男鹿線
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![]() 八郎川橋梁を走るキハ40・48系 | |||
基本情報 | |||
通称 | 男鹿なまはげライン | ||
国 |
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所在地 | 秋田県 | ||
起点 | 追分駅 | ||
終点 | 男鹿駅 | ||
駅数 | 9駅 | ||
電報略号 | フナセ(船川線時代)[1] | ||
開業 | 1913年11月9日 | ||
所有者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) | ||
運営者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) | ||
使用車両 | 車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 26.4 km | ||
軌間 | 1,067 mm | ||
線路数 | 単線 | ||
電化方式 | 全線非電化(男鹿駅構内のみ交流電化) | ||
閉塞方式 | 特殊自動閉塞式[2] | ||
保安装置 | ATS-SN[3] | ||
最高速度 | 85 km/h | ||
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停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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男鹿線(おがせん)は秋田県秋田市にある追分駅と秋田県男鹿市にある男鹿駅を結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。奥羽本線秋田駅 - 追分駅間を含む秋田駅 - 男鹿駅間には「男鹿なまはげライン」の愛称が付けられている。
男鹿半島の南側を日本海に沿って走る。海側からの強風等に備え、沿線には防風林が整備されている箇所が多い。羽立駅からは男鹿温泉郷方面、男鹿駅からは門前方面へ秋田中央交通の路線バスが発着している。
路線データ[編集]
- 管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業)
- 区間・路線距離(営業キロ):追分 - 男鹿 26.4km
- 軌間:1067mm
- 駅数:9(起点駅含む)
- 男鹿線所属駅に限定した場合、起点の追分駅(奥羽本線所属[5])が除外され、8駅となる。
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- ただし、男鹿駅構内は、蓄電池駆動電車の充電用に交流20,000Vで電化。
- 閉塞方式:特殊自動閉塞式[2]
- 保安装置:ATS-SN[3]
- 最高速度:85km/h
- 運転指令所:秋田総合指令室(CTC)
全線秋田支社の管轄である。
運行形態[編集]
普通列車のみで1日15往復運行されている。約1時間間隔運転であるものの、日中時間帯は2時間近く間隔が開く時間帯がある。かつては一部の列車に線内運転があったが、現在は全列車が奥羽本線秋田駅まで直通する。一部列車はワンマン運転を行っている。
車両[編集]
キハ40系(キハ40・48形)気動車と、2017年3月4日のダイヤ改正より、新たに蓄電池電車EV-E801系「ACCUM」(アキュム)[6][7][8][9](いずれも秋田車両センター所属)で運転されている。両車両とも車外扉横付近にはなまはげのイラストが描かれている。
1994年7月19日まではDD51形ディーゼル機関車牽引による客車列車も運行されていた。
JR東日本秋田支社は2020年12月18日、EV-E801系を追加投入して、2021年3月13日のダイヤ改正でキハ40・48形気動車で運用されている列車をすべてEV-E801系に置き換え、連結車両数に関係なく全列車でワンマン運転を開始すると発表している[10]。ワンマン運転については従来の先頭車両での車内精算型から都市型ワンマンに変更する。なお、男鹿線はもとより秋田県内の在来線ではSuicaなどのICカードでの運賃精算は一切行われていない。
歴史[編集]
秋田と男鹿半島の船川(船川港)を結ぶため、軽便鉄道法を準用して建設された路線である。1913年(大正2年)から1916年(大正5年)にかけて船川軽便線(ふなかわけいべんせん)として全通した。1922年(大正11年)、船川線(ふなかわせん)に改称。1937年(昭和12年)には、貨物線が船川港へ延長された。1968年には沿線の観光振興のため、船川駅を男鹿駅に改称、線名も男鹿線と改められている。
1980年(昭和55年)頃まで季節列車である上野発着の夜行急行「おが」が男鹿線に乗り入れ、秋田 - 男鹿間を普通列車、後に快速列車として運転(停車駅:土崎、追分、二田、船越、脇本)されていたこともあったが、客車列車のため加減速性能が低く、また列車交換のための待ち合わせを要するなどの理由により、男鹿 - 秋田間を1時間4分 - 1時間19分(快速として運転していた1980年9月時点)要し、気動車による各駅停車の普通列車より遅かった。
1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化後も、沿線で産出される石油を輸送する貨物列車が運転されていたが、2001年(平成14年)3月30日に廃止された。
- 1913年(大正2年)11月9日 【開業】船川軽便線追分 - 二田(10.4 km) 【駅開業】二田
- 1914年(大正3年)11月8日 【延伸開業】二田 - 脇本(8.5 km) 【駅開業】船越、脇本
- 1915年(大正4年)12月1日 【延伸開業】脇本 - 羽立(4.8 km) 【駅開業】羽立
- 1916年(大正5年)12月16日 【延伸開業・全通】羽立 - 船川(2.9 km) 【駅新設】船川
- 1922年(大正11年)9月2日 【線名改称】船川線[11]
- 1937年(昭和12年)6月10日 【延伸開業】船川 - 船川港(1.8 km)(貨物線) 【駅新設】(貨)船川港
- 1950年(昭和25年)7月25日 【仮乗降場新設】出戸
- 1951年(昭和26年)12月25日 【仮乗降場→駅・改称】出戸→出戸浜
- 1956年(昭和31年)11月26日 【駅新設】上二田、天王
- 1968年(昭和43年)4月1日 【線名改称】男鹿線 【駅名改称】船川→男鹿
- 1987年(昭和62年)4月1日 【承継】東日本旅客鉄道(第1種:追分 - 男鹿 26.6 km)、日本貨物鉄道(第2種:追分 - 男鹿 (26.6 km)、第1種:男鹿 - 船川港 1.8 km)
- 1991年(平成3年)3月26日 CTC化。
- 2002年(平成14年)1月1日 【第一種鉄道事業廃止】男鹿 - 船川港 (-1.8 km) 【第二種鉄道事業廃止】追分 - 男鹿 (-26.6 km) 【駅廃止】(貨)船川港
- 2004年(平成16年)9月17日 奥羽本線の秋田 - 追分間を含む秋田 - 男鹿間の愛称を「男鹿なまはげライン」とする。同年10月16日より案内開始。
- 2017年(平成29年)3月4日 蓄電池駆動電車EV-E801系「ACCUM」が運行開始。
- 2018年(平成30年)7月1日 【駅移転】男鹿 【営業キロ改定】羽立 - 男鹿 (-0.2 km)[12]。
- 2021年(令和3年)3月13日 ダイヤ改正により、全ての列車をEV-E801系電車によるワンマン運転に統一[10]し、かつ都市型ワンマンに変更する予定。
駅一覧[編集]
便宜上、全列車が直通する奥羽本線秋田駅からの区間を記載。なお、奥羽本線内の貨物駅は省略。
- 全列車普通列車(すべての駅に停車)
- 累計営業キロは追分駅起算
- 線路 … ||:複線(奥羽本線内)、∨:ここから下は単線、◇・|・∧:単線(◇・∧は列車交換可能)
- 全駅秋田県内に所在
- 男鹿駅の電化設備は駅構内のみで蓄電池駆動電車の充電用。(交流20,000V 50Hz)
愛称 | 路線名 | 電化状況 | 駅名 | 営業キロ | 接続路線・備考 | 線路 | 所在地 | |
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駅間 | 累計 | |||||||
男鹿なまはげライン | 奥羽本線 | 交流電化 | 秋田駅 | - | 13.0 | 東日本旅客鉄道:![]() |
|| | 秋田市 |
泉外旭川駅 | 2021年3月13日開業予定[10] | || | ||||||
土崎駅 | 7.1 | 5.9 | || | |||||
上飯島駅 | 2.5 | 3.4 | || | |||||
追分駅 | 3.4 | 0.0 | 東日本旅客鉄道:■奥羽本線(八郎潟・東能代方面) | ∨ | ||||
男鹿線 | ||||||||
非電化 | 出戸浜駅 | 5.1 | 5.1 | | | 潟上市 | |||
上二田駅 | 3.2 | 8.3 | | | |||||
二田駅 | 2.1 | 10.4 | ◇ | |||||
天王駅 | 2.8 | 13.2 | | | |||||
船越駅 | 1.7 | 14.9 | | | 男鹿市 | ||||
脇本駅 | 4.0 | 18.9 | ◇ | |||||
羽立駅 | 4.8 | 23.7 | | | |||||
電化 | 男鹿駅 | 2.7 | 26.4 | ∧ |
2019年度の時点で、JR東日本自社による乗車人員集計[13]の対象駅は、秋田駅・土崎駅・追分駅・二田駅・船越駅・男鹿駅である。それ以外の駅は完全な無人駅のため集計対象から外されている。
廃止区間[編集]
- 貨物支線
- 男鹿駅 - 船川港駅
利用状況[編集]
- 平均通過人員(人/日)[14][15]
- 1987年度:4,610人
- 2011年度:2,413人
- 2012年度:2,319人
- 2013年度:2,282人
- 2014年度:2,080人
- 2015年度:2,106人
- 2016年度:2,055人
- 2017年度:1,951人
脚注[編集]
- ^ 日本国有鉄道電気局『鉄道電報略号』、1959年9月17日、23頁。
- ^ a b 平成27年度鉄道統計年報 - 国土交通省
- ^ a b サステナビリティレポート2019 38頁 - JR東日本、2019年9月
- ^ 橋梁は「八郎川橋梁」だが、架かる河川は「馬場目川」、別名「船越水道」である。
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
- ^ “交流蓄電池電車「EV-E801系」来春デビューに向けて準備を進めます” (PDF) (プレスリリース), JR東日本秋田支社, (2016年12月2日) 2016年12月12日閲覧。
- ^ “新たな「蓄電池電車」を男鹿線に導入します” (PDF) (プレスリリース), JR東日本秋田支社, (2015年11月20日) 2016年12月12日閲覧。
- ^ “交流蓄電池電車「ACCUM」EV-E801系 営業運転開始! (PDF)”. JR東日本秋田支社 (2017年2月17日). 2017年2月21日閲覧。
- ^ “JR男鹿線 蓄電池電車、明日3/4(土)デビュー”. 男鹿なび (2017年3月3日). 2017年5月18日閲覧。
- ^ a b c “2021年3月ダイヤ改正について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道秋田支社, (2020年12月18日) 2020年12月18日閲覧。
- ^ 「鉄道省告示第109号」『官報』1922年9月2日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ “男鹿駅移設に伴う営業キロの変更及び運賃の適用等について (PDF)”. 東日本旅客鉄道秋田支社 (2018年5月31日). 2018年7月4日閲覧。 “追分〜男鹿 営業キロ 26.6 km 26.4 km”
- ^ “各駅の乗車人員”. 東日本旅客鉄道. 2020年12月15日閲覧。
- ^ 路線別ご利用状況(2011〜2015年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
- ^ 路線別ご利用状況(2013〜2017年度) (PDF) - 東日本旅客鉄道
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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