京王線

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京王線(けいおうせん)は京王電鉄の鉄道路線である。概ね4つの定義があり、京王電鉄はいずれの定義も使用する。

  1. 新宿駅 - 京王八王子駅間の京王電鉄の鉄道路線
    正式な「京王線」。線増扱いの「京王新線」を含む。
  2. 1から「京王新線」を除く路線[1]
    「京王線新宿駅」
  3. 京王電鉄が経営する鉄道路線の内、井の頭線を除く各線(軌間1372mm)。
    新宿駅 - 京王八王子駅間および相模原線競馬場線動物園線高尾線
  4. 京王電鉄が経営する鉄道路線。3に井の頭線(軌間1067mm、旧・帝都電鉄)を含めた同社鉄道全線。

本項では2を詳述する。


京王電鉄 京王線
8000系
8000系
路線総延長37.9 km
軌間1372 mm
電圧1500 V 架空電車線方式直流
最高速度110 km/h
tKHSTa
本八幡駅
LUECKE
都営:新宿線
市電11、12系統
uexSTRrg uexSTRq
新宿三丁目停留所
uexSTR
-0.6 京王新宿駅 1927-45
uexABZlg
新宿追分駅 1915-27
uexSTRrf uexSTR
tSTR uexSTR
東京地下鉄:丸ノ内線
tSTR
停車場前駅 -1925
tKRZ
tKRZ uxmKRZo
JR東:山手線中央線
tKRZ uxmKRZo
小田急:小田原線
tSTR
省線新宿駅前駅 1925-45
tSTR
etKRZ uexABZlg
(旧)新宿駅 1945-63
tSTR
tKRZt uxmKRZt tSTRlg
0.0 新宿駅 1963-
tSTRrf
tSTR uexBHF tSTR
0.6 葵橋駅 -1925
tKRZt uxmKRZt tKRZt
都営:大江戸線
新線新宿駅
tSTR uexSTR tSTR
京王線
tSTR uexSTR
現行線
tSTR
tSTR
旧線
uexSTR tSTR
京王新線
tSTR
1.0 新町駅 -1945
tSTR
tSTR exBHF tSTR
1.4 天神橋駅 -1939
tBHF exSTR tSTR
1.7 初台駅 1978-
tSTR exBHF tSTR
1.8 西参道駅 -1945
tSTR exBHF etBHF
2.0 (旧)初台駅 -1978
tSTR exBHF tSTR
2.1 幡代小学校前駅 -1914?
tSTR exBHF tSTR
2.4 幡代駅 -1945
tSTR
tSTR tÜWo+l
tSTR tSTR exBHF
(旧)幡ヶ谷駅 -1978
tBHF tSTR exSTR
2.7 幡ヶ谷駅 1978-
TUNNELe TUNNELe exSTR
STRlf ABZdlg exSTRrf
BHF
3.6 笹塚駅
BHF
4.4 代田橋駅
5.2 明大前駅
STRrg
KRZo STRrf
井の頭線
6.1 下高井戸駅
STR
東急:世田谷線
BHF
7.0 桜上水駅
BHF
7.8 上北沢駅
BHF
8.4 八幡山駅
BHF
9.1 芦花公園駅
BHF
9.9 千歳烏山駅
BHF
11.5 仙川駅
exSTRrg eABZrf
exBHF BHF
12.5 つつじヶ丘駅
exBHF BHF
13.3 柴崎駅
exSTR extÜWc3
→地下化工事中
exSTR texÜWo+r
exBHF BHF extBHF
14.2 国領駅
exBHF BHF extBHF
14.9 布田駅
exSTRlf eABZlg extSTR
BHF extBHF
15.5 調布駅
STR extÜWc3
STR exÜWu+r
xABZlg
相模原線
extÜWc4 KHSTe
橋本駅
BHF
17.0 西調布駅
BHF
17.7 飛田給駅
BHF
18.8 武蔵野台駅
HSTq KRZo
白糸台駅
STR
西武:多摩川線
BHF
19.6 多磨霊園駅
BHF
20.4 東府中駅
ABZlf STRlg
競馬場線
eBHF STR
(旧)東府中駅 -1940
STR KHSTe
府中競馬正門前駅
BHF
21.9 府中駅
KRZt
JR東:武蔵野線
eKRZo
下河原線
23.1 分倍河原駅
KRZo
南武線
BHF
24.7 中河原駅
WBRÜCKE
多摩川
BHF
26.3 聖蹟桜ヶ丘駅
BHF
28.0 百草園駅
STR KHSTa
多摩動物公園駅
KDSTa STR STR
高幡不動検車区
STRlf ABZdg STRrf
動物園線
KRZu
多摩都市モノレール
29.7 高幡不動駅
STRrg ABZrf
KDSTe STR
BHF
32.1 南平駅
BHF
33.4 平山城址公園駅
BHF
34.9 長沼駅
BHF
36.1 北野駅
ABZlf STRlg
高尾線
STR KHSTe
高尾山口駅
STR STRrg
JR東:横浜線
KRZu ABZlg
JR東:中央線
KRZu ABZlg
JR東:八高線
exSTRrg eABZrf STR
exSTR TUNNELa STR
tKBHFe STR
37.9 京王八王子駅
STR
東八王子駅前駅
uexSTR STR
武蔵中央電気鉄道
HST
八王子駅
STR
JR東:中央線

京王線(けいおうせん)は、東京都新宿区新宿駅八王子市京王八王子駅間を結ぶ京王電鉄鉄道路線である。

路線概要

新宿と八王子を結ぶ。国道20号甲州街道)や首都高速4号新宿線中央自動車道・JR中央本線と並行している。府中以東は国道20号にほぼ沿っており、聖蹟桜ヶ丘以西では川崎街道北野街道に沿いながら浅川をさかのぼっている。建設時の経緯(後述)から、府中駅を境にして長い直線区間が少なくなる。

路線データ

  • 路線距離:37.9km
  • 軌間:1372mm
  • 駅数:32駅(起終点駅含み、初台駅と幡ヶ谷駅のぞく)
  • 複線区間:笹塚 - 京王八王子間 (34.3km)
  • 複々線区間:新宿 - 笹塚間 (3.6km)
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 保安装置:京王ATC
  • 最高速度:110km/h
  • 最小曲線半径:110m(新宿駅構内)

複々線区間のうち、既存の線は京王線、都営新宿線直通のために造られた増設線は京王新線と呼ばれている。新線開通前に新宿 - 笹塚間にあった初台幡ヶ谷は新線開通時に新線に移設されたため、現在両駅は新線にしかない。また、新宿駅は両方にあるが、距離があるため、それぞれ京王線新宿、新線新宿のように呼ばれている。 初台・幡ヶ谷の2駅に行くためには、列車種別に関わりなく、新宿側からは新線新宿から乗車し、笹塚側からは新線新宿行きまたは都営新宿線への直通列車に乗車することになる。

新宿 - 笹塚

JR新宿駅、小田急新宿駅のさらに西隣の地下2階に南北に延びる3面3線の新宿駅を南に出て、国道20号を地下でくぐる。新宿区から渋谷区に入り、海側(京王八王子に向かって左側)2線が合流しながら右に半径110mの急カーブを切り、西南西に向きを変える。ここでシーサスポイントを通過。国道20号の少し南を走りながら旧初台駅跡を通る。ここまではカーブが連続するため減速信号現示により運転速度が制限される。幡ヶ谷駅を越えたところで上り線は急勾配(35‰)で地上へ、下り線はしばらくしてから京王新線と同時に地上へ出る。ここまでの地下区間において初台駅は京王線地下化後に地下線の京王新線に移転したため京王線側に旧駅跡が残っているが、幡ヶ谷駅は地上駅から京王新線に移転したため京王線側に旧駅の痕跡は全くない。上り線のみ踏切が1箇所あり、地上区間が他の3線より長い。そのまま上下線が京王新線を挟む形で高架の笹塚駅に登る。ここまでの地下区間は主に玉川上水の跡地を転用して建設された。旧初台付近までは比較的急な曲線が多い。駅の手前で東京都道420号鮫洲大山線(中野通りの延長)を越える。

トンネル内は騒音が大きいことから、下り列車では新宿駅発車直後の車内放送は「この先カーブが続きますのでお立ちのお客様はつり革か手すりにおつかまりください」とのみ言い、笹塚駅手前で地上に出てから詳しく放送する場合が多い。

笹塚 - 明大前

京王新線の電留線を挟みながら高度を下げ、ここから世田谷区の北端をときおり杉並区に入りながらさらに西南西に向かう(この状態は芦花公園あたりまで続く)。環七通りを越え、玉川上水を越えたところに代田橋駅がある。代田橋駅手前までは高架であるが、ここから先は地上を進む。明大前駅井の頭線と交差する。

明大前 - 千歳烏山

小さな起伏を超え、右に大きくカーブを切るところに、下高井戸駅がある。ここでは左から東急世田谷線を迎える。下高井戸駅を出ると再び起伏があり、向きを西北西に変え、車両基地(かつては工場もあったが現在は留置線のみ。詳細は若葉台検車区を参照)のある2面4線の桜上水駅へ。続く上北沢駅は京王線では数少ない島式1面の駅である。上北沢駅付近からしばらく首都高速道路との距離が離れる。上北沢駅を出ると高架駅の八幡山駅に向け駆け上る。八幡山駅は京王線では唯一、ホームのない通過線のある駅で、外側線が本線となっているのも唯一である。その高架により環八通りを越える。左に高架の電留線を見ながら高架線から駆け下りて、左にカーブを切って芦花公園駅、西南西に向かって、烏山川を跨ぎ、千歳烏山駅である。この付近はバイパスである国道20号と多少離れるが、旧道とは近い。

この区間では代田橋駅 - 八幡山駅で連続立体交差の計画がある(新宿 - 調布間の連続立体交差化事業および複々線化計画参照)。

千歳烏山 - つつじヶ丘

仙川の谷に下り、これを渡ると地面は上がっていくが、線路はさらに下って切り通しに入る。調布市となり、仙川駅に着く。現在の仙川駅は山手線渋谷駅と同じようなホーム構造であるが、かつては島式1面であった。都道114号をくぐると武蔵野台地の国分寺崖線から入間川の谷に突き出す。高架(築堤)で進んで入間川を跨ぎ、武蔵野台地の武蔵野面の舌状台地へ着地する。

つつじヶ丘 - 調布

2面4線のつつじヶ丘駅で左に電留線を見送りながら、本線は崖に突き出しながら国分寺崖線を再び下り、柴崎駅の先で野川を越える。国領駅構内で大きくのカーブを右に切る。ここから再び西北西に向きを変え、東京都道11号狛江通りと交差。布田駅でさらに右に曲がって、2面4線の調布駅へ入る。一連のカーブは半径300m前後で制限速度が70 - 75km/hである。

調布 - 府中

相模原線とのポイントを通過したら、都道120号と交差する。相模原線を左に分けると、2003年に完成した鶴川街道の調布鶴川陸橋をくぐる。調布と西調布の駅間はその前後の倍以上ある。西調布駅を過ぎるとすぐ、中央道をくぐる。右手に味の素スタジアムを見ながら、ほどなく飛田給駅である。左右にカーブを切りながら府中市に入る。市道の切り通しを越えて、武蔵野台駅へ。駅端からすぐに土手を上り、市道、西武多摩川線、市道を越え、地上に降りて右にカーブを切って多磨霊園駅へ。このカーブでは京王の曲線制限としては最も高い105km/h制限の標識が立っているが、最高速度を出す列車(特に特急・準特急)は先行列車の関係で直後の信号で減速信号に掛かることが多いため、この最高制限速度を出す列車は少ない。続く東府中駅は下り線のみ待避線を持ち、さらにその南隣に競馬場線専用ホームがある。競馬場線を左に分けて旧甲州街道を斜めに横切り、線路も左にカーブを切りそのまま高架へ上ってゆく。小金井街道を越えて2面4線の府中駅に着く。

府中 - 聖蹟桜ヶ丘

府中を出たらすぐに国分寺街道府中街道を跨ぎ、JR武蔵野線(地下)と交差して、大きく左にカーブを切りながら地上に降り、進路は南南西になる。ここで再び旧甲州街道の踏切があり、分倍河原駅へ。この駅の途中で立川崖線があり、ここから南は高架駅となる。その崖線下に沿ってJR南武線のホームがある。市道(ホーム下)と鎌倉街道旧道を越え、地上に降りる。降りきったところで中央道をくぐる。再び右にカーブを切りながら西南西に向かって高架に上がり、中河原駅である。ここで新道と合流した鎌倉街道を再び越える。左にカーブを切り、進路を再び南南西として多摩川を越え、多摩市に入る。右に急カーブを切って聖蹟桜ヶ丘駅である。この駅は古くはカーブの途中にあったが、高架化の折りに駅ホームの一部を直線としている。

聖蹟桜ヶ丘 - 高幡不動

ここから川崎街道の北側に沿って走る。野猿街道の一部立体交差を越えると、左から多摩丘陵が迫る。日野市に入り、ここからは多摩丘陵と多摩川の間の狭い平野の南端近くを走ることになる。地平に降りて右、左にカーブを切ると百草園駅。しばらく直線で進むと、右から程久保川が迫り、これを越えると、多摩モノレールの高幡不動駅をくぐる。同時に都道と交差する。高幡不動駅は、動物園線用のホーム、線路を入れて3面5線の駅である。

高幡不動 - 京王八王子

45km/hの低速で左にカーブを切り、右折した川崎街道と交差し、さらにその直進方向である北野街道に沿う。左に曲がって南西を向く。さらに左折すると南平駅である。右に曲がって、平山橋を渡る道と交差し、左に曲がると平山城址公園駅である。八王子市に入って、浅川、北野街道に挟まれるように右に大きく曲がり、勾配を上りながら西進すると長沼駅である。その先で北野街道が左から迫り、これと交差する。なお都道を左に見ながら再び上り勾配となり、直進し、右にカーブして湯殿川を渡り、高架2面4線の北野駅となる。国道16号八王子バイパスを越え、直進する高尾線に分かれて右にカーブし、西北西を向く。左からJR横浜線が迫り、並ぶところで野猿街道の陸橋をくぐる。横浜線を左に分けると、すぐに中央線八高線の高架をくぐる。左にカーブしながら地下に潜ってゆき、北西を向いて1面2線の京王八王子駅に至る。

最混雑区間

京王線の朝ラッシュ時の最混雑区間は、下高井戸 - 明大前で165%(2010年度)であるが、急行や通勤快速の場合は190 - 200%に達し、ピーク時はそれ以上になることもある。また、明大前では多くの乗客が井の頭線と乗り換えるため、旅客の乗降に時間がかかり、電車の遅延が発生することもある。

歴史

京王電気軌道1913年笹塚駅 - 調布駅を開通させた。その後、小刻みに延長を繰り返し、新宿追分駅 - 府中駅間を1916年に全通させた。当初、新宿駅 - 笹塚駅、調布駅 - 府中駅 - 国分寺駅はバス連絡を行っていた(東京で最初のバス営業)。

府中駅 - 東八王子駅(現:京王八王子駅)間は、関連会社の玉南電気鉄道1925年に開業した。同区間は国から補助金を得るため、軌道法に基づく軌道ではなく、地方鉄道法に基づく鉄道として、軌間1067mmで建設された。そのため、京王と玉南とは直通運転できなかった。 玉南は結局、国鉄中央本線との競合を理由に補助金を得られなかった。そのため、1926年に京王は玉南を合併。改めて軌道特許を取得して同区間を軌間1372mmに変更した。新宿追分 - 東八王子間の直通運転が開始されたのは1928年のことである。

京王線の幡ヶ谷駅以東は戦前、甲州街道を走る軌道であった。新宿方の起点は、現在は新宿駅西側の京王百貨店地下二階であるが、古くは、南口のJRの線路を乗り越えた先の新宿追分(新宿伊勢丹前交差点。現在の新宿三丁目駅に相当)であった。1936年、幡ヶ谷より新町までは玉川上水を暗渠とした上に専用軌道を敷設。新宿起点も追分交差点上から脇の四谷新宿駅(のちの京王新宿駅。現在は京王新宿三丁目ビルが立地)に移転した。戦争末期の1945年、新宿 - 初台間にある天神橋変電所が空襲に遭って電圧が低下した時、新宿駅南口の跨線橋の坂を電車が上れなくなったため、西口の現在の場所にターミナルが作られた(この場所は東横線新宿延伸計画用の土地だった。詳しくは、東京横浜電鉄新宿延伸計画を参照)。

以降も、新宿駅と文化服装学院前までの間は甲州街道上に軌道が敷設されていたが、1953年道路中央を専用軌道化した。しかし、新宿駅周辺の甲州街道上り線を横切る踏切に遮断器が設けられていなかったことによるトラブルが相次ぎ、また甲州街道自体拡幅の必要に迫られ、京王線軌道敷を移設することになった。こうして新宿駅は1963年4月に現在の地下駅が完成し、同区間が地下化された。同年8月に架線電圧の1500V昇圧。翌1964年に初台駅の先まで、1983年には笹塚駅東側まで地下区間が延長された。

年表

  • 1913年大正2年)
    • 4月15日 京王電気軌道笹塚 - 調布間 (12.1km) 開業。
    • 10月11日 代々幡 - 笹塚間 (1.3km) 開業。
  • 1914年(大正3年)
    • 4月8日 幡代小学校前 - 代々幡間 (0.3km) 開業。
    • 6月11日 代々木 - 幡代小学校前間 (0.7km) 開業。
    • 11月19日 新町 - 代々木間 (0.6km) 開業。
  • 1915年(大正4年)
    • 3月31日 葵橋 - 新町間 (0.4km) 開業。
    • 5月1日 停車場前 - 葵橋間 (0.4km) 開業。
    • 5月30日 新宿追分(新宿三丁目) - 停車場前間 (0.1km) 開業。
  • 1916年(大正5年)
    • 9月1日 調布 - 飛田給間 (1.8km) 開業。
    • 10月30日 飛田給 - 府中間 (4.2km) 開業。
  • 1917年(大正6年) 火薬庫前駅を松原駅に、上北沢駅を北沢駅に、下仙川駅を仙川駅に改称。布田駅開業。
  • 1918年(大正7年)5月1日 松沢駅開業。
  • 1919年(大正8年)9月 代々木駅を神宮裏駅に、改正橋駅を初台駅に改称。
  • 1920年(大正9年)
    • 3月27日 笹塚 - 上高井戸(芦花公園)間複線化。
    • 4月5日 上高井戸 - 烏山(千歳烏山)間複線化。
    • 4月15日 金子(つつじヶ丘) - 調布間複線化。
    • 6月25日 烏山 - 金子間複線化。
  • 1923年(大正12年)5月1日 調布 - 府中間複線化。
  • 1925年(大正14年)
    • 3月24日 玉南電気鉄道府中 - 東八王子間 (16.3km) 開業(地方鉄道)。
    • 5月1日 停車場前駅を葵橋駅と統合し新宿駅南口側に移転。
  • 1926年(大正15年)
  • 1927年(昭和2年)
    • 6月1日 府中 - 東八王子間 (16.3km) 開業(軌道)。
    • 10月28日 新宿追分駅を新宿ビルディングに移転。
    • 12月17日 仙川 - 調布間を甲州街道南側に移設。
  • 1928年(昭和3年)
    • 5月22日 新宿追分 - 東八王子間直通運転開始。
    • 12月11日 屋敷分駅を分倍河原駅に改称[2]
  • 1929年(昭和4年)
    • 3月12日 分倍河原駅を南武鉄道(現・南武線)交差地点に移転。
    • 4月1日 関戸(聖蹟桜ヶ丘) - 北野間複線化。
    • 4月7日 府中 - 中河原間複線化。
    • 8月7日 烏山駅を千歳烏山駅に改称。
  • 1930年(昭和5年)3月6日 新宿追分駅を四谷新宿駅に改称。
  • 1932年(昭和7年)
    • 12月8日 多磨駅を市公園墓地前駅に改称。
    • 12月10日 北沢駅を上北沢駅に改称。
  • 1933年(昭和8年)8月11日 北沢車庫前駅を京王車庫前駅に改称。
  • 1934年(昭和9年)1月19日 代々幡駅を幡ヶ谷本町駅に改称。
  • 1935年(昭和10年)
    • 2月8日 松原駅を帝都電鉄(現・井の頭線)交差地点に移転し明大前駅に改称。
    • 11月12日 臨時競馬場前駅開業。
  • 1937年(昭和12年)
    • 5月1日 四谷新宿駅を京王新宿駅に、停車場前駅を省線新宿駅前駅に、京王車庫前駅を桜上水駅に、市公園墓地前駅を多磨霊園駅に、関戸駅を聖蹟桜ヶ丘駅に、百草駅を百草園駅に、高幡駅を高幡不動駅に改称。
    • 9月1日 幡ヶ谷本町駅を幡代駅に、松沢駅を八幡山駅に、上高井戸駅を芦花公園駅に、八幡前駅を東府中駅に改称。
  • 1938年(昭和13年)3月25日 下高井戸駅を日大前駅に改称。
  • 1939年(昭和14年)
    • 天神橋駅廃止[2]
    • 7月21日 神宮裏駅を西参道駅に改称。
  • 1940年(昭和15年)10月26日 (旧)東府中駅を統合し臨時競馬場前駅を東府中に改称。
  • 1944年(昭和19年)
    • 5月31日 陸上交通事業調整法により、東京急行電鉄に合併され、同社の経営となる。
    • 6月1日 日大前駅を下高井戸駅に改称。
  • 1945年(昭和20年)
    • 7月24日 新宿起点を現在地(新宿西口)に移転。省線新宿駅前駅、新町駅、西参道駅、幡代駅廃止。
    • 10月1日 軌道から地方鉄道に変更。
  • 1948年(昭和23年)6月1日 京王帝都電鉄発足に伴い、同社に譲渡される。
  • 1955年(昭和30年)9月11日 平山駅を平山城址公園駅に改称。
  • 1957年(昭和32年)5月15日 金子駅をつつじヶ丘駅に改称。
  • 1959年(昭和34年)6月1日 上石原駅を西調布駅に、車返駅を武蔵野台駅に改称。
  • 1963年(昭和38年)
    • 4月1日 新宿地下駅営業開始。
    • 8月4日 架線電圧を1500Vに昇圧。
    • 10月1日 京王線新宿 - 東八王子間特急運転開始。
    • 12月11日 東八王子駅を移設し、京王八王子駅に改称。
  • 1964年(昭和39年)
  • 1970年(昭和45年)6月3日 北野 - 京王八王子間複線化、京王線全線複線化。
  • 1978年(昭和53年)10月31日 新宿(新線新宿) - 笹塚間複々線化(京王新線開通)。初台駅、幡ヶ谷駅が新線に移転。
  • 1980年(昭和55年)3月16日 都営地下鉄新宿線開通。相互直通運転開始。
  • 1983年(昭和58年)7月17日 旧線の初台 - 幡ヶ谷付近間地下化。
  • 1989年平成元年)4月2日 京王八王子駅地下化。
  • 1990年(平成2年)10月27日 長沼 - 北野間高架化、北野駅構内は暫定開業のため単線化。
  • 1992年(平成4年)2月29日 北野駅が全面完成し、複線に戻る。
  • 1998年(平成10年)7月1日 経営会社が京王電鉄に改称。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月13日 動物園線との直通運転を休止(※東日本大震災の影響)。
    • 7月2日 特急の運転を休止(※東日本大震災の影響)。
    • 9月23日 特急の運転、動物園線への直通運転、都営地下鉄新宿線直通急行の運転を再開。
    • 10月2日 ATCの使用を開始。

運転

京王線新宿駅の発車案内

京王電鉄の基軸となる路線であり、相模原線高尾線といった支線区や、相互乗り入れを行う都営地下鉄新宿線への直通列車も多数運転される。なお、都営新宿線との相互乗り入れについては、「京王相模原線」を参照されたい。

多様な列車種別と緩急結合に配慮したダイヤ、最高速度110km/h(新宿 - 調布間は105km/h)の高速運転の実施によって都市間輸送にも対応している。2001年のダイヤ改定でそれまでの高尾山口行き急行にかわって準特急が設定され、新宿 - 調布・府中間をそれまでの京王八王子行き特急と同じ所要時間で結ぶ列車が1時間6本に増えた。

新宿 - 八王子・高尾間は中央線と競合し、高速運転によるサービス向上も実施されているが、平日ラッシュ時には相模原線からの直通列車と京王線列車双方の多数の列車が輻輳し、複々線区間が短い(笹塚 - 新宿・新線新宿間のみ)こともあり、所要時分が長くなってしまう不利な面も持ち合わせている。

新宿 - 京王八王子間の運行時間は、下り非ラッシュ時で最速37分、ラッシュ時で平均53分かかり、上り非ラッシュで最速40分、ラッシュ時で平均1時間かかる[要出典]。特に笹塚 - 新宿間の上りラッシュ時は、前の列車や停止信号で度々停止するため、笹塚で京王新線に乗り換えたほうが早い場合がある。また、明大前では多くの乗客が井の頭線と乗り換えをするため、駆け込み乗車や満員電車による遅延が発生する場合もある。そのため朝方は上りを中心に先発の数百メートル後ろに後続車が続くいわゆるダンゴ運転状態になる。

京王八王子から新宿へは、平日朝の通勤時間帯は急行で58分 - 60分かかる[要出典](特急・準特急は京王八王子発8時半以降からとなるが、8:32発の準特急を利用しても、新宿まで52分かかる)。同区間を約40分 - 45分で走る[要出典]JR中央線の通勤特快より所要時間は長くなっている。

平日、土曜・休日の各ダイヤは、基本的に大きく朝間、昼・夜間、深夜に分けられ、早朝をのぞく朝間は不規則ながらほぼ10分ヘッド、昼・夜間・平日深夜は20分ヘッド(ただし特急と準特急、急行と快速を同一視すればほぼ10分ヘッドといえる)、土休日深夜は15分ヘッドである。昼・夜間は、昼間、夕方、夜間に細分できる。

  • 2006年(平成18年)8月までは、土曜・休日ダイヤがオフダイヤ(1 - 3・7・8・12月)とシーズンダイヤ(4 - 6・9 - 11月)に分けられていた。

近年のダイヤ改定により、1本の列車を2つ以上の種別・行先で運行するダイヤが多くなった。この場合、その種別で運行する区間の終点を表示し、その駅の到着時には新たな種別・行先に変更される。ただし、都営新宿線直通列車で快速・通勤快速が新線新宿駅で各駅停車に種別を変更するのは例外である。これは京王電鉄では都営新宿線内でも同種別が運行されており各駅に停まることを案内をしているが、東京都交通局では急行と各駅停車のみの運行と考えていることからの両社局の取り決めがある。なお、都営新宿線からの京王線直通列車、京王電鉄側に合わせて都営新宿線内でも快速・通勤快速を表示して運行する。例として種別・行先変更がある列車は以下のものがある。

  • 深夜に運行される新宿始発急行 高幡不動行きの内最終の1本以外は高幡不動から各停 京王八王子行きになる。
  • 平日朝・夕方に運行される橋本始発急行 新線新宿行きは新線新宿から(都営新宿線)各停 本八幡行きとなる。
    その逆はこの例に当てはまらず、(都営新宿線)本八幡から各停 橋本行きで運行し、新線新宿からは急行に種別だけを変更する(「各停 橋本」、「新宿から急行橋本行」と交互に表示)。
  • 平日夜間に運行される(都営新宿線)本八幡始発の快速 調布行きは調布から急行 橋本行きになる。橋本始発急行 調布行きは調布から快速 本八幡行きになる。
  • 土曜・休日に運行される新宿始発準特急 北野行きは北野から各停 高尾山口行きになる。土曜・休日の日中から夕方に運行される高尾山口発各停 北野行きは北野から準特急 新宿行きになる。
  • 平日朝に運転される京王多摩センター・橋本始発の通勤快速 本八幡行きは新線新宿から(都営新宿線)各停 本八幡行きとなる。

列車種別

本路線では、京王車と都営車による運行がある。

京王車には、フルカラーLED(前面表示機は種別終着駅名別表示、側面表示機は種別終着駅名一体表示)を搭載した車両(9000系8000系7000系更新車)、方向幕(種別終着駅名別表示)を搭載した車両(7000系)が存在する。

都営車には、3色LED(種別行先一体表示)を搭載した車両(10-300形、および先頭車10-300形+中間車10-000形)、3色LED(種別行先別表示)を搭載した車両(10-000形)、3色LED(前面表示機は種別行先別表示、側面表示機は種別行先一体表示)を搭載した車両(10-000形)、方向幕(種別行先別表示)を搭載した車両(10-000形)が存在する。

特急

京王車のみでの運転。英語では「Special Express」と表記する。車両の行先表示機では、京王線の路線案内図通り、赤桃色地に白で「特急」と表示する。途中の停車駅は、区部は明大前のみ、市部は調布府中聖蹟桜ヶ丘多摩市)、高幡不動日野市)であり、基本的に1市につき1停車駅となっている。

当初新宿 - 京王八王子(当時の東八王子)間最速40分運転で設定された後、5000系時代に最高速度105km/h引き上げと最速所要時間35分への短縮が行われた。1992年の改定では本線系統の特急は同年に投入された8000系に一度統一された。2001年3月の改定で調布以西の最高速度110km/hへの引き上げと最速34分化(上り最速35分)が行われた。また、この改定以後は他系列も運用に入るようになる。シーズンダイヤでは分割併合や運転パターンの違いにより所要時間が延びていた。その後、2006年9月改定では調布駅地下化工事による徐行のために最速所要時間が再び延び、時刻表上の所要時間(分単位)は下り最速37分運転、上りは最速39分掛かる。臨時停車以外では定期運転となった1963年(昭和38年)以来一度も停車駅変更が行われていないが、2001年3月のダイヤ改定で準特急が設定された以降は多くの特急が準特急に置き換えられており、実質的には特急の準特急への置き換えによる停車駅増が図られていると見ることも可能である。また、それまでは土曜・休日シーズンダイヤも存在し京王線新宿 - 京王八王子・高尾山口間(高幡不動で分割併合)も運転されていた。一時期行楽輸送用として一部の特急に「陣馬」(新宿 - 京王八王子間)、「高尾」(新宿 - 高尾山口間)と愛称を付与したこともあった。

2011年3月11日改定の平日ダイヤでは昼間時間帯に京王線新宿 - 京王八王子間で下記の準特急(高尾山口発着)と交互に20分間隔で運行され、土休日ダイヤでは早朝に京王線新宿 - 高尾山口間で1往復運行されるのみであったが、改定当日に発生した東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所での事故による電力供給の逼迫から2011年7月より実施された節電ダイヤですべての特急が削減または準特急へ置き換えられ運転休止となった。その後、2011年9月23日にほぼ通常ダイヤに戻った後も平日日中の京王八王子発着の準特急は特急に戻されておらず、現在は土休日の朝に新宿 - 高尾山口間の1往復が運行されるのみとなっている。ただし、節電ダイヤ中も多客対応で飛田給始発京王線新宿行の特急が臨時に運行された実績がある。

2001年3月までは相模原線系統の特急も運転されていたが廃止された。また、新宿発23時以降の高幡不動行き(最後の1本をのぞき高幡不動から各駅停車京王八王子行きに変わる)も急行に種別変更された。停車駅の関係で柴崎・国領・布田の各駅はその先にある調布 - 高幡不動間の各駅よりも最終列車が早かった。新宿駅の券売機にはその旨の注意書きが書かれていた。

全列車が10両編成で運転されている。8000系(4両+6両の分割編成)と7000系(10両固定編成または6両+4両または8両+2両)での運転が主体だが、9000系(0番台8両+7000系2両、30番台の10両固定編成)で運転されることもある。これは都営新宿線直通をのぞく10両編成で運行される他の種別も同様である。

準特急

京王車のみでの運転。英語では「Semi Special Express」と表記する(旅客案内板では、英文字でSemi S.Expと示される)。駅構内の行先表示機や京王線の路線案内図、フルカラーLEDを搭載した車両の前面表示機では、オレンジ地に黒で「準特急」と表示、側面表示機は「準特」と省略される。方向幕の車両(7000系)では特急と同じく赤色で「準特急」と表示する。

2001年3月に急行や平日夕夜間の通勤快速を置き換えて新設された高尾線方面への速達列車の主力で、現在では京王線系統における主力速達列車となっている。府中まで特急停車駅とそれ以西の急行停車駅に停車。全体では特急停車駅に分倍河原北野を追加した形となる。全列車が10両編成で運転される。

平日昼間は特急(京王八王子発着)と交互に京王線新宿 - 高尾山口間で20分間隔で運転されていたが、2011年7月に実施された節電ダイヤ以降は京王八王子発着の特急も準特急へ変更されたため、現在では京王線新宿 - 京王八王子間の列車と京王線新宿 - 高尾山口間の列車が10分間隔で交互に運転される。平日の夕方・夜間は京王線新宿 - 京王八王子の運転(10分間隔)となる。休日は早朝・深夜以外の運転で京王線新宿 - 京王八王子間の列車と、京王線新宿 - 北野間(北野 - 高尾山口間を各駅停車として直通運行)の列車が10分間隔で交互に運転される。

これに加えオフピーク通勤で朝の混雑を緩和させようと、平日午前6時台の京王八王子発上り列車「早朝準特」が2011年3月11日改定より3本設定されている。改定当日に震災及び原発事故が発生し一時運休したものの、その後企業・団体独自のサマータイム(通勤前倒し)導入が広まり需要が高まったため、同年7月からの「節電ダイヤ」では高尾線直通列車(この列車は高尾山口 - 北野間は各駅停車として運転)が1本増発され計4本となった。

土休日の新宿 - 高尾山口の列車は北野まで準特急北野行として案内・運行され、北野駅で各駅停車高尾山口行に切り替わる珍しい形態をとっている。

2011年には夏の節電ダイヤに伴う日中の一部時間帯や年末の木・金曜の23時台に高幡不動行きの臨時列車が運行されていた(通常の夜間に運行している急行と同様、高幡不動駅で各駅停車京王八王子行きに切り替わる)。

フルカラーLEDの行先表示機を搭載した8000系・7000系20番台・9000系30番台は、北野まで前面表示器で「北野」と「高尾山口まで先行」を、側面表示器で「準特 北野」、「北野から各停高尾山口行」、「高尾山口まで先に到着[3]」をそれぞれ交互に表示する。

旅客案内上は全区間準特急であるが、列車種別選別装置は府中以西では急行扱いとなり、最高速度も105km/hに抑えられる(調布 - 府中間のみ最高速度は特急と同様110km/h)。さらに運転士が携行し運転台に掲出する運行予定表に付帯する種別表示カードでも新宿 - 府中間のみ「準特」の札を表示し、府中以西では「急行」の札に切り替えられる。

2006年9月改定までの日中の高尾山口までの下り所要時間はシーズンダイヤ時をのぞき47分であったが、実際には夜間に時刻表上45 - 46分で結ぶ列車(高尾での停車時間が短くなる)も設定されていた。上りの高尾山口発の列車は高尾駅に加えて北野駅での停車時間も長い。これは北野駅で京王八王子発との同時進入ができず、先に到着して待ち合わせる形となるためである。

他の鉄道事業者においては「準特急」に相当する列車に「快速急行」という種別を使用するか、「特急」の停車駅を増やした上で旧来の「特急」を「快速特急」に昇格させるかのいずれかを取るケースが通常であるため、現在「準特急」という種別の列車を運行する鉄道事業者は日本全国でも京王電鉄のみとなっている。ただし、過去には小田急電鉄近畿日本鉄道でも走っていたことがあった。

急行

英語では「Express」と表記。駅構内の行先表示機や京王線の路線案内図、フルカラーLEDを搭載した京王車の行先表示機では、緑地に白で「急行」、3色LEDを搭載した都営車の行先表示機では、黒地に赤で「急行」と表示する。方向幕の京王車(7000系)では、白地に赤で「急行」、方向幕の都営車(10-000形)では、紺地に赤で「急行」と表示する。

相模原線方面へ直通する急行は、分岐駅の調布でその性格を変える。同駅で特急もしくは準特急に接続することにより相模原線内では新宿に向かう最速達ルートの一部となるが、京王線内(新宿 - 調布間)では特急・準特急の停車しない主要駅を対象とした速達列車となる。通勤急行の種別があった1992年まではつつじヶ丘を通過していた。京王新線内は各駅に停車(列車種別選別装置やダイヤ上は京王新線内では各駅停車扱い)する。

京王線系統の急行は朝と夜間を中心に運行されている。夜間は土休日の一部列車が京王八王子まで急行として運行される以外は京王線新宿 - 高幡不動間の運転となるが、終電をのぞいたほぼすべての列車が高幡不動から各駅停車京王八王子行きとして京王八王子まで直通運転する。また、土休日の早朝にも新宿 - 高幡不動間は急行、高幡不動からは各停高尾山口行きの列車がある。2001年3月までは昼間でも京王線新宿 - 高尾山口間で夕方ラッシュ時をのぞき運行されていた。この系統は2001年3月のダイヤ改定で準特急に格上げされた。反面京王八王子発着の急行は存在しなかった。

相模原線系統の急行はほぼ終日にわたり運行されており、その多くは都営新宿線に直通している。朝夕は新宿線内は各駅停車となり、この場合は上りは急行の新線新宿行(新線新宿から各駅停車本八幡行き)、下りは橋本または京王多摩センター行きとなり新宿線内は「各停」として案内される。日中は20分間隔で新宿線内でも急行運転を行う。東日本大震災後半年近くに渡り新宿線内での急行運転が中止され、2011年夏の節電ダイヤでは日中の急行は快速と入れ替わる形で京王線新宿 - 橋本間での運転となっていたが、2011年9月23日からは新宿線内での急行運転が本格的に再開されたことに伴い日中の急行は再び本八幡 - 橋本間での運行となっている。また、朝や夕方以降には京王線新宿 - 橋本(一部は京王多摩センター)間の急行も運行される。

フルカラーLED表示では、平日朝・夕方の橋本始発新線新宿行き(平日夜間は調布行き)は、新線新宿(調布)まで前面表示器で「新線新宿(調布)」と「本八幡まで先行」を、側面表示器で「急行 新線新宿(調布)」、「新線新宿から各停(調布から快速)本八幡行」、「本八幡まで先に到着[3]」をそれぞれ交互に表示する。朝方・夜間に運行される新宿始発高幡不動行きでは、前面表示器で「高幡不動」と「京王八王子(高尾山口)まで先行」を、側面表示器で「急行 高幡不動」、「高幡不動から各停京王八王子(高尾山口)行」、「京王八王子(高尾山口)まで先に到着[3]」をそれぞれ交互に表示する。

高幡不動まで後続の新宿 - 京王八王子間の準特急と相互接続をとり、相模原線への速達化を行っている。また、夜間の都営新宿線直通列車は京王線内快速運転で相模原線内で急行に種別を変更する。

土休日には都営新宿線本八幡発高尾山口行きの急行が4本運転されており、そのうちの2本は新宿線内も急行運転を行う。また、多摩動物公園発着の列車も土休日に多摩動物公園行が2本、新宿行が3本運行される。また、東京競馬場での競馬開催日の夕方には府中競馬正門前から京王線新宿・新線新宿への上り急行列車が運転される。

基本的に上位種別には抜かれないが、平日朝下りに限り準特急に抜かれる列車も存在する。

毎年、元日終夜運転で高尾山口行きの(臨時)急行電車「迎光号」が3本設定されている。そのうち1本は都営新宿線からの電車「迎光かがやき号」で新宿線内は各駅に停車する。

多くの列車は10両編成で運行される。ただし、一部の都営新宿線直通に都営車8両編成の運用があるほか、土休日の京王線新宿発着の一部列車や府中競馬正門前からの急行も8両編成で運行される。2006年9月のダイヤ改定より、昼間以降の都営新宿線直通電車は10両編成となったため、10両編成での運転時間帯が拡大した。それまでは京王線新宿発着の電車(一部のぞく)が10両、都営新宿線直通電車は8両での運転だった。また、都営新宿線直通の京王車は6000系に限定されていたが、現在はフルカラーLEDの行先表示機を搭載した9000系30番台の運用に統一されている。

通勤快速

英語では「Commuter Rapid」。駅構内の行先表示機や京王線の路線案内図、フルカラーLEDを搭載した京王車の前面表示機では、青地に白で「通勤快速」と表示、側面表示機は「通快」と省略される。3色LED(種別行先別表示)を搭載した都営車(10-000形)の行先表示機、3色LED(前面表示機は種別行先別表示、側面表示機は種別行先一体表示)を搭載した都営車(10-000形)の前面表示機では、黒地に緑で「通勤快速」と表示する。 3色LED(種別行先一体表示)を搭載した都営車(10-300形、および先頭車10-300形+中間車10-000形)の行先表示機、3色LED(前面表示機は種別行先別表示、側面表示機は種別行先一体表示)を搭載した都営車(10-000形)の側面表示機では、「通快」と省略される。方向幕の京王車(7000系)では、白地に青で「通勤快速」、方向幕の都営車(10-000形)では、紺地に赤で「通勤快速」と表示する。

平日の朝ラッシュ時に京王線系統と都営新宿線 - 相模原線系統で、平日深夜には新宿→橋本で3本、新宿→京王八王子で1本運転される。2011年現在では他の鉄道事業者の「区間急行」に相当する停車駅設定で、快速が停車する下高井戸八幡山仙川を通過する。新宿 - 東府中間は急行と同じ停車駅であり、その他は各駅に停車する。京王新線開通までは笹塚を通過していたほか、1992年のダイヤ改定までは高尾線内にも通過駅が存在していた。途中駅で特急や準特急に抜かれる列車も存在する(主に朝下り)。

平日の朝ラッシュ時と深夜帯での運転のため、ほとんどが10両編成での運転だが、朝の都営新宿線直通の一部列車は都営車8両で運転される。かつては夕方ラッシュ時にも京王線新宿 - 高尾山口間で運行されていたが、2001年3月改定で京王八王子発着の準特急に格上げされている。

快速

英語では「Rapid」。京王線の路線案内図、フルカラーLEDを搭載した京王車の行先表示機では、青地に白で「快速」、3色LEDを搭載した都営車の行先表示機では、黒地に緑で「快速」と表示する。方向幕の京王車(7000系)では、白地に青で「快速」、方向幕の都営車(10-000形)では、紺地に赤で「快速」と表示する。

1992年のダイヤ改定までは相模原線内でも快速運転を行っており、相模原線内の停車駅は現在の急行停車駅に京王多摩川京王よみうりランドの2駅を加えたものであった。2001年のダイヤ改定から、各駅停車減便の代償として八幡山仙川を停車駅に加えたため、通勤快速より3駅停車駅が多い。相模原線系統の快速は本線では急行と対を成し、各駅に停車する相模原線では急行を補完する列車である。相模原線系統の快速は通勤快速および都営線内各駅停車の急行が運転される時間帯以外はほぼ終日運行されており、京王線系統の列車も平日の早朝上り1本と土曜・休日の朝間に運転されている。

ラッシュ時には都営新宿線に直通し、本八幡 - 橋本の列車が運転される。相模原線急行通過駅からの速達化を計るため、調布で準特急と相互接続を行う。平日夜間は都営新宿線に直通し本八幡 - 調布間での運転となるが、調布 - 橋本は同じ車両で急行に種別変更する。震災および原発事故に伴う2011年夏の節電ダイヤで新宿線内の急行運転休止に伴い、日中の急行が京王線新宿発着となる代わりに快速が本八幡発着となったが、2011年9月23日以降は再び京王線新宿発着の運転に戻されている。

フルカラーLED表示では、平日夜間の本八幡始発調布行きは、調布まで前面表示器で「調布」と「橋本まで先行」を、側面表示器で「快速 調布」、「調布から急行橋本行」、「橋本まで先に到着[3]」をそれぞれ交互に表示する。

60km近くの長距離を走るが全区間で通過するのは6駅である。それでも大半の列車はつつじヶ丘で各停を追い越す(停車駅は後述)。朝の時間帯を中心に上位種別に追い抜かされる快速もあり、2003年の改定までは通勤快速に抜かれる快速も設定されていた。このような場合、所要時間は各駅停車とほぼ同じである。

なお、都営新宿線直通本八幡方面の快速は新宿線内各駅に停車するため、新線新宿到着時に「各駅停車」に種別を変更する(京王車と都営10-300形は「各停」と表示、都営10-000形は「快速」表示を消して無表示になる)。

かつては8両編成の運用が多かったが、都営新宿線直通は2006年9月改定で、京王線新宿発着は2010年3月改定でそれぞれ大部分が10両化された。現在は一部列車のみが8両編成で運行される。

各駅停車

英語では「Local」。各駅停車を名乗るものの、京王線新宿駅を発着する列車は、初台、幡ヶ谷はホームがないため通過する。

京王線の各駅停車が車両に「各停」の種別を表示するようになったのは2001年初頭からであり、それまでは種別表示器は黄色無地、LED式の場合は正面非表示、側面は終着駅名表示のみであった。2001年3月のダイヤ改定まで表示は「普通」だったが、案内放送では以前から「各駅停車」であった。なお、列車種別選別装置では現在も「普通」表示である。京王車の行先表示機では、黒地に白で「各停」と表示する。ただし、方向幕の京王車(7000系)の側面のみ、白地に黒で「各停」と表示する。3色LEDを搭載した都営車の行先表示機では、黒地に行先と同じオレンジで「各停」と表示する。方向幕の都営車(10-000形)では、種別非表示、行先表示のみである。

平日昼間と土休日は京王線新宿 - 京王八王子間の列車と京王線新宿 - 高尾山口間の列車を交互に運転。2006年9月のダイヤ改正までは平日夕方・夜間も京王線新宿 - 京王八王子間の列車と京王線新宿 - 高尾山口間の列車を交互に運転していたが、京王八王子発着のすべての電車が準特急に置き換えられたため、各駅停車は京王線新宿 - 高尾山口間のみの運転となった。また、平日ダイヤの日中時間帯には高尾山口発着列車(高幡不動で新宿方面の特急に接続)に接続する北野 - 京王八王子間の列車も運行されていたが、2011年7月の節電ダイヤを機に京王八王子発着の特急が準特急に格下げされたため廃止された。ラッシュ時や深夜には桜上水、つつじヶ丘、若葉台、橋本、府中、高幡不動発着の列車も運転される。

土休日ダイヤに運行される高尾山口始発各駅停車北野行きでは、北野まで前面表示器で「北野」と「新宿まで先行」を、側面表示器で「各停 北野」、「北野から準特急新宿行」、「新宿まで先に到着[3]」をそれぞれ交互に表示する。

都営新宿線との直通列車は大半が笹塚発着であるが、平日夕方と深夜にはつつじヶ丘発着の列車が、朝と深夜には桜上水発着の列車もある。また、朝には本八幡 - 橋本の全区間を各駅停車で運行する列車があるほか、深夜には橋本始発の都営新宿線直通の最終電車の岩本町行もある。また、早朝・深夜には新線新宿発着となる。

基本的に京王線新宿発着は8両または10両編成[4]、都営新宿線直通は都営車8両(一部は10両)編成で運行される。その他支線(相模原線高尾線)のみ運転するいわゆる"区間各停"は6両または4両編成にて運転されていた[5]が、相模原線は2006年9月改定で都営新宿線直通の急行・快速の大部分が京王車10両化されたことに伴う走行距離調整のために日中は都営車8両編成[6]となった。こうした系統再編などにより、平日の競馬場線(2両)と動物園線(4両)をのぞく列車はすべて8両以上となった。

京王線の各駅停車は多くが京王線新宿 - 京王八王子/高尾山口と全線を通す形で運転されるが、実際にはその行路上何度も特急や準特急、急行、快速といった急行系列車の待避を行い、単一駅で数分間停車し複数列車の待避を行うことも少なくないため、走行距離と比べても非常に長い所要時間を要する。これは旅客が各駅停車と急行系列車を乗り継ぐことを前程にダイヤが組まれており急行系列車の速達性を重視していることによる。

過去の列車種別

準急

設定時期は不明確ではあるが、戦前(1931年)には運行されていた。1931年当時の停車駅は以下の通り。

  • 京王新宿・停車場前・初台・笹塚・松原(現:明大前)・下高井戸・北沢車庫前(現:桜上水)・千歳烏山・仙川・国領・調布(以西各駅)

戦後は初台を通過するようになる。その後も停車駅には細かな変更が続いたが、1963年10月1日のダイヤ改定で快速に置き換えられる形で廃止された。

通勤急行

「通急」(通勤急行)の看板を付けた5000系

平日朝の上り列車のみ運転していた。京王新線の開通により通勤急行が通勤快速とともに笹塚に停車するようになってからは、急行と通勤急行の違いは、つつじヶ丘に停車するか通過するかだけであった。1992年に急行のつつじヶ丘停車により統合され、消滅した。ダイヤ改定よりも営業開始の時期が若干早かったことから、8000系もほんの数日間だけ通勤急行の運用に就いていたことがある。

特急(相模原線系統・通称「橋本特急」)

1992年5月28日から2001年3月27日までの間は相模原線系統の特急も運転されていた。新宿 - 橋本を速達で結ぶため、途中停車駅は明大前、調布、京王多摩センターと少なく、調布での各停への接続廃止後は相模原線の大半の駅では利用できなくなり、また、新宿 - 調布間で急行(平日の夕方は通勤快速)の後追いとなりこの区間の途中停車駅は明大前だけであるにもかかわらず実質的に急行と同等の所要時間を要することもあって、2001年3月のダイヤ改定で停車駅を見なおし急行に格下げし、調布で本線系統の特急または準特急と接続する形に修正し廃止した。

登場時は主に本線系統の急行系列車を8000系として区別するため6000系を中心とした運用だったが、1995年8000系の8両編成(8020系)が登場した後には8020系を中心とした。末期には登場したばかりの9000系も運用に就いていた。

運行本数

2011年(平成23年)9月23日現在のダイヤで日中1時間あたりの運行本数は、以下のようになっている。なお、矢印がついているものはそこから他線に直通することを示す[* 1][* 2][* 3]

日中の運行パターン
種別\駅名 新宿 笹塚 調布 北野 京王八王子
運行範囲 準特急 3本
3本
急行 3本
快速 3本
各駅停車 3本
3本
  1. ^ 笹塚から左矢印は京王新線経由都営新宿線本八幡
  2. ^ 調布から右矢印は相模原線橋本
  3. ^ 北野から右矢印は高尾線高尾山口行(土休日ダイヤの準特急は高尾線内は各駅停車として運転)

女性専用車・防犯カメラ設置車

女性専用車・防犯カメラ設置車
← 京王八王子・高尾山口・橋本
新宿・本八幡 →
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
  • 桃色は女性専用車両
  • 青色は防犯カメラ設置車両(試験的に設置)

いずれも10両編成の車両に限られる。

  • 平日朝7:30 - 9:30に新宿駅・新線新宿駅に到着する上り準特急・急行・通勤快速の進行方向先頭車両(実施区間は全区間)
新線新宿駅に到着する電車は都営新宿線内も全区間に渡って女性専用車となる。都営車両は10両編成のみが対象となる。
  • 平日夕方・夜18:00 - 22:40に新宿駅を発車する下り準特急の進行方向最後尾車両(実施区間は新宿 - 調布)
  • 平日夜22:50以降に京王線新宿駅を発車する下り急行・通勤快速・快速の進行方向最後尾車両(実施区間は新宿 - 調布。なお新線新宿駅発の快速には適用されない)
    なお、都営新宿線では朝ラッシュ時に新宿方面のすべての電車の先頭車両が女性専用車となるが、新線新宿から先の下り京王新線・京王線内は女性専用車の設定が解除される
    ダイヤ乱れにより8両編成が充当される場合は、その日のその列車に限り女性専用車は設定されない。

車両

2004年以降、事業用車も含め6000系以降の20m4扉車のみが在籍する。7000系以降および乗り入れの都営地下鉄車両はステンレスカーである。なお、6000系の段階ですでにホーム (1100mm) と車両床面 (1130mm) の高低差がほとんどない設計がなされている。

現用車両

過去の車両

乗り入れ車両

駅一覧

  • 全駅東京都に所在。
  • 停車駅 … ●:停車、◇:イベント開催時のみ臨時停車、|:通過
  • 各駅停車は表記されているすべての駅に停車するため省略。
  • 地下鉄線の () 内の英数字は駅番号を表す。
駅名 駅間
キロ
累計
キロ
快速 通勤快速 急行 準特急 特急 接続路線 所在地
 
新宿駅 - 0.0 東日本旅客鉄道中央本線(特急)中央線(快速)中央・総武線(各駅停車)山手線埼京線湘南新宿ライン
小田急電鉄小田原線
東京地下鉄丸ノ内線 丸ノ内線 (M-08)
都営地下鉄新宿線 新宿線 (S-01)・大江戸線 大江戸線(新宿駅:E-27、新宿西口駅:E-01)
西武鉄道新宿線西武新宿駅
新宿区
この間の初台駅幡ヶ谷駅は、京王新線にのみホームがある。
笹塚駅 3.6 3.6 京王電鉄京王新線(調布方面から一部列車直通) 渋谷区
代田橋駅 0.8 4.4   世田谷区
明大前駅 0.8 5.2 京王電鉄:井の頭線
下高井戸駅 0.9 6.1 東京急行電鉄世田谷線
桜上水駅 0.9 7.0  
上北沢駅 0.8 7.8  
八幡山駅 0.6 8.4   杉並区
芦花公園駅 0.7 9.1   世田谷区
千歳烏山駅 0.8 9.9  
仙川駅 1.6 11.5   調布市
つつじヶ丘駅 1.0 12.5  
柴崎駅 0.8 13.3  
国領駅 0.9 14.2  
布田駅 0.7 14.9  
調布駅 0.6 15.5 京王電鉄:相模原線(新宿方面から一部列車直通)
西調布駅 1.5 17.0  
飛田給駅 0.7 17.7  
武蔵野台駅 1.1 18.8 西武鉄道:多摩川線白糸台駅 府中市
多磨霊園駅 0.8 19.6  
東府中駅 0.8 20.4 京王電鉄:競馬場線(競馬開催日は新宿方面へ一部列車直通)
府中駅 1.5 21.9  
分倍河原駅 1.2 23.1 東日本旅客鉄道:南武線
中河原駅 1.6 24.7  
聖蹟桜ヶ丘駅 1.6 26.3   多摩市
百草園駅 1.7 28.0   日野市
高幡不動駅 1.7 29.7 京王電鉄:動物園線
多摩都市モノレール多摩都市モノレール線
南平駅 2.4 32.1  
平山城址公園駅 1.3 33.4  
長沼駅 1.5 34.9   八王子市
北野駅 1.2 36.1 京王電鉄:高尾線(新宿方面から一部列車直通)
京王八王子駅 1.8 37.9 東日本旅客鉄道:中央線・横浜線八高線八王子駅

なお、かつて、新宿駅付近 - 幡ヶ谷駅間には、京王新宿駅・省線新宿駅前駅・葵橋駅・新町駅(以上、新宿区)、天神橋駅・西参道駅・幡代小学校前駅・幡代駅(以上、渋谷区)が存在したが廃止された。各駅の情報は、京王線の新宿駅付近の廃駅を参照。

◇印の臨時停車の解説

  • 布田駅:調布市花火大会開催日に、開催時間に合わせて臨時停車(京王相模原線の京王多摩川駅でも実施)。
  • 飛田給駅:味の素スタジアムにて、Jリーグ、コンサート等の大イベント開催日に、開催時間に合わせて臨時停車。また、日本ダービー時には、日本ダービー後に行われる目黒記念(最終レース)終了後の17・18時台に数本運行される府中競馬正門前発飛田給行きの臨時列車に接続する形で上り数本が停車する。
  • 東府中駅東京競馬場での競馬開催日と有馬記念開催日に、新宿駅9時 - 14時50分発の下り列車のみ臨時停車し、同駅にて府中競馬正門前行き電車に接続。上りは日本ダービー、ジャパンカップ開催日の夕方に臨時停車が行われる場合がある(上記の飛田給駅臨時停車がある場合は行わない)。
  • 中河原駅:せいせき多摩川花火大会開催日に、開催時間に合わせて臨時停車。
  • 百草園駅百草園にて、梅祭り開催日の土曜・休日の日中に、臨時停車。悪天候時は臨時停車を見合わせることがある。

新宿 - 調布間の連続立体交差化事業および複々線化計画

国道20号(中央)の下に潜る京王線(左)(新宿 - 笹塚間)

京王線の新宿 - 調布間は相模原線からの直通電車が多いため、いわゆる開かずの踏切が多く存在し、沿線の交通事情を悪化させている。対策として同区間の連続立体交差化や複々線化が計画・実施されている。

笹塚 - 調布間の複々線化については、2000年の運輸政策審議会答申第18号では「今後整備について検討すべき路線(沿線の開発プロジェクトの進捗状況、輸送需要動向、投資能力などを踏まえつつ、整備の必要性、整備方策などについて検討すべき路線 )」と位置付けられている。

新宿 - 笹塚間
京王新線の開業により、連続立体交差化と複々線化のいずれも完了している。
笹塚 - つつじヶ丘間
八幡山駅周辺では交通量の多い環状八号線と交差することから、早めに高架化が行われた。その際に待避線を増設したため、八幡山駅構内のみ事実上複々線化工事は完了している(かつては上り本線にもホームがあったが撤去された)。この待避線を利用して八幡山駅は平日朝夕ラッシュ時には各駅停車や快速が急行系列車の通過待ちをする。
2004年、代田橋 - 仙川間が東京都から立体化の検討を対象とする区間に指定され、そのうち代田橋 - 八幡山間は国土交通省の2008年度予算案において連続立体交差化の新規着工準備区間として認められた。4.3kmの当該区間にある16か所の開かずの踏切の除去、明大前駅の駅前広場整備などが予定されており、この区間に関してはより交通渋滞の緩和が見込め、八幡山駅付近などの既存線も活用できる高架化が行われることになった[7]
2009年10月28日、東京都、世田谷区、杉並区、京王電鉄は、笹塚駅 - つつじヶ丘駅間の連続立体交差化・複々線化等についての都市計画素案説明会を11月に行うと告知した。2011年1月、東京都は本区間の連続立体交差化および複々線化事業の環境影響評価準備書を公表し[8]、その中で「計画の概要」として、笹塚 - つつじヶ丘間(8.3km)を高架(緩行線)と地下(急行線)の併用によって連続立体交差化・複々線化する案が示された[9]
つつじヶ丘 - 西調布、京王多摩川(相模原線)間
現在、柴崎 - 調布 - 西調布間ならびに、調布 - 京王多摩川(相模原線)間の地下化工事が進められている[10]。この工事により国領・布田・調布の3駅が地下駅となり、加えて調布駅が2層式ホームになり、相模原線との平面交差が解消され、慢性的な遅延の緩和が期待される。この連続立体化工事は2014年度に完了予定とされている。この工事の過程で、調布市国領町の工事現場で不発弾が発見され、2008年5月18日、不発弾処理のためつつじヶ丘 - 調布間で運休し、折り返し運転を実施した。なお、本区間の複々線化の構想はあるものの、現時点では事業化されていない。

放送機器

京王全線のうち、約半数の駅で列車が接近する時に接近メロディが流れる。メロディが流れるのは分倍河原駅以外は各駅停車のみ、もしくは各駅停車と快速(下高井戸駅八幡山駅仙川駅以外は通勤快速も含む)のみが停車する駅である。上りが「牧場の朝」、下りが「野ばら」である。大まかに分けて急行停車駅と飛田給駅・八幡山駅と通過駅(実際の区分は運行管理システムと連動するかしないかである)でメロディーが異なる。その他、相模原線のみだが、一時期「アマリリス」も使用されていた。近年機器更新で廃止になった駅が非連動駅(通過駅タイプ使用)を中心に多いが、井の頭線を含めて新タイプの導入も進んでいる。なお非連動駅タイプの「牧場の朝」は八高線箱根ヶ崎駅でも使用されているほか、「野ばら」も宇都宮線黒磯駅などで使用されていたものと同一である。しかし、最近では通過駅でも井の頭線で使われているタイプのものに更新され、「牧場の朝」や「野ばら」が流れるところが珍しくなった。

また、2012年4月8日より聖蹟桜ヶ丘駅でも接近メロディが使用開始された。これは多摩市との共同事業であり、同駅周辺がアニメ映画『耳をすませば』の舞台となっていることにちなむ。使用されるのは同作品の主題歌『カントリー・ロード』(本名陽子)をオルゴール調にアレンジしたもので、上下線で流れるメロディが異なっている[11]

また、一部駅をのぞいて、駅構内の放送は大原さやか関根正明片山光男らによるアナウンスが使用されている。基本的に下りホームが関根、上りホームが大原だが、調布駅(京王線と相模原線)、笹塚駅(京王線と京王新線)などのように同一ホームで行き先が違う列車が発車する場合は誤乗を防ぐためにアナウンスの声を分けている場合もある。

脚注

  1. ^ 新宿駅時刻表
  2. ^ a b 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳 4号 関東2』新潮社、2008年、p.45
  3. ^ a b c d e 表示機の仕様が異なる9000系9731F-9735Fを除く
  4. ^ 主に平日朝ラッシュ時の多くの列車と日中以降の半数程度の列車(日中は新宿 - 京王八王子の列車)が10両編成で運行される
  5. ^ 末期は日中は高尾線各停が高幡不動発着であったため京王線内も6両編成で運行。また、2005年3月改定までは土休日に6000系7両があった。6000系の項を参照
  6. ^ その後、2010年3月修正で10両に変更された。
  7. ^ 東京都/京王線・代田橋〜八幡山間、地下化は困難に/高架化で都市計画案作成へ 2009年6月2日 日刊建設工業新聞
  8. ^ 東京都都市整備局・建設局 (2011年1月25日). “京王電鉄京王線(笹塚駅〜つつじヶ丘駅間)連続立体交差化及び複々線化事業の環境影響評価準備書を送付しました”. 2011年9月9日閲覧。
  9. ^ 連続立体交差化および複々線化計画等の概要図” (PDF). 2011年9月9日閲覧。
  10. ^ 調布駅付近連続立体交差事業|京王グループ
  11. ^ アニメ映画の主題歌「カントリー・ロード」が聖蹟桜ヶ丘駅の列車接近メロディーになります! - 京王電鉄、2012年2月23日

参考文献

  • 「京王電鉄の輸送力増強工事」

関連項目

外部リンク