コンテンツにスキップ

カール・ハッベル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カール・ハッベル
Carl Hubbell
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ミズーリ州カルサグ
生年月日 1903年6月22日
没年月日 (1988-11-21) 1988年11月21日(85歳没)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
170 lb =約77.1 kg
選手情報
投球・打席 左投右打
ポジション 投手
初出場 1928年7月26日
最終出場 1943年8月24日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
殿堂表彰者
選出年 1947年
得票率 86.96%
選出方法 BBWAA[:en]選出

カール・オーウェン・ハッベルCarl Owen Hubbell1903年6月22日 - 1988年11月21日)はMLB野球選手投手。左投げ右打ち。

経歴

[編集]

ミズーリ州カルサグ出身。1924年にプロ入りし、1928年に昇格し、ニューヨーク・ジャイアンツで10勝をあげて主力投手となり、1929年には18勝、5月8日ノーヒッターを記録。その後はメジャーを代表する投手に成長した。1933年、23勝(うち10完封)・308.2イニングを投げ、防御率は1.66と4部門で1位。46.1イニングス無失点の記録、ワールドシリーズでは20イニング自責点ゼロ、2勝をあげるなど大活躍。MVPを受賞した。翌1934年も防御率2年連続1位(2.30)。1936年、26勝、勝率.813、防御率2.31で3部門1位。2度目のMVP受賞。その年から翌シーズンにかけて24連勝(現在もMLB記録[1]。先発で21勝、リリーフで3勝)。翌年も22勝をあげた。また、15年連続の2桁勝利を挙げている。

上と横からの変幻自在な投球で、左腕投手独特の打者に近づきながら沈むスクリューボールを決め球とし、その偉大さから「キング・カール」と呼ばれた。

投手としての球種はスクリューボール、カーブ(米書「guide to pitchers」より。

メジャーリーグのオールスター埃は、ナショナルリーグの名投手ハッベルとアメリカンリーグの好打者ベーブ・ルースの対決が観たいという一少年ファンがコミッショナーに投書したことに有ると言われる。ハッベル自身も1934年のオールスターで、そのベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグジミー・フォックスアル・シモンズジョー・クローニン野球殿堂入りしたア・リーグの好打者を5人連続三振に切ってとった。

1943年に現役を引退し、翌1944年にハッベルがつけていた背番号「11」がジャイアンツ初の永久欠番に指定された。また、ナショナル・リーグ初の永久欠番指定選手であった。

ハッベルの背番号「11」。
ニューヨーク・ジャイアンツの永久欠番1944年指定。

引退後はジャイアンツのマイナーチームで長く後進の指導に当たり、ジャイアンツがサンフランシスコ移転後も長くジャイアンツに携わり、晩年はジャイアンツのスカウトとして活動していた。

1947年アメリカ野球殿堂入り。

1988年アリゾナ州スコッツデールで運転中に脳卒中を起こしたための自動車事故により死去。85歳だった。

詳細情報

[編集]

年度別投手成績

[編集]




















































W
H
I
P
1928 NYG 20 14 8 1 -- 10 6 1 -- .625 511 124.0 117 7 21 -- 3 37 1 0 49 39 2.83 1.11
1929 39 35 19 1 -- 18 11 1 -- .621 1130 268.0 273 17 67 -- 6 106 5 0 128 110 3.69 1.27
1930 37 32 17 3 -- 17 12 2 -- .586 1037 241.2 263 11 58 -- 11 117 3 0 120 104 3.87 1.33
1931 36 30 21 4 -- 14 12 3 -- .538 1010 248.0 211 14 67 -- 4 155 3 0 88 73 2.65 1.12
1932 40 32 22 0 -- 18 11 2 -- .621 1151 284.0 260 20 40 -- 4 137 3 1 96 79 2.50 1.06
1933 45 33 22 10 -- 23 12 5 -- .657 1206 308.2 256 6 47 -- 3 156 3 0 69 57 1.66 0.98
1934 49 35 25 5 -- 21 12 8 -- .636 1255 313.0 286 17 37 -- 2 118 2 0 100 80 2.30 1.03
1935 42 35 24 1 -- 23 12 0 -- .657 1265 302.2 314 27 49 -- 3 150 7 0 125 110 3.27 1.20
1936 42 34 25 3 -- 26 6 3 -- .813 1202 304.0 265 7 57 -- 5 123 3 0 81 78 2.31 1.06
1937 39 32 18 4 -- 22 8 4 -- .733 1087 261.2 261 18 55 -- 3 159 7 0 108 93 3.20 1.21
1938 24 22 13 1 -- 13 10 1 -- .565 732 179.0 171 16 33 -- 2 104 1 0 70 61 3.07 1.14
1939 29 18 10 0 -- 11 9 2 -- .550 639 154.0 150 11 24 -- 2 62 2 0 60 47 2.75 1.13
1940 31 28 11 2 -- 11 12 0 -- .478 916 214.1 220 22 59 -- 2 86 3 0 102 87 3.65 1.30
1941 26 22 11 1 -- 11 9 1 -- .550 705 164.0 169 10 53 -- 2 75 4 0 73 65 3.57 1.35
1942 24 20 11 0 -- 11 8 0 -- .579 660 157.1 158 17 34 -- 1 61 2 0 75 69 3.95 1.22
1943 12 11 3 0 -- 4 4 0 -- .500 299 66.0 87 7 24 -- 0 31 4 0 36 36 4.91 1.68
通算:16年 535 433 260 36 -- 253 154 33 -- .622 14805 3590.1 3461 227 725 -- 53 1677 53 1 1380 1188 2.98 1.17
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル・表彰・記録

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 2013年楽天田中将大がこの記録を抜き、2014年ニューヨーク・ヤンキース移籍後の5月20日に敗戦するまで、日本・MLB通算34連勝を達成している。
  2. ^ 今度は76年ぶり!マー君通算25連勝の"世界記録"更新スポーツニッポン、2013年9月13日記事。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]