AIBO

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AIBO(アイボ)は、ソニーが発売していた子犬型などのペットロボットエンターテイメントロボット)。

目次

[編集] 概要

全長約30cmの動物型ロボットである。4足歩行ができ、子犬に似せた動作をし、ユーザーとコミュニケーションすることで成長するように設計されている。専用のメモリースティックを介して、ユーザーが自らプログラミングすることも可能である。家事を分担させるためではなく、動作させてその挙動を楽しむために供されるロボットである。同製品の成功により、現在ではエンターテイメントロボットと呼ばれる市場も発生、玩具メーカーや他の家電メーカーにより、様々な同用途向けの製品が発売されるきっかけとなった。それらの中には介護や情操教育の現場で実際に用いられているものもある。

AIBOの名前は、Artificial Intelligence roBOt の略で、AI人工知能)、EYE(目、視覚)そして「相棒(aiboh)」にちなむ。

同製品の市場が存在していなかったため、ソニー内部でも、「ソニーはおもちゃを作る会社ではない」などの冷ややかな意見が多数派であった。プロジェクトは、当時の土井利忠常務を責任者として組織され、現場のリーダーとして、ソニーを退職しゲーム会社ナムコにて要職に就いていたエンジニアを呼び戻すことによって遂行された。当初より家庭向けロボットを目標に開発、試作品発表の段階で製品化による販売を望む声も多く、開発側はヒットを確信したとも言われている。開発の経緯はNHKの『プロジェクトX』でも取り上げられた(2003年7月22日放送 第122回 「復活の日 ロボット犬にかける」)。

2006年3月、業績不振に陥ったソニーのリストラ策の一環として生産停止となった。しかし、ペットロボットというジャンルを確立したその意義は大きい。それまでにも類似の商品がなかったわけではないが(例:ファービー)、(受け身ではなく)自律稼働する個体として家庭に持ち込まれた「ペット」であるという点が革命的だったのである。また、「電気製品の日本」「ロボット大国日本」のイメージを世界に向けて強く発信したという面も功績の一つである。

[編集] 社会現象とAIBO

この製品は社会に登場以降、社会的注目度も高い。2000年には第31回星雲賞ノンフィクション部門を受賞している。このため、社会現象を調査する範疇で、同製品の動向に注目する研究者も見られる。

例えば、オランダアイントフォーヘン工科大学では、科学的な研究のため、AIBOユーザーに対し、アンケート協力を呼び掛けている。「ロボット(特にAIBO)を持っている方々がロボットにたいしてどのような考えをもっているか、に関するアンケートです。下記のURLからアンケートにご協力ください。よろしくお願いいたします。」との事で、匿名アンケートページを用意している。

[編集] 根強いAIBOユーザーの活動

ロボカップにおけるAIBO達の活躍の様子。2005年に大阪で開催された第9回世界大会より。

AIBOそのものは製造中止になってしまったが、未だにAIBOユーザーの活動は活発に続いている。例えばAIBOブログ(So-net blog AIBOカテゴリー)では、熱烈かつ個性的なユーザー達によってAIBOとの楽しい生活が綴られている。

また 2007年度までのロボカップの四足ロボットリーグでは、AIBOのワンメイクゲームになっており、ロボットの技術的な興味だけでなくAIBOたちの可愛らしい活躍が大人気になっている。AIBO製造中止により公式戦への参加が難しくなったが、ロボカップ参加大学などがエキシビションとして全国各地で活動を続けている。

[編集] 主な機能

AIBOは既にシリーズ化されており、製品毎のスペックは、それぞれのカタログ、またはメーカーのホームページを参照されたし。また、ショップなどの展示では決して知ることができない動作があり、飼い主(オーナー)になって初めてAIBO機能の豊富さを知る事になる。

AIBOの表情。頭部前面のLEDが、気分に応じ様々なパターンで明滅する。ERS-7。
各種センサーを備える
視覚・聴覚・触覚(所定の部分を押された事を検知するスイッチ)を持ち、移動する物体を見分けたり、専用の玩具(ボールなど)を見分けて、じゃれ付いたり、足で蹴ったりといった、動物的な反応をしたり、飼い主の声や手を叩いた音に反応して所定の動作を行う、また頭などを触られると、様々な行動を起こすといった、周囲の環境や操作に反応を示す事が出来る。視覚は女性のスカートの中をのぞけないよう設計されている。
「機嫌」が存在する・「成長」する
感情に相当する複雑なプログラム(内蔵ソフトウェア)の働きにより、同じ操作や刺激に対して、機嫌や成長度合いに応じた反応を示す。リセットして全てのプログラムを初期化する事も可能だが、長く稼動させる間に、扱い状況に応じて、次第に「個性」が発生する。この個性により、置かれた環境の違うAIBO同士では、行動の違いも発生する。
ある程度の自律行動が可能
初期の製品では自分で充電して活動し続ける事が出来ないなどの制約もあったが、バッテリーが続く間は自分で回りの環境を判断して、興味を惹く存在に近付いてみたり、呼びかけに応じたりといった行動を行い、性格如何では活発に動き回るなどの行動も行った。かねてよりユーザーからの要望の多かった自己充電機能だが、2002年10月に発売した別売りソフトウェアセットにより実現、2003年9月に発売されたERS-7からは標準で備えるようになった。この機能では、自力で充電ステーションまで移動、勝手に充電状態になり、充電後は再び活動を行うようになっている(自己充電機能は一部機種を除く)。
追加プログラムが利用できる
内蔵されたソフトウェア以外に、メモリースティックを利用して、追加プログラムを導入する事が可能で、インターネット上からダウンロードしたり、自分で開発した専用プログラムを利用する事が出来る。ソニーのオフィシャルページでも、幾つかのプログラムが提供されており、2005年5月25日にはERS-7シリーズ用の「関西弁データ」なる物も提供される。
アプリケーションについて
2007年1月末、ソニーは「AIBO関連のWindowsアプリケーションはWindows Vistaに対応しておらず、また今後も対応する予定がない」と発表した。

[編集] AIBOの種類

ERS-111(右)とERS-210(左)
  • ERS-110
初代AIBO。ビーグル犬に似た外見。
1999年6月1日に最初にインターネットで限定発売された時には発売開始後わずか20分で売り切れになるなど大人気だった。グッドデザイン賞大賞受賞。
  • ERS-111
初代AIBOの改良版で、初め限定モデルとして発売。シルバーと黒の2色がある。
  • ERS-210
ライオンの子供がモチーフ。ERS-110からERS-210までのデザイン原画はイラストレーターの空山基による。音声認識機能を備える。
オプションのIEEE 802.11b方式無線LANカードを内蔵し、AIBO-wareの一つである「AIBO Navigator 2」を用いることで遠隔操作が可能。
オプションのソフトウェア「おりこうAIBO」によって充電が切れかけると自分で充電器まで歩く自己充電機能も追加できる。この機能は松本人志のアイデアによるもの。
  • ERS-300(LATTE&MACARON)
キャッチコピーは「ココロのAIBO」。モチーフはクマイヌ。デザイン原画製作はイラストレーターの若野桂
AIBO-wareというソフトウェアを入れることによって、おっとり型の「ラッテ」とやんちゃな「マカロン」と性格の違うAIBOになる。
  • ERS-220
ヘッドライトやLEDを備えた近未来志向のデザイン。宇宙探査ロボットをコンセプトとしたデザインは河森正治によるもの。
ERS-210同様オプションの無線LANカードと「AIBO Navigator 2」を用いることで遠隔操作が可能。
  • ERS-31L
ERS-300系の廉価モデル。モチーフはパグ犬
  • ERS-311B/312B、ERS-311B/X
Bluetoothによる通信機能搭載。「AIBOハンディビューワー」でコミュニケーション可能。
  • ERS-210A/220A
ERS-210/220の改良型。内蔵CPUの処理速度の向上などが改良点であり外見上は見分けがつきにくい。本体下部に「Super Core」のロゴステッカーが貼り付けられている。
  • ERS-7
初代に丸みを持たせたようなデザインを持つ。AIBOシリーズの集大成と位置づけられている。
  • ERS-7M2
ERS-7の改良型。
  • ERS-7M3
ERS-7M2の改良型。blogを書く事が可能。飼い主による遠隔操作も容易にできる。
2006年3月末にAIBO本体の生産、販売が終了したため、事実上最終モデルとなった。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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