ヘーリオス

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太陽の戦車を御するヘーリオス

ヘーリオス古希: Ἥλιος , Hēlios)は、ギリシア神話太陽神である。その名はギリシア語で「太陽」の意である。その象徴となる聖鳥は雄鶏

太陽は天空を翔けるヘーリオス神の4頭立て馬車であると古代ギリシア人は信じていた。

日本語では長母音を省略してヘリオスとも表記する。なお、後年彼はアポローンと同一視されることとなった。

概説[編集]

ヘーシオドスの『神統記』によれば、ヒュペリーオーンテイアーの息子である。の女神エーオースの女神セレーネーは姉妹。また魔女のキルケーヘーリアデス(太陽神の5人の娘たち)、パエトーンの父親でもある。

アポローンが乗る太陽の車を青空の牧場に駆る御者とも考えられた。

オリュムポスからみて、東の地の果てに宮殿を持つ。盲目になったオーリーオーンの目を治療した。また、常に空にあって地上のすべてを見ているため、アプロディーテーアレースとの浮気をヘーパイストスに密告したのも、ハーデースペルセポネーを誘拐したこと(正確にはゼウスが加担したこと)をデーメーテールに教えたのもヘーリオスとヘカテーである。

レウコトエーとクリュティエー[編集]

ヘーリオスはアプロディーテーとアレースの不義をヘーパイストスに言いつけた。アプロディーテーはこの仕打ちを許すことができず、ペルシア王オルカモスの娘である美女レウコトエーにヘーリオスの目を釘付けにさせ、彼女を荒々しく抱かせる。ヘーリオスの寵愛を受けていたニュムペーのクリュティエーはこれを見過ごせず、オルカモスにレウコトエーが男と密通している旨を告げ、父王の手で彼女を裁かせる。ヘーリオスはその罪により砂に埋められたレウコトエーの死体にネクタールを降り注ぎ、彼女の姿を乳香の木に変え、天界へいざなう。一方、クリュティエーはヘーリオスからもはや振り向いてはもらえず、太陽を見ながら悲しみ泣き暮らすうちに死んでしまう。そして彼女は一輪の花になり、いつも愛しい人の方を向いているのである[1]

クリュティエーの変じた花は、ヒマワリヘリオトロープ、あるいはキンセンカであるとも言われている。概して絵画や文学のモチーフとしてはヒマワリとされることが多いが、ヒマワリやヘリオトロープはアメリカ大陸の原産であり、この神話の成立時期にはヨーロッパでは知られていなかった。

注釈[編集]

  1. ^ オウィディウス『変身物語』巻4