ポリアンナ症候群

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ポリアンナ症候群(ポリアンナしょうこうぐん、: Pollyanna syndrome)は、心的疾患のひとつ。ポリアンナイズム(Pollyannaism)とも。現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表すもの。

概要[編集]

1913年エレナ・ホグマン・ポーターが書いたベストセラー小説『少女パレアナ(Pollyanna)』および『パレアナの青春(Pollyanna Grows Up)』(テレビアニメ愛少女ポリアンナ物語」でも知られる)の主人公ポリアンナに由来して命名された。

一般的には、

  • 「直面した問題の中に含まれる(微細な)良い部分だけを見て自己満足し、問題の解決にいたらないこと」
  • 「常に現状より悪い状況を想定して、そうなっていないことに満足し、上を見ようとしないこと」

などを指す。

しかし由来となったポリアンナ自身は自己満足や現実逃避のために良かった探しをしているわけではない。

愛少女ポリアンナ物語」では、原作では割愛された部分を追加ストーリーとして加えることによって、ポリアンナの「良かった探し(Glad Game)」が単なる現実逃避や現実の矮小化ではないことを説明している。

具体的には、ポリアンナが父の死という絶望的な状況にうちのめされたまま無為に過ごすのではなく、身の回りで自分に優しくしてくれる人達の存在に気づき、そのことを喜ぶ(存在していることに感謝する)などの描写を追加することで、「良かった探し(Glad Game)」が自らに起こった絶望的な状況を受け入れつつも生きるための勇気を出すためのものであることを強調している。

また、作中でポリアンナとの会話は薬よりもよく効くとされるが、それは「良かった探し」がアドラー心理学でよく言われる「勇気づけ」に近く、相手の生きようとする意思を引き出しているからであると思われる。

たとえば寝たきりのスノウ夫人に対し、ポリアンナは病気の事実から気をそらそうとするのではなく、一緒に病気と闘う娘ミリーの存在を気付かせることにより、スノウ夫人の生きようとする力を引き出している。

このように、「ポリアンナ症候群」とは実際のポリアンナの「良かった探し」とは異なり、現実逃避のために行う楽天主義(アドラー心理学で言えば実際には悲観主義であり、問題解決を志向する楽観主義とは異なる)を指す内容である。

関連項目[編集]