母をたずねて三千里

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母をたずねて三千里』(ははをたずねてさんぜんり)は、フジテレビ系の世界名作劇場枠で放送されたテレビアニメ。放映期間は、1976年1月4日から同年12月26日までで、全52話。原作は、エドモンド・デ・アミーチス"Cuore" (『クオーレ』)中の Maggio (5月)の挿入話 "Dagli Appennini alle Ande"アペニン山脈からアンデス山脈まで)。

世界名作劇場
通番 題名 放映期間
第1作 フランダースの犬 1975年1月
~1975年12月
第2作 母をたずねて三千里 1976年1月
~1976年12月
第3作 あらいぐまラスカル 1977年1月
~1977年12月

あらすじ・概要[編集]

1882年、イタリアジェノヴァに暮らす少年マルコ・ロッシが、アルゼンチン共和国のブエノス・アイレスに出稼ぎに行ったっきり音信不通になった母アンナ・ロッシを訪ねる(たずねる)ため、アルゼンチンへ自ら旅に出る物語である。

南米へと向かう船に乗船するまでの日常ドラマと、渡航したのちの旅行記にストーリーは大別されるが、終始主人公の行動を客観的に描写する姿勢が貫かれており、他に類を見ない記録映画風のアニメーションとなっている。

主人公(マルコ・ロッシ)は旅の途中、何度も危機に陥り、そこで出会った多くの人に助けられ(たまにマルコが助けることもある)、その優しさに触れながら成長していく。そして最終回は、途中お世話になった人々の何人かと再会を果たし、お礼を言いながらジェノヴァへの帰路に着くという流れになっており、人々の優しさと、それに対する感謝の気持ちが、物語のテーマのひとつとして貫かれている。

登場人物[編集]

ジェノバ出身またはそこで初めて登場した人物[編集]

マルコ・ロッシ
声 - 松尾佳子
本編の主人公。9歳。とても元気で働き者だが、頑固で気分屋の少年。すぐに思い詰める癖があり、悲観的に考えてしまう。自分を一人前だと認めてもらいたいが為に、ビン洗いやジーナの船会社に届いた郵便物を配送したりしてこつこつと働き、長期間アンナから手紙が来ないことにいてもたってもいられず、ついにはアルゼンチンへ行く決心をする。第2話にてピーマンが嫌いだということがわかる。それを八百屋のおばさんに窘められるシーンがある。
アンナ・ロッシ
声 - 二階堂有希子
マルコの母。アルゼンチンに渡った時点で38歳。ピエトロの借金を返す為にアルゼンチンへ出稼ぎに行くが、頼りにしていたメレッリに騙され、ジェノバと音信不通になり、結果的には病に冒されてしまう。
ピエトロ・ロッシ
声 - 川久保潔
マルコの父にして診療所の事務長。45歳。診療所を経営してはいるが、貧しい人の為に無料で診察できる診療所を作ろうとして借金をしており、生活費を稼ぐ為にアンナを出稼ぎにアルゼンチンへと送る羽目になる。
トニオ・ロッシ
声 - 曽我部和行
マルコの兄。鉄道学校機関士の見習いをしている。最終的には機関士となった。
ペッピーノ
声 - 永井一郎
人形劇の旅芸人であり、ペッピーノ一座の座長。父親と言うより、いつまでも夢を追い続けている少年のような人。コンチエッタが熱を出した時に、お祈りしかできないほど頼りなく妻に逃げられてしまった。しかし夢は大きく持っており、バイアブランカではモレッティの計らいにより劇場建設計画が打ち立てられたほど。結局実現することはなかったが、マルコの母親探しのためにひとはだ脱いで馬車を借りたり、汽車に乗れなかったマルコをその馬車でバイアブランカまで送っていったり、ジェノバでは一緒にアルゼンチンへ行こうと告げたり(このアルゼンチンへの件だけは実現しなかったが)とマルコの旅には欠かせない存在となった。
コンチェッタ・ペッピーノ
声 - 小原乃梨子
ペッピーノの長女。グラマーな美人で、人形劇の主演を務めるほか、歌やダンスも披露する。母が家出してからは母親代わりを務めている。頼りにならないペッピーノに代わってペッピーノ一座の切り盛りをしている。
フィオリーナ・ペッピーノ
声 - 信沢三恵子
ペッピーノの次女。どことなく影があり決して明るいとは言えない女の子。友達もいなかったが、マルコと知り合ってからは少しずつ明るさを取り戻し、アルゼンチンでは逆にマルコを励ます立場へ変わる。一座では当初劇に合わせてシンバルを鳴らしたり、客からお金を集めることしかしていなかったが、後半では人形劇に出演するようになった。
ジュリエッタ・ペッピーノ
声 - 千々松幸子
ペッピーノの三女。まだ幼く、言葉もろくに喋れない。とてもかわいく、動かなければ人形と間違えてしまうほどである。アメデオをとても気に入っている。
カタリナ
声 - 麻生美代子
マルコの家の隣に住むおばさん。アンナがアルゼンチンに行ってからはマルコの母親代わり。
ルキーノ
声 - 細井重之
カタリナの旦那。職を転々としているが、最後に瓦を作る下働きの職を決めたところでは懸命に働いている模様。
カルロ
声 - 辻村真人
第1話にてピエトロ一家がアペニン峠に行く際、馬を貸した人物。またロッシ家が引っ越しをする際にも手伝いをしている。
ヤコボ
声 - 槐柳二
マルコの家の屋根裏に住んでいるおじいさん。仕事もなく一日外を眺めて暮しているが、人柄は良い。
ジーナ・クリスティーニ
声 - 坪井章子
船会社で郵便物の集配の仕事をしているおばさん。定期船の一等航海士として勤めていた夫がいたが、その夫が31歳の時に遭難死している。いつもマルコを心配しており、マルコの為に仕事を探してくれる。
ジョルジョ
ジーナがアルゼンチンで暴動が起きているかもしれないという噂を耳にした際、ジーナの船会社に入ってきた人物でマルコにアルゼンチンでストライキが起こっていると伝えた人物。
ベルラ
声 - 友部光子
6人の子供を持つ母親。マルコにお遣いを頼んだりしたこともあった。
フェルディナンド
声 - 松岡文雄
ベルラの主人。エンディングにてビルティナントと誤植されていたが、正しくはフェルディナンドである。
ニーナ
声 - 牛崎敬子
ベルラとフェルディナンドの5番目の子供で、いつもベルラのすぐ後ろを横取りし歩き出す。
エミリオ
声 - 北川智絵→駒村クリ子
マルコの兄貴分。学年はマルコと同じだが3つ年上。学校にも行かず生活費を稼ぐ為、働いている。マルコにビン洗いの仕事を紹介したり、アルゼンチンへの旅費を稼ぐため一緒にアイスクリームを売ったり、レナートにだまし取られたお金を奪い返したりしてくれた。
ベルナルド
声 - 千々松幸子
エミリオの弟。ルイジやドメニコから兄のことについていじめを受けているが、マルコに助けられる。
ドメニコ
声 - 白川澄子
ベルナルドをいじめていた生徒の1人でマルコの隣の席に座っている男の子。ベルナルドを助けたマルコに忠告をする。根は悪い奴ではない模様。
ルイジ
声 - 野沢雅子
ベルナルドをいじめていた上級生。ベルナルドを助けたマルコを執拗に追いかけ、最終的に追い詰めるが、マルコが腕に噛みついてその場を去った。
ルチア
声 - 松金よね子
マルコが通っていた学校にいる女の子。お金持ちで庭付き一戸立てに暮らしており、庭にはプールまで付いている贅沢振り。マルコに恋心を抱いているように見える。
ジロッティー
声 - 塩見竜介
ビン屋の主人。マルコの働きぶりに感心して子供のマルコを雇うが、ビン洗いの機械が工場に導入された為、仕事を失ってしまう。
ロンバルディーニ
声 - 上田敏也
ピエトロの経営する診療所で働いている医者。病人からお金も取らずに診察するピエトロの方針に愛想をつかしているが、医術の心だけは忘れていない。風邪(肺炎という説あり)になったペッピーノやコンチェッタを治療している。
サンドロ・ゴッビ
声 - 家弓家正
ピエトロ・ロッシの親友。ドイツ帰りの医者。第9話にてファビオが連れてきたルクレチアの母親を、当時悪魔の業と呼ばれていた輸血という手段を使って助ける。輸血者はピエトロ・ロッシ。
レナート
声 - 納谷六朗
エミリオの知り合いだが、かなりいかがわしい。マルコに20リラでアルゼンチンに行かせてやると話を持ちかけ、その金を着服しようとしていたが、エミリオにあっさり見破られ、結局は金を返す羽目になる。
フォスティーニ
本編未登場。ジーナから配達を頼まれた4通の手紙で最初に届けた人物。その手紙はインドからの物であることが作中でわかる。手紙を渡した人物は本人ではなく執事の模様。
マルケザーニ
本編未登場。ジーナから配達を頼まれた4通の手紙で2番目に届けた人物。手紙を受け取ったシーンはなく、サインをもらったシーンもない(マルコが配達から帰ってきてジーナが確認した時はサインがあった)。
コルベット
ジーナから配達を頼まれた4通の手紙で3番目に届けた人。本人は登場しているものの、マルコがサインをもらっているシーンはない(このサインについてもジーナが確認した時にはあった)。
モンタルド
声 - 山田俊司
ジーナから配達を頼まれた4通の手紙で最後に届けた人。本人は登場しているものの、サインをもらっているシーンはない。マルコに執拗に昼食を勧めるが、マルコは断っている(父や兄が海辺で待っていたため)。
ベラッティ
ピエトロにお金を貸している人。お金の返済を執拗に迫る。
モレーニ
本編未登場。ピエトロと診療所へのお金の工面について話し合いの場がもたれていたようだが、結局モレーニからお断りの電話が入り、彼からの融資を受けることは出来なかった。その後、ピエトロはモレーニと何としても会う必要があるという台詞があるが、実際に会えたかどうかは不明。
マルディ
ピエトロの診療所に勤めている医師。一度きりの登場のみ。
セベリーノ
マルコとトニオが勧めるピッツァの店の店主。本編未登場。
ロレンツォ
本編未登場。アルゼンチンへと渡ったが大損をし、結局ジェノバに戻ってきた。
ファビオ
顔が真っ青な患者をピエトロの診療所に運んできた男。
ルクレチア
その患者の子供。
ベッティーノ
ベルラが第3話、第15話にて声をかけているが、本人は登場していない。
ルチアーノ
エミリオの親戚で船会社の小間使い。

フォルゴーレ号で出会った乗員[編集]

ロッキー
声 - 野島昭生
マルコと最初に知り合ったフォルゴーレ号の船員。ブラジル人であり、世界中の海を航海している。
レオナルド
声 - 神山卓三
フォルゴーレ号のコック長。マルコのアルゼンチン行きの熱心さに心動かされ、料理人としてマルコの乗船を認める。
チェーザレ
声 - 西川幾雄
レオナルドと同じくコックのようだが、調理をしている様子は描かれていなかった。ジャガイモの皮むきなどをしていたようだが、赤道祭りにて変装で優勝した経験がある。マルコが登場したときも赤道祭りで母親のアンナに変装を遂げ、マルコの心を掻き乱すことになる。
ジャコモ
声 - 島田彰
マルコに難癖を付けて食事を抜かされそうになったフォルゴーレ号の船員。
モレーニ
声 - 三田松五郎
フォルゴーレ号の事務長。かなり口うるさく、規則に厳しい。
船長(フォルゴーレ号)
声 - 村越伊知郎
フォルゴーレ号の船長。マルコの乗員をレオナルドに託したりとかなり機転が利く模様。

移民船での出会った乗員[編集]

フェデリコ
声 - 峰恵研
移民船の中でマルコと知り合ったおじいさん。アルゼンチンのロサリオに移住しようと移民船に乗り込む。後にロサリオで再びマルコと出会う事になる。
レナータ
声 - 二階堂有希子
ジョバンニの妻で、移民船にてフェデリコと共に出会う。ニーノという一人息子がいる。
ニーノ
声 - 千々松幸子
ジョバンニとレナータの間に産まれた子供。推定2歳~3歳くらい。アメデオを気に入っており、その姿を見てマルコがニーノをジュリエッタとかぶらせるシーンがある。
船長(移民船)
声 - 杉田俊也
移民船が大あらしに遭った際、乗客が一丸となって歌を歌った声を聞いて、船員に的確な指示を与えた。

ブエノスアイレスでの登場人物[編集]

シプリアーナ
声 - 池田昌子
サンタマリア教会の慈善病院で看護婦をしているシスター。マルコの身の上を知って同情し、力になる。第22話の時点では名前が出ていないため、エンディングでは「看護婦」としてスタッフロールに記載されている。第38話の字幕にてシプリアーと表示されているが、エンディングのスタッフロールにはシプリアーと記載されている。
クリストバル・ロハス
ロハス夫人
声 - 京田尚子
アンナ・ロッシがアルゼンチンへ着いて最初に奉公したとされる屋敷の主。アンナのことを悪く言っている模様。
ロシータ
声 - 吉田理保子
マルコがロハス宅に尋ねた時にいたお手伝いさん。マルコに食事を与えたりと世話を焼いていたが、口うるさいロハスのところが嫌になったのか、次にマルコが尋ねた時には辞めていた。
ナターリア
声 - 大方斐紗子
マルコが2度目にロハス宅に尋ねた時にいたお手伝いさん。ロハスのことをあまり気に入っていない様子。
アンナ・マリーニ
声 - 京千英子
マルコ曰く「もう1人のお母さん」。マルコを本当の息子と勘違いするが、その勘違いのお蔭か安らかに息を引き取る。
マルチェッロ・マリーニ
写真にて登場。慈善病院に入院しているアンナの一人息子で、2歳の時に移民船が嵐に遭い、亡くなったとされている。
アメリア・セバーリョス
声 - 松島みのり
マルコが再びブエノスアイレスを訪れた際、最初に立ち寄った家にいた娘。マルコはラモン・メキーネスの娘イサベルと勘違いする。
セバーリョス夫人
声 - 杉田郁子
アメリアの母。

ボーカの町での登場人物[編集]

フォスコ
声 - 勝田久
ジェノバ料理の店「トラットリア・リグリア」の店長。ジェノバからアンナを訪ねてはるばる一人でブエノスアイレスまでやって来たマルコに感心し、あれこれマルコの世話を焼く。
トラットリア・リグリアのリグリアというのはイタリアの州の名前でその州の中にジェノバがある。トラットリアはイタリア語で庶民的な定食屋と訳される。
ルイザ
声 - 香椎くに子
フォスコの妻。マルコのことを我が子のように案じている。
ファドバーニ
声 - 加藤精三
ブエノスアイレスで荷揚げの仕事を一手に引き受けているイタリア人の金持ち。マルコがメレッリにだまされていた事を知り、同情しロサリオまでの船を手配してくれる。
バルトロメオ
声 - 岡田道郎
ファドバーニに雇われている執事。

バイアブランカへの道中での登場人物[編集]

クリストバル・バルボーサ
牧童300人を抱えている大牧場の経営者。ペッピーノ一座を招待した際、ペッピーノの話に夢中になる。
サルバドール・バルボーサ
声 - 桑原たけし
300人の牧童を雇っている大牧場の経営者の息子。昔イタリアに行っていたこともありペッピーノと話が合い、ペッピーノ一座を牧場に招待する。
グレゴリオ
バルボーサが呼んだ牧童でペッピーノが泊まる宿を案内した人物。
サラ
グレゴリオの妻。ペッピーノ一座の芝居を見て難癖をつける。
ドン・カルロス
声 - 宮内幸平
ガウチョの老人。馬車も壊れ、寒さで凍え死にそうになっていたペッピーノ一座を助け、馬車も修理し、しかもオルデガとの喧嘩も助けた命の恩人。ギターの名手。
オルテガ
声 - 清川元夢
嫌がるコンチェッタと無理やり踊ろうとしたガウチョ。終いにはコンチェッタを人質に取るが、カルロスの助太刀により敢えなく退散。
シチリオ・シルバーニ
バイアブランカからブエノスアイレスへ戻る途中、バイアブランカ近郊で出会った8人家族の頭。マルコに困った時はモレッティを尋ねるよう助言をした人物でもある。
ルイザ・シルバーニ
シチリオの妻。双子を続けて3回も出産。よって8人家族となった。
アントニオ・シルバーニ、ロベルト・シルバーニ
ルイザが最初に産んだ双子の男の子。
ソフィア・シルバーニ、エレーナ・シルバーニ
ルイザが2番目に産んだ双子の女の子。
マリオ・シルバーニ、ブルーノ・シルバーニ
ルイザが3番目に産んだ双子の男の子。アメデオを見て喜ぶ。

バイアブランカでの登場人物[編集]

フランシスコ・メレッリ
声 - 梶哲也
アルゼンチンに出稼ぎに行ったアンナが唯一頼りにしていたいとこ。しかし事業に失敗しアンナの仕送りも着服するようになり、アンナの手紙もジェノバへ届かないよう根回しした張本人。バイアブランカではスペイン人のマルセル・エステロンと名乗り、正体を隠していたが、アンナとジェノバの音信が途絶えたことにひどく責任を感じていたのか、マルコにブエノスアイレスまでの切符を渡す。ペッピーノに自分の正体を明かす(もっともペッピーノはそれ以前から疑っていた)が、事情を知ったペッピーノは彼を殴ってしまう。
ペペ
メレッリがマルコを連れて入った店のマスター。
ルシーア
宿屋を営むおかみ。ペッピーノ一座に3日分の宿代を先払いさせたが、以前泊まっていた客が宿代を踏み倒したらしく、ペッピーノ一座は仕方なく3日分の宿代を稼ぐ羽目になった。
ドメニコ・ノーツェ
声 - 増岡弘
バイアブランカでイタリア人に仕事を紹介してまわる情報屋。マルコには仕事を紹介しなかったが、アンナがバイアブランカにいない事をマルコに教えたり、エステロンの正体がメレッリだということを見抜くなど、鋭い洞察力の持ち主。
アレクサンドロ・モレッティ
バイアブランカの議員でイタリア人の事なら知らない事はないと言われているが、マルコの探すメレッリだけは探せなかった。

ロサリオへの道中の登場人物[編集]

アレクサンドル・ジョバンニ
声 - 渡部猛
マルコがブエノスアイレスからロサリオまで船で川を上った時のアンドレアドーリア号の船長。ジェノバっ子らしく、マルコが同じジェノバっ子だと知ると掌を返したかのごとく親切になる。
ルクレチア
本編未登場。ジョバンニ船長の意中の女性であるが、告白までには至っていない様子。
マリオ
声 - 富山敬
アンドレアドーリア号の船員。船長と同じくジェノバっ子だが、彼とはいつも殴り合いの喧嘩ばかりしている。カナヅチである。イサベリータという恋人がロサリオの近くのサンニコラスという町に住んでいる模様。
イサベリータ
本編未登場。マリオの恋人。マルコが船に乗った際、ロサリオへ急ぐマルコにアンドレア船長の計らいによって途中よるはずのサンニコラスの港へ寄らなかったため、イサベリータとマリオは会えなかった。

ロサリオでの登場人物[編集]

ホルヘ
ロサリオのある鍛冶屋の息子。
ジョバンニ
声 - 田中康郎
フェデリコの息子。ロサリオの町で路頭に迷っているマルコを助け、イタリアの星にてマルコがコルドバに行く手助けをしてくれる。
マリエッタ
本編未登場。フェデリコの娘。フェデリコにはジョバンニとマリエッタの二人の子供がいるがどちらが先に生まれているのかという解説はない。
ガルローネ
本編未登場。フェデリコの孫でマリエッタの子供。
バリエントス
本編未登場。ファドバーニから紹介を受けたが本人は不在だった。執事(声 - 北山年夫)が代わりに応対するが、マルコを冷たくあしらい、さらには「差別的な発言」でマルコをいたく傷つけた。

コルドバへの道中の登場人物[編集]

マグダレーナ
声 - 花形恵子
カニャーダ・デ・ゴメースという駅から乗ってきた3人の子供の母親。作中で名前が出てくるシーンはないが、その回のスタッフロールで紹介されている。
ナルシソ
声 - 菅谷政子
マグダレーナとともにいた3兄弟の長男。マルコがジェノバから来たと知るとコロンブスの話をする(コロンブスがジェノバ生まれのため)。カニャーダ・デ・ゴメースという地名は、現在では地図上に存在しない模様。
ペドロ
声 - 桂玲子
3兄弟の次男。スタッフロールで声優の名前が桂子と表記されている。
フェルナンド
3兄弟の三男。

コルドバでの登場人物[編集]

サンイシドロ地区での登場人物[編集]

マリア
コルドバのある家の小さな娘。
パブロ・ガルシア
声 - 東美江
コルドバの貧しい家で暮しているインディオの少年。自分のことを馬鹿にされていると勘違いし、初対面のマルコにいきなりごみ箱から拾った肉を投げつけたりなど気性は荒いが、優しい心の持ち主。寝所のないマルコを家に呼んで一緒に住まわせてくれる。妹のためにトゥクマンまでの汽車賃を遣ってしまったマルコに対し、貨車にタダ乗りするよう勧め、自分が囮となって駅員に手酷く殴られることでマルコを助ける。
フアナ・ガルシア
声 - 横沢啓子
パブロの妹。まだ幼くて体が弱く病気がちである。チキティータという人形を大事に持っている。パブロとマルコの帰りを待っていたせいで雨に打たれ肺炎にかかるが、マルコがビクトル・メキーネスからもらったお金をフアナのために使ったおかげで助かる。その治療に使った薬の名前が毒薬の一種である「ストリキニーネ」となっていたが、地方局などの一部再放送で放送終了後に「本編に登場する『ストリキニーネ』は『キニーネ』の誤りです」というテロップが出されたことがある。
ホセ
本編未登場 パブロに馬を貸した人物。
チキティータ
フアナが大切に持っている人形。とうもろこしを食べた後の芯の部分に目と口を書いている。なぜフアナがこれを大切に持っているのかについては作中で語られていない。当初マルコは人形と気付かずに放り投げてしまう。チキティータとはスペイン語で「お嬢ちゃん、小さな女の子」という意味である。
ホルヘ
声 - 杉田俊也
パブロの祖父。少々惚けている模様。

コルドバの他の地区での登場人物[編集]

ビクトル・メキーネス(Victor Mequinez)
声 - 岡部政明
ラモンのいとこ。コルドバ郊外で建築技師をしている。母親を訪ねて遥々イタリアからやって来たマルコに感心し、ツクマンまでの汽車賃を貸してくれる。
テレーサ
本編未登場。

トゥクマンへの道中の登場人物[編集]

頭領
声 - 加藤精三
牛車隊の統領。さまよっていたマルコを助け、トゥクマンへの途中まで彼を一緒に送ることになる。頭領たちが目指していた町はサンチアゴデルエステロである。
アンドロレス
声 - 寺島幹夫
牛車隊の一人で、積み荷と一緒にマルコを運ぶ。部下にマヌエルがいる。
フェルナンデス
声 - 宮田光
牛車隊の一人。
マヌエル
声 - 古谷徹
牛車隊でマルコが一緒に旅をした時の世話役。最初はマルコの世話を押しつけられた事を嫌がっていたが、病気の彼を見ているうちに進んで世話をするようになる。
ミゲル
声 - 中尾隆聖
牛車隊の一人。アメデオを鞭で遊んだため、マルコを怒らせてしまう。マルコの世話をするマヌエルを馬鹿にしていた。嫌味な性格だが、マルコと別れる際に食料を渡すなど陰湿というわけではない。
ホルヘス
本編未登場。第49話にて男が話している台詞の中で「心配ないさ、ホルヘスの旦那が面倒みてくれる」と出てくるが、面倒を見るのはマルコのことではなく、その男の前にいる子供に言っている模様。
エルナルド
声 - 加地健太郎
雪の中行き倒れになったマルコとアメデオを救った人物。トゥクマンまでの距離を教えたり、マルコの足の化膿を手早く治したりと、ある意味ではマルコの旅の中ではかなり貢献している人物。
アンヘル
声 - 倉石一旺
アメデオを見た祖父がトゥクマンまで乗せていくように指示した模様。そのおかげでマルコはトゥクマンまで歩かずに馬車に乗せてもらっている。途中サトウキビ畑でアメデオとマルコに無断でサトウキビを切り渡している。

トゥクマンでの登場人物[編集]

ラモン・メキーネス
声 - 木下秀雄
アンナを雇っている農業技師。アンナが病にかかったことに関して責任を感じている。
イサベル・メキーネス
本編未登場。マルコがブエノスアイレスで訪ねた家がセバーリョス邸と知らず、マルコはアメリアをラモンの娘、イサベルと勘違いする。
クリスチーナ・メキーネス
声 - 武藤礼子
ラモン・メキーネスの妻。アンナを一身になって看病する。
ハイメ
声 - 千々松幸子
ラモン・メキーネスのところで働くお手伝い。
ロドリゲス
声 - 吉沢久嘉
アンナを手術した医者。手術が成功したのは自分の為ではなくマルコの為だと言って、手術の費用を受け取ろうとしなかった。

動物[編集]

アメデオ
トニオの飼っていたサル。トニオが働きに出たのでマルコが世話をすることになり、マルコと共にアルゼンチンに行く。「アメディオ」と誤表記されることが多い。
アニメオリジナルのキャラクター。
2008年1月27日にテレビ朝日の『大胆MAP 好評企画人気アニメキャラの声やってる人の素顔全部見せます!ベスト20』に出演した、マルコ役の松尾佳子が「アメデオの声は“発泡スチロールをこすり合わせた音”って聞いたよ」と発言(この番組でも「アメデオ」ではなく「アメディオ」と誤表記されていた)。
日本アニメーション製作のショートアニメ『超ゼンマイロボ パトラッシュ』第5話ではこれを模した猿型ロボット「アメデオ」が登場している。
ばあさま
牛車隊の統領から貰った年老いたロバ。20年以上生きていると言われたがマルコとの旅の途中、寿命で死んでしまう。

ナレーター[編集]

声 - 坪井章子

人形劇に登場する人物について[編集]

アントニオ
ペッピーノ一座が最も多く行っていた人形劇に登場する人物。最後には恋人ルクレチアと幸せになるストーリーのようだ。どうやら生活が貧しいらしくルクレチアはアントニオとバルトロメオを天秤にかけていたようで、ルクレチアがバルトロメオを見てバルトロメオにかけて行ったのは、バルトロメオが国王でお金持ちだったから。アントニオと剣戟し、アントニオは敗れるものの、最後はルクレチアによりバルトロメオが持っていたお金が入っている袋をバルトロメオの後頭部に打ちつけ気絶させたお蔭で、アントニオはお金持ちになり、ルクレチアと結ばれた。
ルクレチア
アントニオの恋人、バルトロメオにも惚れているようだがお金もちという部分だけらしい。
バルトロメオ
どっかの国の国王。アントニオとの剣戟シーンはかなり楽しめる内容となっている。
マルコ・ロッシ
バルボーサ牧場のみで公開した人形劇。母親を捜して旅するマルコをそのまま物語にしている。最後はさらわれた母親をマルコが救うがどこからか飛んできたヤリが母親アンナの背中に突き刺さって亡くなるというショッキングな内容だったため、フィオリーナとコンチェッタが二度とこの芝居はやらないと言い出したくらいだった。
アンナ・ロッシ
人形劇で登場し、マルコと再会するがペッピーノの策略により殺されてしまうという何ともいいようのない悔しさが残った形となった。フィオリーナがいくら人形劇であっても再会という喜びで終わらせたかったと語っており、二度とこの人形劇はやらなかったようだ。
クリストバル・バルボーサ
人形劇の中では、蛮族にさらわれたマルコの母アンナを救うための手伝いをしている。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ[編集]

「草原のマルコ」
作詞 - 深沢一夫 / 作曲・編曲 - 坂田晃一 / 歌 - 大杉久美子

エンディングテーマ[編集]

「かあさんおはよう」
作詞 - 高畑勲 / 作曲 - 坂田晃一 / 編曲 - 小六禮次郎 / 歌 - 大杉久美子

各話リスト[編集]

話数 放送日 サブタイトル 絵コンテ 演出 作画
1 1976年
1月4日
いかないでおかあさん 高畑勲
2 1月11日 ジェノバの少年マルコ 小田部羊一 宮崎駿
3 1月18日 日曜日の港町 富野喜幸 高畑勲
4 1月25日 おとうさんなんか大きらい 高畑勲
5 2月1日 なかよしエミリオ
6 2月8日 マルコの月給日 富野喜幸 高畑勲 羽根章悦 岡田俊靖 坂井俊一
7 2月15日 屋根の上の小さな海 高畑勲
8 2月22日 ゆかいなペッピーノ一座 富野喜幸 高畑勲
9 2月29日 ごめんなさいおとうさん 奥田誠治
10 3月7日 かあさんのブエノスアイレス 富野喜幸
11 3月14日 おかあさんの手紙 奥田誠治
12 3月21日 ひこう船のとぶ日 富野喜幸
13 3月28日 さよならフィオリーナ 黒田昌郎
14 4月4日 マルコの決意 富野喜幸
15 4月11日 すすめフォルゴーレ号 奥田誠治
16 4月18日 ちいさなコック長 黒田昌郎
17 4月25日 赤道まつり 富野喜幸
18 5月2日 リオの移民船 奥田誠治
19 5月9日 かがやく南十字星 黒田昌郎
20 5月16日 おおあらしの夜 富野喜幸
21 5月23日 ラプラタ川は銀の川 奥田誠治
22 5月30日 かあさんのいる街 黒田昌郎
23 6月6日 もうひとりのおかあさん 富野喜幸
24 6月13日 待っててくれたフィオリーナ 奥田誠治
25 6月20日 ペッピーノ一座大あたり 黒田昌郎
26 6月27日 草原へ 富野喜幸
27 7月4日 フィオリーナの涙 奥田誠治
28 7月11日 バルボーサ大牧場 黒田昌郎
29 7月18日 雪がふる 富野喜幸
30 7月25日 老ガウチョ カルロス 奥田誠治
31 8月1日 ながい夜 富野喜幸
32 8月8日 さようならといえたら 奥田誠治
33 8月15日 かあさんがいない 富野喜幸
34 8月22日 ジェノバに帰りたい 奥田誠治
35 8月29日 おかあさんのなつかしい文字 黒田昌郎
36 9月5日 さようならバイアブランカ 富野喜幸
37 9月12日 はてしない旅へ 奥田誠治
38 9月19日 かあさんだってつらいのに
39 9月26日 ばら色のよあけロサリオ 富野喜幸
40 10月3日 かがやくイタリアの星一つ
41 10月10日 かあさんと帰れたら… 奥田誠治
42 10月17日 新しい友だちパブロ 富野喜幸
43 10月24日 この街のどこかに 奥田誠治
44 10月31日 フアナをたすけたい 富野喜幸
45 11月7日 はるかな北へ 奥田誠治
46 11月14日 牛車の旅 富野喜幸
47 11月21日 あの山の麓にかあさんが 奥田誠治
48 11月28日 ロバよ死なないで 富野喜幸
49 12月5日 かあさんが呼んでいる 奥田誠治
50 12月12日 走れマルコ! 富野喜幸
51 12月19日 とうとうかあさんに 奥田誠治
52 12月26日 かあさんとジェノバへ 富野喜幸

第42話の新しい友達パブロは、その前の第41話ナレーション中においては「インディオの少年」というタイトルで表記されていた。

関連CD[編集]

備考[編集]

  • 基本的には原作に添ってはいるが、もともとが、「クオーレ」という1つの小説の中の短編的な作品(エンリコが書き取りをする課題の中のストーリー)であるため、1年の長きに渡って放映するには圧倒的に量が不足していた。そのために日常生活を細かく描いたり、ペッピーノ一座などの原作にはない多くのキャラクターを登場させたり、クオーレの他の短編のエピソードやバイアブランカまでの旅を付け足すなど、話を大幅に膨らませている。マルコの家庭の背景やペッピーノ一座などの設定は、脚本家の深沢一夫によるものらしい(ペッピーノ一座の話は、人形劇団・人形座時代の深沢の経験を生かしたものである)。
  • 原作の中で、なぜマルコの母親がアルゼンチンまで出稼ぎに行く事になり、なぜマルコが一人で母親を探しにアルゼンチンまで行く事になったかという理由が書かれておらず、アニメを製作する際にこれらの設定を考えるのに苦労した。最終的に父親は貧しい人の為に無料で診察できる診療所を作ろうとして借金をしているため、借金の返済および生活費を稼ぐため、母親がアルゼンチンに出稼ぎに行く事になり、その後連絡が途絶えた母親を捜しに行きたくても、父親は診療所を閉鎖する訳にもいかず、また兄も鉄道学校で機関士の見習いをしているので、学校を休む訳にはいかず、その結果マルコがアルゼンチンに行くという設定となった。
  • なお1981年に放送された「クオーレ」のアニメ版『愛の学校クオレ物語』でも、2話に渡って映像化されている。本話のマルコの声優も松尾佳子が演じている。
  • 「アペニン山脈からアンデス山脈まで」という原題を思い浮かべて現地取材したスタッフは、全くアンデス山脈が見えないことに気づいたそうで、これが主題歌の「山もなく谷もなく、何も見えはしない」という詞になったと伝えられる。
  • オープニングテーマの「草原のマルコ」では南米の民族楽器であるチャランゴケーナが使用され、独特の雰囲気をかもし出している。
  • 当初、オープニング映像には歌詞などの字幕が付いていなかったが、視聴者から歌詞の字幕を入れて欲しいとの要望が多かった為に2クール目より歌詞などのテロップが挿入された。他にスタッフなどのデータも異なる。現在の再放送やDVD等では全話、後期のオープニング映像に挿し変わっており初期の歌詞字幕無しオープニング映像は未ソフト化である。

映画版(1980年)[編集]

1980年7月19日に、映像を編集したものが劇場版として公開されている。キャストはテレビ版と同じ。興行としては不振であった為に劇場公開一週間で終了した。VHSソフト、レーザーディスクで発売されたがDVD化されていない。

  • 構成監督:岡安肇(編集監督である。)

MARCO 母をたずねて三千里[編集]

MARCO 母をたずねて三千里
監督 楠葉宏三
脚本 深沢一夫
製作 幸甫、真藤豊、本橋寿一
出演者 樋口智恵子
音楽 岩代太郎
主題歌 シーナ・イーストン「Carry a Dream」
製作会社 MARCO PROJECT(日本アニメーション
配給 松竹
公開 日本の旗 1999年4月3日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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1997年の「Dog of Flanders~フランダースの犬」に続く「世界名作劇場のリメイク&劇場映画版」として、1999年4月に松竹系で公開された。監督は楠葉宏三

本作の特色として、冒頭に父の診療所を継いだ40歳のマルコが登場し、自身が長い道のりを辿った幼き9歳の頃を回想する形でストーリーが展開される形態となっている。主人公自身の回想で展開される形態は連続テレビ小説など実写ではよく見られるが、世界名作劇場としては異色のパターンである。また、背景の一部描写に3DCGを組み合わせて使用している。

日本俳優連合との二次使用料をめぐる訴訟騒動で組合側から声優のキャスティング協力が得られず、ネルケプランニングがキャスティングに携わり、選定に苦労することになった。このため、キャストは1976年のテレビ版とは異なる。

制作当初は120分の映像を用意していたが、上映の都合により急遽90分に短縮され制作状況が悪化。内容に余裕がなくなってしまった。
エンドロールでは動画で母と共にアルゼンチンから汽車と船を乗り継いで郷里のジェノバに帰り、家族やコンチェッタ達と対面するシーンが細かく描かれ、その後壮年期のマルコが母の写真を眺めるシーンへ遷る構成となっている。

作品としてはマルコの母捜しの部分が要領よく纏められていたものの、配給収入が芳しくなく、共同製作者である松竹の深刻な経営不振もあり、1996年のBLACK JACK(手塚プロダクション製作)から行われた松竹での旧作アニメのリメイク版企画は本作で打ち切られた。

キャスト
スタッフ


映像ソフト化[編集]

  • 本編のDVDは1999年3月25日~同年6月25日発売。全13巻。

メディア[編集]

  • MARCO オリジナル・サウンドトラック
  • 母をたずねて三千里 (歌とBGM)
  • 世界名作劇場 メモリアル音楽館 母をたずねて三千里

関連項目[編集]

外部リンク[編集]