名犬ラッシー (世界名作劇場)

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世界名作劇場
通番 題名 放映期間
第21作 ロミオの青い空 1995年1月
〜1995年12月
第22作 名犬ラッシー 1996年1月
〜1996年8月
第23作 家なき子レミ 1996年9月
〜1997年3月

名犬ラッシー』(めいけんラッシー)は、1996年1月14日から同年8月18日までフジテレビ系列の『世界名作劇場』枠で放映された、日本のテレビアニメシリーズ。全26話(ただし、第26話は本放送時未放映)。

概要[編集]

原作はエリック・ナイト児童文学名犬ラッシー 家路(Lassie Come-home)』。

平均視聴率は8.9%。1996年8月で放送は打ち切られ、『世界名作劇場』枠では唯一の打ち切り作品となった。

原作ではジョンの元へ戻るべく脱走したラッシーの旅がメインだが、アニメでは上記の打ち切りの関係上、アニメオリジナル展開であるラッシーとジョンの生活が大半を占め、番組後期に予定されていたラッシーの旅はわずか2週で終了した。

本放送のED部分には、フジテレビが企画した視聴者からのビデオ投稿「我が家のラッシー大集合」の映像(視聴者が愛犬などを撮影して投稿した)が背景部分にはめ込み合成されて放送されていた。第1話から数話は明らかに番組関係者の家族と思われる映像が映っていた。日本アニメーションがフジテレビに放送用テープを納品した後に編集されていた。再放送、ビデオ・DVDソフトや、Janime(日本アニメーショングループ)が提供するインターネットテレビでの配信では、全編挿し絵に差し替えられている。

本放送の最終話(第26話)は、1996年8月25日プロ野球中継ヤクルト巨人戦神宮球場)が雨天中止の場合に限り放送する予定(いわゆる雨傘番組)であったが、晴天で野球中継を放送したため最終話は放送されなかった。第26話は野球中継になる場合を想定して後日談的な内容として制作されておりストーリーには直接関係はなく、第25話が事実上の最終話になっている(初回放送では第25話の最後に「おわり」のテロップが挿入されており第26話の次回予告も放送されていない)。翌週には、『家なき子レミ』の放送が開始された。地上波再放送時(本放送終了後に開局したさくらんぼテレビでの放送を含む)には第26話は放映され、バンダイビジュアルから発売されていたVHSビデオソフトおよびDVDのそれぞれの最終巻には、未放送となった第26話も収録されている。

1994年に、名犬ラッシーの実写映画として代表的な1943年の「Lassie Come Home」を実質的にリメイクしたアメリカ映画en:Lassie (1994 film)」(Broadway video Entertainment,L.P(アメリカ)制作、日本未公開作品、ビデオソフト・テレビ放送のみ)が制作されており、本作(世界名作劇場の名犬ラッシー)の企画段階で映画と何らかの関わりが働いたのかは不明である。

ライセンス[編集]

名犬ラッシー(LASSIE)の映像化に関する権利を1995年時点ではBroadway Video社が有していた為、エンディングクレジットの終盤で、『“LASSIE”は、米国・その他地域でBroadway Video社が所有する登録商標である』旨の英文が表示され、ビデオパッケージなどでも表記されている。1983年のNHK「子鹿物語#アニメ」と同様である。

「LASSIE」の映像化に関する権利はもともと1940年にニューヨーク市のClassic Media(クラシック・メディア)社が原作者より獲得していたが、テレビドラマ化・映画化の度に他社へ譲渡されていた。日本アニメーションが近年、子会社のJanime.comを通じてインターネットテレビで動画配信を行ったり、公式サイトへ本作の情報を掲載をする際には、『“LASSIE”はClassic Media社の登録商標である』旨の英文が注記されている。ただし、原作者の相続人がClassic Media社より提訴された著作権譲渡に関わる裁判の控訴審(控訴裁判所)で、相続人が著作権を有する判決が2008年に下されている。

ストーリー[編集]

1930年代の中頃。

イギリスヨークシャー州の小さな村、グリノール・ブリッジ村に住む9歳のジョンは、ある日村外れで1匹の仔犬を拾う。ジョンは仔犬を「ラッシー」と名付け、自分の家で飼うことにするが…。

キャスト[編集]

主役[編集]

ジョン・キャラクロー
- 日高奈留美
本作の主人公。一人っ子で両親が共働きのため、いつも寂しい思いをしていたが、ある日道端でうずくまっていたラッシーを拾い、育てることになる。9歳という年齢の割にはしっかりした性格。ウェリントン鉱から石炭が出なくなり閉山に追い込まれたが、絶対に石炭は出るようになると言うサムを信じ、彼や他の鉱夫と共に石炭が出るまで掘り続けた。
ラッシー
声 - 山崎たくみ 小犬時代- 田中真弓
コリー犬。ジョンの一番の親友。グリノールブリッジを走る川の上流にある水門の番人・グッドマンが飼っていたが、ボートに流されてグリノールブリッジの草原で弱っていたところを、ジョンに助けられる。とても優秀な犬で、学校が終わる15時10分前になると、家を出てジョンを迎えに行く。

友達[編集]

コリン・ジョーンズ
声 - 田中真弓
ジョンの親友。病弱で内気な少年だが、物知りでもある。家は村にたった1軒しかない雑貨屋で、郵便も扱う。店番をしたり、郵便配達をしたりと店の手伝いでいつも大変。
サンディ・モナハン
声 - 松倉羽鶴
ジョンの友達で、強気な性格の女の子。家が牧場を経営しているため、乳搾りも得意。外出時は大抵、自転車に乗っている。
プリシラ・ラドリング
声 - 國府田マリ子
ラドリング公爵の孫娘で、公爵が一族の中で唯一一目置く人物でもある。お嬢様だが、少々お転婆。ラッシーに興味を持ったことがきっかけでジョン達と友達になり、囚われのラッシーを檻から解放する。

ジョンの家族[編集]

サム・キャラクロー
声 - 野島昭生
ジョンの父。仕事は炭鉱の事務係。鉱夫達からの信頼は厚いが、早朝から出勤するので、ジョンと接する機会は少ない。
メリッサ・キャラクロー
声 - 吉田理保子
ジョンの母。ホッパー先生の診療所に務める看護師。村に1人しかいない看護師ということもあって、多忙な模様。

グリノール・ブリッジ村の人々[編集]

リチャード・ジョーンズ
声 - 牛山茂
コリンの父。雑貨屋の店主。
フィリップ・モナハン
声 - 丸山詠二
サンディとビリーの祖父。
リチャード・モナハン
声 - 田中亮一
サンディとビリーの父。
アニー・モナハン
声 - さとうあい
サンディとビリーの母。
ビリー・モナハン
声 - 阪口大助
サンディの兄。妹と同じく、牧場を手伝う。
ロバート・カリー
声 - 島田敏
ジョンやサンディやコリンが通う学校の担任教師。厳しいが情も持ち合わせており、生真面目で実直な性格。後にはメアリーと結婚することになる。
ホッパー先生
声 - 佐藤正治
村に1つしかない診療所の先生。趣味は魚釣りで、昼休みや休診になると大抵川にいる。
グッドマン
声 - 辻親八
グリノールブリッジ村を流れる川を上った所にある、水門を管理している老人。ラッシーの元飼い主でもある。口は悪いが、根は良い人。
メアリー
声 - 野田順子
パン屋の娘。カリー先生と結婚する。村一番の美人だが、ジョン曰く作るパンの味は並。
アイアン・コッパー
声 - 大塚明夫
村に突然やってきた、大柄で力持ちの男。その性格は体格とは正反対で、声が小さく気は優しい。
ハインズ
声 - 平野正人
ラドリング家の馬の世話係。かなり性悪。
フォレスト
声 - 津田延代
朝早くから通りを窓から見ている老婆。そのため、村の出来事は全て知っている模様。
エルロイ
声 - 山崎たくみ
新しく炭鉱の事務に配属された若者。給料の計算を間違え、サムに謝りに来る。
バーンセン
声 - 石森達幸
元汽車の運転手だが、炭鉱のやぐらの補修係に回される。酒が好物。
ヘンリー
声 - 稲葉実
ウェリントン鉱の鉱夫。サムの所へ炭鉱について相談に来ることもある。
ドーハン
声 - 山下啓介
ウェリントン鉱の所長。気が小さく、サムに相談しに来ることもあるが、炭鉱にはあまり顔を出さない。そのため、鉱夫からの信頼も薄い模様。
ハミルトン
声 - 島田敏
ウェリントン鉱の鉱夫だったが、鉱山が閉鎖の危機に瀕した時に引っ越してしまう。
ラドリング公爵
声 - 寺島幹夫
サム達が働くウェリントン鉱の持ち主で、プリシラの祖父。とても厳格な軍人でもある。終盤では、ラッシーを賭けてジョンと勝負に出る。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ[編集]

「終らない物語」
作詞 - とみたきょうこ / 作曲 - 桐生千弘 / 編曲 - 笹路正徳 / 歌 - 森岡純

エンディングテーマ[編集]

「少年の丘」
作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 桐生千弘 / 編曲 - 笹路正徳 / 歌 - 森岡純

各話リスト[編集]

話数 放送日 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 1996年
1月14日
ひとりじゃない 松井亜弥 片渕須直 片渕須直 井上鋭
2 1月21日 大さわぎの留守番 佐藤好春
3 1月28日 さよならラッシー 大城勝
4 2月4日 父さんの給料日 片渕須直
青山弘
井上鋭
5 2月11日 ごちそう求めて6マイル ワタナベシンイチ 佐藤好春
6 2月18日 嵐の中をかけぬけろ 小林孝志 大城勝
7 2月25日 マフラー泥棒を捕まえろ 三井秀樹 片渕須直 井上鋭
8 3月3日 ラッシーなんか大嫌い 松井亜弥 片渕須直
藤本次朗
佐藤好春
9 3月10日 空から来たおてんばお嬢様 大城勝
10 3月17日 はじめてのケーキ作り 三井秀樹 寺東克己 井上鋭
11 4月21日 プリシラ・最後のわがまま 松井亜弥 藤森一真 藤本次朗 佐藤好春
12 4月28日 火事をおこしたのは誰だ 寺東克己 片渕須直 大城勝
13 5月5日 サンディは牛どろぼう? 片渕須直 中西伸彰 井上鋭
14 5月12日 怪しい大男を追跡しろ! 寺東克己 大城勝
15 5月19日 アイアンの無実をはらせ! 藤本次朗 井上鋭
16 6月2日 急げ! ホッパー先生を助けろ 三井秀樹 神谷純 佐藤好春
17 6月9日 カリー先生の結婚 松井亜弥 飯島正勝 西田健一 大城勝
18 6月16日 大騒動! サーカスの象が逃げた 三井秀樹 寺東克己 藤本次朗 森中正春
19 6月23日 コリンの初恋とたからもの 松井亜弥 中西伸彰 井上鋭
20 6月30日 大変だ! 母さんが倒れた 三井秀樹 飯島正勝 藤本次朗 大城勝
21 7月7日 おばあちゃんに会いたい 松井亜弥 片渕須直 中西伸彰 井上鋭
22 7月28日 ジョンの決意・鉱山を救え! 紅優 吉田健次郎 森中正春
23 8月4日 頑張れジョン・ラッシーを守れ! 片渕須直 藤本次朗 井上鋭
24 8月11日 消息不明・ラッシーを探せ! 中西伸彰 平松禎史
25 8月18日 お帰りラッシー 紅優 片渕須直 井上鋭
森川聡子
26 (未放送) 夢に向かって走れ! 片渕須直 森中正春

3月24,31日、4月7、14日、5月26日、7月14、21日は休止。

※第26話は本放送時未放送。

ネット局[編集]

※放送日時・系列は当番組終了時(1996年8月)のもの。

放送地域 放送局 放送日時 放送系列 備考
関東広域圏 フジテレビ 日曜 19:30 - 20:00 フジテレビ系列 制作局
北海道 北海道文化放送
岩手県 岩手めんこいテレビ
宮城県 仙台放送
秋田県 秋田テレビ
福島県 福島テレビ
新潟県 新潟総合テレビ
長野県 長野放送
静岡県 テレビ静岡
富山県 富山テレビ
石川県 石川テレビ
福井県 福井テレビ
中京広域圏 東海テレビ
近畿広域圏 関西テレビ
島根県鳥取県 山陰中央テレビ
岡山県・香川県 岡山放送
広島県 テレビ新広島
愛媛県 愛媛放送 [1]
福岡県 テレビ西日本
佐賀県 サガテレビ
長崎県 テレビ長崎
熊本県 テレビ熊本
鹿児島県 鹿児島テレビ
沖縄県 沖縄テレビ
山梨県 山梨放送 水曜 16:30 - 17:00 日本テレビ系列
大分県 テレビ大分 水曜 16:00 - 16:30 フジテレビ系列
日本テレビ系列
[2]
宮崎県 テレビ宮崎 日曜 18:00 - 18:30 フジテレビ系列
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
[2]

備考[編集]

  • 同じフジテレビ系列で放送された『ヤッターマン』では、原作のパロディ「迷犬ラッキーだコロン」(第98話、1978年11月18日)が作られた。ジョンのパロディ、ペックは井上瑤が演じている。
  • 世界名作劇場の作品の中で、フィリピンイタリアでテレビ放送されていない唯一の作品。前述の通り、日本アニメーションを許可しない領域な制限があるため、放送されてから20年以上経った現在も、唯一日本国外放送の実現には至っていない。

メディア[編集]

  • 名犬ラッシー オリジナルサウンドトラック Vol.1 (BGM集)

映像ソフト化 [編集]

本編のDVDは2002年9月25日〜同年11月25日発売。全6巻で2巻ずつ同時発売。

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 現在の局名はテレビ愛媛
  2. ^ a b 本来の時間帯に当時クロスネットの日本テレビ系番組を同時ネットしていたため、時差ネット。
フジテレビ 日曜19:30の枠
前番組 番組名 次番組
名犬ラッシー