北東北

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北東北のデータ
三県の合計
日本の旗 日本
面積 36,559.68 km2
(東北6県比:54.6%)
(2010年10月1日)[1]
国勢調査 3,789,483
(東北6県比:40.6%)
(2010年10月1日)[2]
推計人口 3,539,693
(東北6県比:40%)
(2017年5月1日)
人口密度 96.8 人/km2
(2017年5月1日)

北東北(きたとうほく)とは、東北地方北部の、青森県岩手県秋田県の3の総称である。「北東北3県」「きた東北」「北奥羽(きたおうう)」という場合もある。

対して、東北地方の南部3県は南東北(みなみとうほく)と呼ばれる。

概要[編集]

北東北3県の合計面積は、付属諸島を除いた九州島単独の面積 (36,750 km2) に匹敵する[1]。東北6県における北東北3県と南東北3県の面積割合はおよそ55対45で北東北の方が広く、人口は4対6で南東北の方が多い。

本州の最北部に位置する。律令時代には、畿内を地盤とする朝廷側からは、「まつろわぬ(従わぬ)民」と目された蝦夷(えみし)の居住する地域であった。平安時代に東北地方全域が日本の領域に組み込まれた後も、奥州には安倍氏奥州藤原氏など半独立政権が存在した。畿内の政権が実権を握っていた時代には陸奥は関東地方の奥に位置する日本の東端、出羽は北陸のさらに北に位置する日本の北端と認識され、畿内の視点からの両者の一体性は薄かった。奥羽としてひとまとめにする観念が生まれるのは鎌倉時代以降のことである。

社会[編集]

1990年代半ば以降、青森県・岩手県・秋田県の北東北3県で政治連合が結成されており、当地における行政一体化の検討や合同事業がなされている。また、北海道を含めた1道3県の枠組みでも同様な活動を行っている。ただし、近年の北東北3県の間では、経済的に衰退著しい秋田県と、産業誘致に遅れをとっている青森県、内陸型製造業が盛んで仙台や東京との結びつきが強い岩手県との間で、足並みの乱れがみられる。県の自主財源比率は、全国平均と比べて北東北3県ともに低いが、食糧自給率においては他に抜きん出ている。

  • 自主財源比率(歳入総額に対する地方税の比率。2000年度[1][2]
    • 全国平均:32.1%
    • 北東北3県:青森県14.8%、岩手県14.6%、秋田県14.5%
    • 南東北3県:宮城県30.4%、福島県23.7%、山形県17.5%

人口減少の最も激しい地域の一つである。特に秋田県、青森県は長年人口減少率ワースト1位2位に沈んでいる。

3県の県庁所在地は、盛岡市30万人、青森市29万人、秋田市32万人、とほぼ同規模であるが、都市圏人口では盛岡都市圏48万人、秋田都市圏43万人、青森都市圏34万人(八戸都市圏33万人、弘前都市圏32万人)となっている(2000年都市雇用圏)。このように各県・各地域のプライメイトシティは存在するが、北東北3県を一体と見た場合には存在しないため、北東北3県に商圏が及ぶ物販(小売)・サービスの絶対的中心都市は存在せず、仙台東京への依存傾向がある。

卸売業を含めた年間商品販売額は盛岡市が一番多く、第2位に秋田市、第3位青森市となっていて概ね都市圏人口と同じ順序となっている。2004年度[3]

  • 盛岡市:1兆3559億円、秋田市:1兆3419億円、青森市:1兆2151億円

また製造製品出荷額は年によって順位が異なるが、例年八戸市北上市金ケ崎町がTOP3に入っており、特に自動車関連産業の集積が著しい北上市・金ケ崎町周辺は東北地方でも屈指の工業地帯になっている。

大手企業は岩手・秋田・青森3県を管轄する「北東北支社」を盛岡に設置。(以前の「盛岡・岩手営業所」を「北東北支社」に格上げさせて)これまで秋田・青森・八戸各市に置いていた営業所を盛岡に集約させる企業も増えている。

遠野座敷わらし男鹿半島なまはげなど、民話や郷土芸能の盛んな地方で、民俗学の宝庫と呼ばれる地域が多い。

北東北3県の県域放送[編集]

岩手県は北東北で唯一(テレビ東京系列を除いた)民放テレビが4局全て揃っている。一方で秋田県にはJNN系列局が、青森県にはフジテレビ系列局がそれぞれ無いため、大館ケーブルテレビにてATVが、秋田ケーブルテレビにてIBCが[3]由利本荘市CATVセンターにてTUYが、青森ケーブルテレビにてuhbとTVHが、風間浦村営共聴システムにて在札全局が、三沢市ケーブルテレビにてmitが、八戸テレビ放送田子町ケーブルテレビにて在盛全局がそれぞれ再送信されている[4][5][6]。またIBCは秋田県の地元紙「秋田魁新報」TV面に、mitは青森県の地元紙「東奥日報」と「デーリー東北」TV面にそれぞれフルサイズで掲載されている(デーリー東北はラジオ&第2TV面に在盛局のIBCラジオ・FM岩手を掲載、mit以外の在盛テレビ全局は最終面にハーフサイズで掲載。東奥日報はラジオ&第2TV面に在盛局のIBCラジオ・FM岩手と在札局のHBCラジオSTVラジオAIR-G'FMノースウェーブをそれぞれ掲載し、在札テレビ全局とmit以外の在盛テレビ全局もハーフサイズで掲載)。

地域[編集]

東北地方の県域は、江戸時代の旧の境界と異なっていた、北東北3県においては、青森県の西側は弘前藩、青森県の東側から岩手県北部までが盛岡藩、岩手県南部(から宮城県)が仙台藩、秋田県は久保田藩の版図であった。 しかし、旧藩の領域とは異なる地域圏も存在している。秋田県沿岸から山形県庄内地方にかけての日本海沿岸地域は、古代から東北地方と畿内との間の最短路であり、かつ、海運による最速路・大量輸送路で、江戸時代には北前船などで繋がり、現在は陸路での繋がりも強い。また、奥羽山脈を挟んで接する岩手県・北上盆地と秋田県横手盆地は、双方とも奥州藤原氏の版図であるための文化面の繋がりや、秋田道経由の流通内陸工業の発達で同質性が見られる。青森市や下北地方は、江戸時代以来の長年の物流から、函館市などの道南地方との経済的繋がりが深い。

高速道路や新幹線の発達で、東北地方内の移動が容易になる一方、秋田都市圏や青森都市圏では、空路で東京と直接的な経済交流があり、上述の大枠の地域特性や、地域圏ごと、都市圏ごとに異なる経済地域が形成されており、「北東北3県」という1つの経済圏には統合されていない。

自然地理[編集]

盆地高原が広い地方で、太平洋沿岸には、三陸海岸に象徴されるリアス式海岸が広がる。脊梁山脈である奥羽山脈北上市近辺で高度が下がり、太平洋からは親潮に乗って「やませ」と呼ばれる冷風が吹く。北東北は太平洋側を含めて全域が豪雪地帯である。

交通網[編集]

鉄道[編集]

東日本旅客鉄道
弘南鉄道
三陸鉄道
IGRいわて銀河鉄道
青い森鉄道
秋田内陸縦貫鉄道
由利高原鉄道

道路[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 全国都道府県市区町村別面積調国土交通省国土地理院
  2. ^ 平成22年国勢調査総務省統計局
  3. ^ 鹿角郡小坂町十和田湖地区では十和田湖テレビ中継局からの在青局電波を直接受信可能。但し地元在秋局は十和田湖地区に中継局を置いておらず、当該地区への光ファイバーなどによる在秋地デジ再送信も実施されていない。
  4. ^ mitは八戸地区の企業・店舗・イベントCMを流す頻度が在盛他局より高い(同局八戸支社の営業部門が三八上北地方におけるCM契約を多数獲得しており、八戸地区への商業貢献度が在盛他局より大きいという特色から、mitは地デジ化後も八戸地区CATVでの再送信を継続)。
  5. ^ 秋田県沿岸部では鶴岡中継局からの在形局電波(YBCYTSTUYSAY)も、青森県三八上北地方では二戸中継局からの在盛局電波(IBC・TVI・mit・IAT)も、津軽下北地方では函館山からの在札局電波(HBCSTVHTBuhbTVH)もそれぞれ直接受信可能(地元局視聴用と隣県局視聴用にUHFアンテナを2本立てている世帯も多い)。
  6. ^ 陸奥湾津軽海峡に面した津軽北部&下北、岩手県寄りの三八上北地方が直接受信又はCATV経由で隣県の放送を視聴可能であるのに対し、津軽地方南西部(弘前市・五所川原市・つがる市平川市黒石市周辺)は周囲を山に囲まれているため隣県放送の直接受信がほぼ不可能となっており、弘前・五所川原地区CATVは隣県にあるフジ系列局(mit・AKT・uhb)再送信を実施していない。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]