六法

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六法(ろっぽう)とは、本来は日本における主要な6つの法典のこと。転じて、当該6法典に対応する6つの法分野。また、「六法全書」の略語として、法令集を指すことも多い。また日本法の強い影響を受けている中華民国(台湾)や大韓民国においても同様の意味で用いられている。

語の由来[編集]

六法という言葉は、箕作麟祥がフランス法を翻訳した書籍である『仏蘭西法律書』(1874年)の中で、ナポレオン五法典民法典、商法典、刑法典、民事訴訟法典、治罪法典)と呼ばれる諸法典 (Codes napoléoniens) に憲法を加えた言葉として使われたことに由来すると考えられている。こうしたものの中に行政法典が加わる筈であったが当時はこれが完成されておらず、その結果として六法に止まった。

6つの法典[編集]

6つの「法典」という意味では、以下の6つの法典を指す。これが本来的な意味であるが、この意味で用いられることは少ない。

なお、憲法以外はすべて法務省の所管である[1]

6つの法分野[編集]

6つの法典に対応した6つの「法分野」という意味では、以下の6つを指す。

現在の司法試験では、上記6分野に行政法が必須科目となっており、併せて「七法」と呼ぶこともある。

法令集[編集]

6つの法典との意味から転じて、これらの6つの法典を中心として主要な法令を収録した書籍を「六法全書」と呼び、さらにこれを略して「六法」と呼ぶ。なお、現在では有斐閣のみが『六法全書』と題する法令集を毎年発行しているため、単に「六法全書」と呼ぶときはこれを指すことも多い。

また、本来の意味から離れて、特定分野の範疇内において主要な法令を収録した書籍もその分野に合わせた六法の名称で呼ばれる場合がある(『金融六法』や『福祉六法』など)。この場合には、6という数に特に意味があるわけではなく、主要法令集という意味でこの語が使われているに過ぎない。

6つの法律[編集]

なお、郵政民営化関連六法[2]社会福祉六法[3]のように関連する法律を6つ数え上げて「六法」と呼んでいる場合も存在する。

同様に、二法[4]、三法[5]、四法[6]、五法[7]などと称する例もある。

脚注[編集]

  1. ^ 法務省所管の法律に掲載あり
  2. ^ 郵政民営化法日本郵政株式会社法郵便事業株式会社法郵便局株式会社法独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法、郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律
  3. ^ 児童福祉法身体障害者福祉法生活保護法知的障害者福祉法老人福祉法母子及び父子並びに寡婦福祉法
  4. ^ 例えば教育二法など
  5. ^ 例えば電源三法工場三法電波三法景観緑三法メディア規制三法海上交通三法武力攻撃事態対処関連三法労働三法、歯科三法(歯科医師法歯科衛生士法歯科技工士法)、救済三法(国家賠償法行政不服審査法行政事件訴訟法)、福祉三法(生活保護法児童福祉法母子及び父子並びに寡婦福祉法)、組織的犯罪対策三法(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律犯罪捜査のための通信傍受に関する法律、刑事訴訟法の一部を改正する法律)など
  6. ^ 例えば薬物四法(麻薬及び向精神薬取締法大麻取締法覚せい剤取締法あへん法)、工業所有権四法(特許法実用新案法意匠法商標法)など
  7. ^ 例えば個人情報保護法関連五法、麻薬五法(麻薬及び向精神薬取締法大麻取締法あへん法覚醒剤取締法麻薬特例法)など

関連項目[編集]

外部リンク[編集]