1937年のメジャーリーグベースボール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

以下は、メジャーリーグベースボール(MLB)における1937年のできごとを記す。1937年4月19日に開幕し10月10日に全日程を終え、ナショナルリーグニューヨーク・ジャイアンツが2年連続15度目の優勝、アメリカンリーグニューヨーク・ヤンキースが2年連続9度目の優勝を飾った。前年と同じくニューヨーク同士の対戦となったワールドシリーズはヤンキースがジャイアンツを4勝1敗で破り、2年連続6度目のシリーズ制覇となった。

できごと[編集]

アメリカンリーグは、デトロイト・タイガースがチャーリー・ゲーリンジャー(この年の首位打者)やハンク・グリーンバーグ(この年の打点王)が好調であったがミッキー・カクレーン監督が頭部に死球を受けて休養したため結局2位に終わり、ヤンキースが102勝を上げてリーグ優勝した。ルー・ゲーリッグが本塁打37本・打点159、デビュー2年目のジョー・ディマジオが本塁打46本(この年の本塁打王)・打点167の成績で、これにフランキー・クロセッティ遊撃手、外野手でジョージ・セルカーク、トミー・ヘンリックが台頭し、捕手はビル・ディッキーが充実期を迎えていて、20年代の殺人打線に劣らない打撃陣であった。これにレフティ・ゴメス(21勝)、レッド・ラフィング(20勝)の左右のエースがいて、再び強いヤンキースが戻ってきた。

ナショナルリーグは、ジャイアンツがカール・ハッベル(22勝)、メルトン(20勝)、これにメル・オットが本塁打31本で三冠王となったジョー・メドウィック と本塁打王を分け合って、シカゴ・カブスを振り切り、ジョン・マグローから引き継いだビル・テリー監督の3度目のリーグ優勝であった。ただこれがニューヨーク・ジャイアンツの戦前最後のリーグ優勝となった。

ワールドシリーズは、前年と同じエースのレフティ・ゴメスが2勝(いずれも完投)し、レッド・ラフィングも1勝(完投)、あとの1勝はモンテ・ピアソン(8回2/3)で、ヤンキースの圧勝に終わった。

  • ヤンキース捕手のビル・ディッキーはヤンキース一筋に野球人生を歩み、1929年から1946年までヤンキースでマスクをかぶり、その間に13年連続100試合以上捕手として出場し、1929年から6年連続3割を打ち、1年おいて1936年から1939年のヤンキース4連覇の時代でも4年連続3割を打ち、しかもこの時期に本塁打20本・打点100以上を4年連続記録して、強打者であるとともに、強肩無比の送球力と巧みなリード、投手の扱いの非凡な才能などチームメートへの心技両面での影響力の大きい選手であった。一時期監督も兼任し、その後コーチとなってヨギ・ベラを育てるなど1960年までヤンキースに在籍した。
  • カージナルスのジョー・メドウィックはこの年に打率374、本塁打31本、打点154で三冠王を獲得しリーグMVPに選ばれた。しかしこの年が彼の絶頂期でその後次第に成績は下降していった。

最終成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

アメリカンリーグ[編集]

チーム 勝利 敗戦 勝率 G差
1 ニューヨーク・ヤンキース 102 52 .662 --
2 デトロイト・タイガース 89 65 .578 13.0
3 シカゴ・ホワイトソックス 86 68 .566 16.0
4 クリーブランド・インディアンス 83 71 .539 19.0
5 ボストン・レッドソックス 80 72 .526 21.0
6 ワシントン・セネタース 73 80 .477 28.5
7 フィラデルフィア・アスレチックス 54 97 .358 46.5
8 セントルイス・ブラウンズ 46 108 .299 66.0

ナショナルリーグ[編集]

チーム 勝利 敗戦 勝率 G差
1 ニューヨーク・ジャイアンツ 95 57 .625 --
2 シカゴ・カブス 93 61 .604 3.0
3 ピッツバーグ・パイレーツ 86 68 .558 10.0
4 セントルイス・カージナルス 81 73 .526 15.0
5 ボストン・ビーズ 79 73 .526 16.0
6 ブルックリン・ドジャース 62 91 .405 33.5
7 フィラデルフィア・フィリーズ 61 92 .399 34.5
8 シンシナティ・レッズ 56 98 .364 40.0

オールスターゲーム[編集]

  • アメリカンリーグ 8 - 3 ナショナルリーグ

ワールドシリーズ[編集]

  • ヤンキース 4 - 1 ジャイアンツ
10/6 – ジャイアンツ 1 - 8 ヤンキース
10/7 – ジャイアンツ 1 - 8 ヤンキース
10/8 – ヤンキース 5 - 1 ジャイアンツ
10/9 – ヤンキース 3 - 7 ジャイアンツ
10/10 – ヤンキース 4 - 2 ジャイアンツ

個人タイトル[編集]

アメリカンリーグ[編集]

打者成績[編集]

項目 選手 記録
打率 チャーリー・ゲーリンジャー (DET) .371
本塁打 ジョー・ディマジオ (NYY) 46
打点 ハンク・グリーンバーグ (DET) 183
得点 ジョー・ディマジオ (NYY) 151
安打 ビュー・ベル (SLA) 218
盗塁 ベン・チャップマン (WS1/BOS) 35
ビリー・ワーバー (PHA)

投手成績[編集]

項目 選手 記録
勝利 レフティ・ゴメス (NYY) 21
敗戦 ハリー・ケリー (PHA) 21
防御率 レフティ・ゴメス (NYY) 2.33
奪三振 レフティ・ゴメス (NYY) 194
投球回 ウェス・フェレル (BOS/WS1) 281
セーブ クリント・ブラウン (CWS) 18

ナショナルリーグ[編集]

打者成績[編集]

項目 選手 記録
打率 ジョー・メドウィック (STL) .374
本塁打 ジョー・メドウィック (STL) 31
メル・オット (NYG)
打点 ジョー・メドウィック (STL) 154
得点 ジョー・メドウィック (STL) 111
安打 ジョー・メドウィック (STL) 237
盗塁 オージー・ギャラン (CHC) 23

投手成績[編集]

項目 選手 記録
勝利 カール・ハッベル (NYG) 22
敗戦 ウェイン・ラマスター (PHI) 19
防御率 ジム・ターナー (BSN) 2.38
奪三振 カール・ハッベル (NYG) 159
投球回 クラウド・パッソー (PHI) 292⅓
セーブ メイス・ブラウン (PIT) 7
クリフ・メルトン (NYG)

表彰[編集]

シーズンMVP[編集]

アメリカ野球殿堂入り表彰者[編集]

BBWAA投票

ベテランズ委員会選出

出典[編集]

  • 『米大リーグ 輝ける1世紀 ~その歴史とスター選手~』77P・91P参照 週刊ベースボール 1978年6月25日増刊号 ベースボールマガジン社
  • 『メジャーリーグ ワールドシリーズ伝説』 1905-2000  上田龍 著  96P参照 2001年10月発行 ベースボールマガジン社
  • 『スポーツ・スピリット21 №11 ヤンキース最強読本』≪名将の横顔 ジョー・マッカーシー≫ 92P参照 2003年6月発行 ベースボールマガジン社
  • 『アメリカ・プロ野球史』 119P参照 鈴木武樹 著 1971年9月発行 三一書房

関連項目[編集]

外部リンク[編集]