PlayStation Mobile
| 開発元 | Sony Computer Entertainment |
|---|---|
| 初版 | 2012年4月19日 (オープンβ) 2012年10月3日 (正式) 2012年11月20日 (SDK) |
| 最新版 | 0.99.11 / 2012年7月13日 |
| 対応OS | Android(PlayStation Certified), PlayStation Vita |
| 対応言語 | 日本語 |
| サポート状況 | アクティブ |
| 公式サイト | jp.playstation.com/psn/psm |
PlayStation Mobile(プレイステーション・モバイル、旧称PlayStation Suite、プレイステーション・スイート)とはソニー・コンピュータエンタテインメントが提供する、PlayStation Vita及びAndroid OS搭載端末(PlayStation Certified)で動作する仮想的なプラットフォーム[1]である。
目次 |
概要 [編集]
従来のPlayStationハードウェアで専用ソフトを実行していた環境とは違い、多種多様環境下で共通仕様の仮想的なハードウェアを設定し、その中で共通のソフトウェアを実行させるというPlayStationの世界を広げる試みである。従来のSCEと契約したデベロッパーだけでなくゲーム機と縁の無かった開発者も含む全開発者を対象としたオープンな開発環境である[2]。
PlayStation Mobile(以下:PSM)を介してソフトを作ることでPS Vita、Androidで動作するソフトを制作することができる。PlayStationという名前からゲームソフトを連想しやすいが、一般的な実用アプリも制作可能で、乗換案内のアプリやニュースアプリなどを、AndroidとPS Vita両方に提供できるということになる。開発者側から見ればPS Vitaに加えてAndroidの市場も対象として制作できる。ソフトウェア開発キット(SDK)は一般に公開され、個人や学生[3]でもソフトを作りPlayStation Storeを経由して販売することができるため、今までは「家庭用ゲーム機は敷居が高く難しい」と考えていた開発者もソフトを開発、提供することができるようになる。また、ゲーム機外の分野から開発者を「PlayStation」に集める戦略の一環としている[1]。
2012年現在はPlayStation Vita及び「PlayStation Certified」を取得しているAndroid OS搭載端末のみの対応だが、その他にも対応予定[1]。
PlayStation Mobile公式開発サポートのTwitter IDは@PSMDevSupportとなっている。開発関係ハッシュタグは#pssuitedevが使われているが改名により#psmdevに移行中[4]。
仮想マシン [編集]
PSMアプリケーションは、直接OSの元で実行されるものではなく仮想マシン(VM)にて実行される[5]。実行バイナリーもCPUに依存しないマネージコード[1]となっていて、現状ではARM系CPUのハードウェア上のみの動作であるが、構造上ARM以外での動作が不可能ではない。
実際SDKにはPC/AT互換機Windows環境下のシミュレーターも付属している[2]。
動作環境 [編集]
仕様 [編集]
PlayStation Mobile Developer Program [編集]
2012年11月20日より提供開始されたPlayStation Mobile開発サポートプログラムであり、正式版のPlayStation Mobile SDKも提供される。
提供国は日本、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリア、台湾、香港の各国・地域で提供され、順次拡大される。
Sony Entertainment Networkアカウントを持っていれば、誰でもデベロッパー登録(無料)ができる。
テスト、デバッグにはPC上のシミュレーターを使用する。
パブリッシャーライセンス [編集]
デベロッパー登録開発者は、SCEとのパブリッシャーライセンス契約(日本では7980円/年)の締結後に、所定の手続きを経た上でPlayStation Storeからの配信が可能になる。
パブリッシャーライセンス契約は、個人法人共に可能。
実機即ちPlayStation Vita、PlayStation Certifiedデバイス上でのテスト、デバッグにはパブリッシャーライセンスが必要となる[6]。
PlayStation Mobile SDK [編集]
PlayStation Mobile SDK(プレイステーション モバイル エスディーケー)は、PlayStation Mobileプラットホームで動作するアプリケーションソフトウェアを開発するためのソフトウェア開発キットである。
2012年4月19日に開始したオープンβ版[7]からPS Vita上で動作検証が可能になった[8]が、正式版とともに実機動作はパブリッシャーライセンスが必要となった。 クローズドβテスト、オープンβテスト共に個人で参加可能だった。
デベロッパー登録をすれば無料で入手可能。正式版で開発したアプリケーションはパブリッシャーライセンス契約した上で、所定の手続きをすればPS Storeにて配信される[8]。開発言語はC#だが言語の種類は柔軟に対応するとしている[1]。
2012年現時点ではWindows版しかSDKが存在しない。
バージョン0.99よりSDKの名称も正式名称に合わせて変更された[9]。
正式サービス開始に合わせて更新され、バージョン1.00となっている。
ツール [編集]
- PlayStation Mobile Studio:統合開発環境
- PlayStation Mobile UI Composer:ユーザーインターフェイスのデザインツール
- PlayStation Mobile Simulator:PC用PSMシミュレーター
- ModelViewer:.mdxファイル(3Dモデル格納ファイル)のプレビューツール
- PlayStation Mobile Development Assistant:PS Vita及びPlayStation Certified端末用PSM開発アシスタント
- PSM Publishing Utility:マスターパッケージの作成・提出やアプリケーション設定、アプリケーション内課金設定用ツール
仕様 [編集]
- Windows上のVMシミュレーター有り[2]
- 開発言語はC#を採用[1]
- BCLはAPIコンパチブル[5]
- CLIはECMA-335のカスタム仕様[5]
- グラフィックはOpenGL ES 2.0 equivalent[5]
- ユーザーインターフェースツールキット有り[5]
- 2D物理演算エンジン[5]
- コンテンツ保護で署名、暗号化有り
コアAPI [編集]
標準ライブラリーの他にコアAPIには以下のものを揃えている[2]。
- グラフィック
- OpenGL ES 2.0 equivalent
- オーディオ
- 効果音
- BGM
- 入力
- ゲームパッド
- タッチ操作
- モーション入力
- イメージング
- イメージ処理
- フォント
- ベクトル数値演算
- 環境
- クリップボード
- コモンダイアログ(テキスト入力など)
- シェル
- システムイベント
- システムパラメーター
- サービス
- アプリケーション内課金機能
- ハイレベル
- 2D物理演算
- ゲームエンジン2D
PlayStation Certified [編集]
PlayStation Certified(プレイステーション サーティファイド)は、Android OS搭載端末メーカーに対する、PlayStation Mobile対応サポートプログラムである[10]。コンテンツ再生においてPlayStation クオリティが保てる機器にはPlayStation Certifiedロゴ
がライセンスされる[10]。この認証が通った機器の総称は「PlayStation Certifiedデバイス」である[8]。
対応機種 [編集]
- PlayStation Vita
- PlayStation Certified
- Xperia
- Xperia PLAY SO-01D
- Xperia arc SO-01C
- Xperia acro SO-02C/IS11S (CDMA SOI11)
- Xperia NX SO-02D[15]
- Xperia acro HD SO-03D[15]/IS12S (CDMA SOI12)[16]
- Xperia GX SO-04D
- Xperia SX SO-05D
- Xperia AX SO-01E
- Xperia VL SOL21 (CDMA SOL21)
- Xperia Z SO-02E
- Xperia A SO-04E
- Xperia Tablet
- Xperia Tablet S
- Xperia Tablet Z SO-03E
- Xperia Tablet Z (Wi-Fiモデル)
- Sony Tablet[17]
- HTC
- シャープ
- AQUOS PHONE ZETA SH-02E
- AQUOS PHONE ZETA SH-09D
- AQUOS PHONE SERIE ISW16SH (CDMA SHI16)
- AQUOS PHONE SERIE SHL21 (CDMA SHL21)
- AQUOS PAD SHT21 (CDMA SHT21)
- AQUOS PHONE Xx 106SH
- AQUOS PHONE Xx 203SH
- PANTONE 6 200SH
- 富士通 ARROWSシリーズ
- Xperia
配信 [編集]
PlayStation Mobile専用コンテンツは、2012年10月3日よりPlayStation Storeにて配信された。 それと同時に初代プレイステーションのゲームの配信は終了となった。
日本、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリアの9か国にて開始され、順次拡大される[18]。
開始日には、約30のコンテンツを50円から850円(税込)で配信された。[18]。
沿革 [編集]
2011年
- 1月27日:PlayStation Meeting 2011にてPlayStation Suite発表
- 9月14日:東京ゲームショウSCE基調講演にてPlayStation Suiteの開発言語,SDKβテスト開始時期などの概要発表[1]
- 11月10日:開発キットのクローズドβテスト参加者募集開始[19]
- 12月8日:Xperiaのarc SO-01C、acro SO-02C、acro IS11S以上3機種でPlayStation Store開始[20]
2012年
- 3月7日:SCEが2012年4月からPlayStation Suite SDKのオープンベータ版を、同年後半から正式版を提供開始と明らかにした[8]。GDC 2012においてPSSカンファレンスがあった[2]。
- 4月19日:SCEが日本Androidの会 秋葉原支部定例会にて、PlayStation Suiteの日本初の制作者向け講演を行った[21]。クローズドβを終了しオープンβ開始[7]。
- 6月5日:E3にて開催されたSCEのカンファレンスでHTCがPlayStation Certifiedライセンスプログラムに参入したと発表。同時にPlayStation Suiteのサービス名称をPlayStation Mobileに変更したことも発表[22]。
- 7月13日:SDKがバージョン0.99に更新された。それに伴いSDKの名称がPlayStation Mobile SDKに変更、PlayStation Suite Development AssistantがPlayStation Mobile Development Assistantに変更された[9]。
- 8月3日:SDKがバージョン0.99.10に更新された。
- 8月15日:2012年秋より日本、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストラリアの9か国で専用コンテンツの配信開始すると発表。同時にPlayStation CertifiedライセンスプログラムにASUSTeK ComputerとWikiPadが参入したことも発表された[23]。
- 9月7日:SDKがバージョン0.99.11に更新された。
- 9月19日:10月3日よりPlayStation Storeから専用コンテンツの配信開始、シャープと富士通が参入、SDK正式版を11月より提供開始、以上の発表が同日行われたプレスカンファレンスで発表された[18]。
- 10月3日:PlayStation Storeから専用コンテンツの配信開始。この時点でPlayStation Mobile正式サービス開始となる。
- 10月5日:SDKがバージョン0.99.20に更新された。
- 11月20日:
- PSMデベロッパープログラム正式サービス開始。
- シャープ製の対応端末2機種が発表になった。
- 2013年
- 1月21日:台湾、香港でデベロッパープログラム開始[24]
脚注 [編集]
- ^ a b c d e f g h 西田宗千佳 (2011年9月16日). “西田宗千佳の― RandomTracking ― 開発責任者に聞く「PlayStation Vita/Suite」の正体~SCE 松本吉生 SVP兼第2事業部長 インタビュー~”. AV Watch. 2011年9月16日閲覧。
- ^ a b c d e f “PlayStation Suite A new environment for open development.(GDC 2012 Conference) (PDF)” (英語). SCEA (2012年3月7日). 2012年3月21日閲覧。
- ^ http://news.dengeki.com/elem/000/000/589/589517/
- ^ http://twitter.com/PSMDevSupport/status/212052763755032576
- ^ a b c d e f g h Paul Holman. “Portable Entertainment Development - the console approach” (英語). SCEE. 2012年2月22日閲覧。
- ^ “PSM DevPortal FAQ一覧:PSMパブリッシャーライセンスとは何ですか?”. SCE (2012年11月20日). 2012年11月21日閲覧。
- ^ a b “PlayStation®Suite「プレイステーション スイート」開発者様向けプログラム、オープンベータを本日開始。試作段階のPlayStation®Suite SDKの一般提供を通じ、同SDK正式版の展開に向けた コンテンツ開発環境の構築を促進” (プレスリリース), SCE, (2012年4月19日)
- ^ a b c d “PlayStation®Suite「プレイステーション スイート」の本格展開に向け、開発環境をさらに強化 2012年4月からPlayStation®Suite SDKのオープンベータ版を、同年後半から正式版を提供開始” (プレスリリース), SCE, (2012年3月7日)
- ^ a b 公式サイト参照
- ^ a b “アンドロイド端末向けにプレイステーションの世界を提供するPlayStation Suite「プレイステーション スイート」を発表 PlayStation Certified「プレイステーション サーティファイド」ライセンスプログラムを開始し、アンドロイドOS搭載携帯型端末向けに「プレイステーション」コンテンツと新たなゲーム開発環境を提供” (プレスリリース), SCE, (2011年1月27日)
- ^ engadget日本語版:ソニエリ Xperia / PSP / プレイステーション携帯プロトタイプ
- ^ engadget日本語版:動画:ソニエリ Xperia PLAY 正式発表、初代PSゲーム入りで3月発売
- ^ Xperia™ arc、Xperia™ acroがPlayStation™Certifiedに対応予定
- ^ KDDIより発売中のXperia™ acro IS11S 機能バージョンアップのお知らせ
- ^ a b “PlayStation Suiteに関するお知らせ(Xperia acro HD SO-03D、Xperia NX SO-02D)”. SCEJ (2012年1月10日). 2012年2月22日閲覧。
- ^ “PlayStation Suiteに関するお知らせ(Xperia acro HD IS12S)”. SCEJ (2012年1月16日). 2012年2月22日閲覧。
- ^ “様々なネットワークサービスを快適に楽しめる、独自デザイン採用のアンドロイド3.0搭載タブレット端末“Sony Tablet”を発表” (プレスリリース), Sony, (2011年4月26日)
- ^ a b c プレスリリース2012年9月19日.
- ^ “Developer Program for PlayStation Suite(Closed Beta Test)参加者募集開始” (プレスリリース), SCE, (2011年11月10日)
- ^ “PlayStation®Suiteに関するお知らせ(Xperia™ arc SO-01C、Xperia™ acro SO-02C、Xperia™ acro IS11S)” (プレスリリース), SCE, (2011年12月8日)
- ^ “【増員200名】日本アンドロイドの会 秋葉原支部 定例会+特別講演+懇親会!”. 日本Androidの会 秋葉原支部. 2012年4月15日閲覧。
- ^ “PlayStation®Suite「プレイステーション スイート」PlayStation™Certifiedライセンスプログラムに新たにHTCが参入 本格展開に向けてPlayStation®Mobile「プレイステーション モバイル」に名称変更” (PDF) (プレスリリース), SCE, (2012年6月5日)
- ^ プレスリリースPlayStation Mobile本格展開.
- ^ “PlayStation®Mobile「プレイステーション モバイル」開発サポートプログラム 「PlayStation®Mobile Developer Program」を本日より香港、台湾で提供開始” (プレスリリース), SCE, (2013年1月22日)
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- 公式サイト
- “PlayStation Mobile”. SCE. 2012年11月21日閲覧。
- “PlayStation Mobile Developer Program”. SCE (2012年11月20日). 2012年11月21日閲覧。
- “PlayStation Mobile開発サポート公式Twitter”. SCE. 2012年7月14日閲覧。
- “PlayStation Suite A new environment for open development.(GDC 2012 Conference) (PDF)” (英語). SCEA (2012年3月7日). 2012年3月21日閲覧。
- “PlayStation Meeting2011公式サイト”. SCE (2011年1月27日). 2011年12月9日閲覧。
- プレスリリース
- “アンドロイド端末向けにプレイステーションの世界を提供する PlayStation Suite「プレイステーション スイート」を発表” (プレスリリース), SCE, (2011年1月27日)
- “PlayStation®Suite「プレイステーション スイート」の幅広い展開に向け、 コンテンツ開発環境を11月より順次、提供開始。来春のコンテンツ配信開始にあたり、コンテンツ開発者様を強力にサポート” (プレスリリース), SCE, (2011年9月15日)
- “PlayStation®Suite「プレイステーション スイート」の本格展開に向け、開発環境をさらに強化 2012年4月からPlayStation®Suite SDKのオープンベータ版を、同年後半から正式版を提供開始” (プレスリリース), SCE, (2012年3月7日)
- “PlayStation®Suite「プレイステーション スイート」開発者様向けプログラム、オープンベータを本日開始。試作段階のPlayStation®Suite SDKの一般提供を通じ、同SDK正式版の展開に向けた コンテンツ開発環境の構築を促進” (プレスリリース), SCE, (2012年4月19日)
- “PlayStation®Mobile「プレイステーション モバイル」を本格的に展開 専用コンテンツを今秋よりPlayStation®Storeで配信 PlayStation®Mobile SDK正式版を順次提供 PlayStation™Certifiedライセンスプログラムに新たにASUS、WikiPadが参入” (PDF) (プレスリリース), SCE, (2012年8月15日)
- “PlayStation®Mobile「プレイステーション モバイル」幅広いジャンルからなる専用コンテンツの配信を10月3日(水)より開始 ~PlayStation®Mobile SDK正式版を11月より提供 PlayStation™Certifiedライセンスプログラムに新たにシャープ、富士通が参入~” (PDF) (プレスリリース), SCE, (2012年9月19日)
- “PlayStation®Mobile「プレイステーション モバイル」開発サポートプログラム「PlayStation®Mobile Developer Program」を11月20日より開始。幅広い開発者の皆様に向けPlayStation®Mobile SDK正式版を提供し、PlayStation™CertifiedデバイスおよびPlayStation®Vita向けコンテンツ開発を強力に支援” (プレスリリース), SCE, (2012年11月20日)
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