ジョン・レスター (左投手)

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ジョン・レスター
Jon Lester
シカゴ・カブス #34
Jon Lester on June 29, 2009.jpg
レッドソックス時代(2009年6月29日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ワシントン州タコマ
生年月日 1984年1月7日(32歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
240 lb =約108.9 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2002年 ドラフト2巡目(全体57位)でボストン・レッドソックスから指名
初出場 2006年6月10日
年俸 $25,000,000(2016年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジョナサン・タイラー・レスターJonathan Tyler Lester, 1984年1月7日 - )は、アメリカ合衆国ワシントン州タコマ出身のプロ野球選手投手)。左投左打。MLBシカゴ・カブス所属。

経歴[編集]

プロ入りとレッドソックス時代[編集]

2002年MLBドラフトボストン・レッドソックスから2巡目(全体57位)指名を受け、プロ入り。

2003年シーズン終了後にアレックス・ロドリゲスとのトレードマニー・ラミレスとともにテキサス・レンジャーズへ放出されそうになるも、トレードは破談に終わる[2]

2006年6月10日に本拠地フェンウェイ・パークでのレンジャーズ戦で先発してメジャーデビュー。その試合では勝敗はつかなかったものの、4.1回を投げて5安打を浴び、自責点3。その後は先発ローテーションに入って2ヶ月の間に7勝を記録。

8月中旬になって背中の痛みに悩まされるようになった[3]。そのため8月下旬にシアトルに遠征した際、精密検査を受け、血液癌の1つである悪性リンパ腫のうちの「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」であることが判明[3]。抗癌剤による治療を受けることになった。癌は12月に緩解した[2]

抗がん剤の副作用で体重が激減したレスターに対し、球団はメジャー復帰を慎重に考え、2007年のキャンプに参加できたが、メジャーチームとの投球はなかった[2]。復帰には時間がかかると思われたが、リハビリに励み4月末にマイナーへ復帰[4]。2007年7月23日に先発投手としてマウンドに再び登った。ポストシーズンではレッドソックスが優勝に王手をかけたワールドシリーズ第4戦で先発し、勝利投手となり世界一を決めた。シーズン終了後にはヨハン・サンタナとのトレード要員として挙がったが、成立せずに終わった[2]

2008年3月6日にレッドソックスと1年契約に合意[5]。この年は先発ローテーションの一角として起用され、左腕として球団史上ベーブ・ルースレフティ・グローブの2人しか達成していないシーズン15勝・30先発・200回・150奪三振を達成[6]5月19日には本拠地フェンウェイ・パークカンザスシティ・ロイヤルズを相手に球団史上のべ18人目、球団の左腕投手としては1956年メル・パーネル以来となるノーヒットノーランを達成。投球数は130球(うちストライクは86球)、許した走者は2つの四球だけであり打者29人に対し奪三振9、内野ゴロ11、フライ7という投球内容だった[7]。メジャーで自身初の完封であり、完投であった。シーズン終了後にはハッチ賞を受賞した。

2009年3月15日にレッドソックスと総額3,000万ドルの5年契約(2014年・1300万ドルの球団オプション付き)に合意した[6][8]。この年は32試合に登板し、15勝8敗・防御率3.41だった。

2010年は前半戦の18試合で11勝(3敗)を挙げ、オールスターに初選出された[9]。この年は32試合に登板し、19勝9敗、防御率3.25だった。

2011年は2年連続でオールスターに選出され、シーズンは31試合に登板。4年連続二桁勝利となる15勝(9敗)を挙げ、防御率3.47だった。

2012年もエースとして開幕を迎え、33試合に登板したが9勝にとどまり、チームワーストの14敗、防御率も自己最低の4.82を記録した。

2013年は33試合に登板し、2年ぶりの二桁勝利となる15勝(8敗)、防御率3.75だった。オフの11月1日にレッドソックスが1300万ドルの球団オプションを行使した[10]

2014年は21試合に登板し、10勝7敗・防御率2.52だった。7月には3年ぶりにオールスターに選出された。

アスレチックス時代[編集]

2014年7月31日ヨエニス・セスペデス+2015年のMLBドラフト・戦力均衡ラウンドB指名権とのトレードで、ジョニー・ゴームスと共にオークランド・アスレチックスへ移籍した[11]。アスレチックスでは11試合に登板し、6勝4敗、防御率2.35だった。オフの10月30日にFAとなった。

カブス時代[編集]

2014年12月15日シカゴ・カブスと総額1億5500万ドルの6年契約(2021年・2500万ドルのベスティング・オプション[12]とトレード拒否権付き)を結んだ[13][14]。契約金は3000万ドルで、2006年12月にバーノン・ウェルズがブルージェイズと1億2600万ドルの7年契約を結んだ際の契約金2550万ドルを超え、メジャー史上最高額の契約金となった[15]

2015年4月5日セントルイス・カージナルスとの開幕戦で先発して新天地デビュー(結果は4.1回を3失点で敗戦投手)。5月27日ワシントン・ナショナルズ戦では打者として2打数無安打、通算59打数無安打となり、通算57打数無安打のメジャー記録を更新した (この記録は後に66打数まで伸びた[16]) 。本業のピッチングでは、好不調の波があった[16]ものの先発ローテーション通り32試合に登板し、防御率3.34・11勝12敗・207奪三振 (リーグ7位) ・WHIP1.12という好成績を残した。これで、3年連続2ケタ勝利を継続した。

投球スタイル[編集]

スリークォーターから常時88 - 89mph(約142 - 143km/h)のカットボールと最速98mph(約158km/h)のストレートのコンビネーションを軸にカーブ、チェンジアップを組み合わせ投げる[3]。投げる投手が少ないワンシームを使うことができる。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2006 BOS 15 15 0 0 0 7 2 0 0 .778 367 81.1 91 7 43 1 5 60 5 0 43 43 4.76 1.65
2007 12 11 0 0 0 4 0 0 0 1.000 275 63.0 61 10 31 0 1 50 1 0 33 32 4.57 1.46
2008 33 33 2 2 0 16 6 0 0 .727 874 210.1 202 14 66 1 10 152 3 1 78 75 3.21 1.27
2009 32 32 2 0 1 15 8 0 0 .652 843 203.1 186 20 64 0 3 225 6 0 80 77 3.41 1.23
2010 32 32 2 0 1 19 9 0 0 .679 861 208.0 167 14 83 0 10 225 6 0 81 75 3.25 1.20
2011 31 31 0 0 0 15 9 0 0 .625 799 191.2 166 20 75 0 11 182 4 0 77 74 3.47 1.26
2012 33 33 3 0 1 9 14 0 0 .391 876 205.1 216 25 68 2 4 166 6 0 117 110 4.82 1.38
2013 33 33 1 1 1 15 8 0 0 .652 903 213.1 209 19 67 0 7 177 5 0 94 89 3.75 1.29
2014 21 21 0 0 0 10 7 0 0 .588 580 143.0 128 9 32 0 4 149 2 0 52 40 2.52 1.12
OAK 11 11 1 1 0 6 4 0 0 .600 305 76.2 66 7 16 0 1 71 1 0 24 20 2.35 1.07
'14計 32 32 1 1 0 16 11 0 0 .593 885 219.2 194 16 48 0 5 220 3 0 76 60 2.46 1.10
2015 CHC 32 32 1 0 0 11 12 0 0 .478 828 205.0 183 16 47 0 7 207 8 0 83 76 3.34 1.12
通算:10年 285 284 12 4 4 127 79 0 0 .617 7511 1801.0 1675 161 592 4 63 1664 47 1 762 711 3.55 1.26
  • 2015年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

獲得タイトル・表彰・記録[編集]

背番号[編集]

  • 31 (2006年 - 2014年)
  • 34 (2015年 - )

脚注[編集]

  1. ^ Jon Lester Contract, Salary Cap Details & Breakdowns” (英語). Spotrac. 2016年5月12日閲覧。
  2. ^ a b c d Michel Silverman著、木村愛訳 「ジョン・レスター [BOS#31] 再生の証」『月刊スラッガー』2008年8月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌 15509-8、36 - 38項。
  3. ^ a b c 村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007』 廣済堂出版2007年、71項。ISBN 978-4-331-51213-5
  4. ^ 村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008』 廣済堂出版、2008年、40項。ISBN 978-4-331-51300-2
  5. ^ Red Sox agree to terms with 18 players on 2008 contracts”. MLB.com Red Sox Press Release (2008年3月6日). 2014年12月11日閲覧。
  6. ^ a b Red Sox agree to terms with left-handed pitcher Jon Lester on five-year contract with option for 2014”. MLB.com Red Sox Press Release (2009年3月15日). 2014年12月11日閲覧。
  7. ^ Lester completes no-hit feat Southpaw becomes 18th Red Sox pitcher to seal the deal” (英語). 2008年5月20日閲覧。
  8. ^ Red Sox to sign Lester through 2013”. ESPN MLB (2009年3月15日). 2014年12月11日閲覧。
  9. ^ Six Red Sox players selected to 2010 American League All-Star team”. MLB.com Red Sox Press Release (2010年7月4日). 2014年12月11日閲覧。
  10. ^ Red Sox exercise 2014 contract option on left-handed pitcher Jon Lester”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年11月2日). 2014年12月11日閲覧。
  11. ^ A's Acquire Starting Pitcher Jon Lester, Outfielder Jonny Gomes”. MLB.com A's Press Release (2014年7月31日). 2014年8月1日閲覧。
  12. ^ 2020年に200イニングの登板、もしくは2019年と2020年の合計で400イニング登板した場合のみ行使される。
  13. ^ Cubs, left-handed pitcher Jon Lester agree to terms on six-year contract”. MLB.com Cubs Press Release (2014年12月15日). 2014年12月16日閲覧。
  14. ^ Charlie Wilmoth (2014年12月13日). “Cubs Sign Jon Lester”. MLB Trade Rumors. 2014年12月16日閲覧。
  15. ^ Jon Lester gets $30M signing bonus”. ESPN Chicago (2014年12月15日). 2014年12月16日閲覧。
  16. ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2016』 廣済堂出版、2016年、366頁。ISBN 978-4-331-52002-4

外部リンク[編集]