後で特に相次いだ国内の金融機関破綻があり、年間自殺者数が32863人(警察庁発表。人口動態統計では31755人)となり、統計のある1897年以降で初めて3万人を突破した。2003年(平成15年)には34427人(人口動態統計で32109人)に達し、現在までにおける過去最大数となっている。

1998年以降から近年まで続いたピークは戦後最大のものであった[14]。それまで約2-2.5万人程度であった年間の自殺者数が3万人以上で推移する状況にあったが、1998年は前年の24391人から8000人以上も急増(前年比約35%増[15])した[16]。うち25%は45歳以上の層のもので、中高年の自殺増が急増への寄与が大きい[15]。急増した原因として景気の悪化を指摘するものも多く[17]、各種統計や自殺者の遺書などから、今回のピークの原因は不況によるものと推測されている[14]。OECDは90年代後半の自殺増の理由としてアジア通貨危機を挙げている[11][18]。また読売新聞1999年8月7日付けの記事では自殺の急増、とりわけ男性の自殺者が増えたしたことを報じたが、そこでは「元気ない男性」として、男性が家事や育児に参加して男性の意識改革を図るべきとジェンダー論から自殺原因や対策を報じた。一方、船瀬俊介は著書「クスリは飲んではいけない!?」(徳間書店)にて1998年に自殺が急増したのは新抗うつ剤が出現した時と一致しているとの見解をしている。

不況の影響を受けやすい中高年男性でピーク後の自殺率が特に急増し、遺書から調べた自殺原因では、1998年以降、ピーク前と比べて「経済・生活問題」が急増している[14]。内閣府経済社会総合研究所の統計では、失業要因が安定して有意に男性自殺率を増加させ[17]、1998年以降の30歳代後半から60歳代前半の男性自殺率の急増の要因は、雇用・経済環境の悪化である可能性が高い事が年齢階層別データ分析、都道府県別年齢階層別データ分析の双方において確認できる[17]。女性の自殺率はピーク前とあまり変わらず、男性の自殺率の影響が顕著である[14]。男性は高年齢層で自殺しやすく、高齢化は男性の自殺率増加の原因を2割程度説明する[14]。年齢別で見ると、40〜60代の増加が顕著で、特に60代ではピーク前の3割増になっている[14]

以上の1998年以降の「定年に至っていない中高年男性の自殺率増加」の背景には、過去のものとは動向が異なり、「経済・社会的な要因」が大きく影響している可能性が指摘されている[19]。2003年(平成15年)には、年間自殺者数が3万4千人に達し、統計のある1897年以降で最大(自殺率も27.0と過去最大)となった。

リーマンショック以降[編集]

2009年(平成21年)までほぼ3万2千人台で推移、2010年(平成22年)より減少傾向となって3万人を超える水準は2011年(平成23年)まで続いた。 ただし、厚生労働省発表の人口動態統計のデータでは過去にも2001年(平成13年)と2002年(平成14年)、2006年(平成18年)に3万人を割っている[20][21]。 「年間3万人」とは一日あたり平均80人以上となり、日本で2012年までの14年間だけでも45万人が自殺で亡くなっており、日本で家族を自殺で亡くした遺族は300万人を超えると推計されている[22]。2012年に清水康之によって、日本で暮らす人の40人にひとりは自殺者の遺族であり、日本人にとっては非常に深刻な問題で、身近にある問題であり、また日本の自殺者数は世界で8番目で、米国の2倍、イギリスやイタリアの3倍となっており危機的な状況と指摘されていた[22]

2012年(平成24年)以降は減少し3万人を下回った。2012年(平成24年)の日本の自殺率[注 1](人口10万人あたりの自殺者数)は21.8人で総自殺者数は27858人である(警察庁発表[23])。これは同年の交通事故者数(4411人)の約6.32倍に上る[24]

2013年3月14日警察庁は2012年の自殺者数を前年比9.1%減の27858人と発表した。

2014年1月の警察庁発表では、2013年の自殺者は27283人で、4年連続で減少した事が明らかとなった。特に経済・生活問題を動機とする自殺者が減っている。経済状況の好転の他、自治体単位での自殺を防ぐ活動による効果が出たと分析された[25]

2014年版の自殺対策白書では、15歳から39歳の各年代の死因のトップが「自殺」であり、自殺対策白書は「15-34歳の若い世代で死因の1位が自殺となっているのは先進7カ国では日本のみ」としている[26]。ただし、これは死因に占める比率であるため、自殺以外の死因が少なければ自殺の占める比率が上がることに留意する必要がある。WHOの調査によると2015年の世界の10~19歳の若者の死因1位は交通事故、2位が大気汚染などによる呼吸器疾患、3位が自殺である。欧州南アジアを含む地域で自殺が死因の1位または2位を占めている[27][28]

2015年3月12日、警察庁は2014年の自殺者数を25374人で、11年前の2003年よりも約一万人減少と発表した[29]

2016年の自殺数は2万1764人で、22年ぶりに2万2000人を下回り前年比-9.4%という過去最大の減少率を記録した。更に、女性の自殺数は6747人で統計を取り始めた1978年以降で最も少なくなった[30][31][32]

年齢・男女別の原因・動機別の分類・統計[編集]

日本での自殺の理由について記述する。

年齢階級別と原因・動機別の自殺者数(2016年)[33]
総数・原因別・男女別数 ~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳~ 不詳 合計
総数 合計 493 2,310 2,932 3,987 3,796 3,596 2,867 2,095 6 22,082
男性 319 1,665 2,070 2,920 2,696 2,391 1,760 1,169 5 14,995
女性 174 645 862 1,067 1,100 1,205 1,107 926 1 7,087
家庭問題 合計 93 260 465 666 524 510 478 340 1 3,337
男性 52 175 314 455 331 289 293 201 1 2,111
女性 41 85 151 211 193 221 185 139 0 1,226
健康問題 合計 109 748 1,145 1,723 1,718 2,074 1,962 1,531 4 11,014
男性 61 427 646 1,049 1,008 1,232 1,155 845 4 6,427
女性 48 321 499 674 710 842 807 686 0 4,587
経済・生活問題 合計 11 345 494 774 914 679 237 67 1 3,522
男性 10 310 445 699 817 603 187 42 0 3,113
女性 1 35 49 75 97 76 50 25 1 409
勤務問題 合計 29 389 448 511 436 140 22 3 0 1,978
男性 25 333 396 469 386 126 21 3 0 1,759
女性 4 56 52 42 50 14 1 0 0 219
男女問題 合計 45 242 237 154 58 17 9 2 0 764
男性 30 159 163 107 43 12 7 1 0 522
女性 15 83 74 47 15 5 2 1 0 242
学校問題 合計 151 164 4 0 0 0 0 0 0 319
男性 104 137 3 0 0 0 0 0 0 244
女性 47 27 1 0 0 0 0 0 0 75
その他 合計 55 162 139 159 146 176 159 152 0 1,148
男性 37 124 103 141 111 129 97 77 0 819
女性 18 38 36 18 35 47 62 75 0 329
注:
  • 自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きている。
  • 遺書等の自殺を裏付ける資料により明らかに推定できる原因・動機を自殺者一人につき3つまで計上可能としているため、原因・動機特定者の原因・動機別の和と原因・動機特定者数とは一致しない。

年齢・男女・地域・職業別の原因・動機別の分類・統計[編集]

生活保護を受けている人の自殺率は、一般の人の2倍となっており、20代だと6倍となっている(2012年時点)[34]

2016年を例にとると、3人に2人は心身の健康問題で、借金などの生活苦と家庭問題はそれぞれ5人に1人であることが厚生労働省警察庁の分析により判明した。具体的にはうつ病など健康問題が11,014人(67.6%)、生活苦、借金などの7経済・生活問題が3,522人(21.6%)、家族内の不和など家庭問題が3,337人(20.5%)であった。2015年度もほぼ同様の傾向であった[35]

自殺者305名の遺族を対象にした調査を元にした危険複合度の分析によれば、主な最初の理由として「事業不振」、「職場環境の変化」、「過労」があり、それが「身体疾患」、「職場の人間関係」、「失業」、「負債」といった問題を引き起こし、そこから「家族の不和」、「生活苦」、「うつ病」を引き起こして自殺に至る[36][注 2]

自殺に至る経過は有職者・失業者で異なり、有職者は配置転換転職がきっかけになるのが多いのに対し[37]、失業者は「失業→生活苦→多重債務→うつ→自殺」という経路をたどることが多い[37]。なお、雇用保険受給中の失業者の場合、離職日からの日にちには特に傾向はない[37]

多くの実証研究が、不況と労働条件の悪化、自殺者数の増加との相関関係を立証している[38]。不況期になると自殺率が約30%増加するとされている[39]

詳しくは#職業性ストレスを参照。

精神疾患[編集]

WHOの自殺予防マニュアルによれば、自殺既遂者の90%が精神疾患を持ち、また60%がその際に抑うつ状態であったと推定している[40]。日本においては、高度救命救急センター搬送の自殺未遂者の80%以上について、DSM-4基準に基づく精神疾患が認められた[40]。またある調査では、日本の自殺者305名への遺族調査によれば、119名がうつ→自殺という経過をたどっていた[36]。ただし、同調査はうつ病は自殺の根本要因ではなく、他の根本要因がうつを引き起こしていることを明らかにしている。

また厚生労働省の自殺・うつ病対策プロジェクトチームは、精神科や心療内科で処方される向精神薬多剤大量服用が自殺を引き起こす要因になっていることを挙げており[41]、国会でも取り上げられた[42][注 3]。厚労省は多剤大量処方への診療報酬をカットする対策を講じている。

日本の社会構造・行政組織の連携不足による連鎖反応の放置[編集]

清水康之は「日本の社会には、人々が生きづらくなるような社会的な悪条件や困難が多い」と指摘しており、本人が死を積極的に選んでいるというわけではなく、死を選ばざるを得ない状況に追い込まれて亡くなっていると指摘している[22]

  • 要因は「将来についての不安や絶望」「家族からの虐待や周囲からのいじめ」「過重労働」「貧困」「介護疲れ」「孤独」などで、自殺に追い込まれるプロセスを分析すると、自殺した人はこれらのさまざまの要因を平均で4つ抱えていた[22]

また、日本の社会は、人に悪条件が複合的に(あるいは連鎖的に)のしかかってくるような構造が放置されており、失業者に対する生活支援策は少ない。その結果、多重債務を抱えることになり、失業や多重債務に陥った人々に対して精神的なケアをする組織が少なかったり、その連絡先の広報・周知徹底がなされておらず彼らがたどり着くことが少なく、うつ病になり、うつ病に追い込まれたために再就職がなお一層難しくなり、自殺に追い込まれる、というような経路がある[22]

  • また日本では高等学校中退 → 不安定な職にしか就けない状況 → 経済的困窮・借金 → 家庭内の人間関係の悪化 → 自殺、というような複合的(連鎖的)なことも起き易い[22]
  • あるいは、子供のころ虐待される → 結婚して家族からの暴力をきっかけに精神疾患に → 離婚 → 経済的困窮 → 自殺、といった連鎖もある[22]

年齢差[編集]

経済学者飯田泰之は「多くの国では自殺が多いのは60歳以上であり、病苦が原因である。または10代である。働き盛りの男性に自殺が多いのは日本の大きな特徴である」と指摘している[44]

日本の自殺率は国民全体でみれば、2003年をピークに減少傾向にある。しかしながら、15〜24歳の若年層に限ると、90年代から、その自殺率は上昇し続けている。2010年時点で、若年層の自殺率は日本が世界1位である[45]

性差[編集]

カトリーヌ・ヴィダルらは、失業時や離婚時に男性の方に負荷が集中しやすいことを指摘、失業や離婚をした場合、女性であれば家族や社会の状況に組み込まれて保護されるのに対し、男性は社会的に孤立を余儀なくされることを挙げている[46]

他のほとんどの国でも男性の方が自殺しやすい[47]。男女比が特に極端な旧共産圏諸国[47]を除けば、日本における自殺の男女比は平均的なものである[47]

特に男性の場合、35歳から54歳の年齢階層では、配偶者と離別した無職男性の自殺率は有配偶・有職男性の自殺率の20倍にものぼる[37]。職業別で見た場合も、無職男性の自殺率は非常に高く、「35歳から54歳の年齢階層では有職者の約5倍になっている」[37]

職業差[編集]

男性の自殺率の方が高いため、男性だけの職場は自殺率が高まる傾向にある。

就業者の中では、男性の場合「農林漁業作業者」(10万人中54.2人)、「サービス職業従事者」(10万人中51.1人)で男性全体の自殺率(10万人中42.3人)を上回っている(平成12年の場合)[48]、産業別では、男女ともに「第1次産業」の自殺率が高い[48]。また、生活保護受給者の自殺率も全体の自殺率より高い[37]

自衛官の自殺[編集]

かつては一般人と同水準だったが、現在[いつ?]は1,5倍となっている。[49] 2008年頃から自衛隊員自衛官の自殺が社会問題化している。2010年には防衛省職員の自殺者が2004年から6年連続で100人を超え、他省庁比5割増という異常事態になっていることが防衛省の調査で判明している[50]。自衛官の自殺のうち特別の事情として「いじめ」の問題があるとされ、遺族が初めて国家賠償請求を起こした1999年平成11年)11月に当時21歳の三等海曹の自殺(「さわぎり (護衛艦)事件」)の原因も、上司の二等海曹による「ゲジ(スペードの2、役立たずの意味)」と呼ぶ、「海の上ではだれかいなくなってもわからない」その他の暴言の連続があったと遺族は裁判内で主張された。裁判では、事実は認定されたが、一審では暴言は自衛官教育の範囲内とされた。この事件を契機に自衛隊内でのメンタル・ヘルスが研究されるようになったとされるが、自殺者は自衛隊全体で事件後も減っていないうえ、2004年10月にはたちかぜ自衛官いじめ自殺事件をきっかけに、艦内パワーハラスメントが発覚(護衛艦たちかぜ暴行恐喝事件)するなど「いじめ」と自殺の因果関係がクローズアップされる[51]。いじめに関しては、(防衛省として現在統計資料の有る)2003(平成15)年度から2006(平成18)年度までに『私的制裁』として92人、『傷害又は暴行脅迫』として291人の者に対して懲戒処分を行っている。

その他、問題となる自殺に、陸上自衛隊の駐屯地内での武器の使用による自殺がある。これは、小銃(ライフル)を連射モードに切り替え、数発(1-9発程度)を命中させて自殺する者が、実包を装填した銃器を携行して歩哨警備を行う火薬庫の警備時に多発している。2004年(平成16年)度以降、2008年8月まで5件の弾薬庫警備任務中の隊員による小銃を使用した自殺、自殺未遂事件が起きている。

なお、2004年から2006年度は3年連続で、25万人の陸海空自衛官の内自殺と断定された自衛官の数は、毎年100人程度に達している(防衛省調)。2006年度に死亡した隊員は陸海空あわせて224人(陸自156人、海自35人、空自33人)。このうち自殺と認定された者は、97人(陸66人、海20人、空11人)で死亡理由の4割を超える。

2015年の政府の答弁書によると、2003年〜2014年度に自殺した自衛官は1044人に上る。年度別では、2005、2006年度がそれぞれ101人と最多で、最少は2014年度の69。10万人当たりの自衛官の自殺者数は、2005、2006年度が38.6人、2014年度が29.1人。警察庁の統計によると日本人全体では10万人当たりの自殺者は20.0人だった[52]

季節・日時における差[編集]

月別では3月が最も多い[37][53]。多年度を通して平均したグラフで見ると、2月が自殺者がかなり低いのに対して、3月が一気に高くなり、4月、5月、6月がそれに準ずる高さで徐々に低くなっている[53][54]。3〜6月が年間の自殺者数を引き上げている[37]。 近年では特に1998年と2003年にこの傾向が顕著であるが、前者は大手銀行や証券会社が破綻した時期であり、後者は失業率のピークであり、同時にヤミ金取立てによる自殺が増加した時期である[14]

曜日別で見た場合、男性は月曜が最も多く(10万人当たり80.7人)[55]、曜日が進むごとに減っていき、土日が最も少なくなる(それぞれ10万人当たり53.5人、55.3人)[55]これは欧米で一般に「ブルーマンデー症候群」と呼ばれる症状と関連があると見られている。月曜日というのは、仕事をしている人々にとっては、土日における解放が終わり、再び社会の厳しい現実と向かいあわなければならない日なのである[53]と言われる。(日本では類語でサザエさん症候群とも)。一方女性の場合、このような明確な差はない[55]

18歳以下の自殺者数を日別に分析した場合、9月1日が突出して最多であり、前後日を合わせて8月31日から9月2日の3日間が最も多い時期となることが、内閣府が発表した2015年版自殺対策白書で明らかにされている[56][57]

地域差[編集]

都道府県別の自殺者数および人口10万中の自殺率
都道府県 自殺者数(人)[58][59][60][61][62][63][64][65][66][67] 人口10万中の自殺率(人)[58][59][60][61][62][63][64][65][66][67]
2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年
北海道 1,004 1,147 1,151 1,246 1,296 1,437 1,533 1,599 1,640 1,726 18.7 21.3 21.2 22.9 23.6 26.2 27.8 29.0 29.4 31.2
青森県 279 287 299 339 356 400 448 543 507 513 21.3 21.9 22.4 25.4 26.1 29.3 32.6 39.4 36.0 36.9
岩手県 322 313 374 373 353 401 467 512 483 490 25.2 24.5 28.9 28.8 26.9 30.5 35.1 38.2 35.4 36.2
宮城県 443 455 519 485 508 483 620 658 629 607 19.0 19.5 22.3 20.8 21.8 20.8 26.4 28.2 26.8 25.9
秋田県 263 278 277 297 315 343 368 438 417 405 25.7 27.2 26.4 28.3 29.3 31.9 33.9 40.0 37.2 36.6
山形県 230 244 252 287 291 288 333 350 365 356 20.5 21.7 22.1 25.2 25.1 24.8 28.5 29.7 30.5 30.0
福島県 378 436 477 466 453 525 540 626 675 595 19.7 22.8 24.5 23.9 22.8 26.4 26.6 30.7 32.7 29.6
茨城県 482 550 570 615 627 703 756 768 815 710 16.5 18.9 19.4 21.0 21.2 23.8 25.5 25.9 27.5 24.0
栃木県 382 413 433 489 504 530 574 630 575 591 19.3 20.9 21.8 24.6 25.2 26.5 28.6 31.4 28.6 29.4
群馬県 417 461 428 517 513 509 572 583 590 568 21.1 23.4 21.6 26.1 25.6 25.4 28.5 29.0 29.3 28.2
埼玉県 1,254 1,303 1,378 1,524 1,571 1,667 1,731 1,796 1,585 1,653 17.3 17.9 19.1 21.1 21.8 23.1 24.1 25.2 22.4 23.2
千葉県 1,038 1,179 1,208 1,215 1,242 1,443 1,443 1,464 1,381 1,342 16.7 18.9 19.5 19.6 20.0 23.2 23.2 23.8 22.6 21.9
東京都 2,220 2,483 2,636 2,822 2,762 3,120 2,953 2,989 3,047 2,941 16.4 18.4 19.8 21.2 20.9 23.6 22.4 23.2 23.9 22.9
神奈川県 1,213 1,382 1,422 1,558 1,644 1,852 1,849 1,835 1,845 1,818 13.3 15.1 15.7 17.2 18.1 20.4 20.4 20.5 20.8 20.4
新潟県 545 576 609 660 700 724 746 776 827 721 23.7 25.0 26.1 28.3 29.6 30.7 31.4 32.6 34.4 30.2
富山県 206 235 266 263 264 301 289 327 301 331 19.3 22.0 24.7 24.4 24.3 27.7 26.4 29.9 27.2 30.1
石川県 186 233 199 226 265 289 281 260 276 277 16.1 20.2 17.2 19.5 22.7 24.8 24.0 22.3 23.6 23.7
福井県 148 122 145 164 181 171 201 211 224 234 18.8 15.5 18.2 20.6 22.5 21.3 24.9 26.1 27.5 28.8
山梨県 192 205 257 260 280 312 359 363 342 358 23.0 24.6 30.3 30.7 32.7 36.4 41.6 41.9 39.0 41.1
長野県 393 415 480 439 480 501 562 573 518 598 18.7 19.8 22.6 20.7 22.4 23.4 26.1 26.5 23.8 27.5
岐阜県 369 433 453 449 468 525 525 533 518 534 18.2 21.3 22.1 21.9 22.6 25.4 25.2 25.5 24.6 25.4
静岡県 682 735 755 840 834 963 955 934 939 901 18.4 19.9 20.3 22.6 22.2 25.7 25.4 24.6 24.7 23.7
愛知県 1,180 1,301 1,395 1,517 1,454 1,634 1,571 1,623 1,546 1,555 15.8 17.4 18.7 20.4 19.6 22.0 21.2 21.9 21.0 21.0
三重県 302 359 356 408 384 368 358 476 422 445 16.6 19.8 19.4 22.3 20.8 19.9 19.3 25.5 22.5 23.7
滋賀県 253 276 288 334 306 376 356 326 337 347 17.9 19.5 20.3 23.6 21.6 26.6 25.2 23.2 24.1 24.8
京都府 399 424 471 518 464 567 623 620 635 590 15.3 16.2 18.0 19.8 17.6 21.5 23.6 23.6 24.1 22.4
大阪府 1,238 1,295 1,386 1,578 1,740 1,924 2,070 2,039 2,241 2,128 14.0 14.7 15.7 17.8 19.6 21.7 23.4 23.2 25.4 24.2
兵庫県 942 1,037 1,147 1,180 1,225 1,303 1,359 1,354 1,420 1,298 17.0 18.7 20.6 21.2 21.9 23.3 24.3 24.3 25.4 23.2
奈良県 199 240 250 242 262 238 306 304 294 323 14.6 17.6 18.1 17.5 18.8 17.0 21.9 21.7 20.9 23.0
和歌山県 237 205 199 221 207 274 286 328 329 363 24.6 21.3 20.3 22.6 20.8 27.5 28.6 32.7 32.3 35.9
鳥取県 82 105 114 130 130 166 178 166 191 212 14.3 18.3 19.7 22.5 22.2 28.4 30.3 28.1 31.8 35.6
島根県 134 175 166 193 168 199 204 241 259 241 19.3 25.2 23.6 27.5 23.6 27.9 28.5 33.6 35.4 33.2
岡山県 316 391 326 358 382 409 451 450 453 407 16.4 20.3 16.9 18.5 19.7 21.1 23.2 23.2 23.2 20.9
広島県 455 524 569 632 614 601 656 709 736 691 16.0 18.4 20.0 22.3 21.5 21.1 22.9 24.8 25.6 24.1
山口県 219 287 271 292 346 366 369 416 411 371 15.6 20.4 19.1 20.6 24.0 25.4 25.4 28.6 27.9 25.4
徳島県 141 130 169 183 165 150 168 182 193 202 18.7 17.2 21.9 23.8 21.2 19.2 21.4 23.1 24.1 25.4
香川県 170 162 180 208 176 248 240 219 243 218 17.4 16.6 18.3 21.1 17.7 25.0 24.1 21.9 24.2 21.7
愛媛県 268 289 314 337 337 369 341 371 427 418 19.3 20.9 22.3 24.0 23.7 25.9 23.8 25.8 29.4 28.9
高知県 145 115 177 190 214 224 224 262 265 223 19.9 15.8 23.8 25.5 28.2 29.6 29.3 34.2 33.9 28.8
福岡県 869 939 1,083 1,131 1,186 1,308 1,259 1,310 1,366 1,311 17.0 18.4 21.3 22.2 23.4 25.8 24.8 25.9 27.0 25.9
佐賀県 147 157 166 182 213 210 244 243 249 214 17.7 18.9 19.8 21.7 25.1 24.8 28.7 28.5 29.0 25.0
長崎県 243 262 295 313 284 347 391 400 406 399 17.6 19.0 21.1 22.4 20.0 24.5 27.4 28.0 27.9 27.7
熊本県 336 375 340 376 448 441 471 484 520 468 18.8 21.0 18.9 20.9 24.7 24.3 25.9 26.7 28.4 25.7
大分県 205 203 233 271 278 281 301 332 332 303 17.6 17.4 19.8 23.0 23.3 23.6 25.2 27.8 27.6 25.3
宮崎県 220 273 278 265 307 338 320 346 395 382 19.9 24.7 24.8 23.7 27.1 29.9 28.2 30.6 34.6 33.6
鹿児島県 293 335 382 412 394 436 476 470 577 534 17.8 20.3 22.7 24.5 23.2 25.7 27.9 27.5 33.4 31.1
沖縄県 258 281 284 278 267 387 363 406 347 337 18.2 19.8 20.1 19.6 19.1 27.6 26.1 29.4 25.3 24.5
都道府県 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年
自殺者数(人)[58][59][60][61][62][63][64][65][66][67] 人口10万中の自殺率(人)[58][59][60][61][62][63][64][65][66][67]
注:
  • 2010年以前は警察庁の統計、2011年以後は厚生労働省の統計である[58][59][60][61][62][63][64][65][66][67]
  • 都道府県別自殺者数・自殺率の統計は、自殺者の居住地の都道府県ではなく、自殺地の都道府県である。

特に男性では自殺率が地域ごとに1.6-1.7倍の差がつうある[14]。 警察の全管轄1387個(当時)に対して自殺率を調べた調査[68]によると、上位50の管轄の相当数が工場地域ないしそれに隣接する地域であった。このことから、下請け・孫請け・派遣会社における過酷かつ不安定な労働環境が自殺に地域差がある原因と考えられる[68]。都道府県別に見た場合、東北三県青森県岩手県秋田県が際立って自殺率が高く、それ以外では新潟県島根県高知県などが自殺率が高い[69]。一方で東京都千葉県神奈川県などの首都圏大阪府兵庫県京都府奈良県などの近畿圏愛知県静岡県などの中京圏の自殺率は平均以下となっている[69]。なお、自殺率でなく自殺人数を見た場合は、人口が多い東京都が自殺数最多である[68]

地域による自殺率は男女で差があり、男性では北東北南九州山陰で比較的高い傾向がある[14]のに対し、女性では秋田県を除くと男性ほど明確な地域差はない[14]。このことから男性への負担が地域差の原因であると考えられる。なお、北東北・南九州・山陰で男性の自殺率が高い傾向は、1960年代以降ほぼ固定化している[14]。なお、98年以降の増減は、自殺率の高い地域でより増加する特徴がみられる[14]。したがって、自殺率の地域差は1998年以降の自殺の急増と何らかの関係があることを示唆し[14]、不況が自殺の地域差を生んでいることがわかる。地域差がある他の原因として、地域産業が衰えたことによる「経済面」と、高齢化による「健康面」の2つが大きな理由に挙げられている[70]。また地域の保守性のため、規範からはずれた生き方を恥とする人が多いことも要因として考えうる。たとえば富山県は生活保護率が日本で最も低く[71]、新潟県は離婚率が日本で最も低い[72]

手法[編集]

日本では自殺手段でみた場合、男性は縊死(66.4%)、ガス(13.3%)、飛び降り(7.1%)、薬物(3.3%)、溺死(2.3%)、飛び込み(2.1%)、その他(5.8%)の順で多く、女性は縊死(58.9%)、飛び降り(12.8%)、薬物(6.7%)、溺死(6.7%)、ガス(4.8%)、飛び込み(3.6%)、その他(6.5%)の順である(平成15年[73])。

場所[編集]

藤村操は、1903年(明治36年)5月22日栃木県上都賀郡日光町(現・日光市)の華厳滝において、傍らの木に「巌頭之感」(がんとうのかん)を書き残して自殺。前日の21日に、制服制帽をかぶったまま失踪[74]厭世観によるエリート学生の死は「立身出世」を美徳としてきた当時の社会に大きな影響を与え、後を追う者が続出した。警戒中の警察官に保護され未遂に終わった者が多かったものの、藤村の死後4年間で同所で自殺を図った者は185名に上った(内既遂が40名)。華厳滝がいまだに自殺の名所として知られるのは、操の死ゆえである[75]。墓所は東京都港区青山霊園

藤村が遺書を記したミズナラの木は、警察により削り取られ伐採されたという。しかし、それを撮影した写真が現存し、現在でも華厳滝でお土産として販売されている。 藤村が遺書として残した「巌頭之感」の全文は以下の通り。

巌頭之感
悠々たる哉天壤、
遼々たる哉古今、
五尺の小躯を以て此大をはからむとす、
ホレーショの哲學竟(つい)に何等のオーソリチィーを價するものぞ、
萬有の眞相は唯だ一言にして悉す、曰く「不可解」。
我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。
既に巌頭に立つに及んで、
胸中何等の不安あるなし。
始めて知る、
大なる悲觀は大なる樂觀に一致するを。

ホレーショとはシェイクスピアハムレット』の登場人物を指すといわれている[76][77]。 自殺の場所は「自宅」(男女合計17511人、54.3%)、「乗物」(3334人、10.3%)、「高層ビル」(1656人、5.1%)、「海(湖)・河川」(1649人、5.1%)、「山」(1387人、4.3%)、の順である[78]。男女別では男女とも「自宅」がトップであるが、2位以降は差があり、男性では「乗物」が2位だが女性では乗り物の順位は高くなく[78]、車を使う男性とそうでない女性の間で自殺方法に差があることがうかがえる。逆に女性では「高層ビル」が2位だが男性では高層ビルの順位は高くない[78]

未遂歴・相談歴[編集]

自殺実態白書による自殺者305名の遺族に調査した調査によれば、自殺者の30%に自殺未遂歴があり、60%にはなく、10%は不明である[36]。特に女性の場合は自殺者の45%に未遂歴がある[36]。 同調査によれば72%が自殺前になんらかの相談機関に相談に行っており[注 4][36]、相談機関の58%が精神科、25%がその他医療機関であった[36]。そして相談に行っていた202人中62%が自殺直前の1か月以内まで相談に行っていた[36]

リスクファクター[編集]

職業性ストレス[編集]

川人博高橋祥友は、中高年の自殺の増加の要因として「過労自殺」を焦点に、

  1. 業務型による肉体疲労
  2. 精神的ストレス
  3. 達成できないノルマのための落胆
  4. 職場での人権侵害

などの事例を挙げている[79]

医学博士精神科医の高橋祥友は、リストラ・解雇にともなう精神的なショックが自殺のきっかけを構成すると指摘している[79]。例えば、組織との絆の喪失、自尊心の低下、失職後の家庭での役割の低下、再就職の不安などが挙げられる[79]

実際、失業問題は自殺との関係が深い。有効求人倍率と自殺率には強い負相関が存在し[15]、従業員5人未満の零細企業の倒産件数は自殺率と強い正の相関がある[15]

バブル崩壊後の長期低迷により、中小企業の社長などが借金を返済できず、自殺に追い込まれるといった事件が頻発したが、これはリコース・ローン(遡及型融資)が要因である[80]。経済学者の竹中平蔵は「倒産・失業は本来自分の命を絶つようなことではない。日本で中小企業の経営者が自殺するケースが多いのは、経営者が銀行に対して個人保証をしていることに関係がある。倒産・失業が増えていることは問題であるが、それ以上に倒産したら何もかも失うという日本の社会システムは、重大な欠陥である」と指摘している[81]。竹中は「アメリカよりも日本の方がはるかに弱肉強食の面がある。アメリカには貧富の差はあるが、自殺は日本ほど多くない」と指摘している[82]

男性については所得の変動、負債、失業といった要因が自殺率に関係する[14]。一方女性の場合は失業と自殺の関係が見られない[14]

ただし、各国ごとのジニ係数と自殺率には相関がみられず[14]、これは所得格差は自殺率と相関が少ないことを意味する。ただし、ジニ係数は自殺未遂率とは有意な相関がある[14]

子どものいじめ[編集]

1986年、1994年 - 1996年、2006年および2012年-の時期は、子供の自殺についての報道が多かった。原因としては「学校におけるいじめ」が取りざたされた。また、これに関連して文部科学省が学校における「いじめの把握」が不十分であることが指摘された。

いじめ自殺が相次いだ1995年12月には、横浜市のいじめ110番に自殺をほのめかす電話が殺到し、当時の横浜市長高秀秀信が緊急会見を開くなど現場は一時騒然となった。そしてそのわずか2ヵ月後には日本各地の新聞社や放送局にいじめ自殺の予告やテストや運動会を取りやめないと死ぬといった自殺予告の手紙が多数送られ、実際に試験日を延期する学校が相次いだ。そして10年後の2006年11月には中高生が文部科学省に自殺予告を送り、マスコミでも大きく取り上げられた。

文部科学省によれば若年層の学生については、2004年度の場合、「厭世」、「等の叱責」、「精神障害」、「進路問題」、「学業問題」、「恋愛」の順となっている[83]

災害[編集]

震災により、家族や財産を失ったことが原因による自殺。2011年3月に発生した東日本大震災関連では、同年6月だけで震災関連の自殺が16人に上ると報道された[84]

遺族[編集]

日本には自殺者の遺族に関する統計が無いものの、300万人前後と見積もられる[85]。 遺族305人を対象にした調査では、遺族達の4人に1人が自分も死にたいと考えており[85]、一家の大黒柱を失ったことによる経済的困窮に悩まされる[85]など、その厳しい実態がうかがえる。自殺が起こったことを48%の遺族が自分のせいだと考えており[85]、10年近く経過しても抑うつ感が消えない遺族も多い[85]。また自殺者が事前に何らかのサインを出していたかという問いには46.2%があったと答えているが、自殺以前にそれに気づいたのは20%にとどまった[85]。56.4%が周囲からの偏見にさらされた経験があり[85]、「あなたのせいで死んだ」などの心ない非難を受けている[85]

自殺未遂[編集]

日本では、自殺者の10倍以上の自殺未遂者がいると推計されている[86]。平成19年の場合、自損行為で救急自動車の出場した件数は71866件であり、搬送人数は5万2,871人であった[87]。自殺者のうち、以前に自殺未遂経験があるものが男性では13.5%、女性では28.6%である[87]。特にこの割合は20代、30代の女性で多い(それぞれ46.4%、44.5%)[87]

法令[編集]

日本でも他人を自殺させること、自殺を助けることは自殺関与罪刑法第202条)とされ、法律で禁止されている。また、もともと自殺する意思がない人に自殺を決意させて自殺させることは自殺幇助罪として、法律で禁止されている。また、一人で自殺しようとしそれが未遂で終わった場合、その行為自体では処罰の対象とはならない。だが自殺を複数人数で行おうとし未遂に終わった場合は、互いに対する犯罪として処罰される(自殺関与・同意殺人罪)。また、現在の日本の刑法では、自殺しようとした行為で同時で他者に危険を及ぼした場合(ガス自殺を図った場合のガス漏出罪失火罪など)は、具体的な被害がなくても処罰される可能性がある。また、第三者に被害が発生した場合(たとえば飛び降り自殺、飛び込み自殺など)には、刑事手続上は重過失致死罪などの罪により自殺した者は、被疑者死亡で送検される可能性があり、民事上は被害者から、自殺した者の遺族に対して損害賠償責任が発生する可能性がある(厳密には、「自殺した本人に賠償請求をして、それを遺族が相続する」という形となる。ここで言う「遺族」とは、相続権を保持する人のことである。自殺者が残した遺産の総額と損害賠償額を比較して、損になるような場合には相続放棄をすればよい)。

その他、日本での自殺に関する法律として、2006年(平成18年)の自殺対策基本法や、銃砲刀剣類所持等取締法第5条での「自殺をするおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者については銃砲刀剣類の所持を許可してはならない」といったものがある。

また保険法(第51条第1号)には「保険者は、被保険者が自殺をしたときには、保険給付を行う責任を負わない」とある。貸金業法12条の7でも「保険契約において、自殺による死亡を保険事故としてはならない」とある。ただし、精神障害によって自殺行為の結果に対する認識能力のない精神疾患者による未遂の場合は、例外的に保険給付される[88]

自殺対策[編集]

いのちの電話[編集]

自殺対策のひとつとして、ボランティアらによって営まれているいのちの電話日本いのちの電話連盟)が、深い悩み・つらさを抱えて誰にも相談出来ずに自殺を考えるほどになっている人の話を聞くための電話を設けて、24時間受け付けている[4] [89]。「いのちの電話」が設置されている地域では、そうでない地域と比べ、男性・女性とも自殺率が有意に下がっている[14]

また統計分析は「近所づきあいの頻度が高い地域で自殺率が低い傾向にあったことを不完全ながらも示して」[17]おり、「人的ネットワークを土台とするセーフティーネットの構築が自殺予防に有効である可能性が高い」[17]

日本国政府[編集]

日本国政府系では、国立精神・神経医療研究センター自殺予防総合対策センターの公式ウェブサイトが、自殺を考えるほどに悩んでいる人、あるいは自殺しそうな家族を持つ人からの相談を受け付ける、各都道府県・都市の相談窓口・相談のための「電話番号リスト」を公開している[5]

自殺防止対策として、相談室の設置、カウンセラーの増強などの対策が取られている地域がある。例えば静岡県では富士市をモデルにうつ病の観点から自殺防止に取り組み、大きな成果を挙げた[90]

2005年(平成17年)7月、参議院厚生労働委員会で「自殺に関する総合対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議」がなされ、同年9月には第1回「自殺対策関係省庁連絡会議」が開催された。2006年(平成18年)10月28日には、自殺対策基本法が施行された。しかし、殆どはNPOによる自主活動またはボランティア任せで、日本国政府・行政側がバックアップサポートを採っておらず、多くの自殺相談室が、人材・予算不足で苦境に立たされた[91]。また、政治家の自殺に対する認識も薄いという指摘もある[注 5]

また自殺者の46.2%が、事前に何らかのサインを出していた(と遺族は考えている)が、自殺以前に遺族がそのサインに気づいたのは20%にとどまった[85]。ただし、あと知恵バイアスを考慮に入れるべきである。自殺者遺族の4人に1人が、自分も死にたいと考えており[85]、自殺予防のためには、遺族への対策を取ることが考えられる。自殺者72%が、自殺前に精神科など、何らかの相談機関に相談に行っていた[36]

内閣府の意識調査では、自殺したいと思ったことがある人は19.1%で、ない人は70.6%であった[92]。自殺したいと思ったことがあるのは男性(16.3%)よりも女性(21.9%)の方が多く[92]、実際の自殺者では、男性の方が2.5倍も多いのと対照的である。年齢別では30代(27.8%)、20代(24.6%)が「ある」と答えた割合が高く、後は年を追うごとに少なくなっている[92]

自殺を考えた際、60.4%は誰にも相談せず、残りは友人(17.6%)や家族(13.9%)などに相談している[92]。自殺の是非については「生死の判断は最終的に本人にまかせるべき」という問いに、「そう思う」もしくは「ややそう思う」と答えた人は35.3%で、「そう思わない」もしくは「ややそう思わない」は41.7%であった(残りは分からない(11.9%)もしくは無回答(11.1%))[92]

また「自殺せずに生きていれば良いことがある」という問いに、「そう思う」もしくは「ややそう思う」と答えた人は79.4%で、「そう思わない」もしくは「ややそう思わない」は6.1%であった[92]

自殺対策白書[編集]

日本国政府は、鬱病患者や多重債務者への自殺予防策を進めており、2012年(平成24年)の自殺者数は2万7858人で、15年ぶりに3万人を下回った。ただし、20歳代の自殺死亡率は高まる傾向にあり、日本国政府が閣議決定した『自殺対策白書』では、若年層への効果的対策を急ぐ必要性を指摘している[93]

課題[編集]

清水康之は、日本国政府や地方公共団体の対策は、複合的・連鎖的な悪条件の連鎖に対応したものになっておらず、連携不足で、「点的」になっており、自殺要因の連鎖を食い止めるような形になっていないと批判している[22]

実際に関係機関が連携して支援策を打ち、自殺に追い込まれる人を減らせた地域がある。例えば東京都足立区は、2009年(平成21年)頃から自殺総合対策に取り組み、2011年(平成23年)には、自殺者を前年比で40人、20%も減少させることが出来た[22]

清水の提言は、以下の通りである[22]

  1. 自殺の地域ごとのありさまはさまざまに変化するものであり、自殺の実態に関する情報や統計がない状態では、的確な対策を打つことができないので、各自治体はまず、その自治体域内の人々の自殺の統計をとり、細かい統計を迅速に発表するとよい[22]
  2. 例えば毎月ベースで統計をとり、1ヶ月後には発表するとよい。日本の行政がやるべき連携的な活動とは、例えば、誰かが失業したら、その人は複合的に 「失業・経済的困窮(生活苦)・多重債務・うつ病」という問題を抱える傾向があることは、事前に統計的にわかっているのであるから、本来ならば、行政というのは、ハローワーク・福祉事務所・弁護士・保健師などが連携・情報交換して、そのひとりの人に対して「総合的な相談会」などを共同で実施して支援にあたる、ということなのである[22]
  3. 「死にたい」と思い詰めている人の多くは、実は同時に「生きたい」とも思っており、必要な支援が得られて困難が解消すれば、多くの人は生きる道を選ぶ[22]
  4. 日本では、人が生きることを選択できるように、社会環境・社会制度を改善すれば、自殺率を減らすことができる[22]
  5. 自殺対策とは、「生きることの阻害要因」をできるだけ取り除いて、「生きることの促進要因」をできるだけ増やすという、包括的な「生きる支援」であり、そうした包括的な支援を、当事者の事情にあわせて関係機関が連携して行えば、その地域では「生きる道」を選択できる人が増え、結果的に自殺が減るのである[22]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 自殺率は、人口10万人当たりの自殺者数を示す(自殺者数÷人口×100,000人)。人口は、総務省統計局の推計人口(毎年10月1日現在)の総人口に基づく。
  2. ^ 日本に関する研究ではなく、一般論としての書籍ではあるが、『脳と性と能力』では、ヴィダルやドロテ・ブノワ=ブロウエズは、このような精神的危機の背景には、激しい競争社会や低い自己評価に起因するさまざまな否定的感情、家庭・職場での生活が困難、など複数の要因がある、とし、膨大な数の統計学的・疫学的研究は、文化(宗教・教育)と生活様式(「都会暮らし」か「田舎暮らし」か)と家族の状態(独身か既婚か)、社会的状況(失業者や囚人など)が自殺行為に重要な意味を持つ、としている(出典:カトリーヌ・ヴィダル、ドロテ・ブノワ=ブロウエズ『脳と性と能力』(集英社新書)[要ページ番号])。
  3. ^ なお抗うつ薬の服用開始直後には、年齢に関わりなく自殺企図の危険が増加する危険性があるとアメリカ食品医薬品局から警告が発せられ、日本でもすべての選択的セロトニン再取り込み阻害薬およびセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬の抗うつ薬の添付文書に自殺企図のリスク増加に関する注意書きが追加された(賦活症候群[43]
  4. ^ 305人中、相談の有無が不明だった23人を除いたうちの72%。
  5. ^ 自殺者が年間3万人を超えた際、時の首相・小泉純一郎は「悲観することはない。頑張ってほしい」とコメントしたのみであった(2004年7月23日)、また、ある政治家は自殺問題よりも高速道路料金引下げの方が有権者に喜ばれる政策だとも発言した。さらに内閣府と厚生労働省のある幹部は、男性の自殺対策より、男性の育児休暇の取得に全力で取り組むべきだと発言した(中日新聞2010年5月16日の記事)。

出典[編集]

  1. ^ 厚生労働省>統計情報・白書>各種統計調査>厚生労働統計一覧>人口動態調査>結果の概要>平成28年(2016)人口動態統計(確定数)の概況>第6表 性別にみた死因順位(第10位まで)別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合
  2. ^ 厚生労働省>統計情報・白書>各種統計調査>厚生労働統計一覧>人口動態調査>結果の概要>平成28年(2016)人口動態統計(確定数)の概況>第7表 死因簡単分類別にみた性別死亡数・死亡率(人口10万対)
  3. ^ 電子政府の総合窓口(e-Stat)>人口動態調査>人口動態統計>確定数>死亡>2016年>5-11表 年次別にみた死因順位
  4. ^ WHO>Data>Global Health Observatory data repository>by Category>Mental health>Suicide rates, crude>Data by country
  5. ^ WHO>Data>Global Health Observatory data repository>by Category>Mental health>Suicide rates, crude>Data by WHO region
  6. ^ OECD 2014, p. 45.
  7. ^ OECDは「日本の精神保健はOECD諸国の中で、精神病床の多さと自殺率の高さなど悪い意味で突出している」と報告した。
  8. ^ 交通事故は15~19歳の男性に多く、自転車やバイクの乗車中や歩行中の事故が際立っている。屋内で非良質な燃料の使用による吸引などによる呼吸器疾患が10~14歳の女性では死因のトップ。出産や安全性の低い妊娠中絶が15~19歳の女性では死因の1位だった。自殺は15~19歳の若者に多かった。
  9. ^ 若者死因トップは交通事故 WHO世界調査 日本経済新聞 2017/5/16
  10. ^ Suicide data (Report). WHO. http://www.who.int/mental_health/prevention/suicide/suicideprevent/en/. 
  11. ^ a b Health at a Glance 2013 (Report). OECD. (2013-11-21). Chapt.1.6. doi:10.1787/health_glance-2013-en. 
  12. ^ a b c d 厚生労働省>白書・統計>各種統計調査>厚生労働統計一覧>1.人口・世帯>人口動態統計特殊報告>自殺死亡統計>12. 統計表>第1表 総死亡数・死亡率(人口10万対)・自殺死亡数・死亡率(人口10万対)の年次推移
  13. ^ a b c d 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成28年中における自殺の状況>第3章 平成28年中における自殺の内訳>34p 補表1-1 年次別自殺者数
  14. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 経済社会総合研究所 2006, Chapt.I-III.
  15. ^ a b c d 自殺実態白書 2008, Chapt.3.
  16. ^ 参考資料:警察庁発表 自殺者数の統計
  17. ^ a b c d e 経済社会総合研究所 2006.
  18. ^ OECD 2014, Country press releases - Japan.
  19. ^ 詳細は「平成10年(1998年)以降の自殺死亡急増の概要」(国立保健医療科学院)を参照。
  20. ^ 失業者数・自殺者数の推移(月次、年次)(社会実情データ図録)
  21. ^ 警察庁データと人口動態統計データとの比較(社会実情データ図録)
  22. ^ a b c d e f g h i j k l m n o NHK 視点・論点「自殺対策『生きる支援』強化を」NPOライフリンク代表清水康之2012年04月13日
  23. ^ 【図解・社会】自殺者数の推移 時事ドットコム 2013年3月14日
  24. ^ 【図解・社会】交通事故死者数の推移(最新) 時事ドットコム 2013年1月4日
  25. ^ “自殺者数、4年連続減少 12年に続き3万人切る”. 日本経済新聞. (2014年1月16日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1600Q_W4A110C1CR0000/ 2014年1月20日閲覧。 
  26. ^ 若年者死因トップは自殺 先進7か国で日本のみEconomicNews(エコノミックニュース) 2014年6月4日
  27. ^ 調査では交通事故は15~19歳の男性に多く、自転車やバイクの乗車中や歩行中の事故が際立っている。屋内で非良質な燃料の使用して吸引したことによる呼吸器疾患が10~14歳の女性では死因のトップ。出産や安全性の低い妊娠中絶が15~19歳の女性では死因の1位だった。自殺は15~19歳の若者に多かった。
  28. ^ 若者死因トップは交通事故 WHO世界調査 日本経済新聞 記事:2017/5/16 閲覧:2017/9/11
  29. ^ 平成26年中における自殺の状況 (PDF) 2015年3月12日
  30. ^ “16年、2.2万人割る 22年ぶり 女性は78年以降最少”. 毎日新聞. (2017年1月20日). http://mainichi.jp/articles/20170120/ddh/041/040/004000c 2017年2月27日閲覧。 
  31. ^ “自殺者2万1700人 7年連続減少 “仕事”で50代増加”. テレビ朝日. (2017年1月20日). http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000092537.html 2017年2月27日閲覧。 
  32. ^ [1]「【図解・社会】自殺者数の推移」
  33. ^ 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成28年中における自殺の状況>第3章 平成28年中における自殺の内訳>26p 表5 年齢階級別、原因・動機別自殺者数
  34. ^ 飯田泰之・雨宮処凛 『脱貧困の経済学』 筑摩書房〈ちくま文庫〉、2012年、295頁。
  35. ^ 自殺の動機、3人に2人「心身の健康問題」 対策検討へ 朝日新聞デジタル 3/23(木) 10:31配信
  36. ^ a b c d e f g h 自殺実態白書 2008, Chapt.1.
  37. ^ a b c d e f g h 自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム 2010.
  38. ^ 田中秀臣 『日本型サラリーマンは復活する』 日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2002年、147頁。
  39. ^ 田中秀臣 『日本型サラリーマンは復活する』 日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2002年、151頁。
  40. ^ a b 山田光彦「海外における自殺対策の取り組みとエビデンス (特集 わが国の自殺の現状と対策)」、『学術の動向』第13巻第3号、財団法人日本学術協力財団、2008年、 20-25頁、 doi:10.5363/tits.13.3_20NAID 130001751821
  41. ^ 自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム (2010-09-09). 過量服薬への取組 -薬物治療のみに頼らない診療体制の構築に向けて- (Report). 厚生労働省. http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jisatsu/torimatome.html. 
  42. ^ “衆議院厚生労働委員会”. 1. 第175回国会. (2010-08-03). http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/175/0097/main.html 
  43. ^ 北村正樹「【使用上の注意改訂】SSRI・SNRIによる自殺企図のリスク」(日経メディカルオンライン、2006.4.3)
  44. ^ 飯田泰之・雨宮処凛 『脱貧困の経済学』 筑摩書房〈ちくま文庫〉、2012年、140頁。
  45. ^ 絶望の国 日本は世界一「若者自殺者」を量産しているPresident Online 2016年12月18日閲覧
  46. ^ カトリーヌ・ヴィダル 『脳と性と能力』 ドロテ・ブノワ=ブロウエズ、金子ゆき子訳、集英社集英社新書〉、2007年6月15日(原著2005年2月3日)(日本語)。ISBN 978-4-08-720396-72011年3月4日閲覧。
  47. ^ a b c 図録▽世界各国の男女別自殺率
  48. ^ a b 自殺死亡統計の概況 2005, Chapt.9.
  49. ^ 2014年9月3日中日新聞朝刊1面
  50. ^ 自衛官:後絶たぬ自殺 一般職国家公務員の1.5倍毎日.jp2010年9月15日
  51. ^ 自衛官自殺問題に対する防衛省の取り組みに関する第三回質問主意書 衆議院
  52. ^ 2017年1月12日中日新聞朝刊23面
  53. ^ a b c NHK『福祉ネットワーク』「シリーズ 動き出した自殺対策 第一回 新公表のデータを読み解く」
  54. ^ [2]などでも、それに近いグラフは見られる
  55. ^ a b c 自殺死亡統計の概況 2005, Chapt.4.
  56. ^ “子供の自殺、夏休み明け前後に急増 内閣府調査”. 日本経済新聞. (2015年8月18日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG18H7L_Y5A810C1CR8000/ 2017年4月17日閲覧。 
  57. ^ “夏休み明け、命守ろう 9月1日突出 窓口や居場所、NPO開設”. 毎日新聞. (2016年8月29日). https://mainichi.jp/articles/20160829/dde/001/040/067000c 2017年4月17日閲覧。 
  58. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成28年中における自殺の状況>第3章 平成28年中における自殺の内訳>29p 表8 都道府県別自殺者数
  59. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成27年中における自殺の状況>第2章 平成27年中における自殺の内訳>9p 表8 都道府県別自殺者数
  60. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成26年中における自殺の状況>第2章 平成26年中における自殺の内訳>9p 表8 都道府県別自殺者数
  61. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成25年中における自殺の状況>第2章 平成25年中における自殺の内訳>9p 表8 都道府県別自殺者数
  62. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成24年中における自殺の状況>第2章 平成24年中における自殺の内訳>9p 表8 都道府県別自殺者数
  63. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成23年中における自殺の状況>第2章 平成23年中における自殺の内訳>9p 表8 都道府県別自殺者数
  64. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成22年中における自殺の概要資料(警察庁生活安全局生活安全企画課)>9p 表8 都道府県別自殺者数
  65. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成21年中における自殺の概要資料(警察庁生活安全局生活安全企画課)>5p 補表1-2都道府県別自殺者数
  66. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成20年中における自殺の概要資料(警察庁生活安全局生活安全企画課)>5p 補表1-2 都道府県別自殺者数
  67. ^ a b c d e 厚生労働省>分野別の政策一覧>福祉・介護>生活保護・福祉一般>自殺対策>自殺統計>各年の状況>平成19年中における自殺の概要資料(警察庁生活安全局生活安全企画課)平成20年中における自殺の概要資料>>25p 補表5 都道府県別自殺者数
  68. ^ a b c 自殺実態白書 2008, Chapt.2.
  69. ^ a b 橘玲 『大震災の後で人生について語るということ』 講談社、2011年、33頁。ISBN 978-4062171397 
  70. ^ 図録▽都道府県の自殺率
  71. ^ 図録▽都道府県別生活保護率
  72. ^ 新潟県ホームページ内『平成19年人口動態統計(概数)の概況を公表します!』
  73. ^ 自殺死亡統計の概況 2005, Chapt.10.2.
  74. ^ 中嶋 繁雄 『明治の事件史―日本人の本当の姿が見えてくる!』 青春出版社〈青春文庫〉、2004年3月20日、220頁
  75. ^ 華厳ノ滝」『日光パーフェクトガイド』 日光観光協会編、下野新聞社1998年3月30日、初版、123頁。ISBN 4-88286-085-62010年6月16日閲覧。
  76. ^ 劇中、(第1幕、第5場、166-167行)ハムレットがホレーショに以下のように語るシーンがある。
    "There are more things in heaven and earth, Horatio. Than are dreamt of in your philosophy.(世界には哲学では思いも寄らないことがある)"
    遺書の5行目と類似したセリフであり、遺書の不可知論的内容と関連づけて説明されることが多い。なおこのハムレットの台詞はバイロンの『マンフレッド』の冒頭において引用されている。
  77. ^ 西洋古典学者の逸身喜一郎は、「ホレーショ」はローマ詩人ホラティウスではないかと指摘している。この場合藤村は、「未来に思い悩まされることなく、一日一日を楽しめ」というホラティウスの快楽主義を批判していることになる。(逸身喜一郎『ラテン語のはなし』2000年 大修館書店 ISBN 978-4-469-21262-4
  78. ^ a b c 自殺対策白書 2011, Chapt.1.11.
  79. ^ a b c 田中秀臣 『日本型サラリーマンは復活する』 日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2002年、149頁。
  80. ^ 岩田規久男 『スッキリ!日本経済入門-現代社会を読み解く15の法則』 日本経済新聞社、2003年、95頁。
  81. ^ 竹中平蔵 『あしたの経済学』 幻冬舎、2003年、214-215頁。
  82. ^ 竹中平蔵 『あしたの経済学』 幻冬舎、2003年、96頁。
  83. ^ 文部科学省の「生徒指導上の諸問題の現状について」
  84. ^ “震災関連の自殺、6月に16人…内閣府調査”. 読売新聞. (2011年8月5日). http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110805-OYT1T00865.htm 2011年11月23日閲覧。 
  85. ^ a b c d e f g h i j 自殺実態白書 2008, Chapt.4.
  86. ^ 自殺に関する総合対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議(2005年7月19日 参議院厚生労働委員会)
  87. ^ a b c 自殺対策白書 2011, Chapt.1.9.
  88. ^ PDF (PDF) 自殺未遂による傷病に係る保険給付等について 厚生労働省保険局保険課長 2010年5月21日
  89. ^ 日本いのちの電話連盟「私たちについて」
  90. ^ [3]中日新聞2009年10月16日の記事
  91. ^ 山陰中央新報
  92. ^ a b c d e f 自殺対策に関する意識調査 (Report). 内閣府自殺対策推進室. (2008). Chapt.2.2. http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/survey/report/index.html. 
  93. ^ “自殺者15年ぶりに3万人下回る うつ病、多重債務対策など奏功”. サンケイビズ. (2013年6月18日). http://www.sankeibiz.jp/econome/news/130618/ecb1306181101000-n1.htm 2013年6月18日閲覧。 

参考文献[編集]

日本国政府資料
国際機関
民間組織

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

日本国内

国際機関